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懐かCM(なつかし〜えむ)コミュの広告集の広告

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 いまから10年ほど昔に出版された『ちびっこ広告図案帳 ad for KIDS:1965〜1969』という書籍を当コミュのメンバー諸氏ならばご存知でしょうか? 

 当コミュの話題の中心である40年ほど前の電波広告ではなく、同じような年代の雑誌媒体の広告を収集して編纂した“見かけはチープ”な豪華本です。

 自己紹介が遅れましたが、わたしはその本で企画構成を担当したほうとうひろしという者です。

 この春、装いも新たにヴィジュアル文庫として、その本が再リリースされる運びとなりまして、ぜひこのコミュの参加メンバーにもご覧いただきたく、告知の挨拶をさせていただきます。

 タイトルは『昭和ちびっこ広告手帳 〜東京オリンピックからアポロまで〜』。
おおこしやかのぶ/ほうとうひろし共編、オールカラー288頁。
発行元 青幻舎、価格 1200円(税別)となっております。
来週頭ころにはアマゾンや全国有名書店で入手可能かともいます。


 せっかくですので企画意図を記した本書のまえがきも転載しておきます。

 * * * * * * * * * 
 本書は一九九九年に出版された『ちびっこ広告図案帳 ad for KIDS:1965〜1969』(オークラ出版・刊)をもとに再編集した文庫版です。

 オリジナル版製作時のテーマは、“それまで一般層はおろか、広告業界筋からも省みられることのなかった昭和四〇年代の少年少女向け広告、その広範囲に渡る収集とデジタル処理によるリマスタリングによって後世に残す”ことでした。


“昔懐かしい児童向け雑誌広告”は絶滅こそしていないものの、一般社会においては極めて縁遠いものでした。そもそもが繰り返して鑑賞されることを前提として製作された「作品」でもなければ「娯楽物」でもありません。広告対象商品の流通期間が過ぎ去り、セールスプロモーションの役目を終えたそれらは忘れ去られても仕方のないものでした。 まず「広告」という存在自体に儚さがあり、さらに掲載媒体である「雑誌」に備わっている儚さと、児童向けであることへの軽視も合わさって、それらを回顧したり研究したりする契機はまったく失われていました。 ふと思い出し、もう一度確認したいと思ったとしても、個人的にスクラップして保管でもしていない限り、再見する手掛かりはほとんどなかったのです。

 では、それらの広告の保存状況はどうなっているのでしょうか? それら広告の出広媒体である雑誌──主に週刊漫画誌は、昭和四〇年代半ばには“発行部数一〇〇万部突破”を誇るものも現れるほど広く流布されたものですが、「雑誌」という媒体の特質上、読み終わったもののほとんどが古紙として再生紙にされるか、あるいは破棄される運命にありました。また一般書籍などとちがい図書館で収集される性格のものでもありません。
“我が国で刊行された雑誌を含む総て出版物の収集”を前提とする国立国会図書館においても、昭和四〇年代あたりの漫画雑誌ともなると、ものによっては不揃いですし、閲覧するにもたいへんな時間と労力を要します。

 これが、たとえば古い流行歌などのアナログレコードですと、事情はまったく異なります。昭和50年代にはあらかたがCD化され、21世紀の今日ではさらにデータ配信事業の重要なコンテンツとなって、空気や湯水のごとく気軽に鑑賞されています。同じくホームビデオデッキが普及する以前までは、個人所有など考えられなかった劇場映画などの映像作品もこぞって商品化され、主要媒体がDVDに移り変わった今日では、コンビニエンスの店頭で気軽に、そして安価に買えるまでになりました。小説・文芸や漫画などの二次三次活用に関しては言わずもがなでしょう。

 これら“一般的に認知され、現在でもフル活用されている文化遺産“と同様に、収集・リマスタリングした広告は一般書籍として公表し、それらを足掛かりに読者に当時の児童文化の多面的な要素を再発見してもらおう、ということが編者のもうひとつの狙いでした。

 しかし実制作に際して、問題は三つありました。
一.広告素材──すなわち昭和四〇年代当時の児童向け雑誌の手配をどうするか?
二.デジタル修復の実作業──デジタルとは称しても、実作業は人的な手作業と何ら変わりません。この面倒な作業を引き受けてくれるところがあるのか?
三.権利関係の許諾作業。

 さいわいにして早稲田大学近くの鶴巻町にある「現代マンガ図書館」という私設漫画コレクションの全面的な協力を得ることができ、一の懸案は解決しました。二の懸案も写真集印刷などで定評のある図書印刷株式会社が引き受けてくれることになりました。原稿として入稿した古雑誌にこびりついた汚れや退色、欠落などの経年劣化は、同社の沼津工場デジタル製版課が持てる技術を総動員、約二六〇点のカラー広告に対して一〇ヶ月を費やし、四十数年前の刷り上がり状態の再現に務めていただきました。そして三の懸案は、時間をかけて関係各位にコツコツとお願いし、理解と協力を求めていきました。

 こうして二年掛かりの地道な作業を終えたオリジナル版は発売と同時に大きな反響を得ることができ、続刊『ちびっこ広告図案帳70's AD for KIDS:1970-1974』を刊行するにいたっています。

 さて今回の文庫化は、オリジナル版が売価四八〇〇円と一般書籍としては比較的高額であったため、今日的に「よりポータブルかつリーズナブル」なアイテムとして仕立て直すことにポイントを置きました。また、広告を各年ごと時系列に並べて時代の移り変わりに焦点を当てたオリジナル版の構成を、本書では物品に焦点を当てた商材別構成に改めてあります。モノクロ広告や解説文はすべて割愛しましたが、その代わりオリジナル版でページの都合上、一〇分の一サイズに縮小掲載しなければならなかった四五点の広告すべてを、より大きく掲載出来ました。
 実を申せば文庫化は“初出時と寸分違わぬリアルサイズでの再録”のために漫画雑誌と同じB5サイズで製作したオリジナル版のコンセプトに相反するのですが、それでも、文庫化によってより幅広い層に気軽に鑑賞していただくことは、編者のかねてから望むところでした。


 雑誌広告は、その多くが商品特徴をあらわした宣伝文と商品価格、そして商品写真の組み合わせから出来上がっています。ものによっては商品そのものよりもイメージ画像を大きくあしらい、購入者にどれほどの満足感を与えるかを強調したものもあります。
 これが少年少女向け商品の広告ともなりますと、文言はよりストレートな分かりやすい表現となり、加えて、見ているだけで楽しい気分に誘ってくれる人気のキャラクターやヒーロー、子役タレントたちの登場頻度も高くなります。広告対象の商材──慣れ親しんだお菓子や玩具、憧れた懸賞景品、買ってもらえなかった高級品などへの特別な思いとともに、古き良き友人たちと再会する喜びにも似た感情を抱かれる読者は少なくないと思います。

 一時代を風靡した音楽や映像の多くには、忘れ去っていた当時の記憶などを瞬時に喚起覚醒させる不思議な力がそなわっているものですが、本書で採りあげた少年少女向け広告にもそういった力があると思います。時代の移り変わりと共に広告本来の役目は果たした図版の数々。これらをあらためて見つめ直しても、当時の品々や景品が購入できるわけではありませんが、その時代の人々の憧れや欲望を瞬時にして“ダイナミックに追体験”できる希有な再現装置として、広告に勝るものはないと確信しています。雑誌広告を媒介とした昭和四〇年代子供社会への時間旅行をしばしお楽しみ下さい。

 * * * * * * * * * * 

…ということで、ご興味を持たれた方がおられましたら、発売の折りはよろしくお願いいたします。 売れ行き次第では続刊として昭和45〜49年編の文庫版も製作にゴーサインが出ます!

 実を申せば当コミュで主題とされているレトロなTVコマーシャル集、それもきちんとリマスタリングした上でのDVDなども作りたいんですけど、著作権者が多岐に渡ることにくわえてビジネスとして成立しづらいなど、障壁と困難が多すぎますね。基礎的な映像はアドミュージアムなどで閲覧が可能ですが。

 米国ですと、60〜70年代くらいまでのなつかCFならば、パブリックドメインとなって80年代半ばのころからいくつか映像ソフトが売られているのですが、日本ではまだ類例が見られませんね。

コメント(7)

冒険活劇飲料 ver.6さん

ありがとうございます! 
ちょうど今しがた完成した本が印刷所から届いたところです。まだ本が完成したという実感が湧かないですね。

もし、よろしかったら忌憚無いご意見なども、お聞かせ下さいね。
オリジナルの本も持っていますが、今回出るこの本もぜひ買わせて頂きますわーい(嬉しい顔)
文庫版で気軽にどこでも見られるというのは良いですねうれしい顔
こういう古雑誌私も取っておいたものがあります。
神保町あたりでも少年週刊誌は割と安く買えます。
ただ問題は保管場所ですね
このようにまとまって印刷されたものは場所をとりません、
原本そのまま保存はとにかく場所を取ります。

一番いいのはスキャン修正したものを
閲覧にパスワード買って見るスタイルの電子書籍化だと思います。
さらに印刷権で一回10円とか払って
必要なものだけ印刷させてもらえれば人に見せられるし…。
文庫本はサイズの点で難点がありますよね
B5の原本をディスプレイに原寸で再現できる
電子書籍化のほうが理想に近いかもしれません。

パソコンで見るのは見本で一部欠落を作って不完全化させておき
有料で必要なものだけ完全なものを
DLさせるスタイルの商売のほうが、本屋が遠い人にも便利だと思います。

面倒ですけど御検討ください。
第二弾のちびっこ広告手帳も早速購入させて頂きましたわーい(嬉しい顔)

男の子用の自転車がどんどんエスカレートして派手になっていく様や女の子雑誌に生理用品の(しかも生々しい生理についての説明つき)広告が掲載されるようになったりとなかなか興味深いものがありました。
白黒広告のパッと見うさんくさい(失礼)広告たちも面白かったですうれしい顔

ところで、もう「昭和ちびっこ広告図案帳(手帳)」シリーズは終わりになるんでしょうか?
丁度手帳の第二弾が私の生まれる時代の手前で終了していますので、もし機会がございましたら昭和50年代〜昭和64年1月(昭和末期)までのちびっこ広告集も出して頂けるととても嬉しいですわーい(嬉しい顔)

ただ、時代が現代に近くなると権利関係で掲載許可をとるのが一層大変そうですね涙
コメントお寄せいただいたみなさま。
長いこと気付かず、すみませんでした。

●マヨラ王に俺はなる!さん

>オリジナルの本も持っていますが、今回出るこの本もぜひ買わせて頂きます

ありがとうございます!
見比べても解らないかも知れませんが、オリジナル版で修正の至らなかった部分に50箇所以上のリマスタリングを施しています。
スキャンの際、画像の歪みが発生して製版現場では修正不可能だったもの(「グリコアーモンドキャラメル・せっかちくんおとぼけくん」「不二家怪物くんマジックコースター」など)を、根気で修正しました。
「キックの鬼フーセンガム」は、再スキャンし、イチから作り替えましたよ。


●マキ*さん

>おもしろそう

ご覧頂けましたでしょうか?


●aatwさん

>ただ問題は保管場所ですね
>このようにまとまって印刷されたものは場所をとりません、
>原本そのまま保存はとにかく場所を取ります。

そうですね、現在資料の保管場所にはたいへん難儀しています。

>文庫本はサイズの点で難点がありますよね

今回、縮小によって文字の判読が出来なくなる広告や、読めるにしてもストレスが生じる広告はあらかじめ省きました。
「広告内のすべての文字が難なく読める」ことを、この復刻仕事の重要テーマに掲げています。

>B5の原本をディスプレイに原寸で再現できる
>電子書籍化のほうが理想に近いかもしれません。

今後は視野に入れていかなければならない課題ですね。


●マヨラ王に俺はなる!

>第二弾のちびっこ広告手帳も早速購入させて頂きました

いつもありがとうございます。

>男の子用の自転車がどんどんエスカレートして派手になっていく様や女の子雑誌に生理用品の(しかも生々しい生理についての説明つき)広告が掲載されるようになったりとなかなか興味深いものがありました。

昭和40年代の児童文化の語り手達からも、ほとんど鑑みられることのない(しかし当時的にはインパクトのあった)要素の掘り起こしには特に留意しました。お目に止めていただき、本望です。

>ところで、もう「昭和ちびっこ広告図案帳(手帳)」シリーズは終わりになるんでしょうか?

今回の文庫の売れ行きにもよりますが、当人的にはまだまだ続けるつもりです。

>丁度手帳の第二弾が私の生まれる時代の手前で終了していますので、もし機会がございましたら昭和50年代〜昭和64年1月(昭和末期)までのちびっこ広告集も出して頂けるととても嬉しいです

そのようなご意見は多く寄せられています。
しかし、実際に昭和50年代の雑誌で資料調べをしてみると面白みに欠けているんですね。実はインパクトのあった商品の広告が、のきなみ雑誌媒体から電波媒体に移行しているんです。広告に費やされる予算もクリエイティヴ要素も雑誌よりもTVCFに注がれていっています。それは昭和40年代の半ばから徐々にそうなってきているんです。たとえば一世を風靡した「仮面ライダースナック」「仮面ライダー変身ベルト」は、TVCMに関しては当時たいへんな出広量でしたが、雑誌広告はどちらもただの一回限りでした(それをやっとのことで発掘して2巻に収録しました)。TVCMオンリーの商品(マクドナルド、日清カップヌードルなど)も相当あります。

雑誌広告の集成だけでその時代の児童文化を総括できなくなっている、そう判断し昭和50年代以降に関しては、今のところ制作を考えていません。昭和50年代以降はやはりTVCF集のDVDが理想でしょうね。

どのようなカタチでこのコンセプトを継続させていくかは、発表出来る時期が来たらご報告いたします。

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