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(旧)星空を見に行こう関西近郊会コミュの星座のお話

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副管理人のf-hiroです

現在全天には88個の星座が設定されています

恒星の管理や星雲、星団の管理のため

現在はきっちりとした境界線がありますが

星座が作られたときには境界線もなく

二つの星座にまたがって所属していた星などもあります

明るい星には固有の名前がついていますが

そのときの名残が残っている星もあります

例:てんびん座のα星はズベン・エル・ゲヌビ(南の爪)、β星はズベン・エス・カマリ(北の爪)

  これは隣のさそり座の爪がここにあったためにつけられた名前です

また、星座が作られたとき、ギリシャ神話からつけられたものもたくさんあります

そういった星座の神話や星座の中の見所などを紹介して行きたいと思います

この星座の神話を教えて、みたいなりクエストも受け付けています

ちなみに、星座の名前を漢字で書く人もいますが

星座名は「ひらがな」か「カタカナ」で書くことに定められています

11月3日現在紹介した星座

こと座、かに座、しし座、わし座、はくちょう座、うみへび座、おとめ座、こっぷ座

アンドロメダ座、くじら座、カシオペア座、ケフェウス座、ペルセウス座

からす座、おおぐま座、こぐま座、うしかい座、オリオン座、かみのけ座、りょうけん座

11月14日、かんむり座

11月23日、りゅう座

12月7日、ヘラクレス座

コメント(37)

まずは先日七夕を向かえたので

それに関連してこと座のお話から


夏の大三角の中で一番明るく、一番に昇ってくるのが

こと座のベガ、織姫様です

こと座の琴は日本の琴とは違い、片手持ちのハープのようなものです

元はヘルメス神が波打ち際で拾った亀の甲羅に糸を張り

太陽神のアポロンに贈り、アポロンが音楽に秀でたオルフェウスに与えたものです

オルフェウスがこの琴を弾くと草木や動物たちも聞き惚れるほどでした

オルフェウスにはエゥデリケと言うニンフの妻がいました

二人は仲がよく楽しい日々を送っていましたが

ある日エゥデリケは毒蛇に咬まれて死んでしまいます

嘆き悲しんだオルフェウスはもう一度エゥデリケに会いたいと冥府へと行きます

冥府には頭が3つの凶暴な番犬ケルベロスがいましたが

オルフェウスが琴を弾くとおとなしく眠ってしまいます

そして冥府の神ハデスにどうか妻を帰して欲しいと頼み込みます

しかしハデスはなかなか首を縦に振りません

オルフェウスはことをかき鳴らし、妻を帰して欲しいと頼みます

ハデスも琴の音色に心を開き、エゥデリケを返すことを承知します

ただし条件がひとつ

地上に出るまでは決して振り返ってはならないと

オルフェウスは喜んで地上に戻ります

途中で何度も振り返りそうになりますが

ハデスとの約束を思い出して我慢していました

やがて地上への出口が近づき、地上の明かりが差し込んできたとき

オルフェウスは我慢しきれず「さあ、もうすぐ地上だ」と言って振り返ってしまいました

そのとたんエゥデリケは冥府に引き込まれていきました

オルフェウスは嘆き悲しみ、もう一度ハデスに会いに行きますが

今度はいくら琴を弾いてもケルベロスは寝てくれません

仕方なく地上に戻ったオルフェウスですが

最愛の妻のいない地上にいても面白くなく

何もやる気が起きず、神々の宴会で琴を弾くことを強制されても断ってしまいました

怒った神々はオルフェウスと琴を川に投げ込み

オルフェウスはそのまま息を引き取ってしまい琴とともに川を流れて行きます

その姿を哀れに思ったゼウスによりオルフェウスはきちんと埋葬され

琴は天上に飾られることになりました

これがこと座です


さて、この話し、日本にも似たような神話があります

古事記にも載っている話で

イザナギノミコトとイザナミノミコトの国生み神話です

イザナギとイザナミは日本の島々や神々を生んでいき

最後にホノカグツチと言う火の神を生みました

そのときイザナミは陰部を焼かれて命を落とします

嘆き悲しんだイザナギはヨモツヒラサカを通り黄泉の国へ向かいます

黄泉の国でであったイザナミに地上に戻ろうと言うと

イザナミは、私はこの国の食べ物を食べてしまったので戻れない…と

あきらめきれないイザナギは黄泉の神に頼み

何とかイザナミを地上に連れ帰る許可をもらいました

ただし、ひとつの条件をつけて

地上に出るまで振り返ってはならない…と

イザナギは喜んでイザナミとともに地上に向かいます

ヨモツヒラサカの入り口が見え、地上の光が見えたとき

イザナギはつい振り返ってしまいました

そこに見えたのは全身にうじがたかり鬼とともについて来るイザナミの姿が…

イザナミは約束を破ったイザナギを恨み鬼とともに追いかけてきます

恐ろしくなったイザナギは近くにあった桃の実を投げつけて鬼を退散させ

ヨモツヒラサカの入り口を大きな岩でふさいでしまいます

怒ったイザナミは、お前の国の人間を一日1000人殺してやる、と言うと

イザナギは、それでは私は一日に1500の産屋を立てよう、と言い返しました

最後は少し違いますが

似たような神話があるものですね

ちなみに、桃は魔力を防ぐ力があるといわれています

だから最後にイザナギが桃を投げて鬼を退散させたり

桃から生まれた桃太郎が鬼を退治すると言う話が出来たわけです


こと座には右側の平行四辺形の右側の辺の中に惑星状星雲M57があります

左側のV字の左端の星ε星は目のいい人なら二つの星が見えるそうですが

望遠鏡で見るとそれぞれが二重星になっています

また、V字型の星の並びを、羽根を閉じて入る鳥に見立て

わし座の一直線になっているのを羽根を広げている鳥に見立て

それぞれ、落ちる鳥、飛ぶ鳥と言われたりもします
第2回はかに座です

まもなくかに座月間も終わるのでこの辺で書いておかないと…f(^_^;)


この蟹は有名なヘラクレスの12の冒険の中で出てきます

ヘラクレスについてはまた書きますが

2番目の冒険、化け蛇ヒドラ退治のときに

ヒドラの加勢として女神ヘラがつかわしたのですが

あっさりとヘラクレスに踏み潰されてしまいました

それでもヘラは、ヘラクレスを苦しめたとして

ヒドラとともに星座にしたといわれています


神話としてはこれくらいですが

かに座の甲羅の部分にある散開星団M44プレセペが有名です

中国では積尸気、西洋ではビーハイブ(蜂の巣)と呼ばれています

黄道に近いので、月や惑星がよく近づきます

今年も火星が接近して

双眼鏡で一緒に見られました

空の暗い場所であれば

肉眼でもぼんやりと存在が確認出来ます
第3回はしし座です

右側の?を左右反転したような星の並びがししの頭です

右側のレグルスのそばに火星、左側のデネボラの下に土星があります


このししはネメアの森に住む化け獅子で

牛や羊などの家畜だけではなく人間も襲っていました

エウリュステウス王の元に身を寄せていたヘラクレスは

エウリュステウスに命じられて12の冒険をすることになるのですが

最初の冒険がこの化け獅子退治でした

ヘラクレスは恐れることなくこの依頼を受けネメアの森に向かいます

途中、こぶがたくさんある太い樫の木を見つけ

根元から引き抜いて棍棒にします

ネメアの森に着いたヘラクレスは化け獅子の居場所を聞こうと

近くの村を訪ねますが、村人は化け獅子におびえて出てきません

仕方なくネメアの森深くに入ったものの化け獅子は見つからず

森の中にあった洞窟を見つけ、これが化け獅子の住処ではないかと思い

洞窟のそばに身を潜めていました

やがて化け獅子が洞窟に向かうのを見つけ

化け獅子に向かって矢を射ります

矢は狙いを過たず化け獅子に突き刺さるかと思われたのですが

化け獅子に当たったとたんに折れてしまいます

ヘラクレスは立て続けに矢を射りますが

すべて折れてしまいます

化け獅子の皮膚は鉄よりも堅く矢を通さないのでした

化け獅子はヘラクレスに気付き、ヘラクレスに向かって襲い掛かってきます

矢では無理だと判断したヘラクレスは

遅いかかって来る化け獅子の頭に渾身の力で棍棒を振り下ろしますが

樫の太い木で作った棍棒はあっさり折れてしまいます

しかし、さすがの化け獅子も怪力のヘラクレスの一撃にふらついてしまいます

ヘラクレスはすかさず化け獅子の首を抱え込み

渾身の力で首を締め上げます

さすがの化け獅子もヘラクレスに首を締め上げられて身動きも出来ず

やがて絞め殺されてしまいます

ヘラクレスは化け獅子の皮をはぎ

頭からかぶってエウリュステウス王の元に帰ってきます

それを聞いたエウリュステウス王は恐れて

地下に隠した瓶の中に隠れ、ヘラクレスを街中に入れないようにしました

ヘラクレスを苦しめたとしてゼウスの妻ヘラは化け獅子を天に上げ星座にしたと言います


この獅子のうなじあたりにあるγ星を輻射点とするしし座流星群は

11月中旬ごろ極大を向かえます

約33年の周期で大流星群となるので名前だけはご存知の方もおられると思います

また、しし座銀河団があるので、系外銀河の宝庫でもあります

またα星のレグルスは黄道に近いため

月や惑星がよく接近します
織姫星のあること座について書いたので

今日は彦星のあるわし座の神話を紹介します


この鷲はゼウスが化けた姿と言われています

ゼウスは好色で女性に目がないと言うのはいろいろな神話で出てますが

女性だけでなく若い男も好きなことも有名です

トロイの国にガニメデスと言う王子がいました

とても美男子であったと言われています

女性だけでなく男にも興味のあるゼウスがこれを見逃すわけがありません

ゼウスは鷲の姿に化け、ガニメデスをさらって行きました

古星図には鷲に連れ去られるガニメデスの姿もかかれています

さて、このガニメデスはゼウスの小姓として

神々の酒ネクタルを給仕することになります

その姿はみずがめ座として星座にもなってます

みずがめ座のお話はまた書く予定です


ちなみに、ジュピター…木星ですが

ジュピターと言うのはローマ神話のユピテルから来てます

ユピテルはローマ神話の最高神で

ギリシャ神話で言うとゼウスです

そして木星の衛星にはゼウスと関係があったものたちの名前がついてます

ガリレオが発見した4つのガリレオ衛星

イオ、エウロパ、ガニメデ(上で書いたガニメデス)、カリストをはじめとして

アマルテア、ヒマリア、エララ、レダなどなど…

しかし、正妻のヘラの名前は衛星にはありません
七夕の話が出たので

夏の大三角の残りはくちょう座の神話です


七夕の神話では織姫と彦星を隔てる天の川の架け橋としてのカササギでしたが

ギリシャ神話では何度も登場しているゼウスが化けた白鳥としてかかれています

スパルタの国にレダと言うテュンダレオスの王妃がいました

その美貌は天上の神々までうわさになり

ゼウスはレダを手に入れるために美しい白鳥に姿を変えて近づきました

美しい白鳥に魅せられたレダが近づくと

ゼウスそのままさらっていきます

その後レダは二つの卵を産むことになります

ひとつの卵からはカストルとポルックスの双子(ふたご座)が生まれ

もうひとつの卵からはクリュタイムネストラとヘレネが生まれました

このときの白鳥の姿を星座にしたのがはくちょう座です

前にも書きましたが、木星(ゼウス)の衛星にもレダがあります


もうひとつ別の神話では

アポロン(太陽の神)の子供パエトンが

アポロンの駆る日輪の馬車を勝手に操り

制御しきれなくなってあちらこちらを火の海にしたため

アポロンが矢を放ってパエトンを射殺し

パエトンはエリダヌス川(エリダヌス座)に堕ちたため

親友のキュグナスが懸命に探す姿を哀れに思ったゼウスが

白鳥の姿に変えて星座にしたと言われています
書き忘れていました

白鳥は大きな十字の形をしています

都会でもちょっと暗い空に行けば形はわかります

で、十字の端、白鳥のくちばしのあたりにある星、アルビレオ

望遠鏡で見るとオレンジとグリーンの綺麗な二重星になってます

ルビーとエメラルドにたとえられることも多く

全天で一番美しい二重星としても知られています

そして宮沢賢治の銀河鉄道の夜

この物語の出発点、白鳥の停車場はこのアルビレオのあたりです

そして天の川を南に下り、みなみじゅうじ座へとたどるたびです

はくちょう座を北の十字架、みなみじゅうじ座を南の十字架にたとえ

北の十字架から南の十字架への旅として書かれています

また、はくちょう座には初めて見つかったブラックホール候補があります

また、デネブの近くには肉眼で見るのは難しいけど

写真に撮るとよくわかる北アメリカ星雲があります

形が北アメリカ大陸に似ているからですが

日本人が名前をつけたら北海道星雲になってたかもしれませんf(^_^;)

また、羽根の近くには超新星の残骸、網状星雲もあります

天の川ははくちょうの尾デネブからくちばしのアルビレオに添って流れています
星座神話第6回目はうみへび座です

うみへび座は88個ある星座の中で一番長く

かに座のすぐ下から、しし座、おとめ座の下を通り、てんびん座の下まで続いてます

うみへび座の背中には、ろくぶんぎ座、こっぷ座、からす座が乗ってます

さて、そんなうみへび座の神話です


この蛇はレルネの沼地に住むヒドラで

9本の首を持ち、そのうちの1本は不死身の化け蛇でした

その首は切り落としてもその切り口からまた首が生えてくる厄介なものでした

エウリュステウス王に仕えるヘラクレスは、この王の元で12の冒険をするのですが

2番目の冒険がこの化け蛇ヒドラを退治することでした

首を切ってもまた生えてくるので一人では無理と判断したヘラクレスは

甥のイオラオスとともに化け蛇退治に出かけます

作戦は、ヘラクレスが切り落とした首をイオラオスが焼いて首が生えないようにすることでした

それでも苦戦を強いられ、途中、ヘラが化け蟹(かに座)を放って邪魔をさせたり

化け蟹は戦いの中で踏み潰されてしまいますが

ヒドラは残った不死身の首でヘラクレスたちを苦しめます

何とか不死身の首を大きな石の下敷きにしてヒドラ退治に成功しますが

ヒドラと化け蟹はヘラクレスを苦しめた褒美として、ヘラが星座にしたといわれてます

うみへび座の首が一本なのは

残りの首をヘラクレスが切り落としたからだと言われています

明るい星はほとんどありませんが

かに座の下にあるうみへび座の頭部に赤い星アルファルドがあります

赤い星は良く心臓にたとえられますが

この星もうみへび座の心臓とされています

尻尾の方はすぐ下にケンタウルス座があります
星座神話第7回はおとめ座です

おとめ座にはいろいろと神話がありますが

有名なのは正義の神アストライアだと言う神話と

五穀豊穣の女神デメテルだと言う神話があります

アストライアは人間が正しく生きているかを測る女神で

正邪を測る天秤(てんびん座)を持っています

ここでは五穀豊穣の女神デメテルの神話を紹介します

デメテルはゼウスの姉で、大地のものすべてを支配する女神です

デメテルにはペルセポネと言う娘がおり、大変可愛がっていました

あるときペルセポネは冥界の王プルトーンにさらわれ、后にされてしまいます

それを嘆き悲しんだデメテルは岩屋に閉じこもりました

そのため地上の草木は新芽を吹くことがなくなってしまいました

新芽が吹かなくなった大地は収穫もなく人々は困り果ててしまいます

それを見たゼウスは、プルトーンにペルセポネを返すよう命じます

プルトーンは仕方なくペルセポネを返す約束をしますが

返す前にペルセポネに冥界に咲くざくろの実を与えます

一度冥界の食べ物を口にしたものは地上に帰れない掟があるためです

何も知らないペルセポネはざくろの実を4粒食べてしまいます

そうしてペルセポネは母の元に帰ってきて

デメテルは喜んで岩屋から出てきます

すると大地の草木は次々と新芽を吹きはじめます

しかし、ペルセポネが冥界のざくろの実を食べたことを知ると

デメテルは再び嘆き悲しみ、ゼウスに助けを求めます

ゼウスはペルセポネにざくろの実を食べた数、4ヶ月を冥界で暮らし

残り8ヶ月は母の元にいることを許しました

そのためペルセポネのいない4ヶ月の間は

デメテルは岩屋にこもり、草木が新芽を吹かなくなり

ペルセポネが帰ってくると岩屋から出てきて、草木も新芽を吹くようになりました

このためデメテルが岩屋にこもる時期が冬になり

四季ができたと言うことです


北斗七星の柄のカーブを延ばしていくと

うしかい座のアルクトゥルスに、さらに延ばすとおとめ座のスピカにたどり着きます

スピカとは「麦の穂」と言う意味です

これは星座絵のデメテルが持っている麦の穂の先で輝いているためにつけられた名前です

またこの星座の方角には

おとめ座銀河団があり

系外銀河の宝庫でもあります

また、おとめ座銀河団ではありませんが

カラス座との間に有名なM104ソンブレロ銀河があります

写真に撮るとソンブレロを横から見たような形をしているために名づけられましたが

肉眼ではなかなかソンブレロには見えませんf(^_^;)
星座神話第8回はこっぷ座です

うみへび座の上に、ろくぶんぎ座、こっぷ座、カラス座と並んでいます

ろくぶんぎ座は後から制定されたので神話はありません


こっぷと言う名前がついてますが

片手で持てるような小さなものではなく

優勝カップのような両手で持つ大きなものです

このこっぷは太陽神アポロン、勇者ヘラクレス、酒の神バッカスなど

いろいろな神様の持ち物と言われていますが

神話として残ってるのは魔女メディアが薬草を調合するときに使ったものです

メディアは元はコルキスの王女でした

アルゴ探検隊が金羊毛を求めてコルキスに来たとき

アルゴ探検隊を率いるイオルコスのイアソンに恋してしまいます

金羊毛を渡すまいとするコルキス王に逆らい

イアソンを助けて金羊毛を渡して、一緒にイオルコスに逃げてしまいます

イオルコスに帰ったイアソンは

金羊毛と引き換えに叔父のイオルコス王に王位を帰してもらうように言いましたが

イオルコス王は王位を譲る気はありませんでした

そこでメディアは老いた羊を若返らせる魔術を行います

そのときに薬草を煮詰めたのがこのこっぷだと言われています

羊の若返りに成功し、これを見ていたイオルコス王の娘たちが王に報告します

イオルコス王は自分も若返りたいとメディアに魔術を行ってもらうように頼みます

これはメディアの策略でした

メディアは若返りの魔術をするように見せかけて

イオルコス王を殺してしまいます

その後イアソンとメディアは叔父殺しの罪でイオルコスを追放されますが

イアソンはメディアが恐ろしくなり

別の女性を愛するようになりますが

メディアは怒りに震え、その女性を殺して

自らは空に駆け上がったと言われています


特に目立つ天体もないのであまり話題に昇ることはありません
う〜ん…

反応がないので続けるかどうか迷ってます

日記と違って閲覧履歴を見られないのが厄介ですね
そらさん>

ありがとうございます

何らかの反応がないと一人よがりみたいで辛かったんです
僕も楽しく読ませて頂いてます。続けていただけると嬉しいですっ☆
f-hiroさん、初めまして。私も楽しく拝見しました。
私、ギリシャ神話を知らないものですから、勉強になります。
f-hiroさん、有難うございます。

あの〜リクエストさせてもらってもいいでしょうかあせあせ。お時間のある時に、気がむかれたらでいいのです。
よろしかったら、アンドロメダのこと、教えて下さいませ。
アンドロメダ、ペルセウス、カシオペアって家族なんですか?
T∀Ku♪さん、スノーグース*さん>

ありがとうございます

楽しんでいただいてるようで安心しました

それではスノーグース*さんのリクエストにお答えしたいと思います
第9回は、ヘラクレスの冒険に並ぶギリシャ神話の一大叙事詩

アンドロメダ姫を中心とする神話をご紹介します

アンドロメダ座には有名なM31アンドロメダ銀河があります

また足元にあるγ星アルマクは

はくちょう座のアルビレオと並ぶ美しい二重星です

くじら座は今日の鯨とは違い、アザラシのような姿で

手にはかぎ爪を持っています

くじら座のくびのあたりにある星はミラと呼ばれ

1年くらいの周期で2等星から9等星まで明るさが変化する変光星です

鯨の手に当たるτ星は、太陽から12光年の距離にあり

太陽によく似た星なので、宇宙人からの電波を探ろうという計画

オズマ計画の目標にされました

カシオペアはいすに縛り付けられた姿で

カシオペアのW型も北極星を見つける指標になってます

またケフェウス座には有名な脈動変光星δ星があり、ケファイド型変光星と呼ばれ

この方の変光星は変光周期と明るさが比例しているため

遠くの銀河の距離測定に使われています


エチオピアの王ケフェウスには美しい妻カシオペアと

さらに美しいアンドロメダと言う娘がいました

カシオペアは娘の美しさが誇らしく

ことあるごとに自慢していました

しかし、カシオペアはあるとき

アンドロメダの美しさは海神ネレウスの娘、50人のネレイデスですら及ぶまい

と言いふらしてしまいます

これを耳にしたネレイデスは激しく怒り

海神ポセイドンに頼んでエチオピアに洪水と津波を起こしてもらいました

突然の天災にあわてたケフェウスは

この天災を鎮めるにはどうしたら良いか神託を求めます

そして帰ってきた答えは

アンドロメダを海の怪獣(くじらの化け物)への生贄とせよ、と言うものでした

可愛い娘を生贄に差し出すことは、ケフェウスには何よりもつらいことでしたが

王として国を守るためには仕方なかったのです

アンドロメダは海岸の岩に鎖でつながれ

怪獣に食べられるのを待つばかりとなってしまいました

ちょうどそのとき、天馬ペガサスに乗った

英雄ペルセウスがエチオピア上空を通りかかりました

ペルセウスはメドゥーサを退治した帰りだったのです

鎖につながれたアンドロメダを見つけたペルセウスは

なんとしても助けたいと思い

ケフェウスの宮殿を尋ね、事情を聞くと

わたしが怪獣を退治しましょう、その代わりに姫をわたしにくださいませんか?

とケフェウスに申し出ました

怪獣に食われるくらいならとケフェウスも承知し

ペルセウスはアンドロメダがつながれている海岸に戻り

怪獣が現れると持っていたメドゥーサの首を怪獣に向かって差し出しました

死してなお魔力を持つメドゥーサの首は、怪獣を石にしてしまいます

その後ペルセウスの父ゼウスがポセイドンの怒りを鎮め

ペルセウスはアンドロメダと結婚してエチオピアの王となりました

カシオペアは高言の罰として

いすにくくりつけられたまま北極星の周りを回り

一日一回逆さにされるようになりました

ケフェウスや怪獣も空に上げられ

それぞれケフェウス座、くじら座となりました
>f-hiroさん

知らないことがいっぱいでとても勉強になります!
星はもちろん神話にも興味があるので毎回楽しく読ませていただいてます^^

やさかさん>

ありがとうございます

これからも続けて行きますね
第10回は、一大叙事詩のもう一人の主役ペルセウスの物語です

ペルセウス座には有名な二重星団h-χがあります

また、この星座のγ星を輻射点とし

毎年8月の中旬に極大を向かえる、三大流星群のひとつ、ペルセウス座流星群があります

毎年安定して多くの流星が出現します


アルゴス王アクリシオスには美しい娘ダナエーがいました

しかし、自分の後を継がせる男の子がいなかったので、神託を伺いました

すると、お前の娘が男児を生み、お前はその子に殺されるだろう、と言う予言が下されました

アクリシオスはこの予言を恐れ

ダナエーが年頃になると、青銅で厳重に囲った塔の一室に閉じ込めてしまいます

その様子を見ていた大神ゼウスは、また悪い癖をおこし

黄金の雨となってダナエーの部屋に忍び込みました

やがて時が経ち、ダナエーに男児が生まれ、ペルセウスと名づけられました

ペルセウスはゼウスの血を引く美しく力強い男児でした

アクリシオスはその子の泣き声を聞き、雷に打たれたように驚きます

アクリシオスは母子ともに殺すことも考えましたが

さすがに自分の娘に手を下すことは出来ず、二人を木箱にいれて海に流しました

ダナエーはぐずるペルセウスをあやしながら、波と風に運命をゆだね揺られていきました

長い漂流の後にたどり着いたのはセリーポス島でした

二人はディクトュスに助けられ、ようやく安心して暮らすことが出来ました

やがてペルセウスは成人し、平穏に暮らしていけるかと思った矢先

また災難がやってきました、ディクテュスにはポリュデクテスという兄がいて

いまだ美しさの衰えぬダナエーに恋心を抱いていたのです

しかし、ダナエーにポリュデクテスの妻になる気はなく

誘いを巧みに断わってきたものの、度重なると段々に難しくなってしまいます

いずれ強引な手段に出てきたら、息子のぺルセウスだけが頼りです

一方ポリュデクテスにとってもペルセウスは邪魔者でした

そこで彼はペルセウスをダナエーから遠ざけるため、ペルセウスに向かって

祝宴の進物として怪物ゴルゴンの首を取ってくるように命じたのです

ゴルゴンは蛇の頭髪と猪の牙、青銅の手を持ち黄金の翼で空を飛び

視線を合わせた者を即座に石に変えてしまうという怪物の3姉妹です

しかも姉妹のうち、ステンノ、エウリュアレの2人は不死身で

末娘のメドゥーサだけが可死だったのです。ゴルゴンの首を取るというのは

常人では到底成しえないことでしたが、ペルセウスには3人の協力者がいました

戦いの女神アテナと伝令神ヘルメス、流水の精女ナイアデスです

ペルセウスはこの3人の協力を得て、目指すメドゥーサの部屋へ忍び寄ると

視線を合わせるのを避けて青銅の盾にメドゥーサの姿を映し

それを頼りにメドゥーサの首を切り落としました、翼の生えた天馬ペガサス (ペガスス座) は

そのメドゥーサの首からあふれた血の中から飛び出してきたと言われます

異変に気がついたメドゥーサの姉達が騒ぎはじめましたが

隠れ兜をかぶっていたペルセウスを見つけることはできず

ペルセウスは素早くキビシスの袋の中にメドゥーサの首を放り込むと

ペガサスに乗って洞窟を飛び出しました

こうして、ペルセウスは首尾良くメドゥーサの首を手に入れることができたそうです

帰途の途中エチオピアでアンドロメダ姫と結ばれたペルセウスは、妻を連れて故郷へと帰って来ました

ペルセウスの留守の間にポリュデクテスの乱暴は度合いを増し

ダナエーは、ゼウスの聖廟に立てこもっていました

ペルセウスはポリュデクテスの横暴に激怒し、死してなお石化の魔力の残るメドゥーサの首を突きつけ

彼とその取り巻きたちをすべて石にしてしまいました

(続く)
(続き)

そしてペルセウスは、アンドロメダとダナエーを伴いアルゴスへ向かいました

ところがペルセウスが帰って来ると聞いて

昔の予言を恐れたダナエーの父アクリシオスはアルゴスを離れ

テッサリアのラリッサ市へ逃れて行きました

しかし、運命は皮肉でした、ペルセウスも祖父アクリシオスの行方を尋ねラリッサ市を訪れていたのです

その時、偶然ラリッサ市の王テウタミデスは、父王の葬儀を記念した5種運動競技会を開いていて

それを聞いたペルセウスも勇んでこれに参加しました

ところが、得意の円盤投げの時、彼は手を滑らせて、円盤を客席の中へ投げ込んでしまったのです

円盤は客席にいた老人の頭に命中し、老人を殺してしまいました

そしてまさに、その老人こそ、祖父アクリシオス王であったのです

こうして、神託の予言は成就されました

ペルセウスはアクリシオス王の跡を継ぐことを拒み、従弟プロイトスの子メガペンテスと領地を交換し

ティリュンスの地でアンドロメダと共に安らかに暮らしたそうです

そして死後、彼は生前の功績により妻アンドロメダ共々、天上に昇って星座となることが許されました

これがペルセウス座、アンドロメダ座となったといわれています
f-hiroさん、アンドロメダ座とペルセウス座の神話、有難うございます。
面白いですね。もっともっと知りたくなりました。
これからもよろしければ、教えてくださいませ。お願いします。
> f-hiroさん

星座にまつわる神話に対して興味を持っているので、すごく勉強になりますexclamation ×2
スノーグース*さん、鮪。さん>

ありがとうございます

ぼちぼち更新して行きますので

お楽しみに〜
昨日は中秋の名月でした

が、満月は今日です

と言うことでここではちょっと星座のお話からはなれて

なぜ中秋の名月が満月じゃないのか

とか

なぜ毎年日にちが違うのかのお話です

現在の暦は明治5年に採用された太陽暦が使用されています

これは太陽の動きを基に作られた暦です

それまでは太陰太陽暦と言う旧暦が使われていました

こちらは月の満ち欠けを基に作られた暦です

新月を1日として一月を30日であらわしています

新月から15日経つと満月となります

二十四節気と言うのを聞いたことがある方もおられると思います

これも旧暦を基準とされています

立春を1月1日として、15日ごとに節気が訪れます

そして1年(12ヶ月)を4等分して

1月〜3月が春、4月〜6月が夏、7月〜9月が秋、10月〜12月が冬とされていました

その中で、秋のど真ん中

8月15日の満月を中秋の名月と言うようになりました

毎月15日は満月なのに、なぜ秋だけが特別なのでしょうか?

理由はいろいろありますが

月が地球を回る軌道は赤道に対して並行ではないと言うことがあります

つまり、季節によって満月のときの高さが違うのです

また、秋の空は気流も安定して雲が少ないと言うこともあります

春の空は霞がかかったような朧月夜と言われますよね

夏や冬は月の高さが高かったり低かったりします

そういうわけで秋の真ん中の満月、と言う意味で中秋と言われ

見やすい高さの月と言うことで名月とされたわけです
あ…、なぜ満月じゃないのかの説明が抜けてました

月の満ち欠けは実際には30日ではなく29.5日です

そのため少しずつずれが出てしまうんですね

また30日で12ヶ月にしてしまうと1年は360日

太陽の動きと毎年5日ずれてきます

そのため6年ごとに閏月を設けて太陽との動きとあわせます

そういうわけで旧暦の15日が必ず満月ではないと言うことです
第11回はからす座です

左の写真はおとめ座のスピカとからす座

右の写真はからす座のアップです

見つけ方は北斗七星から続く春の大曲線をスピカから延ばした先になります

からす座とおとめ座の間には有名なM104ソンブレロ銀河があります


昔カラスは真っ白な羽をもち(一説には白銀とも)

人間の言葉を話す太陽神アポロンの使いでした

あるときアポロンはテッサリアのコロニスという人間の女性に恋をし

浮気をしないかそのカラスに見張りを言いつけました

ある日、コロニスが若い男と親しげに話をしているところをカラスが見つけ

そのことをアポロンに報告しました

怒り狂ったアポロンは弓に矢をつがえ、コロニスめがけてその矢を放ったのです

矢はコロニスを貫き、コロニスは息を引き取ってしまうのですが

コロニスはアポロンの子供を宿していました

コロニスは息を引き取る前に、「この子だけはよろしくお願いします」とアポロンに懇願します

もちろんコロニスは浮気をしていたわけではなく

その男はご近所さんと言うだけでした

アポロンは早合点した自分の非を認め

コロニスとの子をケンタウルス族のケイローン(ケンタウルス座)に預けたといいます

その子が後の医学の神アスクレピオス(星座ではへびつかい座)になったというお話

報告したカラスも、ウソの報告をしたと羽を黒に変え、人間の言葉を離せなくしたそうです

でも…浮気しないかと疑ってカラスを見張りにつけて

若い男と話しているというだけで殺してしまい

そのことを報告したカラスにまで罰を与えるって…

疑ったり、早合点したのはあんたでしょーが

まあ、そんな嫉妬深いギリシャの神様が好きになったというお話です
星座神話第12回は北斗七星で有名なおおぐま座と

北極星があるこぐま座の神話を紹介します

北斗七星のひしゃくの水を汲む部分がおおぐまの胴体

柄の部分が尻尾です

こぐま座は北極星から北斗七星に似た並びの小北斗があり

こちらも水を汲む部分が胴体、柄が尻尾です


このおおぐまは月と狩りの女神アルテミスに仕えていたニンフ

カリストであると伝えられています

ある日カリストはゼウスに見初められ

ゼウスの子、アルカスを生んでしまいます

そのことを怒ったアルテミスは

カリストを熊の姿に変えてしまいます

熊になったカリストはアルテミスの元を離れ森深くに隠れてしまいます

月日は流れ、カリストとゼウスの子、アルカスは立派な猟師になります

アルカスはいつものように森深くに猟に出かけました

そこはははカリストが熊に変えられて隠れている森でした

カリストは熊になった今でも子供のことを忘れられなかったのです

アルカスが森にやってきたのを見つけたカリストは

自分の姿が熊になっていることも忘れて茂みから飛び出してしまいました

アルカスはその熊が母であるとは思いもよらず

弓に矢をつがえて射殺そうとします

それを見たゼウスは哀れに思い

アルカスもこぐまの姿に変えて

二人の尻尾をつかんで空に放り上げました

そうして二人は星座として空に登ったのですが

尻尾をつかんで放り上げられたので、尻尾の長い熊の姿でかかれています

また、ゼウスの妻ヘラはこの二人のことを恨み

ほかの星座は地平線に沈んで休めるのに対し

地平線に沈んで休めないようにしたと言うことです


北斗七星の柄の端から2番目の星ミザールは

目のいい人であれば近くに少し暗い星アルコルが見分けられます

これはたまたま同じ方向に見えているだけです


北斗七星はほとんどが2等星なので

街中でも割と見つけやすく

春の星座や北極星を探す目印にもなっています

水を汲む部分の端の星2つの距離をほぼ5倍伸ばしたところに北極星があります

また柄の部分の曲線を延ばしていくと

オレンジ色の星が見つかります、これがうしかい座のアルクトゥルス

さらに伸ばすと白い星が見つかります、これがおとめ座のスピカ

さらに延ばすと、前回書いたからす座の上の辺に届きます

南の方に行けば、そのからす座の下の方にみなみじゅうじ座が見つかります
星座神話第13回は前回の北斗からつながる春の大曲線のひとつ

アルクトゥルスのあるうしかい座です


星座絵では猟犬(りょうけん座)をつれて

大熊(おおぐま座)を追いかける狩人としてかかれていますが

神話では天を担ぐ巨人アトラスとして残されています

アトラスはゼウスの前に神々を統治していた巨神族の一人でした

巨神族はゼウス率いるオリュンポス神族に破れ

アトラスはゼウスの命により

永久に天を担いでいなくてはならなくなりました

あるとき、ヘラクレスがアトラスの元を訪れました

ヘラクレスは12の冒険のひとつ

西の果てに住むヘスペリデスの園の金の林檎を取りに行く途中でした

ヘスペリデスの園に行く途中で

岩山に縛り付けられていた賢者プロメテウスを助け

(プロメテウスは人類に火を使うことを教えました)

金の林檎を取りに行くのならアトラスを頼るといいと教えられていたからです

ヘラクレスはアトラスに金の林檎を取ってきて欲しいと頼むと

アトラスは林檎を取りにいく間、代わりに天を担いでいて欲しいと頼みます

ヘラクレスは快く承諾し、天を担ぎます

アトラスは林檎を取ってヘラクレスのもとに帰ってきますが

天を担ぐのがいやになっていたのでこのままヘラクレスに担がせておこうと考え

代わりにこの林檎を届けてあげようと言って立ち去ろうとします

アトラスの思惑を見抜いたヘラクレスは

天を担ぎ慣れていないので肩が痛くなった

どう言う風に持てば楽にもてるのか、ちょっと見せてもらえないか?と言います

アトラスはいいだろうと言うと、林檎を置いて天を担ぎます

ヘラクレスはそのまま林檎を持って逃げて行ってしまいます

だまされたと気付いたときには遅く、アトラスはそのまま天を担ぐことになるのでした

後にペルセウス(ペルセウス座)が

人を石に変えてしまう魔力を持つメデューサを退治に行った帰りに

ペルセウスに頼んで石にしてもらい

ようやく苦しみから逃れたと言われています

その後、星座となりましたが

今でも天を支えていると言われています
星座神話第14回は

明日予定している流星群の輻射点のあるオリオン座です

明るい星も多く均整の取れた星座です

見所も多く

三ツ星の下の小三ツ星の真ん中にはM42オリオン大星雲

散光星雲に馬の頭に似た暗黒星雲がかぶさる馬頭星雲

ウルトラの星でおなじみのM78星雲などなど

オリオンの右肩にあるベテルギウスは

近いうちに超新星爆発を向かえるのではないかと言われる年老いた星です


ギリシア神話では、巨人の狩人オリオンとされています

これに関連して、南東隣にあるおおいぬ座はオリオンの飼っていた猟犬ともいわれ

足下のうさぎ座はオリオンの獲物とされています

オリオンは海神ポセイドンとミノス王の娘エウリアレ−の間に生まれ

人並外れた頑丈な肉体と、たぐい稀な美しさを持ち

優れた狩人としてその名を馳せていました

ある時オリオンはキオス島の王、オイノピオンの娘メローぺを見初め

オイノピオンに、メローペとの結婚を申し込みました

しかし、オイノピオンはオリオンを快く思わなかったので

この島を荒らしている大獅子を退治してくれたら認める、と言いました

でも、オリオンにとってその程度のことは造作もなく

たちまち大獅子を退治して、獲物をメローぺに捧げて結婚を迫りました

困り果てたオイノピオンは、オリオンを酒席に招いて酔いつぶし

オリオンの両目をつぶして海岸に放り出してしまったのです

目が見えなくなったオリオンは

東の国に行き、朝日の光を目に受ければ再び目が見えるようになる

という神託を受け、海を渡って鍛冶の神ヘパイストスの鍛冶場へやってきました

鍛冶場にはヘパイストスの工人、少年ケダリオンがいました

オリオンはケダリオンを肩にのせ、彼の誘導で東の国へと向かいました

やがて、東の国にたどりついたオリオンは日の神ヘリオスと出会い

その光を目に受けてようやく視力を取り戻したのです

オリオンは、オイノピオンに復讐するためにキオス島に向かいましたが

オリオンがやって来ることを知ったオイノピオンは

ヘパイストスが作った地下室に隠れてしまいました

王に忠実だった島民達も決して彼の居場所を口外しなかったので

オリオンは復讐を諦めざるを得ませんでした

その後、オリオンはクレタ島に渡って、月と狩りの女神アルテミスと出会いました

しばらくの間アルテミスと暮らし、ともに狩りなどをして楽しんでいました

でもある時、自分の狩りの腕前に気を良くして慢心したオリオンは

俺はこの地上のありとあらゆる獣をことごとく射とめてみせる

と口走ってしまったのです

このオリオンの言葉を聞いた神々は、オリオンのうぬぼれをこらしめるため

1匹の大サソリ (さそり座) をオリオンのもとに遣わして

彼をその毒の尻尾で刺し殺させてしまいました

オリオンは、彼の死を悲しんだアルテミスの計らいで天に昇って星となりました

これがオリオン座といわれていますが、星となった今でもサソリを恐れて

さそり座が昇るころになるとオリオン座が沈みはじめ

さそり座が沈んだころを見計らって空に昇って来ると言われています

オリオンの死については別の神話も残されています

クレタ島でアルテミスと出会った後、オリオンはアルテミスに恋心を抱くようになりました

アルテミスもまたオリオンを憎からず思っていたのですが

それを知ったアルテミスの兄、太陽神アポロンはオリオンを殺そうと企みました

ある日、オリオンが海を渡っているときを見計らい

アポロンは海上に突き出している、オリオンの頭に金色の光を吹きつけました

そして、なにくわぬ顔でアルテミスのもとを訪れ

いかにお前が弓の名手でも、あの波間に漂う金色のものを射抜くことはできないだろう

と言ったのです。アルテミスは怒って弓と矢を手に取ると

その金色のものがオリオンの頭だとは知らず、見事それを打ち抜いてしまったのです

やがて、波打ち際に打ち上げられたオリオンの亡骸と

その頭に突き刺さった自分の矢を見たアルテミスは

自分がオリオンを殺してしまったことを知ったのです

アルテミスは嘆き悲しみ、自分が天の道を通る時にいつでも見えるようにと

天に上げて星座としたのだといわれています
星座神話第15回はかみのけ座とりょうけん座です

うしかい座でも出てきたりょうけん座と、しし座の間に

空の暗い場所ならぼんやりとした星の塊を見つけられます

これがかみのけ座です


エジプトがマケドニア王朝第3代、プトレマイオス王に支配されていた時代のお話です

プトレマイオスは民衆の人望も厚い立派な王様でした

プトレマイオスの妻ベレニケは、キュレネーの女王で

この二人によってマケドニア王朝は黄金期を向かえます

ベレニケの髪はとても美しく、近隣諸国でもうわさになるほどでした

ある日プトレマイオスは戦に出かけます

ベレニケはプトレマイオスの無事と勝利を

アフロディテの神殿に行き

プトレマイオスが無事帰還したら、この髪をささげますと祈願しました

プトレマイオスは戦に勝利したとの報告があり

ベレニケはアフロディテに感謝し

自慢の髪をばっさり切って神殿にささげます

やがて帰還したプトレマイオスはベレニケの姿を見て驚きますが

話を聞いてなんとけなげな女王だと感謝します

しばらくすると、神殿にささげた髪の毛が消えてしまいました

その夜、天文学者が空の一角に星の塊を見つけます

ゼウスが、プトレマイオスを思うベレニケの心と髪の美しさを褒め

この髪を天におき、末永く空に飾るようにしたと言うことです


かみのけ座の中心は散開星団です

また、系外銀河がたくさんあります


りょうけん座は神話はありませんが

うしかい座の紐につながれ、大熊を追っている猟犬としてかかれています

α星はコル・カロリと言う固有名がついています

これはチャールズ王の心臓と言う意味で

この名前がついたのは新しく

1660年にチャールズ王がロンドンに帰還した夜に特に明るく見えたと言うことで

1725年にコル・カロリ(チャールズ王の心臓)と名づけられました

また、この星はオレンジと紫の二重星で

はくちょう座のアルビレオと並んで色の対比が美しい二重星と言われています

りょうけん座には有名な子持ち銀河M51があります

かみのけ座と同じくここも系外星雲がたくさんあります
星座神話第16回はかんむり座です

うしかい座とヘラクレス座の間に

お椀方に並んだ小さい星座があります

これがかんむり座です

空の暗いところに行けば十分に肉眼で見つけられますが

街中では難しいですね


地中海に浮かぶクレタ島

クレタ島はミノス王が治めていました

クレタ島にはミノタウロスと言う牛頭人身の化け物がいました

ミノタウロスはクレタ島にある迷宮に閉じ込められ

ミノス王は支配下のアテナイの町から

毎年美しい少年と少女それぞれ7人をミノタウロスのいけにえとしていました

ある年、アテナイの王子テセウスはこの忌まわしい風習をやめさせようと

14人の少年、少女にまぎれてクレタ島にやってきます

そのテセウスに恋心を抱いたのがミノス王の娘アリアドネでした

アリアドネは衛兵の目を盗んでテセウスに剣と麻の糸玉を渡します

テセウスは迷宮の入り口の扉に麻糸を結わいつけ

糸を引き出しながら迷宮の奥へと入っていきます

やがてミノタウロスを死闘の末倒し

麻糸をたどって出口まで戻り、アリアドネとともにクレタ島を脱出します

途中、ナクソスの島に立ち寄ったとき

戦いの女神アテネから、アリアドネを置いて行くよう信託を受けてしまい

テセウスは仕方なくアリアドネが寝ている間に船を出し

アリアドネをナクソスの島に置き去りにしてしまいます

アリアドネはテセウスに置き去りにされ、悲観にくれて身を投げて死のうとしますが

それを見ていた酒の神バッカスの妻に迎えられます

バッカスはアリアドネに7つの宝石のついた冠を送りました

やがてアリアドネが死ぬとバッカスは冠を天に飾ります

これがかんむり座となったと言われています


今回は詳しく書いていませんが

ミノタウロスの物語もギリシャ神話では有名なので

また機会があれば書きたいと思います
星座神話第17回はりゅう座です

暗い星ばかりなので街中では見えませんが

おおぐま座とこぐま座の間に尻尾があり

こぐま座を囲むように体をくねらせ

頭はこと座の近くにあります


このりゅうは、うしかい座のところでもふれた

ヘラクレスの12の冒険のひとつ

ヘスペリデスの金の林檎を守るりゅうだと言われ

100の首を持ち、眠るときでも必ずどれかの首が起きていると言われています

または、アルゴ号探検隊の目的、金羊毛の羊を守るりゅうだとも言われています


神話としてはこのくらいですが

りゅう座のα星トゥバーンは昔北極星だったそうです

これは地球の自転軸が止まりかけのコマのように首を振っているためで

1万2千年後にはこと座のベガが北極星になります

りゅう座の中で一番明るいわけでもないのにα星になったのは、そのためです

また、こぐま座を囲んだ後、こと座に頭を向けるあたりには

キャッツアイ星雲(猫の目星雲)と言う惑星状星雲NGC6543があり

こぐま座を回りこむあたりにはレンズ状銀河M102(NGC5866)があります

M102あたりに輻射点をもち

1月にピークを向かえるりゅう座流星群(しぶんぎ座流星群)があり

8月のペルセウス座流星群

12月のふたご座流星群とともに

三大流星群と呼ばれています

りゅう座流星群と言う呼び名よりは

しぶんぎ座流星群と言う呼び名の方がよく知られています

現在はしぶんぎ座と言う星座はありませんが

一時期このあたりにしぶんぎ座と言う星座がありました

星座としてはなくなってしまいましたが

流星群として名前を残した珍しい星座です
星座神話第18回は、ペルセウスと並ぶ英雄ヘラクレス座です


ヘラクレスは、ミュケナイの王妃アルクメネとゼウスの間に出来た子供です

そう、ヘラクレスもゼウスの好色の被害者です

もちろんゼウスの正妻ヘラは怒ります

まだ赤ん坊のうちに殺そうとして

ヘラクレスのゆりかごに毒蛇2匹を送り込みます

しかし生まれたときから怪力の持ち主のヘラクレス

この毒蛇を素手であっさり握り殺してしまいます

成長したヘラクレスは馬人ケンタウロス族のケイローンに武術を習い

世界に比べるものもないくらい強い若者に育ちます

しかし、ヘラの呪いはいつも付きまとい

呪いに悩まされた挙句に気が狂ってしまい

自分の子供3人を火の中に投げ込んで殺してしまいます

正気に返ったヘラクレスは自分の侵した罪を畏れ

その罪の償いのために、アルゴス王エウリュステウスに仕えます

エウリュステウス王はヘラクレスを恐れ

ヘラクレスに次々と難題を言い渡します

これがヘラクレスの12の冒険と言われるもので

1:ネメアの森の化け獅子退治(しし座)

2:アミモーネの化け蛇ヒドラ退治(うみへび座、かに座)

3:アルカディアの化け猪退治

4:ケリネイアの山に住む鹿の生け捕り

5:エーリスのアウゲイアス王の厠を一人で一日で掃除する

6:ヘスペリデスの園の黄金の林檎を取ってくる(うしかい座)

7:ステンパロス湖の鳥の生け捕り

8:クレタ島の牡牛の生け捕り

9:トラキア王の牝馬を奪ってくる

10:アマゾンの女王ヒッポリュテの帯を奪ってくる

11:怪物ゲリュオンのもっている赤い牛を奪ってくる

12:地獄の番犬ケルベロスを連れ帰ってくる

と言うとても大変なものでした

ヘラクレスはこれらを難なくこなし

この後も数々の業績を残します

ただ最後は寂しく

ヘラクレスが殺してしまったケンタウロス族のネッソスが

ヘラクレスの妻に渡した「浮気封じの薬」のために死んでしまいます

ゼウスは12の冒険や数々の業績をたたえ

ヘラクレスを天に上げ、星座のひとつに加えたと言われています


この星座には全天一と言われる球状星団M13があります

およそ50万個の星が100光年の中に密集しています
1ヶ月以上あいてしまいましたf(^_^;)

星座神話第19回はケンタウロス座です


日本からは半分くらいしか見えませんが

おとめ座の南側に上半身が見えています

そんなケンタウロス座の神話です


ケンタウロス座は上半身は人間

下半身は馬と言うケンタウロス族で

ヘラクレスの親友フォローと言うケンタウロス族の姿だと言われています

さて、このケンタウロス族の起源から…

テッサリアの王イクシオンは

オイカリアの王デイオネウスの娘、ディーア王女と結婚することになりました

式を済ませ、引き出物を渡すときになると

イクシオンはデイオネウスを焚き火の中に放り込んで焼き殺してしまいます

義父を殺すという大罪を犯したイクシオンは

親しく付き合うものも失い、罪も清めてもらうことも出来ません

それを見たゼウスは哀れに思い、イクシオンの罪を清めてやりました

しかし、イクシオンはここでも神をも恐れぬ暴挙に出たのです

イクシオンはゼウスの妻、女神のヘラに道ならぬ恋をしてしまいます

その上周りの人たちに、ヘラの寵愛は自分の上にあると言いふらしてしまいます

これを聞いたゼウスとヘラの怒りは強く

雲で作ったヘラの幻をイクシオンに与えます

イクシオンは雲で作られた幻とも知らず

ヘラの幻との間に子供を作ってしまいます

この子供が上半身は人間で、下半身が馬と言うケンタウロスでした

ケンタウロスは父であるイクシオンの性格を受け継ぎ

野蛮で粗暴、神を敬うことを知らぬ一族になってしまいます

ケンタウロス族はテッサリアのペニオン山地に住み着き

付近を荒らしまわり、人々から恐れられていました

イクシオンは死後、冥府の底タルタロスに落とされ

激しく燃え盛る火の車に縛り付けられ

永遠の責め苦を受けているといわれています

時は移り、ケンタウロス族の中にも穏やかな性格のものも出てきたある日

エリュマントスの化け猪退治を終えたヘラクレスは

ケンタウロス族のフォローと親しくなります

フォローは酒の神バッカスの義兄弟で

「ヘラクレスが来たときにあけるように」と一瓶の美酒を受け取っていました

フォローとヘラクレスがこの美酒を酌み交わしている時

匂いにつられてほかのケンタウロス族が襲いかかってきました

ヘラクレスは化け蛇ヒドラを退治したとき

ヒドラの血を塗った毒矢を持っていて

これでケンタウロスたちを追い払います

怪力で知られるヘラクレスにはかなわないと

ケンタウロスたちは散り散りに逃げて行きましたが

たまたま落ちていた毒矢を拾い上げたフォローが

手を滑らせて足に刺さり、命を落としてしまいます

ゼウスはそのことを哀れに思い、天上に上げて星座にしたといわれています

これがケンタウロス座です

続く
続き

また、ヘラクレスがケンタウロスたちを追いかけている時

誤って射かけた毒矢がケンタウロス族の賢人ケイローンに当たってしまい

ケイローンも死んでしまいます、これがいて座ですが

いて座はまた詳しい話を書きたいと思います

12の冒険を終えたヘラクレスは、妻のデイアネイラを連れて

エウエノス川をわたろうとしましたが

川は深く流れも早くてとてもわたれそうにありません

そのとき、ケンタウロス族のネッソスが現れ

二人を乗せて川を渡ってあげようと申し出てくれます

ヘラクレスはこの申し出を受け

ネッソスはまず妻のデイアネイラを乗せて悠々と川を渡って行きます

しかし、向こう岸についたとたんにネッソスは本性を現し

デイアネイラを襲おうとします

それを見たヘラクレスはヒドラの血を塗った毒矢をネッソスに向かい射掛けました

矢は狙いを過たずネッソスを貫きますが

死に瀕したネッソスは、デイアネイラにこう言います

「もし夫が浮気をしたとき、私の血をヘラクレスの下着に塗ると良い

そうすれば夫の愛を取り戻せるだろう」と

やがてヘラクレスはオイカリアの王女イオレを愛人にします

夫の愛を失うことを恐れたデイアネイラは

ヘラクレスの下着にネッソスの血を塗ります

ところが…、これは夫の愛を取り戻すものではなく

ネッソスの体に回ったヒドラの毒だったのです

これに触れたヘラクレスは全身がただれ

すさまじい苦しみにさいなまれます

ヘラクレスは苦しみに耐え切れず

オイテ山の山上に火葬壇を築かせると

自らその火に身を投じて焼け死んでしまいます

こうしてケンタウロスの呪いは成就されたといわれています


星座絵では右手に槍を持ち

東側にあるさそり座を狙っている姿でかかれています

この星座のα星は太陽に一番近い恒星で

4.3光年の位置にあります

また、α星とβ星を結んだ線を西にたどって行くと

南十字星として有名なみなみじゅうじ座に行き当たります

またみなみじゅうじの縦の線を延ばしていくと

天の南極に行き当たります

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