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ウラジミールの文章置き場コミュの戯曲「少女黄色地獄変」後編

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A; おーいゆきえちゃん、

ゆ; はーい

A;; こっち来てミカンの皮をむいとくれ

ゆ; はーい

B; わしは背中が痒いんじゃ

ゆ; はーい

C; うんこ出そうじゃ、便所に連れてっとくれ
D; わしはオムツの中に出したところじゃ

ゆ; 今行きまーす

N; 仕事はきつく忙しく。怖かった事も辛かった事もしばし忘れていられます。
そしてここにはぬくもりが。笑顔が感謝が親切が。 ゆきえは今、充実の日々。

A; あの子が来てから
B; ここも明るくなったの
C; ほんにいい子じゃ
D; わしらの孫のようじゃ

�,修Δ犬磧´△修Δ犬磧´�ワシもそう思う

A; 油断しとったろ。

ゆ; はあ。(汗をぬぐう) ここに来て良かった。ありがと、おじいちゃん達。

サ; ピンポーン。こ〜んにちわあ。は〜じめまして〜。

B; 誰か来たぞ。

ゆ; あ、はい。

サ; わたくし「プリティー食品株式会社」から、新しいゼリーのご案内です。

ゆ; プリティ食品さん?

サ; はぁい。

ゆ; どこかでお会いした…

サ; ないです!

ゆ; え、でもどこか…

サ; ないです。

ゆ; そうですか。でもやっぱり…

サ; ないです。

ゆ; はあ。

サ; 本日は、滋養と強壮にバッチグー。
ローヤルゼリーにグルコサミン、コンドロイチンDHA、マカ、コラーゲン、セサミン入りの、
リンゴ味ゼリーの新製品のお試しモニターをお願いに参りました〜。

A; オウなんじゃ
B; うまそうじゃの
C; わしにも一つ
D; くれんかの

サ; 皆さんありがとうございます〜
   じゃあ皆さんコレどうぞ〜どうぞ〜コレとっても健康にいいんですよ〜

A; 毒なぞはいっとらんじゃろの

サ; な〜にをおっしゃいます〜、ならば私がまず一つ。…あ〜とってもおいしいんですよ〜

(ヤカンの音)

ゆ; あ、いっけな〜い、お湯が沸きそう。

D; じゃあまあ、とにかく食うかの。いただきます。
A; 味はうまいが…なんちゅうかこう…ふがっ
B; 飲み込みにくく…ふげっ
C; 喉につまる…ふごっ
D; おんわっふっふっ

(苦しそうに)

�,修Δ犬� �△修Δ犬� ��ワシもそう思う

A;もが〜!

N; これはどうした事でしょう。苦しみながら倒れる老人達。

(人形を投げ捨て、老人役は一旦退場。明りによる切り替え。)

サ; おやおや、勝手にくたばってるよ。中身はただのこんにゃくゼリー。
弱り目に祟り目、泣きっ面に蜂、年寄りにこんにゃくゼリーだねえ。
   こんにゃく成分がちょっと多かったかしら。

ゆ; お茶が入りましたよ〜…って、おじいちゃん達? 

サ; 大丈夫大丈夫。おなか一杯になったから眠くなったみたいねえ。

ゆ; そうなんですか?

サ; このゼリー、とっても腹持ちいいんですよ〜。

ゆ; そうなんだ。

サ; あなたもお一ついかが?
若い人には特別に、この24時間戦えるビタミンカプセルを入れときましょう。
   このカプセルは胃の中で溶けて成分がしみだして、効くのよ〜。

ゆ; これほんとに大丈夫なんですか?

サ; 大丈ブイ!

ゆ; ほんとに?

サ; いいから飲んで。飲み込んで。      (顔をつかみ、無理やりゼリーを飲ます。)

ゆ; んん〜〜〜!

サ; 飲みなさいホラ。

ゆ; んん〜!

サ; 死ねゆきえ!

N; 毒入りゼリーを飲まされた。もはや、ゆきえの命は、風前のともしびか。しかしその時!

鏡; ゆきえっち〜。俺だよ。鏡猟士郎だよ。

(無理やり飲ませているサリナともがくゆきえの前に、鏡が登場。刃物が刺さっている。
サリナを突き飛ばす。)

鏡; ゆきえっち〜、お前は俺のもんだ〜。
もうすぐ死ぬ俺と、いまから死ぬお前。天国でオールタイムNo1カップルになろうぜ〜!

(鏡、ゆきえの首を絞めゆきえ倒れる。鏡も倒れる。)

サ; 猟ちゃんまだくたばってなかったの。
   ふん。まあいいわ。ゆきえにトドメ刺すなんて、アンタ意外と使える男だったのね〜

(照明、サリナのみを照らす。)

サ; せっかく毒まで用意したのにいらなかったわね。 仲良く地獄で楽しみな。
ホホホホホ。あはははは。げはははははははは。ひーはっはっはっはっはっはっは。
ほえ〜っはっはっはっはっはっはっはっは。あぎ!

(暗闇の中サリナの後ろから近づく男。ヒロイである。漬物石でサリナを後ろから殴る。)

ヒ; ゆきえちゃん、僕だよ。ヒロイ王子郎だよ。そしてこれは漬物石。
   なんてこった、最悪の事態だ。ゆきえちゃん!ゆきえちゃん!
   …喉に何かが詰まっているんだ。だったらこうする!

(ヒロイ、ゆきえの口を吸う。ズギュウウウウム。)

N; 鏡猟士郎の首絞め攻撃によって、こんにゃくゼリーと毒カプセルは、ゆきえの喉にひっかかり、
   体内に、吸収されてはいない!さあ吸い出すんだヒロイ王子郎!

ゆ; げふんげふん、ぷは〜、し、死ぬかと思った。

ヒ; ゆきえひゃん、よかっら〜…ぎゅわ!

N; ヒロイ君が、口の中に残していたゼリーを、うっかり飲み込んでしまった!

ゆ; ヒロイ君しっかりして!今度は私の番。

(ゆきえ、ヒロイの口を吸う。ズギュウウウウム。ペッと出す。)

ヒ; げぼ。あー死ぬかと思った。

ゆ; あははははははは。

ヒ; あははははははは。

(二人笑う。そして辺りを見回すと死屍累々だ。)

ゆ; おじいちゃんたち、死んでしまった。

ヒ; ほんとだ、気付かなかった。おじいちゃん、おじいちゃ〜ん!あ、この血だらけの男は?

ゆ; 私を襲ってきた変質者。ママの人の不倫相手って言ってた。

サ; うううう、いてえじゃねーかよう!なにすんだああ!

ゆ; あ、この女、ママの人!

ヒ; なに、こいつが!?       (ヒロイ背を向ける)

サ; おめーらぶっ殺すううう!   (サリナ、落ちていた包丁を拾い襲いかかろうとするが)

A「ゆきえちゃんや」B「大丈夫」C「わしらがコイツを抑え込む」D「指一本触れさせんぞ」

(ヒロイは舞台に背を向け老人の声を、又はあらかじめ録音。Nが人形をサリナの背中に乗せる)

サ; う、動けない!体が!

N; 老人たちの魂は、憎きママハハに取り付いて、金縛りをおこしたのです!

サ; あぐううう、うぐううううう…!

ゆ; さっきおじいちゃんたちの声が聞こえた。

ヒ; 僕もだ。

A; 「孫よ、ゆきえちゃんを頼むぞ」

ヒ; おじいちゃん

B; 「二人とも」  C; 「幸せにな〜」

ゆ; おじいちゃんたち、

ゆヒ;ありがと〜〜〜

D; 「それはいいから今の内にこの女を縛っとけ」

ヒ; うん、そうだね。

(短い暗転、縛る)

ゆ; どうしよう?これから

ヒ; とりあえず警察呼ぼ。

ゆ; でもコイツ、殺してやりたい。

ヒ; 僕も同じだ。でもそれではだめだ。コイツと同じ、虫けらに落ちてしまう。
   コイツはちゃんと裁かれるべきなんだ。

ゆ; じゃあせめて。

ヒ; それは?

ゆ; 外に落ちてたギンナンの実。これを、こうしてやるの。  (サリナの鼻にギンナン(豆菓子)を詰める。)

サ; くっさ〜〜〜

ヒ; ははは、こりゃいいや。

サ; ふん!                                (鼻で吹き飛ばす)

ヒ; 僕もやるよ。

(鼻に詰めて飛ばす)

サ; くっさ〜〜〜、ふん!

(繰り返す。サリナをお客に向けて、鼻から飛ばした豆を客にぶつける。
何度かやった後、やがてイチョウの紙ふぶき。)

N; 季節は秋。カンナンシンクの時は過ぎ、少女ゆきえに平穏がおとずれる。
   失ったものたちは帰らない。 だけどその分幸せになれよ。ゆきえ〜!

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