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S.コミュの末岡事件簿パート1

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あれは去年の夏だった…。

末岡と俺は建築現場の実習で、
先輩社員に同行し、横須賀へ向かった。
大きな敷地に二つの現場。
戸建とアパートを建築中だった。

その日は戸建の現場に用があり、
アパートの現場は地縄が張っている状態なので、
ゼッタイに地縄を切るなよ、と先輩社員と職人さんに釘を刺された。
「とりあえず二人ともゴミ拾いしてろ」と言われ、末岡と俺は指示通り、敷地内のゴミを拾い始めた。
敷地の裏には川が流れ、横須賀というのどかな景色に癒されながら、ゴミを拾っている最中に事件は起きた。

突然、後方で「ブチンッexclamation ×2」という、何かが引き裂かれる音が聞こえ、何事かと思い、後ろを振り返った。
すると、ゴミ拾いを始めるまでずっとニヤニヤしていた末岡が、あたふたした動きをしていた。
末岡の足元を見ると、さっきまでアイロンを掛けたYシャツのようにピシッと張ってあった地縄が切れていた。

末岡が切ってしまったのだ。

あれだけ切るなと言われていたのに、切ってしまうとは、まさにダチョウ倶楽部のようだった。

「てめえ、切るなって言ったろexclamation ×2」
職人の怒声と共に、申し訳ございませんという舌足らずの声が響き、末岡は深々と頭を下げた。

研修で習った経験を活かした、綺麗なお辞儀だった。



この日、さらに末岡は、先輩社員から名前を「ヨシオカ君」と間違われて呼ばれ続け、
まさに踏んだり蹴ったりの一日だった。

その帰り先輩社員が運転する車で、
昼間の出来事を忘れアホ面で爆睡する末岡が印象的だった。

終わり

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