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Albert Pujolsコミュのルースを越えて ゲーリッグに並び立つ男・・・

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Sporting Newsが選ぶ2000年代のベストナイン

2000年代という区切りにおいて イチローがメジャーのベスト9に選ばれましたが・・

http://seattletimes.nwsource.com/html/thehotstoneleague/2009936003_ichiro_on_sporting_news_all-de.html


best nine

C Joe Mauer
1B Albert Pujols
2B Jeff Kent
SS Derek Jeter
3B Alex Rodriguez
OF Barry Bonds
OF Ichiro Suzuki
OF Manny Ramirez
DH David Ortiz
SP Randy Johnson
RP Mariano Rivera


そしてこの10年間で最高の野手は・・・ARODでもなくイチローでもなく、

      そう!Albert Pujolsが選出されました。

無論一塁手でも選ばれています。

ちなみにバッティングばかりが注目されがちですが、今年のグティエレスが選ばれないGGなどより 余程 価値があるのではないかと私は考えているセイバーメトリクスの権威が選んだ 2009守備の良いbest9。

1b Albert Pujols, St. Louis
2b Aaron Hill, Toronto
3b Ryan Zimmerman, Washington
ss Jack Wilson, Pittsburgh and Seattle
lf Carl Crawford, Tampa Bay
cf Franklin Gutierrez, Seattle
rf Ichiro Suzuki, Seattle
ch Yadier Molina, St. Louis
p Mark Buehrle, Chicago

プホルス選出は4年連続!現役最高記録。今年は久々にイチローも選ばれましたね。


・2009オールスターの最多投票を獲得。
・殿堂入りした名選手や過去の最優秀選手(MVP)による選考で 
 現代MLBにおいて最も価値ある選手の投票ランキングにおいて第一位。
・記者によるMVP投票においても20082009ナリーグMVPを獲得。
・選手会全体が選ぶ2008年 メジャー全体のMVPにも選出。
・ESPN他、スポーツメディア等が実施している格付けランキング2009MLB総合第一位
・セイバーメトリクス 総合的価値 第一位。

これがいったい何を意味しているのか?

すなわち ファン、殿堂入りした名選手、スポーツ記者、現役でプレーする選手、スポーツメディア機関 考えられる野球に関心を持っているあらゆる層から支持されているバッター、それがアルバートプーホールズです。

走攻守 総合的な面においても セイバーメトリクス的に最強の選手はプーホールズです。


気が向いたら 是非 下記も一度見てください。プホルスの真の凄さを独自の視点で切り取っています。長すぎるのでここへは掲載できませんが どこにでも転がっているありきたりなコラムではおそらくないはずです。「ルースを越えて ゲーリッグに並び立つ男・・・」というタイトルが何を意味するのか、もうみなさんご存知だとは思いますが (冷や汗)それについても一応 書いてあります。


「至高のバッター アルバート プーホールズ」

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=28336694&comm_id=2819969

コメント(29)

プレイヤー・オブ・ザ・ディケードは
プーさんですか!

おめでとうございまするんるん

1年のブランクが響くかと思っていたが
流石としか言いようが無い。

2010年代も続けて受賞して欲しい!
MOSUさん>

一ヶ月前くらいに受賞していたと思います。いつこのネタをMOSUさんが貼り付けるのか 見守っていたのですが 一向に書かれないようなので UPしました。

プーホールズの真の凄さを 私は一打席当たりに投げさせる投球数から 紐解いてみました。たぶん知らない人からすると とても意外に感じられる数値ではないかと思います。


沖さん>

10年に一度の表彰なので、いつ頃発表になるのか見当もつかず
そのまま忘れておりました。

UPして頂き、ありがとうございました。

どこまで3割30本100打点を続けるか楽しみですね。
新人からという所がまたしても凄いです。




プーホールズの凄さの一端は 経験を力に代えて 徐々に 熟成してゆく姿にもあるような気がします。

例えば 経年で 大きく捉えると 三振の数が減少傾向にあり 四死球の数が増加傾向にある。成績の安定感はバッティング観の成熟が大きな要因のひとつかもしれません。

ゲーリッグを越えてゆくかもしれませんね。

率直に言って ルースやゲーリッグの時代のops1.00の価値と現代の1.00の価値では 統計学的にフェアーな観点からすれば プーホールズの価値が高いと見るのが一般です。

同じくops1.00を越えて プーホールズの上をゆく ボンズも薬の大きな恩恵を受けている。

たしかこの3人はプーホールズの生涯OPSを越えていたはずです。

しかも彼は間違いなく薬をやっていない。最初は愚かにも プホルスもドミニカつながりでひょっとして・・・と疑った一瞬もありましたが、今では まずやっていないという私なりの確信があります。



歴代ops

1 ベーブ・ルース 1.164
2 テッド・ウィリアムズ 1.116
3 ルー・ゲーリック 1.080
4 バリー・ボンズ 1.051
5 *アルバート・プホルス 1.044
6 ジミー・フォックス 1.038
7 ハンク・グリーンバーグ 1.017
8 ロジャース・ホーンスビー 1.010
9 *トッド・ヘルトン 1.004
10 *マニー・ラミレス .999

テッド ウィリアムズもいたか・・・絶滅種と化した最後の400打者。

通算OPSは今年を含めると歴代4位に上がりましたね!

OPS、長打率ともに右打者では歴代1位を誇っており、
史上最高の右打者と言われているホーンスビー、
右のベーブルースと言われたJフォックス、
もう二人を超えたと言っても良いかもしれません。
あと個人的に期待しているのは前の二人も達成している三冠王です。

沖さんの言う様に安定感がすばらしいですね。
かつて三振が少なかったホームランバッター、
Jディマジオ、Jマイズを彷彿とさせます。

投手ではSO/BBというカテゴリーをよく目にしますが、
打者のBB/SOもこれから注目したいと思います。





連投すみません

5 のルースの頃と現代の比較で いい加減なことを言っていた可能性があるので もう少し調べます。

打率については リーグ最高値と最低値の間隔が 年々 小さくなる傾向にありますが、薬全盛の時代を越えた今 OPSについては 同様にそう言える傾向にあるのかもう少し調べます。たぶん 言えるとは思いますが 曖昧なので調べてみます。
MOSUさん>

歴代のバッターにも詳しいのですね。歴代4位まで上がってたのですね。情報ありがとうございます。

たしかに ルースは成績を見れば見るほどに素晴らしいバッターだったと思います。三振も少ないですし 四死球は100以上はふつうに選びますし・・・。打率の標準偏差はルースの頃は現代よりも大きかったとは思いますが OPSに限ってみると どうなのか・・・どうも ルース一人が傑出しているようにも見えます。

もうひとつ 現代のOPSとルースの頃を比べてみて 薬の影響がどれだけ現代の打者のOPSをかさ上げしていると見るかが ひとつのポイントだとは思います。ボンズが1990年代前半スモール全盛の頃 MVPもよく取っていたとは思いますがOPS950程度 リーグ1位でしたが 薬が使われて 平均OPS1.2くらいまで跳ね上がっていますよね。

もっと最近の例ですと マニー ラミレスがいます。ボストンでは晩年OPS900くらいの選手だったですが LAAに移って途端に1.100くらいまで跳ね上がって。。。これはいったい何があったのか?と原因を考えていたら 薬 を使用していたというオチでした。笑

こうした薬でOPSがかさ上げされている選手に混じって プホルスは1.055ですから 彼が如何に優れたバッターであるかを示しているかとは思いますが。もう少しちょっと考えてみます。

薬の影響がだんだんメジャー全体から抜けつつあるのか OPS1.00を越えるバッターが2009はご存知のように マウアーとプホルスの二人になってしまいました。早計には結論づけられませんが・・・ひとつの可能性として

  薬を使って かつてOPS1.00を越えていた選手は900台へ軒並み降格している?

なんてことも考えてみたり・・・もっともこれについては結論を簡単には下しません。あと5〜6年すれば 1990年代後半から2005頃までにどれだけ薬によって OPSがどれだけかさ上げされてきたか ある程度 わかるかもしれませんね。とにかくもう少し数字を追ってみます。

このトピで歴代の大打者と比較して プホルスの凄さをより浮き彫りにできればとも思います。


http://www.baseball-reference.com/leaders/onbase_plus_slugging_leagues.shtml
タイ カッブ 終身打率367でしたっけ?彼が仮に 現代に現れたとして 同じように360を越える終身打率を残せると考えるのを当然とするなら 単純にプホルスの333と比較してもいいでしょう。

しかし、実際は標準偏差が昔の方が大きく、具体的には下は1割台で上は4割超という集団の中でタイカッブの360は残した数値です。現代のように下は200超 上は350程度 という集団の中で残しているプホルス333ともしフェアーに比較しようとするなら・・・やはりある程度 統計学的な補正をかけて比較するのが常道だと言われますね。

OPSも打率分も入っているために プホルスを原点に据えた場合 多少ルースのOPSにはー補正は入るべきかもしれません。それにしてもルースの数値は傑出ぶりが凄まじいです。



 
プホルスの主な記録を挙げてみます。

2001 シーズン塁打 360 (ナリーグ新人歴代1位)
2001 シーズン長打 88 (ナリーグ新人歴代1位)
2001 シーズン打点 130 (ナリーグ新人歴代1位)
2001 シーズンOPS 1.013 (ナリーグ新人歴代1位)
2001 シーズン併殺打 21 (ナリーグ新人歴代1位)
2004 新人から4年連続シーズン40二塁打以上 (歴代1位)
2004 2年連続シーズン50二塁打以上 (歴代1位タイ)
2004 2年連続40二塁打-40本塁打 (歴代1位タイ)
2005 3年連続得点王 (歴代1位タイ)
2005 3年連続両リーグ最多得点 (歴代1位タイ)
2006.04.29 4月本塁打数 14 (歴代1位)
2006.04.16〜17 連続打席本塁打 4 (歴代1位タイ)
2008 ロベルト・クレメンティ賞
2009 ナリーグ初、3度目の40二塁打-40本塁打 (歴代1位タイ)
2009 新人から9年連続シーズン30本塁打以上 (歴代1位)
2009 新人から9年連続シーズン300塁打以上 (歴代1位)
 (Tウィリアムスの8年連続の記録を60年ぶりに更新)
2009 9年連続3割-30本塁打-100打点 (歴代1位タイ、ナリーグ歴代1位)
2009 9度目の3割-30本塁打-100打点 (ナリーグ歴代1位タイ)
2009 新人から9年連続3割-30本塁打-100打点 (歴代1位)
2009 9年連続シーズン100打点以上 (ナリーグ歴代1位タイ)
2009 シーズン故意四球 44 (右打者歴代1位)
2009 一塁手シーズン補殺 185 (歴代1位)
通算長打率 .628 (ナリーグ歴代1位)
通算長打率 .628 (右打者歴代1位)
通算OPS 1.055 (右打者歴代1位)
通算OPS 1.055 (ナリーグ歴代1位)
いきなり失礼します

キャリアわずか9年でこんなに記録があるとは…

打撃だけで4人選ぶなら、ベーブ・ルース、ルー・ゲーリッグ、テッド・ウィリアムス、スタン・ミュージアルと聞いたことがありますが、肩を並べる資格有りですね

同じ時代に生きていることを幸せに思わなければ 



 
よく三冠王に一番近いと巷では言いますが、プホルスの人間性を考えるとそこまで気にしてない気がします


> グウィンさん


全く同意見です。


本当に幸せだと思わなければいけませんね。
ボンズは1990年代は 薬をやっていなくて 大雑把に言うと平均ops 1.00
2000年に入ると 平均OPS1.30でした。

ボンズも優れたプレイヤーだと思っています。薬をやっていない頃から 三振も70程度しかしていないですし 150もの四死球を選ぶ能力を持っていました。薬をやってから 更にその数値が傑出し 年間で232四死球 120敬遠も驚きですが 45本塁打打った時 たしか41個の三振でしたっけ?(あやふやです)薬のパワーだけでできる芸当ではないでしょう。

それは認めつつもラミレスの例にもあるように 薬を使った者とそうでない者を単純に私は比較してはいけないと考えています。

http://www.baseball-reference.com/leagues/AL/1922-batting-leaders.shtml

現在 ルースの頃のスタッツをずっと眺めています。1922年 タイカッブが400を越えても尚 首位打者を取れなかったのですが その年の首位打者が ジョージ シスラーでした。

400という数値でも テッドウィリアムズの400だけは 1900年代前半のものとは違って その傑出度から 現代における400と難易度においてほぼ同等の価値があるとも言われるようです。

そらから もうひとつの発見は ルースの全盛期と2000年以後の無敵ボンズが OPS OBP SLG では ほぼ互角の成績を残しています。ルースの全盛期を少しイメージできた気がします。

OPS1.00を越える選手は長打力があり いわゆる ホームランバッターと呼ばれる打者であるには違いありませんが、同じホームランバッターでも900台の打者とどこが違うのか?

(プホルスがアベレージバッターでもあるということは承知しています・・・。)

私は三振と四死球の数で おおよそ その打者の選球眼とミート力を推量することとしていますが、多くのホームランバッターと呼ばれる打者は、四死球の数より三振の数が上をゆく打者が多いです。ハワードなどは三振年間200近くしているはずです。

しかし同じホームランバッターでも OPSが1.00を優に超える打者の共通点は 三振<四死球です。900台の選手までは調べてませんが 三振>四死球 という傾向が強くなる気もします。当たり前と言えば当たりのことかもしれません・・・。OPSを上げるには四死球の数は極めて大事でしょうから。

ボンズ プホルス ルース ゲーリッグ テッドウィリアムズ

この5人を調べた限りはその傾向は顕著です。三振が少なく四死球が多い。特に史上最高出塁率を残しているゲーリッグに至っては 三振のほぼ3倍四死球を選んでいます。

そして 日本でも唯一 OPS1.00を越える打者 王貞治もまた 三振の少なく四死球の多いホームランバッターでした。

プホルスとARODの違いの一端を私はここに見ます。

回り道はしてますが最後にオチはあります。

===

    史上MVPを求めるに際して、選手の価値とは いったい何か?

結局 価値を見定めるにおいて ほんとうの意味で<フェアーな感覚> とは一体何なのか?こうした根源的な深い問いかけより話を始めなくてならないでしょう。

選手の価値はもちろん セイバーメトリクス的にある程度は明らかにできるかもしれません。しかしビルジェームズが言うまでもなく これがすべてでないこともたしかです。多様な側面より選手を相対的に眺めてゆく作業が <選手を篩にかける前>に必要となってくるはずです。セイバーメトリクスも選手の価値を測る極めて有効なツールのひとつであることを否定はしませんが、あくまでひとつのツールです。

セイバーメトリクス的に選手の能力としては現代でもボンズやARODなどずば抜けた存在がいます。しかしながら例えばマイケルヤングに「彼が抜けて、チームケミストリーが劇的に飛躍した」と言わしめ トーリをして「彼が入ってクラブハウスの雰囲気を(悪しき意味で)一変させた」と言われたARODですが NYY帝国がピークの絶頂にあった時 セイバー的には大した選手ではなかった ブローシャスに代わりに仮にARODが3塁に入って NYYはWS3連覇をふつうに出来たのでしょうか?

もしARODがほんとうに普遍的に価値ある選手であるならば トーリは「YES!」と即座に答えることができるはずです。しかし、トーリは先の問いにおそらく「たしかに素晴らしいMLB史上を代表する選手であるに違いないが YESとは必ずしも即答できない」と言うでしょう。名著「さらば ヤンキース」を読む限り そう言わざる得ません。

またボンズにしても 彼がFAになった時もトーリの頭にはまるでチーム構想の中になかったようです。ボンズの人格に問題があったことをトーリも十分に承知していたからです。兵法の古典 孫子にもあるように 戦いにおいて最も重要なのは 人の和 でありますが decadeで最優秀監督になったトーリは 名著「さらば ヤンキース」の中で繰り返し このことの重要性を訴えています。

ジアンビー シェフィールド AROD デーモン 超一流が集まっても優勝できなかった原因をトーリは出来る限り”フェアーな感覚”を手放すことなく各選手の良い面と悪しき面を両面併記しながら 率直に個々の問題点を語っていました。(松井はそんな中にあって 勝負強い打撃はトーリの信頼を勝ち取った明記されていました) 

トーリが言うには「他の球団でどんなに優秀な成績を残しても プレイヤーとしての能力とは別にNYYが優勝するためには 選手として他の資質が必要になってくる」とはっきり言っています。

私もトーリの本を読んで ジーターという選手のほんとうの価値を再認識させてもらった次第です。彼はやはり特別の選手であるようです。たまに訳知り顔で ジーターを数値だけを見て小馬鹿にしているメジャー通気取りの書き手を見ていると 考えていることがあまりにペラペラで浅はかであり哲学者ヘーゲルが言ういわゆる 下種 としか言いようがありません。

1998のNYY、チームとしては絶頂にありバーニー マルティネス ポサダ オニール ジーター という面々が力を合わせて類稀なるチームワークを発揮し、チームとしてはある種の完成形を成しました。50HR打てる傑出した選手は一人もいませんでした。しかしながら間違いなくMLB史上でも最強のチームのひとつに数え上げられているチームです。

そのNYYを率いいたトーリにとってはたとえ何度も年間MVPを獲得した選手であっても 例えば ボンズ・AROD・ジーター3人のうち最も価値の選手はジーターなのです。トーリの話を持ち出して何が言いたいのか?ということですが、このようにTPOに応じて選手の価値は相対的に変化するということです。

しかしです。そうした相対を超えて ほんとうに普遍的な価値を持つ選手であるならば、誰からも欲しいと望まれるに違いありません。真に価値がある選手とは そういう選手のことです。セイバー的には素晴らしい成績を残してもボンズやARODは誰からも望まれるような選手ではありません。少なくとも名将トーリにとっては・・・。ジーターも非常に優れてはいますがショートとしての守備範囲の狭さをトーリの本では指摘されていました。

セイバー的な価値だけで言えばルースや500-500を達成したボンズが双璧を成し このプホルスも彼らに比肩するような価値があると考えていますが、セイバー的な攻守の能力はもとより 精神的な成熟度も合わせて考えた時 このプホルスは 必ずや真に価値がある選手の一人の候補として浮上してくるはずだと私は考えています。



過去の偉大なプレイヤーと数字で比較する際に 最初にどうしても気をつけておかなくてならないことがあります。それは時代環境を適切に把握してゆくということです。ある程度 MLBの歴史を俯瞰する時 フェーズが切り替わっている境目がいくつか存在しています。

MLBのフェーズ切りですが、一般的には以下のように大別されています。

(1)1876〜1900年
(実質的に)一リーグの時代
(2)1901〜1919年
Dead Ball Era; 飛距離の出ないボールを使用していた時代(ホームラン王が10本だった時代)
(3)1920〜1960年
Lively Ball Era; 飛距離の出るボールを使用していた時代、投手のトリック投法が禁止されていた時代
(4)1961〜1968年
球団拡張が行われ、ストライクゾーンや球場が広くなり投手優位の時代
(5) 1969〜1987年
球団拡張が2度にわたって行われ、現在のデータ重視野球が一般的になった時代
(6) 1988〜2007年 ステロイド時代

たしかに傑出度において際立ってはいますが ルースが出現した時代に合わせて使用球が変わったことなども考慮しなくてはなりません。

いずれにしても上記のように時代環境のフェーズが異なるために 時代を超えて数値そのものをダイレクトに比較すべきではありません。例えばDead Ball EraでのHR10本で本塁打王が獲得できた時代の価値とステロイド全盛の10本の価値は誰が見ても明らかに違います。 同様に打率400打っても首位打者が取れなかった時代と 打率400が絶滅種と化した現代における価値はまるで違います。時代を超えてセイバー的にフェアーに比較しようと思うなら 平均値はいくつであり どのような標準偏差の大きさを持つ母集団の中で その選手が残した記録なのか?つまり 傑出度はどの程度なのか ということを考慮しなくてはならないと思います。 タイカッブの終身打率360超であり現代ではあり得ない数値です。素晴らしい成績であるには違いないですが 現代のスケールでもってそれを測り 必要以上に過大評価することもありません。

私は選手の価値を考える時には 二つのアプローチが必要となると考えます。それは<分析知と統合知>という二つの観点です。

分析知は個の能力を切り取ってセイバー的に分析すれば十分です。一方でMVPの候補に成るほどの選手です。チームに入っても入らなくても 何も変わらないような存在感の薄い選手はいないでしょう。その選手の存在感がチーム全体へ良しきにつけ 悪しきにつけ必ず波紋のごとく 周囲へ広がってゆくであろうと思います。

アリストテレスという哲学者も言うように 「全体とは、部分の総和以上のなにかである」 です。単純に 個の能力を足し合わせたものが全体のチーム力を示すわけではないということですよね。たとえ個の能力がどれだけ突出していたとしても <the cooler> 士気をそぐ者と呼ばれるような選手がチームの中心的な存在であるなら、これは決して無視できない問題であろうと思います。 言うまでもなく、野球とは一人で行うスポーツではありません。

この<チームケミストリー>という統合知の観点から選手の価値を評価できる可能性はないのか。セイバーメトリクスが統計学の力を源泉とするように 現在 複雑系の学術を何とか取り入れてより適正な考察を試みることはできないのか 現在 勉強中です。

おそらくARODやボンズのように「俺が俺が・・」という強烈な自意識がなければ 何度もMVPを獲得するような選手になることは難しいでしょう。もし何度もMVPを獲得できるような選手でありながら 同時に 透明で高次な自我観を持つ選手がいるとしたら、それはある意味 奇跡的ですらある。

実は一見こうした二律背反する事柄を 神への限りない信仰によって 統合しバランスさせている偉大なるプレイヤーこそ アルバート プーホールズである、というのが私の見方です。正直 プホルスの世界観に最初触れた時は 私自身かなりの衝撃を受けました。これほどの世界観を本気で有する人物が野球選手として この地上にいたのかと心底深く感じ入りました。

ルースはレジェンドであり異次元の存在です。しかしもしプホルスが3割30発100打点を10年連続を記録しルース ゲーリッグを抜き去り、更にはMVPの獲得数において6回を数え(7度の内ボンズ4年連続MVPは薬の影響大)通算本塁打数714を越えるという3つの条件を満たしたなら、史上MVP最も価値ある選手はプホルスにも十二分に資格はあるというのが私の見解です。

時代を超えて最も価値のある選手とは・・・?こうしたより根源的な深い問いに対して これからも矛盾するものを包括する高度な総合判断力と限りないフェアーな感覚を真摯に求めていこうと思っています。



グールドの「フルハウス 生命の全容 四割打者の絶滅と進化の逆説」を読むと統計学の観点より テッドウィリアムズ以降 4割打者が絶滅種と化したのかが画かれています。

あらゆるスポーツは 創世期からはじまって 成長期を迎え やがて成熟期を迎えるようになります。100mの陸上にしろマラソンにしろ野球にしろすべてそうです。そして 成長期に入ると 記録というものはどんどん伸びてゆく時期を経過し やがて成熟期を迎え人間の物理的な限定条件によってその記録の伸び レベルの向上は非常に鈍化していきます。マラソンの記録などそうなっています。

マラソンで言うと1920年頃ならば2時間50分が世界記録であり まだまだ いくらでも 記録向上の余地はありますが、現代のように2時間5分に到達し人間の物理条件が限界を作り出し これから先この5分を縮めるのは 90年前の比ではありません。

http://www.sports-n.com/s_run/htm/0602-j.htm

リンク先の図を見るとすっきりします。成熟期に入ると記録は鈍化します。それは人間の物理的臨界点が近づいているということでもあります。同様にそれは野球にも当てはまるのだということをグールドは言っています。

野球文化を歴史的に眺めても クイックや投手分業制 エンドラン 100球制限など あらゆるものが システマティックに磨き上げられているはずです。野球文化もブラッシュアップされていっています。技術も洗練され 練習方法から肉体や食事の管理 トレーニング方法かなどあらゆるものが総合的に進化していきます。セイバーメトリクスひとつ取っても日進月歩でしょう。選手の体の大きさも昔よりも統計的に大きくなっています。グローブの開発等によって 内野の守備率なども大幅に向上をしています。投手はスライダー チェンジアップ ツーシーム カットなど実に多彩になっていますよね。少なくとも投手のレベルは確実に上がっています。

では 打撃はどうかというと 平均打率が260のまま ほとんどここ100年を眺めても変化はありません。それはさまざまなルールの変更によって修正はされてきた結果でもあるのですが、グールドは野球界全体における打者のレベルがどう変化しているのか を判定するに <最低の打率と最高の打率>の差の傾向を眺めてみようと言います。

<最低の打率と最高の打率>の差の割合を標準偏差で統計学では表しますが、同じ打率260でも平均レベルどんどん上がってゆくならば そのカテゴリーの平均的なプレイヤーは 人間の限界に向かってどんどん近づいているということであり 自然限界の壁が迫っているために 傑出した選手が出にくくなるのだとグールドという生物学者は言っています。実際 グールドの主張を裏付けるように打率の標準偏差も 経年でどんどん小さくなる傾向にあります。

打率400を超えても首位打者を獲得できないMLBの創世期 シスラーやタイカップ ルースなどが活躍していた時代でもいいですが 選手の打率は100台〜400台まで分散しているという有様でした。現在は220〜370程度になっているはずです。創成期では傑出しやすく 成熟期では傑出しにくくなるのは統計学的見地から見て当然であるとグールドは言います。

      なぜ4割打者が絶滅種と化したのか ?

それはメジャーの平均レベルが上がることにより 人間の限界へもどんどん近づいているために 成熟期に入ると 必ず人間の能力の限界が大きな壁となり 同じ平均打率260であるならば 現代になればなるほど 傑出する余地がなくなり400を超えるような打者が極めて出にくい状況になるらしいのです。


創世期から成長期には あれだけ4割打者が出現しても テッド ウィリアムズ以来 MLBには4割打者が絶滅種と化したこと・・・ それが 野球のレベルが向上していることの なによりの大きな証左であると統計学的な観点からグールドは逆説を主張します。

現代MLBよりもルースの頃の方が遥かに傑出しやすい環境にあったということは統計学的には確かなことのようです。だからこそ4割打者がゴロゴロ存在したし トリプルクラウンも数多く出現した。ルースの野球界に与えたインパクトをどう評価するかはともかく、スポーツは時代が進むにつれて進化していくものであり、傑出度ではルースは抜群の数値を誇りますが、一般にスポーツは創成期のほうが傑出度が高くなるのは当然であり、傑出度でもってこれまた単純に評価するのも大きな問題があるということです。

コメント18で傑出度を肯定的に捉え 敢えて今度は傑出度を否定する立場で眺めてみました。永遠に答えのない問いに対して近づいてゆくには 肯定と否定の狭間をスィングする認識のあり方が欠かせないような気がします。

プホルスの線は残したまま 時を越えて真に価値ある選手とは 如何なるものか?探求は続きます。

ボンズとの比較をする際に この問題は避けて通れません。

ご存知のように「もし自分が薬物をやっていることがわかったのならば、今までセントルイスからもらった報酬すべてを返納する」とプホルスは言い切っています。彼はメジャーリーガーの中でおそらく唯一「ロールモデル」になると公言している男でもあり、日本の野球人でかつてロールモデルを押し付けられた 王貞治 という人がいましたが、そんな王貞治も自ら「社会の規範となるような人物でありたい」とは言っていません。

公式サイトの記事を読む限り、プホルスはキリストの栄光をこの地上に現す責務が 自分にはあると信じているようです。神はプホルスに野球で成功するために優れた能力を与えられた。その結果として生ずる経済的豊かさや名声によって 恵まれない人々へ 手を差し伸べること。それこそがプホルス本来この地上で果たすべき仕事なのだという極めて透明な使命感に溢れた人物のようです。

結局 プホルスが薬物をやっておると言っている人物の理由とは 筋骨隆々のプホルスの鍛え上げられた写真を見て これが何よりの証拠だと!ドクサによって決め付けているに過ぎません。単なる決め付けであり何の証拠もない。いわゆる推定有罪ですね。こうした下種な人物の言葉よりも私ならプホルスの言葉を信じます。

もし彼が薬物をやっていたとして それがばれた時 その損失は数億の年俸カットのみならず 50試合出場停止、更にはプホルスを信じているファンの心を裏切り 積み上げてきた社会的信用は失墜し 慈善事業もすべて台無しです。何よりもプホルスが信仰しているゴッドを裏切ることになります。 

これは今シーズンのはじめの記事 抜粋です。

”昨季MVPに輝いたカージナルス主砲のプホルスが、薬物使用を告白したマグワイア打撃コーチを擁護した。「誰でも過ちは犯す。それを認めた彼を誇りに思う。また、彼から多くのことを学ぶべきだ」と話した。”

いかにもキリスト信者らしい許しの精神がプホルスの発言には見られます。もしこのコメントを残した本人が薬物をやっているとしたら、論理的にはプホルス 統合失調症の可能性を模索しなくてはなりません。いくらでも自分のためなら嘘をつくことのできる人が身近にもいて、よくわかっているつもりですが、プホルスの言葉なら私は信じてみたいですね。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/mlb/column/200605/at00009191.html

このリンク先の記者のように 身の程をわきまえることを私も大事としていきたいものです。下種の言いたい放題ほど みっともないものはないですから。

最後に プホルスの言葉を書き記します。私がさまざまなる日米にわたる野球人の言葉の中で最も衝撃を受けた言葉でした。

People sometimes ask me, "What is your job?"
Everybody thinks that it's playing baseball, but that's not my job
that's the platform God has given me.
My job is to be obedient to Him and do the things
that He wants me to do for His will, not for Albert Pujols.

by Albert Pujols


健全な精神の持ち主でなければ吐ける言葉ではないと思います。
今年序盤 三振の多さから もし仮に記録が途切れるならば 300だと思っていました。誰でもすぐに気づくことだとは思います。しかし 295を切った時に こうも思いました。今年で300を割るほど プホルスの技術はやわなものでもない。そんな思いがふつふつと沸いてきました。

現在 302まで持ち直してきました。予断は許さない状況は続きます。しかし下記のような不等式が成り立つのではないかと大きく結論づけました。

300<2010のプホルスの打率<330(終身打率)

希望的観測も含めて310と予想します。よって10年連続はほぼ確実に達成するであろうと予見します。

暗い予想ばかりしてもショウガナイないので・・・こんなところです。苦笑

イチローはこう言ってました。真のプロは年間通してきちんと成績を残すものであり 見ている方とはちょっと違う感覚を持っていると。

「200打てないんじゃないと」いう周囲の不安の声に対する イチローなりの反論なんでしょう。面白いコメントだと思いました。きっとこれはプホルスにも当てはまるはずです。

コメント21は 実は打率300を切っていた頃に、すでにここではなく他のコミュへ書いたものです。もちろん最終的にどうなるかなんて 打率に限ってはさっぱりわかりませんが、一喜一憂せずプホルスを大きく見守りたいと思います。

あっという間にとりあえず 310に迫り良かったです。

イチローではないですが目の前の事象に踊らされないトータルで俯瞰する眼が大事であり、物事の真髄を透視する深い目を見る側のファンも鍛えていかなければならなように考えています。

ついでにコメント18の補足です。ルースが活躍していた時代とは 実は黒人が排除されていた時代であり 黒人の優秀なプレイヤーとの対決がなかったために 当然 今よりも競争原理がが緩い時代であったということになります。

実はこれがボンズが「史上最強の打者は ルースではなく俺だ」という論拠ともなっています。ルースの頃は優秀な黒人選手がいなかったじゃないか・・・とボンズはいうわけです。

一理あります。

しかし 時代が下れば下るほど 残念ながらステロイドに手を出したボンズへの評価は徐々に下がってゆくはずです。

そして ステロイド エラ の真っ只中で活躍しながら ステロイドに毒されなかったグリフィーというナチュラルで630HRを放った打者へ再評価が必ずなされると思います。グリフィーはまだまだ過小評価されています。

ステロイド+コルクバッドのソーサ?・・・これ以上は辛らつな言葉になりそうなので書き連ねることは控えます


 時の流れはやがてその選手の真価を知らせてくれます。

前人未到の領域へ 一歩足を踏み入れつつあるプホルス まずは30号クリア。順調にいけば ゲーリッグを抜き去ることになります。打率も完全に首位打者 射程内に捉えました。絶滅種ともはや化したと思われていた トリプルクラウンへ手が届く2010は絶好のチャンス到来。

10年連続30030HR100打点、トリプルクラウン、4回目のMVP

7回のMVPを獲得したボンズだが そのうち4回はステロイドによるもの。3回のMVPを獲得している選手は8人横一線。史上MVPにプホルスがもし選ばれるなら4回目のMVPは必須であり トリプルクラウンの奪取は ゲーリッグの頃の難易度とは比にならず おそらく 駄目押しになる可能性を有している。






受賞選手 受賞回数 受賞年度
バリー・ボンズ 7 1990, 1992, 1993, 2001, 2002, 2003, 2004
ヨギ・ベラ 3 1951, 1954, 1955
ロイ・キャンパネラ 3 1951, 1953, 1955
ジョー・ディマジオ 3 1939, 1941, 1947
ジミー・フォックス 3 1932, 1933, 1938
ミッキー・マントル 3 1956, 1957, 1962
スタン・ミュージアル 3 1943, 1946, 1948
アルバート・プホルス 3 2005, 2008, 2009
アレックス・ロドリゲス 3 2003, 2005, 2007
マイク・シュミット 3 1980, 1981, 1986



プホルスの驚異的な安定感 それを示す数値

キャリア成績

456789月 
●問わずOPS1.00超え

ホーム アウェイ 
●問わずOPS1.00超え

●右投手 左投手  
問わずOPS1.00超え

●ランナーなし 得点圏 
問わずOPS1.00超え

●ナリーグ アリーグ(インターリーグ)
問わずOPS1.00超え


正直 個人的には三冠はどちらでもいいです。10年連続さえ更新してくれたら それでいいです。打率急降下していますが、ぶっちゃけ 300だけが心配です。率だけは下がりますから。

ソーサのコルクバット事件について 私自身の認識が バイアスにかかっていた部分があったので 一部 補正します。ソーサに悪いことしました。言いたい放題では それは単なる 下種になってしまいます。自分自身の意見の在り様へも 批判する目線を持ち 軌道修正すべきはしなくてはならないと常日頃思っています。

==

03年は序盤、大不振に陥り、バットが折れた時に、普通のバットより良く飛ぶコルクバットを使った事が発覚し、7試合に出場停止となった。勿論、彼が非常に折れやすいコルクバットを長らく使っていたと言う事は有り得ない。ソーサは、あくまで練習用だと主張している。
解説者からは「私も現役時代、ファンを喜ばせたり、手に掛かる負担を減らすために持っていたコルクバットを間違えて使ってしまった事がある。」と言う意見もあり、野球殿堂に入ったバットや、ソーサが持っていた大量のバットから、1つもコルクバットが発見されなかった事で、一応は大批判にはならずに済んだ。厳しいマスコミ的にも、当時、大不振に陥っていた事で「出来心」でやったのでは、という説が結局定着した。
時代は ポスト ステロイドエラ へ

OPS1.00を超える打者が 2000年には19人いたのが 2009にはわずか3人になったと書いたことがあります。今年も4人前後であることが予想されます。この10年で平均防御率は0.5改善され上がり、打者の平均OPSは50も下がっています。それはばらつきのあるものではなくて トレンドとしてはっきり出ているものです。徐々にではありますがOPSが下がる傾向にあり防御率は改善される傾向を持っています。

そうした中 私が注目したのは一試合当たりにHRが出る本数が1.00を20年弱ぶりに切っているということです。ボンズの74本をピークとし現代のMLBは セイバーメトリクスがもたらした世界観を背景に 薬物に手を出し巨大なパワーを身につけた選手たちがビックボールを興じ ダイナミックな野球を展開しファンを魅了してきました。

しかしこれまでのフェーズはそろそろ終焉を向かえ、今後においては私はセイバーメトリクスとスモールボールが戦略的に統合されるべき時代へと本格的に突入しつつあるのではないかと考えています。

NYYにしても 4番を並べる戦略は捨て スピードスターを重用しはじめています。 ボストンにしても守備を重視するという人材獲得へ方向性をある程度切り替えてきていることはご存知かと思います。攻撃力で素晴らしい成果を上げているようですがマリナーズからベルトレも守備力を買って獲得しました。レイズというチームなどはスピードスターが多いために誤解されがちですが、犠打を良しとしない典型的なセイバーメトリクスに基づく攻撃を仕掛けてきましたが 今年からバンドをしないという2009のイメージを逆手に取って スクイズを何度もゾブリストが決めるなど スモールな野球もより積極的に展開しています。犠打数も2009最低レベルから 平均にまで増加。しかし四球数だけはメジャー全体1位。レイズもまた巧みにセイバーとスモールの両刀を使い分けています。

例えば 2004前後のボストンとヤンキースのスタメン。超重量級でしたね。ノーガード ヘビー級の打ち合いの様相を呈していました。守備やスピードなどおかまいなし。まさに ステロイドボーイズたちによるビックボールの饗宴。(松井やジーターはステとは無関係です)

かつて1980年代は年間100盗塁もするようなスピードスターがキラ星の如く登場したまさにスモールな時代でした。そして1990年代を境に ビックボールへと時代は突入し現在・・・薬物には強力な規制がかかり 時代のフェーズが大きく切り変わる境目に我々はいるはずです。その時代の流れが切り替わるその象徴的な出来事として 数多くのノーヒッターや二度の完全試合 そして 時代の申し子として ストラスバーグの衝撃的なデビュー・・・そして奇しくも21世紀に入り 4番バッターをかき集める指令を出し壮大なビックボールを興じ MLBの覇権を握らんとした名物オーナー、スタインブレナーの死去 2010年7月。

時代の大いなる胎動を私もまた感じています。後世より2010がひとつのフェーズの境目であったと回想される可能性は高いと言えるかもしれません。かつてステロイドによってパワーアップし MLBという舞台の中心にいたARODやラミレスらに、往年の面影はありません。それと一対を成すかのように スモールな野球がセイバーを内包しながら復権する時代へと再び突入するように思います。

アスレティックスのDRS守備力がメジャー全体で1位で盗塁数が3位なのか・・・これはマネーボール戦略の明らかな転換を意味しています。この新たなるマネーボールのからくりとは如何なるものなのか いずれ機会があれば書き込んでみたいと思います。どうやら行動経済学なるものをテコにこの戦略は練り上げられています。

メジャー史上 最も価値ある選手を見極めるには 前提として歴史のフェーズを的確に把握する必要があるため ポスト ステロイドエラの片鱗について話をしました。

何よりも 2010年・・・ アルバート プーホールズが3割30本100打点の10年連続記録を樹立。これは史上MVPを語る上で決して見過ごすことのできない偉大な記録となるはずです。史上MVPという永遠に答えの出ない問いへ挑むには 限りないフェアーな精神を求めながら 広々とした視野において選手を相対的に眺める力量が必要となるはずです。どうしても単純に ルース だと私は結論づけることはできません。

最後に

今ここに書き込みをさせてもらっている内容は 私が運営しているコミュの極一部が流れ込んでいるものです。もしこうした話が面白いと感じる人は よかったらご参加ください。


http://mixi.jp/view_community.pl?id=2819969


個人的には現時点でルースよりも テッド ウィリアムズという最後の4割打者にして3冠王を二度も奪取したスラッガーこそが史上最高の打者であると思っているし あるいは人柄やスタミナという側面も含めたらゲーリッグの方に総合力で軍配を上げたいとは思います。

MLB史におけるライフサイクルの統計学的な側面も含めて総合的に勘案すると、次なる最大の焦点はプホルス714でしょうね。ここをクリアできるかできないかで BIG3と比較対象となるのか ならないのか?ひとつの大きなラインとなるはずです。

下記の選手も 史上で比較する際 タイプは違ってもプホルスの強力なライバルになりうるかもしれない。

===

もし今のイチローの能力に 50HRを放ち何度もHR王に輝くような能力が付加されるとしたら まさに最強のプレイヤーであるとは思いませんか?

よく5ツールと称されるイチローですが 厳密には5ツールは持っていません。

5ツールプレイヤー(Five-tool player)とは、hitting for average(バッティング・ミート)・hitting for power(パワー)・baserunning skills and speed(走塁技術とスピード)・fielding ability(守備力)・throwing ability(送球能力)(Five-tool player)ですが、イチローにはパワーが欠けています。

イチローは正しくは4ツールプレイヤーです。しかし今回 取り上げる選手は<イチロー+パワー>というまさに5ツールプレイヤーでした。

年間50HRものホームランを放つパワーを持ち、年間OPSも しばしば プホルスの如く1.000を超える打撃力を有しながら 盗塁王に輝くこと実に4回、守備の能力も折り紙つきであり その強肩はライフルアームとも称されたようです。

メジャーリーグ史上最高の「コンプリート・プレイヤー」・・・ウィリーメイズ 。メジャーリーグ史上最高のセンターについては議論の余地はゼロでしょう。

生涯打率302 生涯本塁打660 生涯盗塁数338。

メジャー史上で唯一トリプルスリー 300-300-300を成し遂げたプレイヤーでもあります。
これで 次なる ターゲットが決まりました。たしかに3割も大事ですが AROD 13年連続 100打点 30HRのメジャー記録。これを14年連続で更新すれば更にプホルスに箔がつきます。

無論 最終ターゲットは 762本です。36歳から330本近くをステロイドによって量産したボンズの記録をクリーンで抜けるのか?

ナチュラルで36歳から300本以上を量産などまずあり得ません。

しかし10年後 このステロイドの威力をまざまざと見せ付けた762をクリーンな状態で更新するようなことがあれば 史上最強のスラッガーはプホルスであると認めざる得ないでしょう。

ミスター オクトーバーことレジージャクソンを思わせるWSにおける3打席連続HR。これはルースについで3人目とのこと。ペナントだけでなく WSでもMVPをゲットして大打者の勲章をまた一つ増やしてもらいたいところですね。

通算でのネクストターゲットはあくまでルースの714と個人的には考えています。プホルスはルースをターゲットにするだけの価値ある大打者。

残り269本。





セイバーメトリクスにおいて最大の指標であるのがWARであることは議論の余地はほぼありません。ディケイドWARの1位の選手を列挙しました。

面子を名前をよく見てください。ちなみにこのWARという指標には一つの英知すら私は感じます。実によくできている指標だと感心しています。もちろん無欠ではないとは思っています。

1970年代はやはりレッズの時代だったんですね。1位は意外でした。

2000年代 WAR1位 アルバート プホルス 2位 AROD 3位 イチロー
1990年代 WAR1位 バリー ボンズ 2位 グリフィー
1980年代 WAR1位 リッキー ヘンダーソン 2位 ボッグス
1970年代 WAR1位 モーガン 2位ベンチ 3位ピートローズ <ビックレッドマシン トリオ>
1960年代 WAR1位 ウィリーメイズ
1950年代 WAR1位 ミッキーマントル
1940年代 WAR1位 テッドウィリアムズ
1930年代 WAR1位 ジミーフォックス 2位 ゲーリッグ
1920年代 WAR1位 ルース 
1910年代 WAR1位 タイカッブ

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