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GDBC発展場コミュのGDBCミニアルバム「山下清のバラッド」解説/

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ミニアルバム「山下清のバラッド」
・2010年2月13日録音/in Studio 246

1)「山下清のバラッド」
詞・曲/宇田珠樹
ーーーーー
2)「地獄犬」
詞・曲/ロバート・ジョンソン
超私訳/宇田珠樹
ーーーーー
3)「あたいと悪魔のブルーズ〜浅川マキに勝手に捧げる〜」
詞・曲/ロバート・ジョンソン
超私訳/宇田珠樹

(All Recording at Studio246/Osaka Umeda)
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※本作は500円(送料込!)にて販売しています。ご希望の方は管理人/ウッディーまでご一報ください。

コメント(6)

「山下清のバラッド」


二十代半ばに作った楽曲。弾き語りでは幾度となく歌ってきたが、バンド形式で録音す二十代半ばに作った楽曲。弾き語りでは幾度となく歌ってきたが、バンド形式で録音するのはお初。

今回のライン録音に際して誰もがミスを恐れ、演奏的な冒険をしなかったことが、余計なものをそぎ落としたかのうような、凜としたこの楽曲の佇まいに結実したような気もする。

ヤフオクで手に入れたというトレモロを使ったビールの音造りは、ヘナチョコではあるがナカナカ冴えている。ショーケン主演が似合いそうな70年代風ドラマのBGMを彷彿とさせるリリシズム。それは鈍い輝きを放ち、不安定さが生み出す差異を孕みつつ繰り返されるテーマをその都度再構築する。

タッキーは、多少とまどいつつも目論見通りの野太い音を繰り出す。たまにべードラとジャストでかみ合うブレイクが超気持ちいい。

中盤のハープソロはキモであった。イメージとしてはボブ・ディランの「サラ」のエンディング。だから最初はビールの親父の1本3000円もするホーナー製のCキーを借りて吹いてみたが、かなり古びていて出ない音があったのでやり直し。僕のCキーは定価が1本500円のショボイSヤイリ製。新品だが、やはり500円の音しか出ていない。

全編に渡ってジャクジャクと刻むアコギも効いていると思う。音質、他の楽器とのバランス共にベスト。ミキサーの兄ちゃんの腕が良かったのだろう。

歌詞においては、かなり脚色された山下清の放浪人生が訥々(トツトツ)と変奏されていくが、いわゆる“放浪の天才画家・山下清”という人からイメージされるピュアネスのみでなく、それと表裏を成すアナーキズムが随所にちりばめられている。例えば「それ以外のことには興味がない」「それ以外のことはどうでもいい」「敵も味方も関係ない」「すべての人々が彼の味方、そんなことはどうでもいい」「すべての神様が彼の味方、天国の場所はどこでもいい」などがそうだ。

ちなみに、この歌には「ベレー帽の強姦魔、大久保清が〜」で始まる別バージョンも存在する。

(ウッディー)
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「山下清のバラッド」
詞・曲/宇田珠樹

放浪の天才画家山下清が
最初の旅に出たのは十八の時
彼は頭が弱かったが
魂は澄みわたっていた
ところがこの世に澄みわたった魂の住みかはない
彼は彼の絵の中に魂を住まわせたのさ
全ての色彩が彼の味方!
それ以外のものには興味がない

放浪の天才画家山下清が
三度目の旅に出たのは二十歳の時
皆が止めようとしたが
ある晩彼は抜け出した
走れるだけ走り駅に止まった、それこそ着の身着のまま
彼は絵を描くために旅したんじゃない
全ての景色が彼の味方!
それ以外のことはどうでもいい

放浪の天才画家山下清が
七度目の旅に出たのは二十五の時
彼の旅はいつも五月に始まり
九月には終った
だが今度は帰らなかった、秋が終り冬が始まっても
やがて冬の断末魔と春の囁きを聴いた
全ての季節が彼の味方!
彼のねぐらは何処でもいい

放浪の天才画家山下清が
十一度目の旅に出たのは三十の時
ウソ八百を並べ立て
なんとかその日のメシにありついた
彼は全てに感動し、恐怖し、うっとりし、記憶した
絵を理解する男が現われ全てを引き受けた
勘違いするな、私は味方だ!
だが敵も味方も関係ない

放浪の天才画家山下清が
旅をしなくなったのは三十五の時
誓約書にサインし、二度と
放浪しないと誓わされたのさ
今や彼は地位と名誉を手に入れた、多すぎる財産も
だが彼の魂は限りなくゼロに近づいていった
全ての人々が彼の味方!
そんな事はどうでもいいことだ

放浪の天才画家山下清が
帰らない旅に出たのは四十九の時
一番細い血管が破れ
或る晩彼はブッ倒れた
ベッドの上で彼は言った“今年は何処の花火に行くか?”
それから暫くして彼は息を引き取ったのさ
全ての神様が彼の味方!
天国の場所は何処でもいい
「地獄犬」


“〜ブルース・クラブ”つーくらいだしブルーズもやっとこう、って安易な理由でカバー。どうせなら都市より湿地帯で、禍々しく尖ったのがいいな、平本あきらのマンガも好きだし(俺と悪魔のブルーズ)、てな感じでロバジョンに白羽…いや、黒羽の矢。

しかし、これは原曲の構成がよく分からなくて難儀した。ロバジョンの演奏そのものが、シャープではあるがグダグダ過ぎて歌一番分を構成するコードの回数と区切り方が不明。「あたいと悪魔のブルーズ」が初っぱな歌った時からしっくり来たのに比べ、この歌は“容易に自分の物にならない感”に満ちていた。

ベースのタッキーに教えられてクラプトンの同曲カバーバージョンを聴き、構成的にはだいぶすっきりしたが、まだ上手く行かなかった。前回のライブ前ぎりぎりの練習で「これもうやめようか」的な空気も出てきていた中、この曲に初参加したビールが3連のリフを掻き鳴らした瞬間、突然世界が回り始め、一気にまとまって現在の形になった。

手動入力したドラムパターンでは、小節一拍目アタマにシンコペで切り込んで来るハイハットの音が気に入っている。“タ・チーチッ・タ、ツッツ・タツー”の“チーチッ”がそれ(分かんないかも)。

その昔、ブルーズバンドに参加していたというタッキーのベースには粘りがある。

歌詞においては、やはりバンド名に“ジル・ドゥルーズ”を冠しているくらいだし、この流動の哲学者によるオリジナル・キーワードをちりばめてみた。“動かない旅(その場だけの旅)”“知覚出来ぬ者になれ”など。意味はよく分かっていないが、ハメどころは外していないと思う。ロバジョンが“動き続けなくちゃ”と歌ってるところに“動かない旅”とか…。

あと、歌の最後のキメコーラスでのビール&タッキーのワイルドな叫びは必聴。この部分を“Hell Dog On My Trail(本当は Hell Hound On My Trail)”と歌ってしまっているのは、僕の歌詞カード制作の際のミスである。
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「地獄犬」
詞・曲/ロバート・ジョンソン
超私訳/宇田珠樹

動かない旅
動かない旅
ブルーズが降り注ぐ
ブルーズが降り注ぐ
ウーウー
ブルーズが突き刺さる
ブルーズが突き刺さる
オレはただ
お前といたいだけ
ヘルドッグ・オン・マイ・トレイル

今夜がイブなら
今夜がイブなら
明日はクリスマス
明日はクルシミマス
ウーウー
一緒にいておくれ
一緒にいておくれ
オレはただ
ヒマをつぶすだけ
ヘルドッグ・オン・マイ・トレイル

粉をまきちらす
粉をまきちらす
毒蛾みてえな女
蝶々みてえな女
ウーウー
知覚できぬ者になれ
知覚できぬ者になれ
オレはただ
パッと消えるだけ
ヘルドッグ・オン・マイ・トレイル

風が泣いてる
ゴーゴーゴゴゴーゴー
街も凍ってる
車も凍ってる
ウーウー
風だけが優しい
風だけが優しい
地獄の犬が
ノロノロ付いてくる
ヘルドッグ・オン・マイ・トレイル
「あたいと悪魔のブルーズ〜浅川マキへ勝手に捧げる〜」


カバー理由は「地獄犬」とまったく同じ。ただ、この曲は一番最初に全員でバッと合わせた時からピタッと来た。最初から“自分の物感”があったのだ。スルスルと声が出て歌っていてとても気分が良かった。たぶんその一番最初の練習バージョンが最高の出来だったと思う。だから、以降はだんだん良くなくなって来ているかも。

ドラム的には、一番最後に打ち込んだのでメモリが足りなくなり、3曲中最もジミで変化の少ないリズムとオカズで構成されている。

歌詞は、元々はかつての朋友であり、彼女だった時期もある吉田さつきという女子をイメージした超私訳であった。彼女は僕の最大の理解者であり、幾つかのバンドでキーボードを弾いてくれたが、やがて独立して自分のバンドを組み、通っていた音楽学校の先生であった某ミュージシャンに誘われて東京に活動の拠点を移したが、18年前の夏、突然の事故で亡くなった。男と宇治川花火大会デートの帰り道、どういう訳か車で電柱に突っ込んだ。運転していた男は生きていたが彼女はフロントガラスを突き破って放り出され、即死だった。

僕はもちろん葬式には出席したが、墓参りには一度も行っていない。最初は、墓の前に立つと彼女にグイッと土中へ引き摺り込まれそうで怖かったというのが本音だが、そのままズルズルと現在に至ってしまった。だから、歌詞の最後の下りはそのまんまである。

そうであったのだが“吉田さつきに捧げる”などと銘打つのでは如何にも生々し過ぎるので、うちのバンド的にはタイムリー、かつ誰にも予期されることなく、事もなげに動物的な死を遂げた和製ブルーズ界の女王、浅川マキへ勝手に捧げることにした。

2番の「信長公記」からの引用はちょっとしたオフザケ。あと、ショッパナの歌詞を“あそこ”ではなく“あすこ”と、江戸っ子っぽい発音で歌ってみた。粋だろ。3番と4番に入る、はずかしそうなビールのアイの手も微笑ましい。

「山下清〜」が凛としているのに比べ、ブルース2曲は全体としてグダグダであるが、そのグダグダ感を際立たせているのはビールのギターに他ならない。しかし、そのテレキャスター・シングルコイルの響きには、グダグダ感をリアリティへと転化するある種の“不穏さ”が宿っていると思う。そしてその“不穏さ”は、きゃつの現在の生から“モァ〜ン”と香り立ち、その発する音をも左右するのだ。
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「あたしと悪魔のブルース〜浅川マキへ勝手に捧ぐ〜」
詞・曲/ロバート・ジョンソン
超私訳/宇田珠樹

ある朝あたいのアソコを悪魔がノックした
ある朝あたいのアソコを悪魔がノックした
あたいはシブシブ答えたわ
あ〜ら悪魔チャン!もう出かける時間なの?

あたいは悪魔の肩に吊り下がって歩いたわ
あたいは悪魔の肩に吊り下がって歩いたわ
大通りを歩きながら
瓜にかぶりつき、餅をほおばって

まあなんせあいつは腐りきった男だったわ
まあなんせあいつは腐りきった男だったわ
“おまけにド変態なんだから救えないわよね!”
あたいのことは犬扱い
ほ〜らまた出たわ!そのイヤラシイ性格が

ところで一度くらい墓参りに来たらどう?
ところで一度くらい墓参りに来たらどう?
“あたいが死んで何年経ったと思ってんのさ?”
そしたらキャリーみたいに
あんたを土の中に引きずり込んでやるのに!
「山下清のバラッド」英訳/

Ballad Of Kiyoshi Yamashita
song write/uddy

A genius painter of the roam,Kiyoshi Yamashita went for the first trip at the age of 18 years old.
Though a head was weak, as for him, the soul was pure.
However, there was not the place where a pure soul could live in in the world.
He let a soul live in the picture which he drew.
All colors were his friends.
He was not interested in a thing except it.

A genius painter of the roam,Kiyoshi Yamashita went for the third trip at the age of 20 years old.
The person in charge watched him. However, he got away in the evening.
He continued running. And he slept at the bench of the station. His belonging was only one knapsack.
It was not the purpose of his trip to draw a picture.
All scenery was his friends.
For him, the thing except it did not matter.

A genius painter of the roam,Kiyoshi Yamashita went for the seventh trip at the age of 25 years old.
His trip always began in May and was over in September.
However, he did not return this time.
Even if a season changes from autumn to winter.
He heard a cry of the winter and a first cry of the spring before long.
All seasons were his friends.
His bed was good anywhere.

A genius painter of the roam,Kiyoshi Yamashita went for the eleventh trip at the age of 30 years old.
He told a various lie and obtained a meal.
He was impressed by various things. He sometimes learned fear. And he memorized all.
The man who understood his picture undertook all.
The man said in this way. I am a friend.
But he did not understand the difference of an enemy and the friend.

A genius painter of the roam,Kiyoshi Yamashita became 35 years old. And he did not do a trip anymore.
He was made to promise to stop a trip by a written oath.
He obtained a position and honor at last.
And he got much property.
But his soul neared zero limitlessly.
All people praised him.
However, it is chickenshit.

A genius painter of the roam,Kiyoshi Yamashita went for a trip at the age of 49 years old again.
The thinnest blood vessel ruptured, and, he fell down.
On a bed, he muttered in this wa.
I want to watch fireworks again.
Then he died in a few minutes.
All God was his friends.
The place of heaven is good anywhere.
ーーーーー
※Kiyoshi Yamashita is a Japanese famous roam painter.(1922〜1971)
「地獄犬」英訳/

Hell Hound On My Trail
song write/Robert Johnson
free translation/uddy

Voyage sur place!
Voyage sur place!
Blues fallin' down like hall.
Blues fallin' down like hall.
woo
Bluce who attacks a heart.
Bluce who attacks a heart.
I only want to be with you.
Hell dog on My Trail!

If tonight is Eve.
If tonight is Christmas Eve.
It will be Christmas tomorrow.
It will be Churushimimas tomorrow.
woo
I want to be with you.
I want to be with you.
I only kill time.
Hell dog on My Trail!

You scatter refuse.
You scatter refuse.
You are totally a woman such as the moth.
You are totally a woman such as the butterfly.
woo
Become the thing which cannot understand.
Become the thing which cannot understand.
I only disappear suddenly.
Hell dog on My Trail!

Wind cries
Go-go go!
The town is frozen hard.
The people are frozen hard, too.
woo
Only wind is gentle to me.
Only wind is gentle to me.
Hell dog comes slowly
Hell dog on My Trail!
「あたいと悪魔のブルーズ〜浅川マキへ勝手に捧げる〜」英訳/

Me And The Devil Blues
song write/Robert Johnson
free translation/uddy

In the morning, the devil knocked at my there.
In the morning, the devil knocked at my there.
I coped unwillingly.
Oh,devil,Is it time to already go out?

I walked with having hung from the shoulder of the devil.
I walked with having hung from the shoulder of the devil.
While walking the main street.
I ate a gourd and stuffed my mouth with a rice cake.

By the way, he was a good-for-nothing fellow.
By the way, he was a good-for-nothing fellow.
He treated me like a dog.
Do you intend to deceive me again?

Come for a visit to a grave once.
Come for a visit to a grave once.
If you come over,
Like a carry, I drag you in soil.

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