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7days,7flowersコミュの月とこじかとゴミ袋

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莉子さんが荒れている。



「っっんん―――だぁ―――っきゃろぅめぃ!!!」



莉子さん…莉子さん。



「ょこれぃとがっ、なんだ、っつんだ、よっっ」



莉子さん…





「ほぉーぃ!!」

「莉子さん!!それ投げたらまずいですって!!!」



莉子さんは集積所に集められた大きなゴミ袋を両手で道路にスローインしようとしていた。

「やめてくださいよ、それ投げたら収集車のおじさん困っちゃうでしょ?ね?」

「はー?なんであんたがおぃさんのしんぱいしてんのよ、あんた知り合い?知り合いなぉ?」

僕は莉子さんを後ろから羽交い締めにする。


「いや知り合いじゃないですけど!」

「じゃあいいじゃないよ、別にあたしの、好きなようにさしてくれたって!!」

「あぁ〜もう生ゴミの汁が…」



臭い液体がうす青いビニールから漏れ出して僕のスーツの袖口を濡らしている。

僕は何とか莉子さんから生ゴミを奪い取って元あった辺りに放り投げた。
莉子さんは歩道の脇の植え込みのところにへたりこんでしまった。
見たところ、莉子さんのニットジャケットが汚れてしまった様子はない。
僕は少しだけ安堵して微かなため息を漏らす。



僕たちは新宿の繁華街にいた。
同じ様な酔っ払いが全くありふれた光景としてくだを巻きまくる街なので、僕らの様子は特別目立ってもいない。

ここからそう遠くない場所にある有名百貨店で働いている莉子さんは、同じ様に近場の小さな派遣会社で働いている僕に時々声をかけてくれる。
多分、ストレスのはけ口として。



「ねぇ莉子さん…帰りましょうよ、もう」



莉子さんは泣いていた。

僕はこの日が来るのをもうずっと前から憂いていた。
曇天模様を見上げて、土砂降りになることがわかっていても、ただ成すすべなく立ち尽くすみたいに。



「……っく。ひっく。」

莉子さんはしゃくりあげながら、小さい子どもの様に両手を両目にあてがって、顔をぐしゅぐしゅにして泣きじゃくっている。

莉子さんは焼酎をたらふく飲んだ。芋のやつとか米のやつとか、九州生まれの新しいやつとか東北の由緒正しいなんちゃらとか、僕のよく知らないありとあらゆる強いお酒で、体中を満たすみたいにして。



「わかってたことでしょう、今日はそういう日だって」

僕は少し突き放す気持ちでそう言った。

コメント(1)

つづく
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