テレビでサッカー観戦(採点つき)コミュのR・ソシエダvsA・ビルバオ

リーガ・エスパニョーラ第20節
レアル・ソシエダvsアスレティック・ビルバオ
2006年1月22日＠アノエタ

前半7分：ニハト　1-0
前半38分：ニハト　2-0
後半3分：アドゥリス　2-1
後半23分：アドゥリス　2-2
後半24分：スコウボ　3-2
後半47分：イラオラ　3-3

バスク・ダービー。

いやあ、面白かった！
どっちに転ぶか分からない展開で、どの得点も綺麗なゴールでした。

ソシエダのフォーメーションは、中盤がフラットな4-4-2。
ビルバオは、4-2-3-1。

両チームとも怪我人が多く、新加入やBチームの選手が多い。

特にトップには、ブレンビーから来たスコウボ、バジャドリーから来たアドゥリスと、お互い新加入選手が入る。
怪我のコバチェビッチは仕方ないとして、アドゥリスはジョレンテとウルサイスをサブに追いやるほどの選手なのか？
（結果的に、二人とも大爆発）

試合は、すでに2本のシュートを打っていたニハトが先制。
スコウボのスルー→ニハトのスルーパス→スコウボのクロス、と、二人で流れるようなコンビプレー。

2点目も、二人の得点。

左サイドのガビロンドから、トップのスコウボの足元にボールが入る。
スコウボが空けたスペースに走りこむニハトに、スコウボが見事なヒールパス！
それで抜け出したニハトが、左足でファインシュート。

スコウボ、お前はコバチェビッチか！
と、ツッコミたくなるほど、長年組んでた2トップのように、素晴らしいコンビプレーを見せる二人。

拍手に包まれるアノエタ。

しかし、点は取るけど守り切れないのが、今シーズンのソシエダ。

後半に入ると、ビルバオが見違えるような動きを見せる。
そりゃ、ダービーであの前半じゃ、クレメンテ監督も怒るだろう。

センターバックの二人は、ニハトとスコウボに厳しく当たるようになり、それにつられてボール回しもよくなり、ジェステやゲレーロがボールに触れるようになる。

そして、立ち上がりの後半3分、ワンツーであっさり抜け出したオルバイスのクロスに、アドゥリスがドンピシャのヘッドで合わせ、ビルバオが1点を返す。

アドゥリスは前半全くボールに触れなかったが、この得点を境に生き生きしてくる。
エチェベリアの負傷退場＆ウルサイスの投入によって、トップから右サイドにポジションが変わっていたが、そこから中央にうまく入ってきて、さらにそれが右SBイラオラの攻撃参加も呼び込む好循環。

もはや、このまま終わりそうにない雰囲気。

実際、アドゥリスはGKリエスゴと一対一の場面も迎えるが、これはリエスゴの速い寄せによって、ゴールできず。

だが、後半23分、再三フリーでクロスを上げていた左サイドのダニョベイティアから、アドゥリスへマイナスのセンタリング。
これを左足で綺麗に合わせ、同点！

と思ったら、その直後。

ニハトが浮き球でDFラインの裏を取る。
それを胸トラップしたスコウボが、素晴らしいボディバランスで、ボールが落ちる前にボレーシュート！

ソシエダ、再び勝ち越し！

うぉーっ、すごい展開になってきた。

その後は、ビルバオが押し込み、ソシエダがカウンターを浴びせる攻防。

そして、後半ロスタイムに、最後のドラマが。
また左サイドのダニョベイティアからのクロスを、中央でアドゥリスが頭でそらし、流れたところをイラオラが詰める。
ビルバオ、同点！

アノエタだけに、静まり返ってしまったが、劇的な展開だった。

…しかし、今から思えば悔やまれるシーンも、ある。

その得点の1分前ぐらい、時計はすでにロスタイム。
左サイドを突破したガリ・ウランガがクロスを上げ、ニハトのヘディングがGKラフエンテに防がれたシーン。
あそこで、「えっ、上げちゃうの！？」と思ったものだった。
中央にはニハト一人だけ。
結果的にニハトのヘディングは枠には行っていたが、あれはコーナーフラッグに向かってキープするべきではなかったか…。

いい試合だった。
しかし、だからこそ、ソシエダは勝ちたかっただろうな…。

【レアル・ソシエダ】
GK：リエスゴ：7
キックに難はあるが、再三の好セーブ＆判断のいい飛び出し。
右SB：シフエンテス：5
攻守にあまりいいところなし。
右DF：ハウレギ：5
特にウルサイスには完敗。
左DF：アンソテギ：5.5
最後で体を張っていた。
左SB：ガリド（→後半37分OUT）：4.5
イラオラ＆エチェベリアに押し込まれる。
右MF：シャビエル・プリエト：5
突破する場面も見られたが、後半ダニョベイティアをフリーにし過ぎ。スタミナ切れ？
MF：ノボ（→後半15分OUT）：6
効果的なパス出しあり。
MF：ミケル・アロンソ：5.5
後半、ビルバオのパス回しに振られる。
左MF：ガビロンド：5
ガリドとの左サイドは、完全にビルバオの右サイドに負けていた。
FW：スコウボ（→後半41分OUT）：7.5
1ゴール2アシスト。素晴らしいデビュー戦。
FW：ニハト：7.5
2ゴール1アシスト。スコウボと二人で点を取っていた。

MF：ガリタノ（←後半15分IN）：5.5
守備固めのための投入だろうが、そこまで効果を発揮できず。
左SB：バルケロ（←後半37分IN）：−
評価できず。
FW：ガリ・ウランガ（←後半41分IN）：−
評価できず。

【アスレティック・ビルバオ】
GK：ラフエンテ：5
3ゴールのうち、一つぐらいは止められたコースでは…。
右SB：イラオラ：7.5
右サイドで攻撃に多大な貢献。そして、最後に同点ゴール。
右DF：ルイス・プリエト：5
相手の二人にしてやられる。
左DF：ウスタリス：4.5
前半は退場になってもおかしくなかった慌てぶり。後半は気迫を見せる。
左SB：アモレビエタ：5
守備では抜かれるか、ファウルで止めるかしかできてなかった。
MF：オルバイス：6.5
チームの心臓。アシストも見事。
MF：グルペギ（→後半33分OUT）：5.5
オルバイスに比べると、やや地味な働き。
右MF：エチェベリア（→前半45分OUT）：6
相手の左サイド二人にイエローを出させた後、怪我で途中交代。
トップ下：ゲレーロ（→後半18分OUT）：4.5
前半は何もしていない。後半、ようやくボールに触り出したところで交代。
左MF：ジェステ：5
左足のキックにいつもの精度を欠く。
FW：アドゥリス：7
後半の働きは素晴らしかった。前半はフォローが少な過ぎたか。

FW：ウルサイス（←前半45分IN）：6.5
前線で高さと強さを見せる。彼が入ってからボールが回り始めた。
左MF：ダニョベイティア（←後半18分IN）：6.5
相手にフリーにさせてもらえたのもあるが、効果的なクロスを多く供給。
MF：ティコ（←後半33分IN）：−
評価できず。

試合内容：7.5
素晴らしいゴールシーンと、ハラハラドキドキの展開。
サン・マメスだったら、最後、もっと観客が爆発しただろうなあ。
それも見たかった気がする。