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JCPと国民統一戦線の建設コミュの地域を見つめて:信濃むつみ高校 教室超えた学び…

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◆竹内 忍さんの活動紹介◇
 1958年松本市生まれ。東京での学生生活後、地元に戻り20年間予備校講師をやりながら市民活動に関わり続け、「地球が教室」をコンセプトにした新たなスタイルの通信制高校の設立に関わり、2003年私立信濃むつみ高校開校とともに教員となる。「いのち」「環境」「社会参画」等のオリジナル科目を担当、毎年半月間中国(旧満州)への研修旅行や「3・11」後フクシマでの授業等を実施。2013年の参院選では政治団体「市民パーティ」を立ち上げ、知人神津ゆかりさんの立候補を後押した。
地域を見つめて:信濃むつみ高校 教室超えた学び…
   「社会変える人材」続く模索   2012.12.27 信濃毎日新聞朝刊

通信制・単位制の私立高校、信濃むつみ高校(松本市)が来春、開校10周年を迎える。「地球が教室」を意味するラテン語「テラ・スコラ」をテーマに掲げ、教科書や教室の枠を超えた学びを実践してきた。高校中退や不登校の経験、障害などがある生徒が大半だ。既存の学校教育と相いれない生徒を受け入れる役割も果たしてきた。一方、生徒たちが既存の学校に息苦しさを感じる現状は開校時と変わらない。同校は「社会を変えていく学校」を目指し、来年度から新たなコースを設定し、模索を続ける。
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 「こんばんは夜回りです」「寒くないですか。寝袋要りますか」 大阪市西成区にある日雇い労働者の町、あいりん地区。11月のある夜、信濃むつみ高校の生徒たちが、地元ボランティアと共に路上で毛布にくるまる人たちに声を掛けた。同校が京都精華大(京都市)と月1回合同で開くゼミだ。
 路上生活者を寄せ付けない塀の下のブロック、要塞(ようさい)のようなフェンスに囲まれた小中学校、鼻を突く臭い―。「路上生活者の横に高級車。この差は何?」「恐怖と嫌悪感でいっぱいに。でもちゃんと見ておかなければ…」。同校出身で同大1年の伊藤彰一さん(20)は「あそこで寝ている人と僕たちに大きな違いはない。社会の仕組みに沿ってやってきた人と、たまたまそこから外れた人というだけ。なぜこんなに違いが出るのか」。不条理に戸惑った。
 同校の教育課程は、インターネットによる通信教育と実際に通学するスクーリングを組み合わせている。国語や英語などの主要科目に加え、「いのち」「生きるための法律」「社会参画」など多数の独自科目を設定。社会の課題に触れる体験を重視し、希望する生徒はあいりん地区、中国の現状や東日本大震災の被災地を見てきた。
 開校時、全国で不登校の小中学生は過去最高規模の13万人を超えていた。時間や空間に制約のない同校の学び方は既存の学校と相いれない子どもに受け入れられた。 松本市の女子生徒(16)は小学校から度々なった不登校について「女子グループにも、教室や学校という縛りにも合わなかった。息苦しかった」。高校の授業で訪れた被災地でボランティア活動を重ね「行って見て感じて分かることがある。今は勉強が楽しい」と話す。
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だが、10年間はうまくいったことばかりではない。
 「戻れるなら、不登校になる前の何でも一番だった自分に戻りたい」。同市の男子生徒(20)は今の自分を十分に肯定できていない。進学率が高い高校、大学へ―と目指してきた生徒ほど、「レール」から外れた現状を受け入れるのに時間がかかりがちだ。
 安曇野市の女子生徒(17)も「この学校では多様性が認められているけれど、大人の社会はそうではない。社会に出るのは怖い」。実際、希望の大学に入学してもなじめず、短期間でやめる卒業生もいた。
 職員の携帯電話には、生徒から昼夜を問わずメールや電話が入る。不安定な家庭状況、貧困に基づく将来の不安、心の病などを抱えた生徒からのSOSだ。竹内忍教頭(54)は「もはや学校だけで解決できることではない」。社会が抱える課題が解決しないまま、毎年生徒が次々と入学してくる。
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 同校は来年度、新コースを設ける。言語学、近代の成り立ちなどを学び、思考の基礎を鍛えて卒業年次に論文を作成。「自分の視点で考え表現できるようになる」ことを目指す。社会の多様さを伝え生徒の関心や経験を広げてきたこれまでの学びと、二本柱にしたい考えだ。
 竹内教頭は新コースの理念について「(これまでの生徒が)社会のおかしさを敏感に感じ取ることができたのだから、社会に適応する人になるのではなく、変えていく人になってほしい」と説明する。そんな生徒を育て、社会を変えていく学校そのものの機能を高めるつもりだ。既存の学校教育と相いれない生徒の「受け皿」という福祉的役割の強い学校から、より社会へ発信していく学校を目指した挑戦が始まる。
(信濃毎日新聞松本報道部記者 前野聡美)


◆前野聡美さんは、4/14・11/24の2回の神戸集会に竹内 忍さんと一緒に参加し、竹内さんの信濃むつみ高校での取組や神津ゆかりさんの参院選の密着取材を続けています。今回前野さんから、4月から12月にかけての連載企画「学びの旅〜信濃むつみ高校10年」21回の記事が送られてきました。「生きづらさ」を抱える生徒や奮闘する教職員らの日常を切り取ったこの記事は、学校と社会、教育と市民活動を同じ思いと理念を持ち歩み続ける竹内さん等の姿を写し出してくれています。機会を見て紹介していきたいと思っています。

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