競馬を語ろう！コミュのG1回顧第6回ヴィクトリアマイル

三冠牝馬VS最強牝馬
女王の座を争っての戦いは
三冠牝馬アパパネに軍配が上がりました。
壮絶な直線での競り合いは迫力満点。
両馬のせめぎ合いは長く語り継がれる事でしょう。

レースは一見ハイペースの様に思えましたが
実はこれはオウケンサクラの大逃げを打っただけで
ペースを握っていたのは3着馬のレディアルバローザ。
上位入着馬はレディアルバローザと同じく内を通る競馬。
ところが、1着、2着の二頭は内断然有利にも関わらず
前が空く大外からの強襲。
この事からも二頭が傑出した能力を発揮していたのが分かります。

前半から最終コーナーまで両馬はしっかり折り合い中段後方で待機。
やや前を行くアパパネをマークする形でブエナが追走。
最終コーナーを回り直線残り500mでアパパネ鞍上の蛯名騎手が左鞭3発。
3冠を共に制しこの馬を知り尽くした上での完璧な仕掛け。
このスパートに一瞬虚を突かれたブエナも最後の追撃開始。

前で懸命に粘るレディアルバローザを瞬く間にアパパネが交わし
怒涛の追い込みのブエナが肉薄したもののアパパネに並びかけた所がゴール。
迫力満点の凌ぎ合いでした。

アパパネの走破タイムはレースレコードの1分31秒9。
あのウオッカが出した時計より0.5も早い勝ち時計。
アパパネは勝ったばかりでなく
マイルでの突出した能力を示した事になります。

負けたブエナですが、スパートのタイミングが一瞬遅れ
それがゴール前の差になってしまいました。
ミスまでとは言えない騎乗でしたが
テン乗りと連続騎乗の違いは大きかったと言えます。

3着レディアルバローザは内枠の利を最大限に生かした好騎乗も
大外を抜けてきた上位二頭には力が一枚及ばず。
それでもこの着差は大善戦でした。

上位3頭の好走データを反芻すると
アパパネは前走が混合戦、前走1600m、父キングカメハメハ、G1連対歴。
来年も軸馬はこのデータを踏まえるべきでしょう。

ブエナは前々走、前走混合戦、前走2000m以上、当然の如くのG1連対歴。

レディアルバローザは近走に強調出来るデータはありませんが
敢えて挙げるとすれば、前走1着の距離短縮、父キングカメハメハでしょうか。

アパパネは海外に目を向けず次戦は中二週で安田記念に参戦表明。
最強マイラーの称号に挑みます。
ブエナは宝塚記念に出走予定で悲願のグランプリ初制覇を狙います。

両頭の牡馬との対決が非常に楽しみです。