競馬を語ろう！コミュのG1レビュー　第15回NHKマイルカップ

■レース展開(記事引用)
全馬が揃って素晴らしいスタート。横一線の先行争いから17番エーシンダックマン、２番コスモセンサーがわずかに飛び出し、４番サンライズプリンス、12番キングレオポルドも差がなく続いた。その後ろから５番サウンドバリアー、８番パドトロワ、11番エイシンアポロン。中団には１番ダイワバーバリアン、３番リルダヴァル、15番ガルボ、６番ニシノメイゲツ。後方集団は10番キョウエイアシュラ、９番モンテフジサンら。後ろから３番手に13番ダノンシャンティ。さらに離れて最後方は18番エーシンホワイティと７番トシギャングスター。

エーシンダッグマンが２馬身のリードで引っ張り、前半600m通過は33秒4、800m通過は44秒8のハイペース。２番手にサンライズプリンス、コスモセンサーが並び、差がなく追走。その後ろの集団は３～４コーナーで徐々に前との差を詰めて、ほぼ固まった状態で最後の直線に入っていった。

逃げたエーシンダッグマンをサンライズプリンスが残り300mで捕らえて早くも先頭。しかし、２馬身後ろからダイワバーバリアンが懸命に追い、その外からはリルダヴァル。さらに外からはダノンシャンティが迫った。残り100mからのダノンシャンティの末脚が強烈。内でいっぱいになったサンライズプリンスをダイワバーバリアンが交わすも、それを上回る決め手で一閃。ゴール手前で鮮やかに差し切った。３着はリルダヴァル。

勝ったダノンシャンティは道中かなり後ろからの追走になったが、結果的には待機策で自分の競馬に徹したのが正解。ハイペースとなり、展開が向いた。しかし、上がり３ハロンの33秒5はメンバー中ダントツの数字。２位のエーシンホワイティを0.7秒も上回る次元が違う決め手で、確かな能力があってこそできる芸当。日本レコードとなる1分31秒4の勝ち時計も衝撃的なものとなった。

ダノンシャンティと人気を分けたサンライズプリンスの敗因は前を追いかけすぎたことにつきる。しかし、東京のマイルＧ１で内枠。今日の馬場を考え、好スタートを切れたのならば先行するのは当然。ジョッキーは責められない。

■各馬論評・総括・今後の展望(mercy私見)
1着ダノンシャンティ
鳥肌が立つほどの直線の鬼脚で日本レコード勝ち。
1000mのタイムを56.3で走破し
上がりが33．5秒の驚異的なタイムにも関わらず
ゴール板では鞍上が持ったままで通過。異次元の走りを見せつけた。
松田　国厩舎お得意の変則G1路線も3度目の成果。
鞍上も馬の能力を完全に掴み見事な騎乗。
人馬、厩舎が一体となった見事なレースだった。

2着ダイワバーバリアン
あわやと思わせる2着。
ロスのないコース取りに道中も落ち着きを見せて
勝ってもおかしくない内容であったが
今回ばかりは勝ち馬が強過ぎた。
ベストを尽くしての2着には納得。
陣営の敗戦の弁も潔く、秋に向けて再度立て直し。

3着リルタヴァル
ダービー出走権を得る為の出馬であったが
その意味では目的を果たした。
善戦の上、距離適性も見い出せたのは最大の収穫。
ダービーに出走予定の様子だが距離延長にかなりの不安。

4着サンライズプリンス
やや馬が行きたがりレース前半のハイペースの一因を作った。
但し、上記のレース展開に有る通り
このレース迄、当日の東京競馬場は前残りが目立った上
内枠を利用しようと考えたのはある意味1つの判断。
結果を見ればそれは間違っていたが競馬とはそういった物。
寧ろ、あそこまで粘ったのはこの馬の能力の高さを証明した。
それより問題は調教師とジョッキーの関係。
後ろからという注文をつけるならもっと指示を徹底しておくべき。
まして、仮にその作戦がとられてもあの強さに抗う術はなかったと見る。

5着キョウエイアシュラ
形通りの走りで堅実ぶりを発揮。
今後はオープンでどれ程活躍出来るかだが
地味な血統なだけに厩舎の努力が鍵となる。