ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

新作映画公開情報!!コミュの闇の列車、光の旅

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
かつて「バベル」(2006)を観て不思議に思ったのは、映画に登場するメキシコからの移民達の存在だった
彼らはどうやって国境を越えるのか?そしてその背景とは?
国境警備隊に捕まれば強制送還、最悪道中のトラブルで死を迎える可能性だってあるというのに…

しかし、彼らにとってそれ以上に過酷なのは出生証明書など自らを証明する書類もなく、不況時にはわずかな賃稼ぎの仕事にすらありつけないラテンアメリカに多くいる貧困層としての生活なのだ(メキシコには相続税がない)
生まれた時から自分を保証するものは何もない、金もない、それでも家族のため生きなくてはならない

そうしてある者はアメリカに行く事を選択し、多くの移民でひしめき合う列車の屋根に乗って国境そばまで移動して川を越えてアメリカへ渡る
おまけに道中では、グアテマラやホンジュラスなどからやって来た中米人に対するメキシコ人からの差別が待っている事もある
決してそれが全てではないだろうが、こうした差別が浸透している事はメキシコ人の子供達が走る列車に乗るホンジュラス人を追って無邪気そうに石を投げつける場面に象徴されているだろう

またある者は仲間を求め、「カッコいい」年上に憧れ、自分(や家族)を守るためギャング組織に入る事を選択し、強盗や殺人を覚えていく
劇中ではMSー13(マラ・サルバトゥルチャ)という実際のギャング組織の名で描かれ、加入時にはメンバーからの暴行に13秒間耐えるテストを受け、度胸と忠誠の証明のため敵対するギャングを殺し、晴れて仲間から存在を認められて背中や顔や舌(!!)に「MS」の、目の下には人を殺めた証として涙のタトゥーを入れる
例え12歳の子供だろうが、このルールが揺らぐ事はない
一度組織に加わった者は縄張りから一歩も出る事が出来ず、仮に組織を抜けても敵対組織に見つかれば死の運命が待っている…「敵は死ぬまで敵」なのだ

そんな闇に満ちた現実を描いた物語だからこそ、アメリカにいる家族とよりよい暮らしをするため北に向かうホンジュラス人の少女(一度強制送還されている)と、ある事によって裏切り者として組織に追われる身となった少年の儚くも美しい魂の触れ合いが、小さいながら確かな希望を与えている

6月、TOHOシネマズシャンテほか全国にて順次公開
原題/Sin Nombre
2009年/アメリカ・メキシコ/96分/シネマスコープ/ドルビーデジタル
配給・提供・宣伝/日活

コメント(1)

公開初日が6月19日に決定しました!

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

新作映画公開情報!! 更新情報

新作映画公開情報!!のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング