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医療センター裏 たまり場コミュの【資料】「放射能を正しく理解するために」 文科省 平成23年4月20日

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http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detai l/__icsFiles/afieldfile/2011/04/21/1305089_2.pdf

(1:表紙)
放射能を正しく理解するために
教育現場の皆様へ

文部科学省
平成23年4月20日

*本資料は日本小児心身医学会のご指導・ご協力を得て作成しています。


(2)
放射性物質(ほうしゃせいぶっしつ)とは?

・「放射性物質」というのは“安定していない”状態の物質です。このため、より安定な物質に変化しようとします。放射性物質が安定な物質に変化する際にエネルギーを放出します。これが“放射線”です。

・安定な物質になると、これ以上放射線は出しません。


(3)
放射能(ほうしゃのう)とは?

・「放射能」とは、“放射線の出す能力”のことを指します。1秒間に放射性物質が安定な物質に変化する数を「ベクレル」と呼び、放射能の単位として使われます。

・放射性物質は安定な物質に変化するので、放射能は時間が経つとともにどんどん弱くなっていきます。

・例えばヨウ素131は放射能が半分になる時間(“半減期”と言います)が8日です。セシウム137は30年です。テレビ等で話題となるこれらの放射性物質は、原子力発電所から飛散しています。


(4)
“自然放射線”

・食物や大気には、普段から放射性物質(カリウム40やラドンなど)が混ざっています。私たちはその他にも、宇宙や大地から放射線を受けています。これらを“自然放射線”と呼びます。

・医療でレントゲン写真を撮影したり、海外旅行で飛行機に乗ったりすることでも、放射線を受けています。これまであまり意識されて来なかっただけで、放射線は、実は大変身近なものなのです。

・“放射線から身を守る”という立場で、必要のない放射線をできるだけ受けないようにすることは、大切です。しかし、過剰な対策は、生活に支障をきたしたり、偏見を産み出したりすることにもつながります。何事もバランスが大事です。


(5)
放射線と「被ばく」の基礎

・放射線を受けることを“被ばく”と呼びます。 被ばくには、「外部被ばく」と「内部被ばく」があります。 どちらも人体に及ぼす影響は同じです。

・「外部被ばく」は衣服や皮膚に放射性物質が付着することで生じます。
 これは、花粉症対策と同じようにして、放射線の影響を減らせます。

・放射性物質を体内に取り込んでしまうことを「内部被ばく」といい、
 そうなると、放射性物質を洗い流したりできないので、注意が必要です。

・ ただし、放射性物質をいったん体内に取り込んでも、
 排泄時に体外に排出されたり、自然に放射能が弱まったりすることで、
 放射線の影響は弱まっていきます。


(6)
学校生活における留意点(その1)
   
・国際放射線防護委員会(ICRP)は、3月21日に「今回のような非常事態が収束した後の一般公衆における参考レベルとして、1〜20ミリシーベルト/年の範囲で考えることも可能」とする声明を出しています。

・学校生活においては、1〜20ミリシーベルト(=1,000〜20,000マイクロシーベルト)を暫定的な目安とし、今後できる限り、受ける線量を減らしていくことが適切です。

・1年間で蓄積される放射線量が20ミリシーベルト(=20,000マイクロシーベルト)を超えないようにすることとしました。

・これは、1日あたり平均55マイクロシーベルト以下、1時間当たり平均2.2マイクロシーベルト以下であることに対応します。

・また、1日の生活を、原子力安全委員会が示した考え方に基づき、8時間の屋外、16時間の屋内活動とすると、毎時3.8マイクロシーベルトとなります。


(7)
学校生活における留意点(その2)
   
●毎時3.8マイクロシーベルト以上の区域
・水たまりや、砂場、草木、建物の屋根など、万が一ですが、放射性物質がたまっている場所があるかもしれません。そうしたところを触った手で食べ物を口にすれば、放射性物質が体内に入るおそれもあります。お子さんには、念のため、手洗いやうがいなどを十分意識させてください。

・放射線量に応じて、校庭や外で遊ぶ時間を制限してください。

・具体的な学校生活での過ごし方や屋外での活動の仕方については、国の情報や教育委員会の指示などを踏まえて対応して下さい。


(8)
学校生活における留意点(その3)

●毎時3.8マイクロシーベルト未満の区域

普通に生活して支障はありません。

・毎時2.2マイクロシーベルト以上3.8マイクロシーベルト未満の区域
(一日平均8時間程度の屋外活動であれば、1年間の積算で20ミリシーベルト(=20,000マイクロシーベルト )以下となります。これまで通り、普通に生活しても支障はありません。 )

・毎時2.2マイクロシーベルト未満の区域
(一日24時間屋外で過ごしたとしても、1年間の積算で20ミリシーベルト(=20,000マイクロシーベルト )以下となります。これまで通り、普通に生活しても支障はありません。 )


(9)
放射線、放射能は感染しません

・私たちが放射線を受けたからといって、私たちの体から放射線が出てくることはありません。(例えば、レントゲン写真を撮った後、私たちの体から放射線は出てきません。)

・放射性物質が付着したり、体内に取り込まれたりしても、その周りにいる人に影響を与えるほどの放射線は発しません。(医療用で用いられるPET薬剤や治療内服薬は、桁違いに強力な放射性物質を患者の体内に取り込みます。それでも患者の周りの人に影響を与えることはありません)

・3月17日以降、放射性物質の大量放出はありません。したがって、その時に放射性物質が体や服に付着していたとしても、すでに取れています。口などから体内に入っていた場合でも、体外に排出されています。

・避難された方々から、放射線、放射能が感染するということはありません。親や子供たちへの教育を徹底するとともに、避難された方々へのケアも大切です。


(10)
率的影響と確定的影響(その1)

・放射線が身体に与える影響には、「確率的影響」と「確定的影響」があります。

・「確率的影響」は、“発がん”と“遺伝的影響”のことで、それ以外のすべての影響は、「確定的影響」です。

「確定的影響」には、ある線量以下では症状が全く現れない“しきい値(閾値)”があります。例えば、白血球の一時的な減少は、250ミリシーベルトというしきい値を超えた場合に見られます。

・ただし、数年で250ミリシーベルト(=250,000マイクロシーベルト )となるような弱い放射線では影響は生じません。したがって、避難区域外における放射線の強さで、「確定的影響」によって身体的な影響が生じることは、考えられません。


(11)
確率的影響と確定的影響(その2)

・「確率的影響」のうち「遺伝的影響」は、これまで人間(広島、長崎の原爆被爆者や核実験被爆者、チェルノブイリなどの原発被ばく者を含む)で見られたことがありません。

・「発がん」の確率は、弱い放射線の場合、積算100ミリシーベルト(=100,000マイクロシーベルト )で約0.5%程度上昇すると見積もられています。今回、原発事故で考えられる唯一の身体の影響は、「発がん」です。

・原発付近に滞在する住民の方におかれても、積算で100ミリシーベルト(=100,000マイクロシーベルト )を被ばくすることは、今の状況では考えられませんが、放射線量を監視していくことは必要です。積算で100ミリシーベルト(=100,000マイクロシーベルト )以下では、他の要因による「発がん」の確率の方が高くなってくることもあり、放射線によるはっきりとした「発がん」の確率上昇は認められていません。

・しかし、「発がん」が起こる確率は、低い量の被ばくであっても被ばくした放射線の量に応じて増加すると考えて、必要のない放射線をできるだけ浴びないようにするという考え方は、大切です。


(12)
チェルノブイリ原発事故による影響

・チェルノブイリ原発事故では、多量のヨウ素131が数百キロに及ぶ範囲に飛散しました。そこに住む子供たちが、高濃度(日本の規制値の17-450倍以上)のヨウ素131を含む牛乳を摂取し、小児甲状腺がんが増加しました。

・ベラルーシでは、事故前の11年間で7名であった小児甲状腺がんが、チェルノブイリ原発事故の後16年間で、18歳以下の子について2,010名もの方が甲状腺がんになったことがわかりました。

・チェルノブイリ原発事故において、早期の段階で放射性ヨウ素の摂取制限が取られていれば、甲状腺がんの発生率を低く抑えられたと考えられます。

・今回の福島第一原発事故では、乳製品に対して早期に規制が行なわれました。環境放射線の量も、避難区域外で、積算で20ミリシーベルト(=20,000マイクロシーベルト )を超えた地域はありません。

・したがって、今後大量の放射性物質の飛散が抑えられていけば、今回の事故による甲状腺がんの発生はほとんどないと考えられます。

・なお、チェルノブイリ原発事故では、小児甲状腺がん以外のがんの増加は認められていません。

・放射線の影響そのものよりも、「放射線を受けた」という不安を抱き続ける心理的ストレスの影響の方が大きいと言われています。

コメント(4)

(13)
「普通の生活で、こころの安心を取り戻し、子どもの成長を支援しましょう」

・災害時の子どものこころのケアとしては、日々の普通の生活を送って、教職員、保護者、友人などとの人間関係で安心感を持てるようにすることが基本です。

・そうした全般的な配慮により大部分の子どものこころは安定に向かいます。

・保護者のふさぎこんだ気分や不安は、子どものこころの不安定さにつながります。放射能問題については保護者が正確な知識を持ち、必要以上に心配しすぎないことが重要です。

・いじめや心的外傷後ストレス障害(PTSD)などは災害時の子どものこころのケアの一部ですが、個別の対応が必要な場合には病院など専門の窓口に相談しましょう。


(14)
「心配事やストレスは心身の不調を起こします」

・いやなことがあったり、頭(大脳皮質)で心配なことを考え過ぎると、その命令が脳の奥の部分(大脳辺縁系や視床下部)に伝えられ、様々な心身の不調を起こします。これをストレス反応といい、誰にでも起こります。


(15)
「心とからだはつながっています」

楽しいことやうれしいことがあると、心が軽くなって、ごはんもおいしく、夜もよく眠れますね

逆に、いやなことや心配なことがあると、胸のあたりが重くなって、ソワソワして、心が暗くなります。ご飯もおいしくなく、夜が眠れない、頭やおなかが痛くなったり、からだがだるくなりますね

これは心とからだがつながっているからです

子どもにはこのように説明しましょう


(16)
もっと強いストレスでは

「とてもこわい目にあったり、自分ではどうにもできなかったという体験は、こころの傷として薄れていきにくくなることがあります(トラウマ)」

この場合、通常の生活で起こるストレス反応よりも症状の程度が強くなりますが、トラウマに対する反応としては一般的です。

・からだの症状では、

 いつまでもこわい夢を見て眠れない、朝が起きられない

 息苦しい、吐き気、食欲低下、腹痛、頭痛、排尿の失敗がなかなか治らない

・行動面では、

 ちょっとしたことでこわがる、イライラ、怒りっぽい、多動、多弁、あるいは、無表情、しゃべらない、赤ちゃん返り、一人でいられない、などがいつまでも続く
(17)
「心的外傷後ストレス障害(PTSD)とは」

トラウマの中でも、地震や津波の被害のように生命が危険にさらされるような強い恐怖を経験をしたり目撃した場合で、以下の3つの症状が1か月以上続きます。

1.トラウマ体験が自分の意思と無関係にくり返し思い出される(フラッシュバック)、夢を見る

2.トラウマ体験に関する思考や会話を避けようとしたり、忘れている

3.不眠、イライラ、興奮状態が続く

(子どもでは、これらの症状がはっきりとしない場合もあります)


(18)
「放射能のことを必要以上に心配しすぎてしまうと、かえって心身の不調を起こします」

・放射能のことをいつもいつも考えていると、その考えがストレスとなって、不安症状や心身の不調を起こします。

・もし保護者が過剰に心配すると、子どもにも不安が伝わって、子どもの心身が不安定になります。

 だ か ら

・不確かな情報や、人の噂などの風評に惑わされず、学校から正しい知識と情報をもらって、毎日、明るく、楽しく、仲良く、安心した生活を送ることが心身の病気を防ぐ一番よい方法です。


(19:まとめ)
「からだと心を守るために 正しい知識で不安を解消!」

・放射能は伝染しませんが、不安な気持ちは伝わります。

・ストレス反応を少なくするためには、子どもが安全な日常生活をおくり、身近な人との親密なつながりを実感でき、安心感を取り戻すことです。

・学校では、友達と楽しく、お互いにいたわりあって、安心して過ごせることを優先します。
放射能について過剰に心配しない、させないことが大切です。

もし、ストレス症状のために日常生活に支障が出たら早めに病院など専門の窓口に相談をしましょう。
非常に分かりやすい資料ですね。提示有り難うございます。

周囲の人間や環境が与える子供の情緒への影響は(原発事故や震災に限った事ではありませんが)計り知れませんし…。

私の職場のスタッフも、被災地にケアーをしに、いってきた方がいますよ〜
(半強制的にでしたけど)
部署が違うので、詳しいことはまだ聞けてませんが。

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