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上田ゼミ16期生コミュの価格マーケの教科書

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あれ、スゴいらしいっすよ!!
「NIKKEI ShopBiz」ってサイトで紹介されてるのを発見しました。

以下↓
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日本マグドナルドが復活しつつある。
せんだっての朝日新聞、3月21日号でも大きく取り上げられた。その記事によると再生のキーは、3点。「作りおき」から「できたて」への転換、朝食市場の開拓、そして低価格から「納得感」重視の価格戦略。いまこれらが奏功し店舗改革が進んでいるという。

それにしても、マグドナルドはなぜここまで苦戦したのだろう。その理由を、学習院大学の上田隆穂教授は、新著、『売りたいのなら、値下げはするな! 日本一わかりやすい価格決定戦略』(明日香出版社)で簡潔に述べる。――価格戦略の誤りだったと。

まちがった方策の結果、いったい何が紀こったのか? 価格戦略の目玉は、誰もが知る半額バーガーだった。だが成功と思えたこのプロモーションにより、店の客層が中学生と高校生にシフトする。オフィスレディやビジネスマン、子連れのファミリー層など、高価格でも購入できる層が、中・高校生による混雑を避けようと、他の店に流出してしまったのである。

ここで上田教授は、低価格化や低価格プロモーションには、ブランド力の低下や客層入れ替わりのリスクがあると指摘する。「高い価格であっても負担してくれるロイヤル顧客層が離れ、低価格でしか来ない層が顧客となる現象」が起こるのだ。そして、「価格以外の原因で一度離れた顧客は、そう簡単には帰ってきてくれない」。

明快な論断。
切れ味はシャープでも、なにを隠そう、この本は実践向けの書である。読みやすく分かりやすいノウハウの書、といえば大学教授に失礼だろうか。使える本――「考具としての本」と言い換えてもいい。教授の本と聞くと、一般には、実務上、なんの役にも立たぬお堅いものを想像しがちだが、それは本書にはいささかも当てはまらない。「価格戦略の第一人者」である著者、上田隆穂氏は、毎年、企業とともに実地調査や研究を行うという実践家でもある。

だから著者は優しくこう呼び掛ける。「難しく考えないで、楽しみながら、会得しましょう」と。さらに「これらが一端、頭に入ってしまうと価格のことを考えるときにうんと便利になります」とも。

価格問題で悩んでいる店や企業、ビジネスマン、もしくは自分で事業を起こそうという起業家にとっても、「日本一わかりやすい」この本の発刊は朗報となるだろう。
――読んだら分かる、「日本一」はうそじゃない。
流れは自然。
副題に「価格設定と消費者心理のマーケティング」とあるように、価格政策の実情から出発し、消費者心理の分析、価格の具体的な決定方法、利益を拡大する価格戦略、その事例、そして中間流通価格の問題、価格競争の背景や抑える手段まで、価格問題の全容を描き切る。しかしモチーフはただひとつ――「戦略的な価格設定」だ。

構成もスッキリしている。前半は問題提起と分析中心だが、後半では価格設定の手法が提案される。
前半では、顧客も利益も失った「戦略なきプライシング」の現況を憂いつつ、高価格でも購入する顧客と商品の存在を示す。事例も豊富だ。健康をテーマに非価格プロモーションで成功した牛乳の話、高価格でもビックリするくらい美味しい「関さば・関あじ」、歴史が学べる高級なアメリカンガール人形など。
基準価格を下げないで価格プロモーションができるか、消費者は、得と損、どちらに敏感かといった興味深い問いかけもある。

高度な話も、とことん読みやすい文章、図表・イラストなどビジュアルの駆使で――幸いむずかしい数式もなく――スッキリ頭に入ってくる。コラムも楽しい。その筆致には、現場で闘う人々にも理解してもらいたいという著者の気持ちがにじみ出ている。

後半がまた圧巻。
明日香出版社の編集者、藤田知子氏も「売りは第6章以降」と打ち明ける。「第6章から、具体的にどう価格を設定していけばよいのか、という実践部分になります。勘や積み上げ方式で価格を決めている方々に、消費者の感覚を正確にとらえ、『利益の出る』価格を設定する方法を公開しています」。

コンジョイント分析やPSM法といったむずかしそうな手法の数々も、もうこれ以上は無理というところまで平易に解説される。この辺りを読むと、価格を決めるとき、やっぱりこういう方法も知らないとなぁという実感も湧いてくる。とりわけ私には、価格の決め方を、消費者の価格志向と企業目的から9つに分ける「価格戦略の分類」や、上位ブランドへの予備軍を囲い込むという「エントリーブランド」の手法などが刺激的だった。

価格というテーマが、いかに経営全体に絡んでくるかも納得できる。その観点に立てば、この新著は、「戦略的な価格設定」からビジネスの革新を導くものといってもよい。本書を得て、小売業やサービス業、飲食業も、真に再生の道を歩み出せるのではないか。製造、卸売り、販売――仕事がなんであれ、一度この本を使い、込み入った価格の問題を整理、見直してはどうか。この樹から、思わぬ果実が、ポトリと落ちてこないとも限らない。

なにより、流れるように一気に読めるのが嬉しい。一度読んだら誰もがもう価格のセミプロフェッショナル。これから先、本書を読んだ人とそうでない人とでは、歴然とした差がつくだろう。

この力作は、4月1日、明日香出版社から発売になったばかり。日本の「価格革命」は、この本から始まるにちがいない。

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