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奈良県大淀町立大淀病院で今年８月、分べん中に意識不明に陥った妊婦に対し、受け入れを打診された１８病院が拒否し、妊婦は６時間後にようやく約６０キロ離れた国立循環器病センター（大阪府吹田市）に収容されたことが分かった。脳内出血と帝王切開の手術をほぼ同時に受け男児を出産したが、妊婦は約１週間後に死亡した。遺族は「意識不明になってから長時間放置され、死亡につながった」と態勢の不備や病院の対応を批判。大淀病院側は「できるだけのことはやった」としている。
妊婦は同県五条市に住んでいた高崎実香さん（３２）。遺族や病院関係者によると、出産予定日を過ぎた妊娠４１週の８月７日午前、大淀病院に入院した。８日午前０時ごろ、頭痛を訴えて約１５分後に意識不明に陥った。
産科担当医は急変から約１時間４５分後、同県内で危険度の高い母子の治療や搬送先を照会する拠点の同県立医科大学付属病院（橿原市）に受け入れを打診したが、同病院は「母体治療のベッドが満床」と断った。
その後、同病院産科当直医が午前２時半ごろ、もう一つの拠点施設である県立奈良病院（奈良市）に受け入れを要請。しかし奈良病院も新生児の集中治療病床の満床を理由に、応じなかった。
医大病院は、当直医４人のうち２人が通常勤務をしながら大阪府を中心に電話で搬送先を探したがなかなか決まらず、午前４時半ごろになって１９カ所目の国立循環器病センターに決まったという。高崎さんは約１時間かけて救急車で運ばれ、同センターに午前６時ごろ到着。同センターで脳内出血と診断され、緊急手術と帝王切開を実施、男児を出産した。高崎さんは同月１６日に死亡した。
大淀病院はこれまでに２度、高崎さんの遺族に状況を説明した。それによると、産科担当医は入院後に陣痛促進剤を投与。容体急変の後、妊娠中毒症の妊婦が分べん中にけいれんを起こす「子癇（しかん）発作」と判断し、けいれんを和らげる薬を投与した。この日当直の内科医が脳に異状が起きた疑いを指摘し、ＣＴ（コンピューター断層撮影）の必要性を主張したが、産科医は受け入れなかったという。
緊急治療が必要な母子について、厚生労働省は来年度中に都道府県単位で総合周産期母子医療センターを指定するよう通知したが、奈良など８県が未整備で、母体の県外搬送が常態化している。
大淀病院の原育史院長は「脳内出血の疑いも検討したが、もし出血が判明してもうちでは対応しようがなく、診断と治療を対応可能な病院に依頼して、受け入れ連絡を待っていた」と話した。
一方、高崎さんの遺族は「大淀病院は、総合病院として脳外科を備えながら専門医に連絡すら取っていない。適切な処置ができていれば助かったはずだ」と話している。【林由紀子、青木絵美】
奈良県大淀町立大淀病院で今年８月、分べん中に意識不明に陥った妊婦に対し、受け入れを打診された１８病院が拒否し、妊婦は６時間後にようやく約６０キロ離れた国立循環器病センター（大阪府吹田市）に収容されたことが分かった。脳内出血と帝王切開の手術をほぼ同時に受け男児を出産したが、妊婦は約１週間後に死亡した。遺族は「意識不明になってから長時間放置され、死亡につながった」と態勢の不備や病院の対応を批判。大淀病院側は「できるだけのことはやった」としている。
妊婦は同県五条市に住んでいた高崎実香さん（３２）。遺族や病院関係者によると、出産予定日を過ぎた妊娠４１週の８月７日午前、大淀病院に入院した。８日午前０時ごろ、頭痛を訴えて約１５分後に意識不明に陥った。
産科担当医は急変から約１時間４５分後、同県内で危険度の高い母子の治療や搬送先を照会する拠点の同県立医科大学付属病院（橿原市）に受け入れを打診したが、同病院は「母体治療のベッドが満床」と断った。
その後、同病院産科当直医が午前２時半ごろ、もう一つの拠点施設である県立奈良病院（奈良市）に受け入れを要請。しかし奈良病院も新生児の集中治療病床の満床を理由に、応じなかった。
医大病院は、当直医４人のうち２人が通常勤務をしながら大阪府を中心に電話で搬送先を探したがなかなか決まらず、午前４時半ごろになって１９カ所目の国立循環器病センターに決まったという。高崎さんは約１時間かけて救急車で運ばれ、同センターに午前６時ごろ到着。同センターで脳内出血と診断され、緊急手術と帝王切開を実施、男児を出産した。高崎さんは同月１６日に死亡した。
大淀病院はこれまでに２度、高崎さんの遺族に状況を説明した。それによると、産科担当医は入院後に陣痛促進剤を投与。容体急変の後、妊娠中毒症の妊婦が分べん中にけいれんを起こす「子癇（しかん）発作」と判断し、けいれんを和らげる薬を投与した。この日当直の内科医が脳に異状が起きた疑いを指摘し、ＣＴ（コンピューター断層撮影）の必要性を主張したが、産科医は受け入れなかったという。
緊急治療が必要な母子について、厚生労働省は来年度中に都道府県単位で総合周産期母子医療センターを指定するよう通知したが、奈良など８県が未整備で、母体の県外搬送が常態化している。
大淀病院の原育史院長は「脳内出血の疑いも検討したが、もし出血が判明してもうちでは対応しようがなく、診断と治療を対応可能な病院に依頼して、受け入れ連絡を待っていた」と話した。
一方、高崎さんの遺族は「大淀病院は、総合病院として脳外科を備えながら専門医に連絡すら取っていない。適切な処置ができていれば助かったはずだ」と話している。【林由紀子、青木絵美】
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コメント(261)
スレタイ候補（エントリー順）
産科医絶滅史20巻〜転科５秒前…産、逃、医師、０！〜
産科医絶滅史20巻〜奈良は燃えているか〜
産科医絶滅史20巻〜奈良敗れて産科無し〜
産科医絶滅史20巻〜超過勤務手当 応えるのは難しい〜
産科医絶滅史20巻〜五人のラストサンカイ〜
産科医絶滅史20巻〜チャイ奈良シンドローム〜
産科医絶滅史20巻〜ラスト サンカイ 希望の光〜
産科医絶滅史20巻〜結果が悪けりゃさよう奈良〜
産科医絶滅史20巻〜うかつに産科医に奈良ぬ方が〜
産科医絶滅史20巻〜地雷を踏んだらサヨウ奈良〜
産科医絶滅史20巻〜さよ奈良、さよ奈良〜
産科医絶滅史20巻〜産科しても還元されない〜
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どれも素敵なタイトルが並んでいる…ふみゃ。
産科医絶滅史20巻〜転科５秒前…産、逃、医師、０！〜
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産科医絶滅史20巻〜結果が悪けりゃさよう奈良〜
産科医絶滅史20巻〜うかつに産科医に奈良ぬ方が〜
産科医絶滅史20巻〜地雷を踏んだらサヨウ奈良〜
産科医絶滅史20巻〜さよ奈良、さよ奈良〜
産科医絶滅史20巻〜産科しても還元されない〜
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どれも素敵なタイトルが並んでいる…ふみゃ。
私は奈良県の県立病院で入院して子供達を出産しました。長い入院生活の中絶対安静で何とか二人産む事が出来ました。途中危険な時期もありましたが、先生と看護士さんの勤務実態を目の当たりにしてきました。
夜中に陣痛が来ましたが、翌日が帝王切開の予定日だったので、翌日迄無理矢理陣痛を止めて産みました。麻酔科の先生とかの関係もあるし仕方が無かったのかもしれません。
それよりも過酷だと思ったのは小児科の先生方の勤務実態は酷かったです。年末に子供が又喘息発作を起こして救急車に来てもらいかかりつけの県立病院にお願いしましたが、先生が居ないとの事でたらい回しにされ三重県の端まで運ばれました。後で通院の為に県立病院の小児科に通いましたが、先生が過労で入院されていました…奈良県は本当に医療面で遅れています。
私の現在住んで居る市は三年連続人口増加日本一なのに市民病院がありません。
軽いけど難しい障害のある長男は大阪の病院に通っています。
奈良県何とかならないのかしら？家の子供も三重の病院に決まるまで救急車の中では励ましていただいたり、迅速にに対応していただけたので少し不安は和らぎました。
奈良の警察は無責任な対応もありました。
夜中に陣痛が来ましたが、翌日が帝王切開の予定日だったので、翌日迄無理矢理陣痛を止めて産みました。麻酔科の先生とかの関係もあるし仕方が無かったのかもしれません。
それよりも過酷だと思ったのは小児科の先生方の勤務実態は酷かったです。年末に子供が又喘息発作を起こして救急車に来てもらいかかりつけの県立病院にお願いしましたが、先生が居ないとの事でたらい回しにされ三重県の端まで運ばれました。後で通院の為に県立病院の小児科に通いましたが、先生が過労で入院されていました…奈良県は本当に医療面で遅れています。
私の現在住んで居る市は三年連続人口増加日本一なのに市民病院がありません。
軽いけど難しい障害のある長男は大阪の病院に通っています。
奈良県何とかならないのかしら？家の子供も三重の病院に決まるまで救急車の中では励ましていただいたり、迅速にに対応していただけたので少し不安は和らぎました。
奈良の警察は無責任な対応もありました。
初めて、書き込みします。ただの主婦です。
少しずれるかもしれませんが、主人の仕事で、現在海外に住んでいて、AIUの海外旅行保険に入っているのですが、そこは２４時間対応のアシスタントセンターというのがあり、病気や怪我をしたとき、電話をすれば、オペレーターの方が近隣の救急病院を紹介してくれ、しかも直接病院に電話をかけてくださり、小児科の先生はいるか？とか、私が出産後に腹痛を起こした時などは車でいける範囲の救急病院を４件すべてに電話をかけて、婦人科の診察をできる先生がいるかと調べてくださりました。対応も迅速で時にはタクシーの手配までしてくれます。
何故、プロの現場でそういった機関がないのでしょう？お医者さんが治療をしながら受け入れ先の病院を探さなければならないなんて・・・。１８件。１９件の電話も専門の機関があって迅速に行えれば、そんなに長い時間放置されなくても済んだんじゃないでしょうか？どうして、国の予算はそういう所に及ばないんでしょうか？ ・・・疑問だらけです。
ちなみにAIUのアシスタントセンターは世界各国に散らばっています。・・・・ずれてるかな？
少しずれるかもしれませんが、主人の仕事で、現在海外に住んでいて、AIUの海外旅行保険に入っているのですが、そこは２４時間対応のアシスタントセンターというのがあり、病気や怪我をしたとき、電話をすれば、オペレーターの方が近隣の救急病院を紹介してくれ、しかも直接病院に電話をかけてくださり、小児科の先生はいるか？とか、私が出産後に腹痛を起こした時などは車でいける範囲の救急病院を４件すべてに電話をかけて、婦人科の診察をできる先生がいるかと調べてくださりました。対応も迅速で時にはタクシーの手配までしてくれます。
何故、プロの現場でそういった機関がないのでしょう？お医者さんが治療をしながら受け入れ先の病院を探さなければならないなんて・・・。１８件。１９件の電話も専門の機関があって迅速に行えれば、そんなに長い時間放置されなくても済んだんじゃないでしょうか？どうして、国の予算はそういう所に及ばないんでしょうか？ ・・・疑問だらけです。
ちなみにAIUのアシスタントセンターは世界各国に散らばっています。・・・・ずれてるかな？
はじめまして。
医療については、素人です。
現場に立つ医師が、「病院」として考えなくてはいけないリスクを判断しなくてはいけない・・・
医者が、医者として専念できないというのは、医者にとって厳しい現場ですね。
私はSEとして、技術者と顧客の間にたって、要件整理、交渉などをして、技術者を極力技術開発のみに従事できるよう努力しています。
医療の現場ではこのような立場に立ってくれる方はいないのでしょうか？
だからといって、居たら今回このような結果が出てこなかったのか？といわれると、「No」だとは思います。
ただ、居たらば、遺族のこの問題に対する理解度(許す許さないは別です。）とマスコミの取り上げ方も違っていたのかなとは思います。
医者も１技術者として考えるならば、医療に専念できる現場をつくって貰いたいものだと思うのですが、どうなのでしょうか・・・？
医療については、素人です。
現場に立つ医師が、「病院」として考えなくてはいけないリスクを判断しなくてはいけない・・・
医者が、医者として専念できないというのは、医者にとって厳しい現場ですね。
私はSEとして、技術者と顧客の間にたって、要件整理、交渉などをして、技術者を極力技術開発のみに従事できるよう努力しています。
医療の現場ではこのような立場に立ってくれる方はいないのでしょうか？
だからといって、居たら今回このような結果が出てこなかったのか？といわれると、「No」だとは思います。
ただ、居たらば、遺族のこの問題に対する理解度(許す許さないは別です。）とマスコミの取り上げ方も違っていたのかなとは思います。
医者も１技術者として考えるならば、医療に専念できる現場をつくって貰いたいものだと思うのですが、どうなのでしょうか・・・？
昨日テレビを見ていたら、ご遺族(ご主人さん)が医師だけを非難しているのではなくて、ちゃんと周産期医療体制について県、国を非難している発言をされていました。
これまでのテレビ番組の報道では、ご遺族が医師をヒートアップした状態で非難する場面ばかりが流れていた印象が強かったので、ちょっと冷静になって語っていらっしゃるご主人さんに一瞬驚いてしまいました。
ところで気になったのはこの映像、明らかにこの件が初めてニュースになった日に流れた映像と、同一の日に取材されている様子なんですよね。
もしかしたら同じ映像は今までも流れていたのかもしれないんですが、この部分だけ強調して流されていたのは初めて見ました。
結局のところ、きっとご遺族も言いたい事の一部だけをマスコミの良い様に編集されていたんですかね....。
いや、むしろ言いたいところ自体はカットされていた可能性もありますよね。
憶測で悪くものを言うのは良くない事ですが、でもそんな印象を受けてしまいました。
これまでのテレビ番組の報道では、ご遺族が医師をヒートアップした状態で非難する場面ばかりが流れていた印象が強かったので、ちょっと冷静になって語っていらっしゃるご主人さんに一瞬驚いてしまいました。
ところで気になったのはこの映像、明らかにこの件が初めてニュースになった日に流れた映像と、同一の日に取材されている様子なんですよね。
もしかしたら同じ映像は今までも流れていたのかもしれないんですが、この部分だけ強調して流されていたのは初めて見ました。
結局のところ、きっとご遺族も言いたい事の一部だけをマスコミの良い様に編集されていたんですかね....。
いや、むしろ言いたいところ自体はカットされていた可能性もありますよね。
憶測で悪くものを言うのは良くない事ですが、でもそんな印象を受けてしまいました。
>ouba さん
>病院は対マスコミ用部隊と対法曹用部隊を編成した方がいいんじゃないかと思っています。
そうですね。病院で事故と思われることが起きた場合、それらの事実をきちんと説明し、改善にあてるというような、そういう人たちも必要ですよね。
自分たちの判断が間違いだと思わないのなら、きちんと説明し一つ一つ納得し合っていくことが、大事なのだと思います。
繰り返しになってしまいますが、治療に当たる前に、「失敗したら・・・」と頭をよぎるところもあるし、失敗するイメージしか頭になかったら、それは医療のプロとして診察をするべきではないと思います。
でも、「患者を助けたい」「今、診なくては・・・」と思ってる医者に失敗したときのリスクを強く印象づけさせ診察する意思をなくさせてしまう体制というのは、診察を受ける立場としても勘弁していただきたいですね。
医療を目指す人も、このような体制は望むものではないと思います。(現状から、しかたない・・・というのとは別です。)
救える患者が目の前にいたら、その患者に専念できるような体制を作ってほしいですね。
本当に、一般論で申し訳ないです・・・
>病院は対マスコミ用部隊と対法曹用部隊を編成した方がいいんじゃないかと思っています。
そうですね。病院で事故と思われることが起きた場合、それらの事実をきちんと説明し、改善にあてるというような、そういう人たちも必要ですよね。
自分たちの判断が間違いだと思わないのなら、きちんと説明し一つ一つ納得し合っていくことが、大事なのだと思います。
繰り返しになってしまいますが、治療に当たる前に、「失敗したら・・・」と頭をよぎるところもあるし、失敗するイメージしか頭になかったら、それは医療のプロとして診察をするべきではないと思います。
でも、「患者を助けたい」「今、診なくては・・・」と思ってる医者に失敗したときのリスクを強く印象づけさせ診察する意思をなくさせてしまう体制というのは、診察を受ける立場としても勘弁していただきたいですね。
医療を目指す人も、このような体制は望むものではないと思います。(現状から、しかたない・・・というのとは別です。)
救える患者が目の前にいたら、その患者に専念できるような体制を作ってほしいですね。
本当に、一般論で申し訳ないです・・・
毎日
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&id=1126474
・妊婦転送死、遺族の請求棄却
＜妊婦転送死訴訟＞遺族の請求棄却 裁判長、救急医療充実を
読売
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1126470&media_id=20
・転院拒否で妊婦死亡、遺族の賠償請求を棄却
転院拒否で妊婦死亡、遺族の賠償請求を棄却
続報出たので一応。
毎日の記事を転載しておきます。
奈良県大淀町立大淀病院で０６年８月、同県五條市の高崎実香さん（当時３２歳）が分娩（ぶんべん）中に意識不明となり、１９病院に受け入れを断られた末、転送先で死亡した問題を巡り、遺族が町と産科医に約８８００万円の賠償を求めた訴訟の判決が１日、大阪地裁であった。大島真一裁判長（島村雅之裁判長代読）は「救命の可能性は低かった」として、遺族の請求を棄却した。しかし、３時間以上も転送を待たされた経緯に触れ、「産科救急医療の充実を願う」と付言した。
原告は、夫晋輔さん（２７）と転送先で生まれた長男奏太ちゃん（３）。主な争点は、産科医が頭部ＣＴ検査を実施せず、死因となった脳内出血ではなく妊娠高血圧症の子癇（しかん）とした診断の過失と、救命可能性の有無だった。
判決は、脳内出血が発生した時刻を、実香さんが頭痛を訴えた０６年８月８日午前０時ごろと推認。その上で、「（けいれんが起きた午前１時３７分ごろには）頭部ＣＴ検査を実施すべきだったといえるが、設備の整った医療機関にできるだけ迅速に搬送することを優先させた判断は不適切とは言えない」と産科医の過失を否定した。
また、転送時期と実香さんの死との関係については「仮に（初期段階で）脳の異常を診断し、（設備の整った）奈良県立医大に搬送したとしても、手術開始は午前３時半ごろと考えられ、救命の可能性は極めて低かった」と述べ、請求を全面的に退けた。
「脳内出血の可能性を考慮すべきだったが、短時間での手術が必要で、救命は困難だった」とした地裁の鑑定結果に沿う内容となった。
一方、判決要旨の朗読後、大島裁判長は産科救急医療の現状に触れ、「重症患者でも現場で搬送先を探しているケースが多く、『救急医療』とは名ばかりだ。人の命を守ることは国や地方自治体に課された責務で、産科など救急医療の再生を強く期待したい」と述べた。【日野行介】
【ことば】▽奈良・妊婦転送死問題▽ ０６年８月７日、高崎実香さんが分娩のため奈良県大淀町立大淀病院に入院。８日午前０時ごろ頭痛を訴え、間もなく意識不明になり、けいれんを起こした。産科医は妊娠高血圧症の子癇と診断。病院は産科救急の転送先を探し始めたが、１９病院に受け入れを断られ、午前５時４７分ごろ、約６０キロ離れた国立循環器病センター（大阪府吹田市）へ搬送。頭部ＣＴ検査で血腫が見つかり、帝王切開で奏太ちゃんが生まれたものの、実香さんは同月１６日、脳内出血で死亡した。
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&id=1126474
・妊婦転送死、遺族の請求棄却
＜妊婦転送死訴訟＞遺族の請求棄却 裁判長、救急医療充実を
読売
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1126470&media_id=20
・転院拒否で妊婦死亡、遺族の賠償請求を棄却
転院拒否で妊婦死亡、遺族の賠償請求を棄却
続報出たので一応。
毎日の記事を転載しておきます。
奈良県大淀町立大淀病院で０６年８月、同県五條市の高崎実香さん（当時３２歳）が分娩（ぶんべん）中に意識不明となり、１９病院に受け入れを断られた末、転送先で死亡した問題を巡り、遺族が町と産科医に約８８００万円の賠償を求めた訴訟の判決が１日、大阪地裁であった。大島真一裁判長（島村雅之裁判長代読）は「救命の可能性は低かった」として、遺族の請求を棄却した。しかし、３時間以上も転送を待たされた経緯に触れ、「産科救急医療の充実を願う」と付言した。
原告は、夫晋輔さん（２７）と転送先で生まれた長男奏太ちゃん（３）。主な争点は、産科医が頭部ＣＴ検査を実施せず、死因となった脳内出血ではなく妊娠高血圧症の子癇（しかん）とした診断の過失と、救命可能性の有無だった。
判決は、脳内出血が発生した時刻を、実香さんが頭痛を訴えた０６年８月８日午前０時ごろと推認。その上で、「（けいれんが起きた午前１時３７分ごろには）頭部ＣＴ検査を実施すべきだったといえるが、設備の整った医療機関にできるだけ迅速に搬送することを優先させた判断は不適切とは言えない」と産科医の過失を否定した。
また、転送時期と実香さんの死との関係については「仮に（初期段階で）脳の異常を診断し、（設備の整った）奈良県立医大に搬送したとしても、手術開始は午前３時半ごろと考えられ、救命の可能性は極めて低かった」と述べ、請求を全面的に退けた。
「脳内出血の可能性を考慮すべきだったが、短時間での手術が必要で、救命は困難だった」とした地裁の鑑定結果に沿う内容となった。
一方、判決要旨の朗読後、大島裁判長は産科救急医療の現状に触れ、「重症患者でも現場で搬送先を探しているケースが多く、『救急医療』とは名ばかりだ。人の命を守ることは国や地方自治体に課された責務で、産科など救急医療の再生を強く期待したい」と述べた。【日野行介】
【ことば】▽奈良・妊婦転送死問題▽ ０６年８月７日、高崎実香さんが分娩のため奈良県大淀町立大淀病院に入院。８日午前０時ごろ頭痛を訴え、間もなく意識不明になり、けいれんを起こした。産科医は妊娠高血圧症の子癇と診断。病院は産科救急の転送先を探し始めたが、１９病院に受け入れを断られ、午前５時４７分ごろ、約６０キロ離れた国立循環器病センター（大阪府吹田市）へ搬送。頭部ＣＴ検査で血腫が見つかり、帝王切開で奏太ちゃんが生まれたものの、実香さんは同月１６日、脳内出血で死亡した。
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