実は、師匠は33年間住んで来たニューヨークに(3歳の頃移住して来たようなので・・・)別れを告げ、スイスのチューリッヒに移住をしてしまいます。師匠の真意はわかりかねます・・・残念ながら (アメリカ人は早くからリタイアの事を考えているので、その辺かも知れません) 後年CDとなって日本でも発売されましたが、1980年に「Billy Cobham LIVE Flight Time」(写真?)がドイツのレーベルinakustik(読み方、全くわかりません)から発売されました。 内容はこの年に行われたヨーロッパツアーのライブレコーディングのようです。ツアースケジュールついては全くわかりません。 マスタリングについてはこの年の6月との記載があります。
メンバーは Billy Cobham dr Don Grolnick key Barry Finnerty g Tim Landers b
キーボードのドン・グロルニックは、ニューヨークで活躍する有名なセッションプレイヤー兼作曲家で、リンダ・ロンシュタットや、ジェームス・テイラー、ロバータ・フラッグ、カーリー・サイモン、ベット・ミドラーなどに参加しています。 実は、およそ10年前の1971年、ドリームスのセカンドアルバム「Imagine my surprise」でグロルニックは師匠と一緒になっていました。 グロルニックは、師匠と仲のよいブレッカー兄弟の作品に多く顔を出していますので、そのつながりで参加したというのが濃厚のようです。
ギターのバリー・フィナティーはニューヨークのスタジオミュージシャンです。 フィナティーもまたブレッカー兄弟やクルセダーズのアルバムに参加しているので、グロルニックの紹介かもしれません。 1981年にはマイルス・デイヴィスの復活作「Man with the horn」に参加しています。
ベースのティム・ランダースは1980年2月の行われた、ギル・エヴァンスの「Live at the Public Theater in New York」で一緒になったのがきっかけのようです。(現在このCDは入手困難となっています)ランダースはその頃、新進気鋭のベーシストとして売り出し中でした。その年にはアルディメオラのソロアルバム「スプレンディドホテル」にも参加しています。 この後、師匠のリーダーアルバムにしばらくの間参加する事になるのです。
マイルス→マクラフリン→師匠 こんな伝達経路ではなかったのではないでしょうか? 事実、マイルス・デイヴィスの復帰作「Man with the horn」でサックスをプレイしているビル・エヴァンスは、前作のサックスプレーヤー、デイブ・リーブマンの紹介で参加しました。(聞くところによると、デイブ・リーブマンのご近所さんだったようです)