まず、1978年発表された「ALIVEMUTHERFORYA」。(写真1)これではなんだかわからないという方には「A LIVE MUTHER FOR YA」これでいかがでしょうか?邦題名は「スーパースター・スーパーライブ」。
師匠の「MAGIC」が発表されてまもなく、1977年の11月後半のニューヨークから12月のミネアポリスにかけての3週間行われたライブアルバムです。「スーパースター・・・」と言われるくらいだから、さぞやとお思いでしょうが、そのさぞやで・・・ メンバーは我らがBilly師匠に加え、 Alphonso Johnson Bass Steve Khan Guitar Tom Scott Sax Mark Soskin Key
アルバムの曲目はまず "Anteres", The Star もちろん師匠の「Magic」からの曲 2曲目Bahama Mama はアルフォンソ・ジョンソンが1977年に発表したソロアルバム「Spellbound」からの曲。 アルフォンソ・ジョンソンはご存知のように、BCGDB(ビリーコブハム&ジョージデュークバンド)で活躍してくれました。 3曲目Shadowsはトム・スコットがアルバムBlow it outに収録した曲。彼はこのバンドのために5曲目のSpindriftを書き下ろしています。 トム・スコットはこの当時、すでにソロプレーヤーとして活躍しており高い評価を得ていました。 ギターのスティーブ・カーンは当時ニューヨークでセッションギタリストとして活躍していましたが、この当時の日本での知名度はまだそれほどありませんでした。彼が提供した4曲目のSome punk funkはスティーブ・カーンがコロンビアの「タッパンジー」レーベルから出したソロテイクTightropeに収録されています。ちなみに、ブレッカーブラザースのSome skunk funk(師匠もA funky thide・・・でやっていますが)とは全然違います。 最後の6曲目は師匠のOn a magic carpet ride
フリークというのは野暮なもので、この5人で新グループ結成・・・なんて考えてしまう。
前述のツアーが計画されたのが、どうやらその年のモントルージャズフェスティバル。1977年のMontreux Summit(廃盤)Vol.1 Vol2にそのきっかけとなったセッションが残されています。 Bob Jamesを中心にStan Gets、 Alphonso Johnson、 Eric Gale、Steve Khan、 Ralph Macdonald、 Hubert Laws、 Dexter Gordon、 George Dukeなど、中でも面白いのは、ロックバンド(?)Focusのタイス・ヴァン・レアがフルートで参加している事。これもすごいメンツで録音されました。
そんななか、CBSでの師匠のソロアルバム2枚目が発表されます。 Simplicity of expression-Depth of thought (写真3)現在Magicとの2枚組で発売されています。全6曲は以下の通り Bolinas Guernica Pocket Change Indigo Opelousas Early Libra
共同プロデューサー、さらにアレンジとオーケストラの指揮でJay Chattawayの名前が挙がっていますが、あの「スター・トレック」の作曲家の事なのかどうかは不明ですが、多分そうではないかと・・・ メンバーには Billy Cobham dr Mark Soskin key Joachim Kuhn key Kamal vo Charles Singleton vo&g Steve Khan g Ray Mouton g Randy Jackson b Marvin Stamm tp Mike Lawrence tp Eddie Daniels Sax Alvin Batiste ww Wayne Andre tr Alan Raph tr George Quinn tr その他ストリングスオーケストラなど
メンバーで注目されるのがギターとヴォーカルで起用されたチャールズ・シングルトン。彼はこの後CAMEOに参加します。そしてもう一人、ベースのランディ・ジャクソン。前々回で言った通り、ジャクソンファイブのランディーとは別人。この後プロデューサーとして大成し、現在FOXTVの「American Idol」の審査員として顔を見る事が出来ます。ちなみに輸入DVDのなかにこのころの 映像が残っています。 Billy Cobham dr Charles Singleton vo&g Ray Mouton g Randy Jackson b Alvin Batiste ww Tom Coster key と言うメンバーで、記録には1978年6月19日モントルーとあります。師匠のセットは前々回に紹介したルイ・ベルソンのジャケットにのっていたものとほぼ同じで、 ウッドの深胴タム少なめのシンバルにゴングバス2基といった感じです。 アルバムSimplicity of expression-Depth of thoughtの話しに戻りますが、Mgicのアレンジとは全く違った方向性で次のB.Cに引き継がれます。ここにはCBSの思惑が見え隠れするのですが・・・そう思うのは私だけでしょうか?