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笑えた話コミュの[不思議なお話] これ以上彼女 に関わると怖い話

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149 :恋人は名無しさん:2011/05/28(土) 18:52:19.54 ID:Pw2zXDZ50

修羅場っていうか、ワケワカランな話。 社会人一年生の時、つきあった彼女がいた。 俺は正社員で、彼女は派遣だった。

俺はきっすいの関東人で、職場も関東。 彼女の家は、関西の生まれで、進学を機に上 京したと言っていた。 2人姉妹で、彼女の姉は美人で頭がよくて 「世界一姉を尊敬している」と彼女はよく 言っていた。 俺は弟しかいないから、男のきょうだいと女 のきょうだいって、感覚が違うんだなーと 思っていた。

お盆休みが来て、彼女は地元に帰った。 俺は写真が好きで、知らない町の祭り風景を 撮るのに、当時はまってた。 実家はもともと近いから、盆休みだからって 帰省する必要もないと、西へ行き、あちこち の町で写真を撮って、ついでに帰りに彼女の 実家に寄って、そのまま彼女を拾って帰ろう と思った。

150 :恋人は名無しさん:2011/05/28(土) 18:55:13.13 ID:Pw2zXDZ50

彼女にその旨メールすると「夕飯は七時頃 だから、その頃に来て」と返事があった。 俺は七時ちょっと前くらいに、彼女の家に着 いた。

家には、彼女のご両親と彼女がいた。 居間に通されると、五人分の夕飯が並んでい て、テレビがついていた。 両親と、彼女と、彼女の姉と、俺のぶんと五 人だなと思った。

でも、まだ彼女の姉が揃わないうちから、 夕飯がはじまった。 俺が「お姉さんは、今日はまだお帰りになら ないんですか?」と目の前の父親に訊くと、 父親は「私は他人なんでわかりません」と言 う。 俺が「?」と思っていると、彼女が横から、 「この人はうちのお父さんじゃなくて、他人 だから」とにこにこしながら言った。 俺はなおも「??」と思ったが、向かいにい るお父さんじゃないらしい初老の男性も、照 れたようににこにこしている。

152 :恋人は名無しさん:2011/05/28(土) 18:59:06.29 ID:Pw2zXDZ50

わけがわからないので母親の方に、「美人 のお姉さんに会ってみたかったです」と愛想 笑いしてみた。 そしたら急に母親はバン!と箸を置いて、 「そう思うなら、何で真っ先に仏間に行かな いんですか!!」と怒鳴った。 ますます「???」な俺。

母親が怒鳴りつづける内容を聞いている と、居間の隣に仏間があって、まず「お線香 をあげさせてください」と申し出るのが礼儀 だろうということだった。 俺はただ「すいません」と言うしかなく、食 事の途中だったが、仏壇にお線香をあげさせ て下さいと言った。

仏壇には、四つ位牌が並んでいた。 彼女の祖父母と、父と、姉だそうだった。 「え?お姉さん?」と訊き返すと「自殺した んですよ!」と母親が怒鳴った。

そんなの聞いてない。いつ?と彼女を振り かえったら、彼女がにこにこしながら、「小 学生のときに自殺したの」と言った。 その横で、何者かもわからんおっさんもにこ にこしてた。 俺はなんか気持ち悪くなってきて、うわぁな んかここに長居したくねぇ〜と思いはじめ た。

155 :恋人は名無しさん:2011/05/28(土) 19:01:18.77 ID:Pw2zXDZ50

でも、夕飯が終わるまではいないとおかし いかと思い、みんなで居間に戻って食事のつ づきを再開した。

彼女は、あいかわらずにこやかで、十年も 前に自殺した?らしい姉の話を、まるでまだ 生きてるみたいに「おねえちゃんがね〜」と 話していた。 その合間合間に、母親が「死んだんだよ!」 「とっくに死んだんだよ!」ってぶつぶつ 言っている。 俺の正面には、ずっと誰だか知らんおっさん がいて、にこにこしながら二人を眺めてメシ 食ってる。

「あなたは誰なんですか?」と訊くわけに もいかず、無理やりメシを詰め込む俺。 誰も食わない五人目のメシは、どうも陰膳の ようなものらしかった。 死んだ人のうち、誰のぶんなのかはわからず じまいだった。

食べ終わってお茶を一杯もらい、俺は「腹 が急に痛くなった」とみえみえの嘘をついて 帰らせてもらうことにした。 彼女を連れて帰るのはなんか怖かったからや めた。

知らんおっさんは、「おなかが痛いのはよ くないですねえ」「重大な病気かもしれませ んね」「よくないですねえ」ってずーっと 言ってた。 よっぽど重大な病気であって欲しいらしい な!と思ったが、不気味だったから何も言い かえさずにおいた。

156 :恋人は名無しさん:2011/05/28(土) 19:03:44.63 ID:Pw2zXDZ50

急に外でパン、パンと二回音がしたから 「祭りの花火ですか?」と言うと、「何も聞 こえませんよ!!」と母親に怒鳴られた。 あとで車に戻ったら、タイヤの横に爆竹がい くつか転がってたから、子どもが庭先に爆竹 を投げていった音らしいんだけど、それも詳 細は不明。

休みが明け、俺はなんとなく彼女が気味悪 くなって、そのまま疎遠になり、俺たちのつ きあいは自然消滅した。

その後、俺の同期と彼女がつきあったらし い。 あるとき同期に「相談したいことがある」と 言われたが、「彼女のことなら俺はなにも知 らないし、もう知りたくないから、相談には のってやれない」と答えたら、すぐに「そう か」と言って引っこんでくれた。 そのうち、派遣の契約が切れて彼女は会社に 来なくなった。

今でもたまに、あれはなんだったんだろう と思うこともあるが、やっぱり首をつっこま なくて正解だったんじゃないかと思ってい る。

159 :恋人は名無しさん:2011/05/28(土) 19:12:14.35 ID:Pw2zXDZ50

いや、リアルだと調べる気になんかならん よ。怖いもん。

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