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笑えた話コミュの276笑「タモリさん」

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「タモリさん」



もし恋愛相手がタモリの少女漫画があったら。



タモリのために、いろいろなほんとにいろいろな知識を身につけよう、
と努力するヒロイン。

しかしありとあらゆる分野に関してタモリが持つ
底知れない情報量は、次第に彼女を追い詰めていった。



「だから、さしすせそだけじゃ足りない料理の隠し味は・・・あはっ」
「どうしたの?」
「・・・あたし、ちょっと疲れちゃったかも」



涙目のヒロインに、タモリは初めて、
どうしたらいいかわからない、という気持ちを覚える。
いつもの約束の場所に、彼女はいつもどおり現れるだろうか?
不安になってタモリは尋ねる。



「・・・明日、来てくれるかな」

夕暮れ時の土手。
付き合うことになって、初めての放課後デート。
家までのほんの少しの距離を遠回りして、
ふたりならんで川面を眺める。



ヒロイン「あのね」
タモり 「んー?」
ヒロイン「・・・カズヨシ、って呼んでも、いい?」



夕映えに照らされたからだけでなく、紅く染まるヒロインの頬。
タモりの小さな目が、サングラスの向こうでやさしく微笑む。



「いいとも」


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