ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

パイプオルガン(PipeOrgan)コミュのオルガンと政治

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2003年4月16日の衆議院決算行政監視委員会で民主党の木下厚議員は、「東京都芸術劇場のオルガンの不調を知りながら、なぜガルニエに奏楽堂のオルガンを発注したのか」 という主旨で、政府を質しました。以下、その質疑応答に関する部分の記録全文を 国会会議録 (第156回国会 決算行政監視委員会 第3号) から転載します。

オルガンを愛する皆様の意見、感想をお待ちしております。


■木下委員 民主党の木下厚でございます。
 本日は、音楽と芸術という、私の顔からちょっと想像できないようなテーマでございますが、ひとつ議論させていただきたいなと思います。
 既に御承知のように、バブルのピークを前後に、いわゆる地方の活性化あるいは景気対策ということで、それぞれ全国の地方自治体で、文化会館とかあるいは市民ホール、音楽ホール、あるいは文化センター、あるいは芸術会館といったものが全国あちこちにできたわけですね。これはいわゆる箱物という形でできたわけですが、その中の目玉あるいは象徴として、パイプオルガン、数千万円から、高いものでは四億円を超えるというものまで入ってきています。
 このパイプオルガンそのものは、私は、市民の文化あるいは芸術の向上、そういった面では大いに結構だと思うんですが、ただ、このパイプオルガンに関しましては、非常に限られた方々、欧米を中心に約五百社ぐらいあるらしいんですが、ビルダー、いわゆる製作者と、それから、日本への輸入商社、さらにはごく一部の専門家、いわゆるオルガニスト、こういった人たちの専門の中でこういったものの設置が決められている、非常に選定が不透明であるという指摘がなされています。
 やはり税金でございますので、そういったものが不透明であればこれは正していかなきゃいけないということで、ちょっと議論させていただきたいと思うんですが、本論に入る前に、一般論としてちょっとお聞きしますが、国立大学が物品を購入する場合、これは通常は一般競争入札あるいは指名競争入札あるいは随意契約という形があると思うんですが、この基準、これはどうなっているんでしょうか。簡単にちょっと御説明願いたいと思います。

■結城政府参考人 国立大学などの国の機関の調達手続でございますけれども、会計の法令によって定められておるわけでございます。
 特別な場合、すなわち金額の小額な物品を買う場合、あるいは緊急に調達を要する物品を買う場合、あるいは著作権あるいは特許権などで供給者が一者に限定されている物品などの調達、こういった場合については随意契約による場合がございますけれども、それ以外は原則的には一般競争入札による物品などの調達が行われているところでございます。

■木下委員 一般競争入札ということなんですが、音楽、芸術というそのジャンルで、金額以外に、非常に、例えば選定委員の評価とかあるいは価値基準、あるいは好きだ嫌いだといういわゆる嗜好の部分まで及ぶものがございます。
 例えばパイプオルガンみたいなもの、こういったものに対して、本当に一般競争入札でいいのかどうか、その辺はどういうふうに判断されていますか。

■結城政府参考人 国立大学におきます大型設備の調達におきましては、その仕様を決める必要がございまして、その仕様の内容の公正性、公平性を確保する観点から、適正な人数による仕様策定委員会を設けることになっております。そこで十分審議をした上で仕様の決定を行うということになっております。
 その場合の仕様でございますけれども、教育研究上の必要性に配慮しながらも可能な限り必要最小限なものにするという考え方になっておるわけでございます。

■木下委員 もう一度、一般論としてお聞きしますが、大学が物品を購入する際、一部の教員が繰り返し同じ製品を推奨する、あるいは、選定委員になってあちこちの、例えば国立大学あるいは地方自治体のそういった施設、そういった選定委員に同じ人があちこち顔を出して繰り返し同じ製品を推奨するということは、どうなんでしょうか。法的な問題その他を含めてお答えいただきたいと思うんです。

■結城政府参考人 競争入札のための仕様を策定する過程におきまして、教員が教育研究上必要となる性能とか機能を要求することは認められるものだと考えております。
 先ほど申し上げましたように、大型設備を調達する場合には、複数の者による仕様策定委員会によって仕様策定しておりまして、その仕様の内容は、教育研究上の必要性に配慮しながら可能な限り必要最小限のものとする。さらには、その仕様策定の際には、官報により業者の方に資料の提供を招請し、さまざまな性能、機能を把握した上で仕様書のまず原案を策定し、さらに、特定の供給者が有利にならないよう、仕様書原案についても官報により供給者に対して意見の招請を行う、こういう手続等を行っておりまして、国立大学の調達において、透明性の確保をするための仕組みができ上がっているというふうに思っております。

■木下委員 できるだけ簡略にお願いしたいと思うのですが、国立大学の教員が繰り返し同じ製品をあちこちで推奨する、これは望ましいことですか、望ましくないですか。その点で答えてください。細かい説明はいいです。

■結城政府参考人 その教員が自分の属します大学において選定委員などになりまして、仕様の策定委員になって、教育研究上必要なことを言う、これは当然あり得ることだと思います。
 ただ、それ以外のいろいろな全国の施設について物を言うというのは、これは専門家としてのアドバイスということだろうというふうに思っております。

■木下委員 それでは、もう少し詳しく聞かせていただきますが、国立大学の東京芸術大学音楽部新奏楽堂に一九九九年七月に納入されたフランスのガルニエ社製のパイプオルガンは、二億六千四百五十万円で購入しています。その選定が極めて不透明だったという指摘があります。
 実は、これを指摘したのは、最近「癒しの楽器 パイプオルガンと政治」という本を出された慶応大学教授の草野厚教授が指摘しているわけなんですが、その東京芸術大学でこのガルニエ社製のパイプオルガンを導入した経緯と決め手となったポイント、簡単で結構でございますので、教えていただきたいと思います。

■結城政府参考人 東京芸大のパイプオルガンの調達の件でございますけれども、平成六年の十一月に九名の教官、事務官から構成されます仕様策定委員会を発足させまして、その後、仕様書の原案をつくり、先ほど申し上げましたような手続でメーカーの意見招請などを行い、最終的に平成七年の六月に公開入札を行ったところでございます。
 その際に、三社から応札がございまして、そのうちの一社については、これは技術の審査で不合格となりましたが、残りの二社で競争いたしました結果、予定価格の制限の範囲内で最低の価格をもって申し込みを行った業者に落札をした、こういう経緯でございます。

■木下委員 そのパイプオルガンの導入に際して、選定委員会である同大のH教授、名前はあえて伏せますが、S助教授、このお二人がとりわけ強くガルニエ社製のパイプオルガンを推してきた、推薦してきたという、この事実は把握しておりますか。

■結城政府参考人 今御指摘のお二人の方は、先ほどの九名の仕様策定委員会に入っておられるわけですけれども、そこの仕様策定委員会におきましては、ガルニエ社を含む複数の企業の提案書などを比較検討し、教育研究上必要とされる最小限の性能、機能等を仕様として要求したというふうに考えております。
 したがいまして、今のような、特にこれを、特定の社のものを強く推したというような事実はないというふうに承知しております。

■木下委員 今、比較検討したという話がございました。
 その点からもう一つ質問させていただきますが、このガルニエ社製のパイプオルガン、いつごろから日本に知られるようになったのか、また現在までに何台ぐらい国内に輸入されているのか、わかったら教えていただきたいと思うのです。

■銭谷政府参考人 私どもが調べました範囲では、ガルニエ社のパイプオルガンが日本に最初に入りましたのは、昭和五十八年に神戸松蔭女子学院大学に設置をされたというふうに聞いております。また、公立の文化会館に導入をされましたということでは、平成三年の東京芸術劇場が最初というふうに承知をいたしております。
 なお、公立の文化会館におけるガルニエ社のパイプオルガンの設置台数は、ただいま申し上げました東京芸術劇場と盛岡市民ホールの二カ所であるというふうに承知をいたしております。
 ただ、日本におけるガルニエ社のパイプオルガンの納入台数につきましては、草野先生の著書では二十五台ということになっておりますけれども、私どもとしては正確な数は承知をいたしておりません。

■木下委員 今、草野教授の本からということなんですが、草野教授や私の調査によれば、最初に導入されたのは神戸の松蔭女子学院ということだろうと思うんですが、九一年に、今おっしゃった池袋駅前の東京芸術劇場、ここに導入され、八〇年代では七台、それが九〇年代には十七台、一気に急増するわけですね。そして、二〇〇〇年代、三台。現在受注残が相当あるということなんですが、これは、これだけガルニエ社製のパイプオルガンが人気が出たのは、恐らく先ほどのS助教授が繰り返し推奨し、あちこちで導入を働きかけてきたその結果だろうと思います。
 これが単に、本当にオルガニストとして、すばらしい、いいものだという観点からだったら私は納得するんですが、この導入にまつわるさまざまな不透明さ、これが指摘されているわけなんです。
 特に、このガルニエ社製のパイプオルガン、これは東京芸術劇場に四億円で九一年十二月に導入されていますが、このガルニエのオルガンというのは、設置当初からトラブル続き、本当にトラブル続きで、十分な演奏ができない、そういう状況が続いております。これについて、どの程度把握しておりますか。

■銭谷政府参考人 東京芸術劇場の設置者でございます東京都に確認をいたしましたところ、芸術劇場が導入をいたしましたガルニエ社のパイプオルガンの購入価格は三億八千七百万円、それから、その後、メンテナンスに、設置時から平成十三年度まで、合計で一億二千四百万円かかっているというふうに聞いております。
 トラブルにつきましては、東京都に確認をいたしましたところ、これまで、完成記念演奏会などでトラブルが発生をしているというふうに承知をいたしております。このため、東京都では、平成九年、平成十一年、平成十三年に、パイプオルガンの機能の鑑定を専門家の方に依頼をしておりまして、その鑑定報告書によれば、多くの機能上の問題点があって演奏に支障を来していると指摘をされているとのことでございます。

■木下委員 十三年間で、メンテナンス費、一億二千万円、これは異常に多い。年間にすると約一千万円ですよ。それだけのトラブル。
 しかも、今、三回鑑定が行われたということなんですが、フランス文化省オルガン鑑定士のエリック・ブロチェ氏の鑑定、ここにございます。この中で、今おっしゃったように、大変重要なことをおっしゃっています。これらのトラブルの問題は、オルガンの基本的なコンセプトにかかわることであり、分解と再建造を含む大がかりな改造工事なしには解決できない、こう言っているわけですね。これは、三回やって、一回も二回も三回目も、ほぼ同じことを言っているんです。要するに、これはもう直しようがないということを言っているわけですね。これは承知していますか。

■銭谷政府参考人 ガルニエ社のパイプオルガンにつきましては、冒頭申し上げましたように、公立の文化施設は二つ入っているわけでございますが、盛岡市に確認をいたしましたら、盛岡市では、設置以来、特に故障などのトラブルはないということでございます。
 東京の芸術劇場につきましては、先ほど申し上げましたように、三回の鑑定を、検査を受けているわけでございますが、その三回目の報告書の中で、ただいま先生がお話をされましたような記述があるということは、私ども、調べまして、承知をいたしております。

■木下委員 年間に一千万円、十三年間で一億二千四百万円ですか、このメンテナンス費、どう評価されていますか、多いですか、少ないですか、当たり前だ、これは当然ですか。どう判断されていますか。

■銭谷政府参考人 私ども、ほかの公立文化施設のパイプオルガンのいわゆるメンテナンス費について若干調べましたところ、それらに比べますと、東京芸術劇場の場合は、大変大がかりなパイプオルガンということもあるとは思いますけれども、メンテナンス費としては決して安くはないというふうに思っております。

■木下委員 決して安くないと、高いんですよ。これは都民の税金で使われている。
 私の調べたところによりますと、例えば、今、盛岡市民文化ホールのパイプオルガン、これはトラブルがないとおっしゃっていますが、年間のメンテナンス費用は約二百万円です。三十一ストップクラスではかなり高い。ちなみに、四十四ストップの秋田県総合生活文化会館、約百十五万円、これはフランスのケルン社製のものです。あるいは、四十二ストップの福島市音楽堂が約百二十万円、デンマークのマルクーセン社製です。そして、東京芸術大学と同じ規模の三十三ストップの松江市総合文化センターが約七十五万円、これはドイツのベッケラート社製のものです。東京芸術大学に導入したガルニエ製のものは、二〇〇一年で二百三十二万円、二〇〇二年で二百四十八万円。
 どうですか、よその違うビルダーのオルガンと比べて、このガルニエ社製のものがいかに高いか。どう判断されますか。

■銭谷政府参考人 東京芸術劇場のパイプオルガンは大変大がかりなものでございますので、規模の大きさに応じてメンテナンス料がかかるということはあろうかと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、他の同じガルニエ社のパイプオルガンを導入いたしました盛岡市などに比べますと、やはり東京芸術劇場のパイプオルガンのメンテナンス費というのはかなりかかっているということは事実だろうと思います。

■木下委員 問題は、東京芸術劇場のガルニエ社製のパイプオルガンがこれだけメンテナンス費用が高くて、しかもトラブル続きであるにもかかわらず、その後導入した盛岡市民文化センターあるいは東京芸術大学、同じものを導入しているわけです。
 その選定委員の審議の過程、議論を全部取り寄せて見ました。しかし、トラブルのことについて一言も触れられていない。その選定委員あるいは選定委員長になったのは、東京芸術大学のH教授であり、S助教授なんですね。
 何で、それだけトラブルがあるにもかかわらず、盛岡市民文化センターあるいは東京芸術大学に導入するのに、議論をしないんですか。あるいは、東京都に対して、例えば、それだけトラブル続きだったら、損害賠償をなぜ請求しないのですか。その辺、どう思いますか。

■結城政府参考人 東京芸術大学のパイプオルガンの調達のことで申し上げたいと思いますが、ただいま御指摘の東京芸術劇場のパイプオルガンと芸大のパイプオルガンでは、製作の技法が異なっております。つまり、池袋の芸術劇場の方は裏表両面タイプの回転式であるのに対しまして、上野の芸大のものは一般的な据置式でございまして、東京芸大といたしましては、芸術劇場のパイプオルガンの故障やトラブルについて評価した結果、同じようなことは芸大の方では起こらないと判断したというふうに聞いております。
 事実、東京芸大の方のパイプオルガンは、導入した後、今日まで、大きな故障やトラブルは全くないというふうに聞いております。

■木下委員 それじゃ、さっき私が申し上げました、盛岡のパイプオルガン、これも、メンテナンス、年間二百万円。あるいは、東京芸術大学のパイプオルガンのメンテナンス、これもさっきしたように、二百三十二万円、二百四十八万円、二〇〇一年と二〇〇二年です。なぜ、これだけメンテナンスが高いんですか。

■結城政府参考人 東京芸大の方の状況を申し上げますと、メンテナンス費は、音に関する調律、それから、メカニズムに関する、湿度の変化などに対応した構造上の調整といったことを行っておるわけでございます。東京芸大のパイプオルガンは無垢の木材によって製造されておりますので、空調を入れるときには、そういったメンテナンスが必要になるということでございます。
 それで、先生御指摘のように、大体、二百万ちょっとの年間メンテナンス料がかかっておりますけれども、これは、パイプオルガンの使用頻度、メンテナンスにかかる人件費、所要経費などを積算してやっておりまして、その予定価格内で契約をしておりますので、適正な価格での契約になっておるというふうに思っております。

■木下委員 調律その他ということなんですが、では、なぜ、盛岡市民文化センターあるいは東京芸術大学での選定の際、この東京芸術劇場のふぐあい、あるいは解体しなきゃだめだとまで言われたそのふぐあい箇所について全く議論されなかった。これは、公平公正な選定をする上で大きな欠陥じゃないですか、その辺はどう判断されていますか、なぜ議論されなかったんですか、あえて隠したと言わざるを得ないと思うんですが。

■結城政府参考人 東京芸大の方に確認したわけでございますけれども、芸術劇場のパイプオルガンと芸大のパイプオルガンでは構造が違いますので、同じようなトラブルは生じないという判断で、隠したということではなくて、議論する必要がなかったということだと思っております。(発言する者あり)東京芸大の判断でございます。

■木下委員 それはおかしいですね。確かに、池袋の東京芸術劇場、先ほどおっしゃったように特色のあるものになっています。しかし、同じビルダーがつくったものなんですよ。やはり当然参考意見として、そのトラブル続き、あるいは一億二千万かかっている、そういった問題が議論されなきゃいけない。だれがあえて触れなくていいと言ったと、それを確認していますか。だれが言ったんですか。もうその問題は触れなくていいとだれが言ったんですか。答えてください。

■結城政府参考人 その辺の入札に当たりましての仕様につきましては、先ほど申し上げました九名の仕様策定委員会において議論した結果でございます。

■木下委員 だから、議論したということなんですが、その選定委員長はH教授、それから選定委員はS助教授なんです。ずっとガルニエを推奨してきた人たちが選定委員長と委員を兼ねている。さらに、この仕様策定委員会と技術審査会の委員長、これをH教授が兼任していますね。あるいはS助教授も、両方兼任した委員をやっています。これで本当に公正公平な選定ができるんでしょうか。
 恐らく文部科学省は、会計課長通知で、旧文部省時代、公平公正さを保つために委員の重複を避けるようにという通達を出しているんじゃないですか。その事実を含めて、この重複した選定委員と技術審査会、この重複している人事についてどう判断されますか。

■結城政府参考人 国立大学での大型設備の調達に当たりましては、技術審査の公平性、公正性を確保するために、可能な限り仕様策定委員と技術審査職員の重複を避けるように、先生おっしゃいましたように、通達を出して指導しておるところでございます。
 ただ、調達する物品によりましては、専門的知識を有する者が極めて限られている場合がございまして、この場合には重複はやむを得ないというふうに考えております。
 この芸大のパイプオルガンの調達に当たりましては大学で検討を行ったわけでございますけれども、この専門的知識を有する者、これは具体的に申し上げますと、芸大の音楽学部の器楽科のオルガン・チェンバロ専攻ということになるわけですが、ここに教授が一名、助教授が一名の二人がおるだけでございまして、そういうことで、その専門的知識を有する者が極めて限られておったということで、仕様策定委員と技術審査職員が重複して任命された結果になった、これはやむを得なかったというふうに承知しているところでございます。

■木下委員 専門家が少ない、だからやむを得ない、こういうことをやっているからだめなんです。専門家なんか、オルガニストはほかにもいっぱいいるわけですよ。何も同じ大学の教授と助教授が仕様策定委員会と技術審査会とを両方兼ねなくても、もっと公平的な人事ができたはずであります。
 もう一つ言えば、専門的であるということを隠れみのに、非常にこの世界、いわば保守的でありあるいは閉鎖的なんですね。ですから、その辺を解消しないと、ある有力なオルガニストが繰り返し推奨するものが全国あちこちに、公共ホールその他に設置される、そういう傾向があるわけです。ですから、できるだけその公平性を期してもらいたいということなんです。
 ただそれだけでやむを得ないと。もう一度お聞きします。やむを得なかったんですか。

■結城政府参考人 可能な限り仕様策定委員と技術審査職員の重複は避けるという考え方をとっておりますけれども、ただいま御指摘のこの芸大のパイプオルガンの調達に際しての入札に当たっては、それが重なることもやむを得なかったというふうに判断いたしております。

■木下委員 時間ですので、最後に文部科学政務官にお伺いしたいと思うんですが、今までの議論を見ていて、このパイプオルガンの東京芸術大学への導入についてどんな印象を持たれますか。最後に一言。

■池坊大臣政務官 才能豊かな学生にすぐれた楽器でけいこを積み重ねてほしいと思いますし、一人でも多くの人たちにすばらしい音楽を聞いてほしいとは思いますが、でも、高価なものでございますから、慎重に購入すべきとは考えております。
 ただ、今回、官房長や次長が経過を御説明いたしましたように、これは九名から成る仕様策定委員会において何回も検討されましたし、WTO政府調達協定、会計法令にのっとってきちんとした調達が行われていたのではないかというふうに考えております。
 ただ、楽器というのは大変難しくて、音色、音質、性能などをもとに仕様を策定いたしますけれども、それぞれの企業の楽器によってやはり音質が異なるとか、一般のものとは比べられない難しさがあるのではないかというふうに思っております。
 先ほども答弁いたしましたように、専門性を有することも確かでございます。ですけれども、それらのこともかんがみながら、やはり既得権益と思われないように、委員はこれから重複をしないように、それからまた、それぞれの大学のニーズというのがあると思いますから、それをしっかりと見きわめながらも、私たちは、公平さ、透明性が確保されるような指導を今後していきたいというふうに考えております。

■木下委員 時間ですので、終わりにさせていただきますが、不十分な答弁ですので、引き続きこの問題は、また改めて追及させていただきます。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

パイプオルガン(PipeOrgan) 更新情報

パイプオルガン(PipeOrgan)のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。