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山岡家 辛味噌ラーメンLOVEコミュの 第13話 『軽井沢の謎の別荘』

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新感覚!! mixi小説『ある夜 山岡家で…』


            第13話 『軽井沢の謎の別荘』



哲郎とローサが健の家に到着し5時間が経とうとしていた。
窓から差し込む外の陽も幾分赤みを帯び、哲郎の片頬と唇に淡いラインをあしらっていた。




その間になぜ彼らが秘密のドアに入るプロジェクトを進め監視しているのか、秘密のドアを狙う「奴ら」とは誰なのか、哲郎は健に子細な事情を聴いた。




 2010年に長野県軽井沢町のカラマツが林立する別荘地の1つで「秘密のドア」はみつけられた。長野県と軽井沢町役場が協力して別荘の利用状況と管理状態を調査したところ、浅間山の北東部・北軽井沢に他の別荘より3倍の大きさはある瀟洒な建物があり、その2階の1室に奇妙なドアがあるとの報告があったのが始まりだった。
政府の調査チームが結成され、長野では信州大学が協力に加わった。健と条とサチは信州大学の学生でありながらその秘密のドア調査・研究チームに加わっていたのだ。


そして1年後の2011年、信州大学「秘密のドア」研究室のパソコンが何者かにサイバー攻撃に遭い、内部資料が外に流出した。それから私利私欲に肥えた、金儲けに利用しようと企む組織がこの別荘地に侵入してくるようになったのだ。






健「秘密のドアが発見された別荘は昭和40年に建てられたものだったんですけど、大切に使用されており、かなりいい状態でしたよ。ただ不思議なことに持ち主は特定できませんでした。売りに出された訳でもなく、持ち主がいない状態だったんです。」


哲郎「ふむふむ…持ち主は分からずか。まさにミステリーだな。どんな人が持ち主なのか手がかりでもあれば…」
哲郎は思案投げ首で両目を閉じた。


健「そういえば2階書斎の本棚には 『いちご100%』 のコミックが全巻そろっていました。」


哲郎「おいおい。科学者か、はたまたどこかの財閥の厳格な豪奢かと思ったら、いちご100%ってなぁ。」



健「あと1階大広間の60型テレビの脇にはWiiとモンスターハンター3が置いてあり、かなりやり込まれている感じでした。」


哲郎「おい!せっかく、大自然のまっただ中なんだから外へ出て森林浴しようぜ、家の中でモンハンやりまくってないでよ。まったくどんな人が利用してたんだよ。」


哲郎は狼狽しそうになる程呆れてしまった。




健「そして大広間に檜で作られた大きなテーブルがあり、1冊の本が置いてありました。」

健は一度大きく首をぐるっと回した。




健「その本は 『青いライオンと白いドア』 菊池哲郎 作 です。」


                 第14話に続く

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