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山岡家 辛味噌ラーメンLOVEコミュの第5話 『真っ白なミルク・新たな旅立ち』

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   新感覚!! mixi小説『ある夜 山岡家で』


     第5話 『真っ白なミルク・新たな旅立ち』

 
 時間はすでに夜の7時となり、もう夜になっていた。スプーンみたいな形をした街灯が規則正しく並んでおり、その明かりはストロボライトのごとく道の向こうまで続いていた。
 鉄郎は顔を赤くし、しゃがれた声でローサに問いただした。どう考えても自分の命が危険にさらされているなんて、まったくもってふざけている。しかしここでローサに捲くし立てても仕方ないと思い自制した。「お腹空いちゃったし、その話はどこかでご飯を食べながらにしましょう。」ローサはお腹を撫でながら言った。「ラーメンがいいな」鉄郎も腹を叩いて答えた。




 ご飯はTOBUの近くにある『一番屋』というラーメン屋でをとることにした。ここの味噌ラーメンは美味だし、餃子もうまい。店も清潔感があり、落ち着いた雰囲気は、鉄郎の気を和らげてくれた。
 二人でメニューを眺めながら食べるものを選び、決まった頃に店員が二人のもとへやってきた。店員は若い女の子で頭にバンダナを巻いており、近くの大学の女子大生と思れる。快活で元気があり「ご注文は何になさいますか?」とはきはきした声で尋ねてきた。鉄郎は少し考えて「ほうれん草とムール貝のパスタ一つで…」答えた。こんな命の一大事に俺は何を言ってるんだ…と鉄郎は顔を下げたが、こんなときに冗談を言える自分が愛おしくもあった。





 結局二人は、味噌ラーメンを頼んだ。やはりうまい。大食漢の鉄郎は勢いよく麺をすする。鉄郎がスープを全部飲み干す頃に、「ここ2週間の間で、自分の身の危険を感じるようなことなかった?」とローサが尋ねてきた。
…まったくなかった。しばらく考え込んでから鉄郎はふっと一週間前の頃を思い出した。
 一週間前の日曜の昼、喉が渇いた鉄郎は冷蔵庫を開けた。牛乳と三ツ矢サイダーが入っていたが、『今日は心をまっさらにする日だ』などと自分で意味不明なことを呟き、鉄郎は牛乳を手に取った。しかし牛乳を飲もうとしたらツーンとした匂いがしたことに気付いた。パックをよく見ると賞味期限が5日も過ぎてるではないか!鉄郎は「やべー危うく下痢ピー、オッパッピーになるトコだったぜ〜」と言いながら、牛乳をゴミ箱へ捨て三ツ矢サイダーを飲んだのだった。(鉄郎は意外と古いギャグを使うのが好きだ)



 「この前、賞味期限切れの牛乳を危うく飲みそうになったくらいかな」っと鉄郎は冗談半分で言った。苦笑いする鉄郎に対して、ローサは一度深く重いため息をついてから「実は…後で調べたんだけど、その牛乳には毒が仕込まれてしたの」と答えた。「えぇ!?えぇ!?」鉄郎は目をみはり、言葉にならない声を出した。ローサの言うことが荒唐無稽な作り話のように思えた。『俺の家に忍び込んで、誰かが毒を入れたってことなのか…』鉄郎はまだ信じられない。しかし、爆弾を仕掛けるとかと違って、賞味期限切れの牛乳に毒を入れるなんてアホすぎる、と少し笑えてきた。
そこへローサは「今から一緒に長野に行ってもらうから!長野に会ってもらいたい人がいるの。まぁ詳しい事情は彼に聞いて」と笑顔で言った。「長野!?」鉄郎は驚きっぱなしだ。




 
 ここから菊池鉄郎とヒッピーガール・千葉ローサの2人の旅が始まった。


                第6話に続く。

コメント(4)

読者を一気に惹きつけるこの急展開exclamation ×2

次が気になります電球
下痢ピー、オッパッピーうれしい顔

自分この言葉大好きになっちゃいましたぴかぴか(新しい)

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