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インドネシーアバウの24小説コミュの24(mcdonalds)?13:35-14:00

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13:35

パチンコ店に到着した新名達は「打ち手」を決めていた。
ノートパソコンを見ながら部下の一人が言った。

「山田太郎の打っていた台は『CRスーパー海物語in地中海』
 基本スペック1/319.8 8カウント15Ror2R 確変突入率は60%です。」

「なるほど…この中でパチンコを打った事があるものは?」
新名は順番に全員の顔に目をやった。
しかし、部下の3人は全員が首を横に振るだけだった。

「…俺だけか…?お前たちもニートになる前は通常の社会人だろう?
 パチンコの一回や二回…付き合いであるだろう!」

3人は顔を見合わせたが、新名の問いにノートパソコンの部下が答えた。
「私たち三人はあなたとは違って生え抜きのニートです。
 このパソコンの通信料だって私の両親が払っています。
 演出には興味はあり…youtubeなどで萌えていましたが…
 パチンコをする金があるわけがない。
 基本の操作方法すら知りません…
 それに…あんな人ごみ…学生時代の同級生に会う可能性だって…。」

そう言いかけた時、ショットガンを装備した1人がノートパソコンを制した。
「やめてくれ!考えただけでもゾッとする!!」
ショットガンは続けた。
「しかしマイやん……いえ新名さん…あいつの言う通りです。
 そもそも俺たちはmixiのオフ会だと聞いていました。
 『ニートで定年したい』のコミュからあなたに誘われた。
 宝物のこのフランキ・スパス12のモデルガンも、
 あなたが見たいというから持ってきたんです。
 正直傷がつくのが怖くて仕方ないんです!」
そしてショットガンを抱きしめてみせた。

「今更何を言っている!!
 お前たち『マックに物申す』のコミュにも入っていただろう!
 そのために俺たちは決起し
 ニート生活を安定させるためにマクドにクレームをしている!!」
新名は声を荒げた。

運転席にいた『FBI』と描かれた黒のジャンパーを着たもう一人が口を挟んでこう言った。

「全店舗マックでDSを完備」
「なんだと…?」
「マイやんはさっき、CTU(クレーム対策ユニット)に電話した際に
 自分のクレームは散々吠えておきながら…
 僕たち3人の『全店舗マックでDS設置』要求を毛ほども口にしなかった。」

「…それは…」

「確かにマイやんは任天堂DSよりソニーのPSP派かもしれない…
 しかしマックでしかWiFi通信を出来ない人たちもいるんだ…!!
 どうしてだ!どうして言ってくれなかった!!マイやん!!」

「『マイやん』の名で呼ぶなぁ!!!」新名は『FBI』を殴りつけた。
「DSの件は後で何とかする…今は黙れ!」

「何をもめている!!13:40だ!!休憩終了まで時間がないぞっ!!」
4人のクレーマー達のやり取りを制止するようにジャックが叫んだ。
「今はもめている場合ではないはずだ!!冷静になるんだっ…
 遊戯台に座り、右下のハンドルを右に回すっ…
 確立変動中のはずだから、遊戯台中央部に開閉し続けるポイントがある…
 発射した球をそのポイントを狙って打ち続ける…!それだけだっ!!」

「バウアー…お前…打てるのか…」新名が聞いた。
「何度か遊んだ程度だ…」ジャックは新名の目をじっと見た。

新名は顎をさすりながら、横目でチラチラとジャックを見やった。
そして何かを決断したらしく、ハッキリとした口調で言った。

「バウアー!お前が行け!!」

部下3人は目を丸くした。
ジャックは、そうなる事を予期していたようだったが
なるべく悟られないように繕った。

「新名さん!待ってください!こいつを一人にするのはあまりにも危険です!!」
「ショット☆ガンの言う通りです!!マイやん!」

「俺がここを離れればマックカードの交渉が出来なくなる!
 それに、お前たちが打てないのなら仕方ないっ!!!」

「…ならば…モスは諦めてマックカードに専念しましょう!」
「モスをなめるなぁ!!期間限定商品のクオリティは群を抜いている!!」

部下を黙らせ、新名はジャックの目を見ながらゆっくりと続けた。

「いいか、バウアー…
 お前の動きは常にココから監視している…
 妙な事をしてみろ…すぐに世界中に爆弾を(掲示板に)投下してやるぞ…」

「…俺はお前たち日本人とは明らかに顔が違いすぎるぞ…!」

「人種まで把握していない事を祈れ。
 一応マスクとフード付きパーカーを貸してやる。これで何とか切り抜けろ」

「…やってみよう…」

新名は着替えをジャックの横に放り投げ手足の拘束を解き始めた。

「いいか…ボタン一つでマクドナルドが悲惨な目になる事を忘れるな…」

「分かっている…」

「時間が無いぞ…急げ!!!」
新名は念のためナイフをジャックに突き付けていた。

「それは本物のナイフのようだ…」

皮肉のようにそう呟くとジャックは着替えを始めた。


13:43

「クロエ!もう一人のボスと呼ばれる男の素性はつかめたのか!?」
「いえ…それがまだ…」
「あの会話だけでは情報が少なすぎるな…新名についてのデータに進捗は?」

「前職は分かりました。
 派遣社員として約5年間は食品メーカーにいたようです。
 派遣会社は「シークレットサービス」ですが…
 派遣という特性上、実際に勤めた勤務先名までは特定できません…」

「そうか…退職理由は?」

「ハローワークのデータベースでは『契約満了』となっていますが
 退職時期をみると…『派遣切り』と推測されます。」
「今後の就業目標については?」
「希望職種の備考欄に殴り書きで『高給で楽なところ希望』と記載。
 現在は3カ月の待機期間を満了後、失業保険を受給。
 給付日数の90日間は先月で終了しています。」

「なるほど…就業意欲もなく、収入も途絶えたニートというわけか…
 念のためシークレットサービスに情報の開示協力を依頼しろ。
 ヤツが5年も勤める事が出来た勤務先を知りたい。」

「了解」クロエは踵を返し、自分のデスクへ向かった。

途中、先ほど被害予測について指示した女性のPCが目に入った。
デスクトップには『労働基準監督署』のページが開かれていた。

「ジェイミー、あなたは今何をやっているの?」

クロエの一言にジェイミーと呼ばれた女性は気を張った様子で振り返った。

「支局長に言われて、政府管轄省庁のデータベースから新名の情報を探しています。」

「そう。被害予測の件は?」

「とっくに支局長に提出済みです。」

「ならいいわ。私にも報告してほしかったけどね。」

クロエはいつものように眉間にしわを寄せて自分の席に戻った。
ジェイミーは、クロエに口元を見られないように振り返り、
声に出さずに「なによっ」と肩を震わせた。


13:47
ジャックは黒いパーカーにを頭からかぶり、大きなマスクをして
駐車場から店内へと向かった。地上と地下に遊戯台が並ぶかなりの大型店舗だ。
目標の台は地下1Fにあった。

店内の自動扉を開くや否や、けたたましい音量がジャックの耳を揺さぶった。
1人の店員が怪訝そうな目で自分を見ているのを感じたが
なるべく普通を装うように努力した。

新名たちは店内の監視カメラの映像をハックしてジャックを監視しているのだろう。
ジャックは目線をやらないようにしながら監視カメラの位置を確認していた。

山田太郎が打っていた台の前に行くとジャックは辺りを見渡し、
1人の店員を手招いた。

「この台で休憩に出ていた山田太郎だ。休憩終了の手続きを頼む!」
店員の耳元で、周りの音に負けない大きな声で言った。

「かしこまりました。お客様…念のため免許証を拝見できますでしょうか。」

パーカーにマスクの、顔が特定できない人物を簡単に受け入れるわけもなかった。

地下2Fの駐車場では、ジャックに付けた盗聴器の音声を全員がイヤホンで聞いていた。
「なんだ?あの店員何を言った!?周りの音が大きすぎて聞き取りにくい!!」
「すみません。私も聞こえませんでした。」
「くそっ!!周りがうるさすぎる!!!」
新名は通話のボタンを押し、ジャックに問いかけた。
「バウアー、聞こえるか。店員は何を言っている!?」

ジャックの耳から新名の焦り声が聞こえてきた。

ジャックは店員の顔をじっと見つめこう叫んだ。

「聞こえなかった。もう一度言ってくれ!」
「免許証です!!免許証を拝見させてください!!」店員はさっきより大きな声で言った。

さすがにこれは新名たちにも聞こえたらしい

--くそっ!!なんとか切り抜けろ!!--

新名は明らかに取り乱した声でジャックに指示をした。

ジャックは、数度、小さく頷いた。
すると、ジャックは後ろポケットから一枚のカードを取り出し
写真の部分を指で軽く隠しながら店員に見せた。

そこには確かに『山田太郎』と書かれていた。
山田が来店した際に、身分の確認のため押収したものを返却していなかった事が功を奏したのだ。

「確かに!山田様ですね。出来ればお顔も…」

ジャックの顔を覗き込もうと店員が一歩踏み出したその刹那、
ジャックは店員に見られないように、隣の台が積んでいた箱を1つ、つま先で蹴り上げた。
するとその箱は店員の足にぶつかり、中に入っていた銀玉がフロアに流れ出した。

「何やってんだぁ!!!」遊戯中の客が店員に怒号を浴びせた。

「申し訳ございません!!すぐに拾い集めますので!」
そういうと店員は散らばった銀玉を集め始めた。

「おい。俺は打ち始めていいのか?」ジャックは店員に聞いた。

店員はそれどころではない、という様子でジャックに言った。

「あ…はい!どうぞ引き続きお楽しみください!!」

店員は銀玉を拾い集めながらインカムに話しかけた。
「海物語in地中海24番台のお客様 休憩から戻られました。」

それを聞き、ジャックはひとつ大きくため息をつき、座席についた。

散らばった銀玉の海に、店員数人が磁石の付いた道具を持って駆け寄ってきていた。


13:54

「クロエ!アルメイダだ!」

トニーは目標のパチンコ店の前でハザードをたいて一旦車を止めた。
携帯電話からCTUにいるクロエの声が聞こえてきた。

--はい、トニー--

「今から『パチンコ one two three』の地下駐車場に突入する」

--了解、マーケットにはカーティスを向かわせました。--

「カーティス!?店舗の補充員として呼んだ従業員だ!店舗を空にするのか!?」

--緊急事態でしたので…
 大手派遣会社シークレットサービスより数名の人員を派遣しました。--

「比較的暇な店舗とは言え…臨時の人員で補えるのか!?」

--山田太郎が学生時代に別のFFC(ファーストフードチェーン)で
 就業経験があり、作業はまだまだですが、店舗を指揮する能力がありました。
 賃金を支払う事と妻と息子を店舗に連れてくる事を条件に
 引き続きヘルプする事の了解を得ています。
 相当な戦力となっています。--

「そうか…まぁいい。
 目標を発見したら連絡するようにカーティスに伝えろ。
 くれぐれも単独行動はさせるな。」

--了解!今本部よりチームを向かわせています。15分ほどで到着します。--

「了解!住民に気づかれないように待機させろ!」
--分かりました。--

「携帯電話を地下でも使用できるように出来ないか…!?」

--パチンコ店のインターネット回線をハックして
 IP電話として使用できるようにします--

「頼む!」そういうとトニーは電話を切り地下駐車場へと車を発進させた。


13:56

ジャックの目の前の画面には水着の金髪女性が酸素ボンベもつけずに海中を遊泳していた。昔はそうそうお目にかかる事の出来なかった「マリン」と呼ばれる女性だ。
最近は通常の状態だったとしても比較的目にしやすいようだった。
ジャックは右手でハンドルを固定させ、一定のリズムで銀玉をチューリップと呼ばれる開閉口へ叩きこんでいた。
1から9の数字が書かれた魚介類が目の前を流れるように動いては止まる。
ジャックの後ろには山田が当てたと思われる銀玉の入った箱が6ほど積み上げられていた。朝からの2時間で約9000発は、かなり上々だった事がうかがえた。
換金率は分からないが、現時点ですでに2万5千円以上はあるだろう。
「山田…本当にすまないっ…」ジャックはマスクの下で呟いた。

確立変動というのは、次回の大当たりが約束された状態だ。
おそらく抽選100回以内には必ず次の大当たりが確定するだろう。
今は20回目の抽選が終わり、21回目に移行するところだった。
「くそっ…まだ少しかかるか…」
ジャックは呟き、自分と隣の遊戯台の間に差し込まれた、透明のプラスチックでラミネートされたマニュアルらしきカードを手に取り目をやった。

「最近は本物の女性も出るのか…」

刹那、爆発音の後にけたたましい警報音が鳴り響いた。
ジャックは条件反射からか、思わず身をかがめようとしたが
それが自分の遊戯台から発せられたものである事に気付くのに時間はかからなかった。遊戯台中央やや上にある、太陽のシンボルから白い光が発せられていた。

その様子に周りの遊戯台に座った何人かがジャックに視線をやった。

隣に座っていた中年男性が、画面を指差して言った。
「にーちゃん。確変確定だよ〜羨ましいねぇ〜」

直後、7の数字が書かれた親子連れのジュゴンが画面上に3つ並んだ。

「確変確定…俺は…まだしばらくここにいていいのかっ…?」

隣の中年男性がうなずきながら手を叩いた。
「おめでとう」
すると近くにいた店員たちも手を叩きだした。
「おめでとう!」
「めでたいなぁ〜」
「おめでとさん」
「おめでとう…」
周りからひとしきり祝福されると
ジャックのイヤホンに新名たちの声が聞こえてきた。
4人が同時に同じことを口にした。

--山田太郎にありがとう、ニートにさようなら…
 そしてジャックバウアーにおめでとう!!--

ジャックはパーカーを鼻まで下げ眉間をつまみ呆れ呟いた。
「くそっ!!意味が分からないッ!!」

その声は、もちろんパチンコ店の音量にかき消され
新名たちには聞こえてはいなかった。

画面には「シュガシュガマリン…♪」と女性の歌と実写映像が流れていた。

14:00

続く→http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=46796081&comm_id=4580506


エヴァ知らない人すみません…orz
一応比較的分かりやすくしたつもりです。
(参考)http://www.youtube.com/watch?v=FMxzavSqeQc

パチンコCR海物語in地中海(PCオフィシャルサイト音出ます!!)
http://www.sanyobussan.co.jp/products/pk_chichukai/index.html

コメント(1)

俺の頭の中での再現率がめちゃくちゃ高い笑

しかもエヴァネタまでとはやりおるなウッシッシ

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