スポーツ記事が書きたいっ！！コミュの新庄引退表明、特別コラム

関西の某大学のれいです！！スポーツライターになることが夢です。新庄のこと書いてみました。よかったら読んでくださいませ。


　　　　★SHINJOYING(ENJOYING)☆ BASEBALL!!』


１８日の対オリックス戦。満塁ホームランを含む２本のホー

ムランを放ち一人で試合を決めた試合のヒーローインタビュー

での引退表明。シーズンが始まって１ヶ月足らずのこの時期の

引退表明に誰もが驚いたに違いない。しかしそれは実に彼らし

い。これが私たちプロ野球ファンが見てきた新庄剛志という男

なのである。

　「タイガース」、「敬遠」、「投手」、「メジャーリー

グ」、「ワールドシリーズ」、「オールスター」、「ハムの

人」、そして「ヒーローインタビュー」。新庄という野球人の

キャリアを振り返るために欠かせないキーワードの数々。これ

らのキーワードと共に、思う存分野球、そしてベースボールを

楽しんだ新庄剛志のこれまでを今一度振り返りたい。

　「タイガース」。今やプロ野球選手の中で最もファンを大事

にしている新庄だが、このタイガース時代が最もファンに見放

された時期、そして野球の楽しみ方を模索した時期かもしれな

い。１９８９年、西日本短大付属高校からドラフト５位で阪神

タイガースに入団。(ちなみに入団会見での髪型はリーゼント

であった)。１９９２年、主力の故障によりスタメンに抜擢さ

れるとプロ初打席で初ホームラン。以後、レギュラーを獲得

し、主力へと成長する。しかし、当時の阪神は弱かった。当然

ファンの怒りは主力選手へと向けられ一時、新庄が打席に入る

と応援が一切されないという事態もあった。それでもプレーで

ファンを納得させた。球界屈指の強肩と華麗な守備、そして勝

負強い打撃で度々甲子園を沸かせる。

　「敬遠」。９９年６月１２日の巨人戦では敬遠球を打ってサ

ヨナラヒットを打った。本人曰く、コーチと相談して打席に入

る前から狙っていたという。

　「投手」。当時の監督、野村監督がその強肩を高く評価し、

ピッチャーに挑戦したこともあった。およそ常人が思いもつか

ない奇想天外なプレーや行動。それも彼の魅力である。

　「メジャーリーグ」。そして、キャリア１１年目に打率２７

８、本塁打２８本という自己最高の成績を残すと突然のメジャ

ーリーグ挑戦宣

言。あっさりと日本球界を去ってしまう。最初に所属したメッ

ツではデビュー戦でいきなり初安打を放ち、試合後には「ヒッ

トは打てる予感はあった」と言ってのけた。現ロッテ監督のバ

レンタイン監督が率いたメッツでは日本人メジャーリガー初の

四番も経験した。その後はジャイアンツに移籍し、あのバリ

ー・ボンズとすぐに打ち解け、ボンズも新庄を高く評価してい

るというのだからこの男の魅せる力には本当に頭が下がる。

「ワールドシリーズ」。ジャイアンツがワールドシリーズに出場

した際には、ちゃっかりヒットも打っている。日本人初のワー

ルドシリーズでの安打はイチローでも松井でも井口でもない、

新庄剛志なのだ。そんなメジャーリーガー新庄もそう長くは続

かない。野球の本場、アメリカを見切ったかのように３年で日本に帰国する。

「ハムの人」。日本球界復帰を宣言した新庄は移転元年を迎え

る北海道初の球団、北海道日本ハムへ入団。入団会見では「ハ

ムの人になる！！」と一言。覆面を被っての練習や、開幕戦で

の度派手な演出による登場。さらには観客を驚かせるためには

始球式の球も打ってみせた。ファンを一番に大切にするスピリ

ットが北海道のファンにも認められチームそしてパリーグを大いに盛り上げた。

「オールスター」。この男が最も輝く場である。目立ちたがり

で何が悪いといわんばかりにこのオールスターゲームでは自由

に暴れまわった。２００４年には元同僚の福原・矢野のバッテ

リーにホームスチールを仕掛け見事生還。ユニフォームをドロ

ドロに汚し、子供のような笑顔で喜んだ。昨年のオールスター

ゲームでは残念ながら故障が重なり、出場は厳しいかに思われ

たが、この日のために特注したというダイヤモンドの輝くスパ

イクを履き、金色のバットを持って代打で颯爽と登場。打席に

入る前に指差したのはレフトスタンド。そうホームラン予告で

ある。結果はセカンドゴロに終わったが、見事な「新庄劇場」

であった。

「ヒーローインタビュー」。今回の引退表明の舞台にもなった

ヒーローインタビューだが、過去にも名・珍言を連発してい

る。阪神時代には得意のジャンピングキャッチに見事『？』失

敗し、ボールが顔面を直撃。自慢の顔を真っ赤に腫らしてのは

恥ずかしのインタビューとなった。前述した敬遠ヒットでのヒ

ーローインタビューでは「明日も勝つ！！」と堂々宣言。調子

に乗ったこの男を神様が怒ったのか、翌日から泥沼の１３連敗

を喫する。そんな中でも私が最も印象に残るヒーローインタビ

ューが２００４年のオールスターＭＶＰを獲得した時だ。当時、

近鉄の合併問題など球界再編で揺れていたプロ野球。そんな

時、全てのプロ野球ファンに新庄はこう宣言した。「これから
はパ・リーグです！」

これほど野球を楽しんだ男がこれまでにいたであろうか。いや

これからも現れることはないかもしれない。セ・リーグ、パ・

リーグ、そしてアメリカ。いろんな野球を新庄は経験した。し

かし全てに共通することがある。それは「野球を楽しむ」、

「ＥＮＪＯＹ　ＢＥＳＥＢＡＬＬ！！」である。何の世界でも

スパースターの引き際はあっさりのような気がする。それは野

球界唯一のヒーローも一緒。今は彼の引退表明に「なぜ？」で

はなく「ありがとう」と言いたい。本人も言ったが、私は残り

の新庄のユニフォーム姿をしっかりと目に焼きつけ、そして心

に刻みたい。今年のラストゲームで彼は何をしてくれるのだろ

う。

「ごめん、やっぱりもう一年野球します！！」それもまた新庄

である。