ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

短歌点コミュの短歌点959△お題「凩」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
短歌点954△お題「直」にて、笹本筆太夫さんからバトンを受けました。
今回のお題は「凩」とします。

11月4日、東京で3年ぶりに吹いたとのニュースがありました。
これまで短歌点では、お題になっていないようなので、今回が一号ですね。
もうすぐ冬本番です。
寒さだけでなくコロナも厳しくなってきています。
くれぐれもご自愛ください。

「凩」「木枯らし」「こがらし」の表記は自由ですが、晩秋から初冬の間に吹く強い風の意味として詠み込んでください。
よろしくお願いします。


ルール

1:出題者が、お題を出します。
2:お題は、何でもありで面白そうなもの。50題以前に出されたものであれば、既出のお題でもOKです。
3:出題者じゃない人は、お題を詠み込んだ短歌を書込みます。(一人一首のみ)
4:一週間以後、出題者が(独断で)もっとも素晴らしいと思った短歌を一つ選び、その選出理由を書き込みます。
5:次のお題は、最優秀短歌を作った人が出すことになります。(新トピックの番号は「自分が選らばれたトピック番号+5」)
6:その後は、みんなでワイワイ感想をかわします。

※2012年4月17日一部改定(基本ルールに「特定の単語文字列を指定してください」を加筆)

コメント(35)

「メイドカフェ♡わたあめ」のビラ配るともなく空色のエプロンに木枯らし
さびしくはなかった木枯らしみたいって思っただけだよアドレス消した日
手伝うも本当の救いになれなくて心の中に木枯らし吹いて
それすよねさすがすぎます木枯らしがぴゅうと面従腹背に吹く
そう、ほんの小さな凩の時間いっしょにいられない人といる
フェリーニの軽業師跳ぶ五反田のビルから月へ吹けよ凩
曖昧な口づけでセーターの中 心ひとつぶになり凩
たくさんの投稿ありがとうございます。

12月も半ばになりました。時節も大雪に入っています。
日中まだ暖かさを残しつつも、本格的な冬は目の前。

締め切りを来週の金曜日(12月18日)いっぱいとします。

まだ投稿していない方、修正のある方は、それまでによろしくお願いします。
木枯らしがイチョウの枯葉舞い上げるスメルジャコフは死んだところだ

木枯らしに攫われ舞いしレジ袋またエリザベスを巻くマルチーズ
たくさんの投稿、ありがとうございました。
それでは、ここで締め切ります。

これより選歌と評の作業に入ります。しばらくお待ちください。
「凩」のお題スレッドを立てたのが11月18日。締め切りが12月18日。

年内の内に評と選歌をと思っていたのですが叶わず、寒の入りを過ぎてしまいました。
申し訳ありません。

遅くなりましたが、評と選歌を発表します。
>>[1]
「メイドカフェ♡わたあめ」のビラ配るともなく空色のエプロンに木枯らし

メイドカフェのビラ配りはしたことがないです。TV等から、肌の露出も多いイメージです。そこに木枯らし。寒さもさることながら、空色エプロンの裾もめくれてしまいそう。お色気満載のワンシーンのようでありながら、寒さと強風に耐えて仕事をする健気な姿も見えて、わたあめのようにやわらかい暖かさが残りました。
>>[3]
さびしくはなかった木枯らしみたいって思っただけだよアドレス消した日

心に吹く木枯らしを「さびしくない」、「思っただけ」なのは、本音か強がりか。
木枯らしが通り過ぎるのは一瞬ですが、アドレスを消した日のことを繰り返し思い出しているようにも感じます。それは強がりが本音になるまで続くのかも知れません。

消したことを歌として残すことは少し矛盾しているようですが、そうした矛盾を自分のエネルギーにすることもありますよね。
>>[4]
手伝うも本当の救いになれなくて心の中に木枯らし吹いて

手伝った理由には相手の気を引きたいという思いもあった気がします。結果、役に立てなかったことだけでなく、自分には魅力が無いと思ってしまったのでしょうか。
二つが重なるとちょっとした隙間風というより、強い木枯らしとなったのも納得できます。

それでも、手伝った事実は残りますから、冬を経て春になれば、そこから芽が出るのかも。
>>[6]
それすよねさすがすぎます木枯らしがぴゅうと面従腹背に吹く

かなり強い木枯らしなようで「面従拝復」が葉を全部はぎとられた木のように際立っています。あまりにあからさまなので「それすよねさすがすぎます」の言葉は主体が言ったのか聞いたのかという謎が残りました。どちらにしても面従腹背という四字熟語がさらりと使える主体であるあたり、何らかの思惑が潜んでいそうです。

薄っぺらい言葉を使って、実は面従腹背であることを相手に伝えようとしているんじゃないか?だとしたらその真意は何か?私の考え過ぎとも思いつつ、気になりました。
>>[7]
そう、ほんの小さな凩の時間いっしょにいられない人といる

一陣で吹き抜ける木枯らし。その時間はあっという間ですが、その風には名をつけられるほどの強さ、インパクトがあります。実際には季節の移り変わりを示す風ですが、秋を冬に変える風であるかのよう。
作者はこの後にくる冬を予感しているのかも知れません。

会える時間がとても短い人なのでしょうが、これから始まる困難に立ち向う勇気を与えてくれる人に思えます。主体にとって大事な人なのでしょう。
>>[9]
凩に吹き荒らされた言の葉を繋ぐこの児はわたしだけの子

木枯らしに吹き荒らされるのはどんな言葉でしょうか。そこからお歌を読み始めました。
「この児はわたしだけの子」の「だけ」が気になります。主体は、相手と離婚もしくは死別した母親或いは父親でしょうか。片親になった出来事を木枯らしとしたのでしょうか。親権の奪い合いとなっている故、「だけ」という表現になっているとも思えます。

一般的ではないと思いつつ、離縁された父親の思いと読みました。誰からも応援されない孤立を感じたからです。子を授かった頃なら、周囲から祝福の言葉をかけられたのに、故合って父子家庭となる。一転、誰からも「男に子育ては無理だ」と言われる。そんな逆風の中、かつての祝福の言葉をつなぎ合わせて、大丈夫だと自分を励ましている。

でも、この冬の時代を生き抜いたなら、きっと春一番が背中を押してくれると思いたいです。
>>[10]
秋の字の音読み教える教室に一人一人の木枯らしが吹く

コロナ禍にあって密閉を避けるため、窓を開け放している教室の様子だと読みました。「秋」の字は小2で習います。子ども達の席は密集を避け、なるだけ離されているのでしょう。密接を避けるため、先生は一人一人が間違えずに学習できているか机の間を歩きながら確かめることもできません。

先生が「秋」の音読み「シュウ」を教えても、子どもたちは飛沫を避けるため、小さい声で「シュ〜、シュ〜」と繰り返します。なんと味気ない学びの場であることか。

早くコロナが終息しますように。
>>[11]
フェリーニの軽業師跳ぶ五反田のビルから月へ吹けよ凩

「フェリーニの軽業師」は有名な映画『道』の冴えない大柄な主人公(ザンパノ)だと思いました。五反田のビルがイメージできず検索すると、五反田駅近辺で一番高いビルが143mのようです。突出して高いビルでもありません。東京タワーやスカイツリーではないのにも理由がありそうです。

いつもながら、りりる♪さんのお歌には謎がいっぱい。
以下、勝手な想像です。

冴えない大男と五反田のビル、そして月。
きっとこの月は夜空高くに輝く月ではなく、太陽が沈んだ後を追って低い空に浮かぶ、ずいぶん欠けた月。

どんな人であれ、どの場所であれ、どの高さであれ、目指す高さに向かってジャンプすることには意味がある。映画の名台詞「世の中のすべては何かの役に立っている」そんな思いで、作者は追い風となる凩に吹いて欲しいのかも。
>>[13]
曖昧な口づけでセーターの中 心ひとつぶになり凩

愛されていることが伝わってこない口づけ。
セーターを着ているのに、心が冷えて粒ほどに小さくなっていく。
そこに不安という凩が吹く。
吹き飛ばされぬよう、抱きしめた腕を緩めてはいけないのに・・・
最後の一粒までになった心は風前の灯火のよう。

そんな感じに読みました。
>>[15]
木枯らしがイチョウの枯葉舞い上げるスメルジャコフは死んだところだ

恥ずかしながらスメルジャコフを知らず、調べました。ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』ですね。ウィキペディアであらすじを知ることはできましたが、逆に、誰が誰に伝えるお歌なのかと謎が深まった感じです。

謎解きには小説を読み込まないとわからない気がしたので、それは避け、描かれている情景から推察することにしました。

「木枯らしがイチョウの枯葉舞い上げる」のは、不安な心を吹き抜ける冷たい風で巻き起こるざわめき。それを「スメルジャコフは死んだところだ」と、謎を謎のままにしておけると安堵しようとしている。

人の命を代償にしてでも保身を図るのは、時代を超えて変わらぬ人間のエゴかもしれません。

的外れな読みでしたらごめんなさい。
>>[16]
木枯らしに攫われ舞いしレジ袋またエリザベスを巻くマルチーズ

レジ袋が凩に舞う寂しげな風景なのに、ふっと笑ってしまいそうな出来事で一気にユーモラスな情景になりました。

「エリザベスを巻く」が効いています。
英国女王から、ペットの保護具(エリザベスカラー)への大変身。
厳粛かつ重厚なイメージが一気に身近な世界へとカラーが変わりました。

「エリザベスカラー」でちょっと画像検索すれば、かわいい写真がずらり。そこにレジ袋をデザインしたものがあったとしても違和感はありません。
選歌対象は11首でした。たくさんの投稿ありがとうございました。

[お気に入り]

さびしくはなかった木枯らしみたいって思っただけだよアドレス消した日 (蜜柑)

木枯らしがイチョウの枯葉舞い上げるスメルジャコフは死んだところだ (きじまっちさん)

<< 最優秀 >>

秋の字の音読み教える教室に一人一人の木枯らしが吹く (黒蝶さん)

コロナの第三波の拡大が止まらず、お題スレッドを立てた時点では思いもしなかった深刻な状況になっています。11月18日の国内新規感染者数が2093人だったのが、1月7日には7000人を超えたとのこと。

ついつい自分や家族、職場仲間といった限られた周囲ばかりに目を向けがちで、連日報道されるコロナ関連の数値を怖いと思いつつもどこか他人事のように感じていました。私の読み違いの可能性はあるのですが、コロナ禍にあっても挫けずにいる人達に思いを馳せたこのお歌を最優秀とします。

物理的なソーシャルディスタンスをとりながらも、心は離れずにいたいなと。凩はもちろん、これからの寒風にも暖かい心を失わずに居たいなと思いました。

黒蝶さん、バトンをよろしくお願いします。
>>[30]
遅くなりましてすみません。
選歌と講評お疲れさまでした。
拙歌、物語のように紐解いていただいてありがとうございます。嬉しかったです。

>>黒蝶さん
最優秀おめでとうございます。
場面がパアッと出てきて、お題が凩ですがほっこりとした気持ちになりました。

・好きだったお歌
蜜柑さん…とても共感しました。あっけない感じが凩とよく合っているなと思いました。
とみいえひろこさん…冒頭の「そう」が優しくて凩との対比が効いているなと思いました。
>>[030]
遅くなりましたが、講評と選歌、お疲れ様でした!

そして、私の短歌をお気に入りに選んでいただきありがとうございます!

アドレスを消すって、一瞬なのに勇気がいります(笑)その一瞬ですべてが消える、みたいな。
まあ消えないんですけどね(笑)
感情でさびしい、なんて思ってるうちは案外余裕があるのかもしれません。

>黒蝶さん
最優秀おめでとうございます!
私も好きな短歌でした。
特に下句に惹かれてました。


その他のお気に入りは、パンタタさんでした!
またエリザベスを巻くって、一度目ではないってことですよね。
老犬なのか、何か病気があるのか、はたまたやんちゃで時折やらかしちゃう犬なのか。

空っぽのレジ袋との取り合わせも凩のお題にしっくりと合っていたと思いました。
>>[26] 大変遅くなりましたが、選と評をありがとうございました。いつも理知的なごじょうさんですが、今回は、全体をつらぬいて
続)今の世界的な不安や絶望に、前を向いて生きよ、と訴えかけておられるように感じて、感銘を受けました。ごじょうさんにしか書けない評でした。


軽業師はザンパノではなく、イル・マットのほうです。ジュリエッタ•マシーナに人間らしい友情や初恋を教えた彼は、ザンパノに殺されてしまいます。ザンパノが生きていくために殺さなくてばならなかった優しい心を体現していたようにもおもいますね。

五反田は、現在のクライシストーキョーの疲れた感がある街として、また音のよさで選びました。

イル・マットのようなトリッキーな有り様が、ごじょうさんの明晰な前向きさとあわせて、わたしたちが、今日、明日を生きぬくために必要かと、祈りをこめました。すてきなお題、思索の場をありがとうございました。

ログインすると、残り7件のコメントが見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

短歌点 更新情報

短歌点のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング