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短歌点コミュの短歌点866お題「耳」

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トピック「作」よりバトンを受けとりました。時間がかかりましたこと、お詫び申し上げます。お題は「耳」です。漢字ひらがなカタカナ熟語…何でもありで。できれば、音を捉える器官、生きものの耳、という意で使ってほしいですが、歌として成立しているなら、どんな耳でもよしとします。表現の世界は広くて多様なのがよいですので。

耳と耳あわせ孤独を聴くように深夜のバスの窓にもたれて        寺井奈緒美「アーのようなカー」
ルール

1、出題者がお題を出します。
2、お題は何でもありで面白そうなもの。50題以前なら既出もOK。
3 、出題者じゃない人はお題を詠み込んだ短歌を書き込みます。(一人1首)
4.1週間以降、出題者が(独断で)もっとも素晴らしいと思った短歌を一つ選びその選出理由を書き込みます。
5、次のお題は最優秀短歌をつくったひとが出します。(新トピックの番号は「自分が選ばれたトピック番号」+5)
6.その後はワイワイガヤガヤみんなで感想を交わします。
+特定の文字列や数字を指定して下さい。

コメント(64)

「耳に秋まちがいのごとくおとずれてまた去り方を忘れてしまう」

 あんまり楽しくて、ずーっと続くんだと思っていました。私たちの季節の終わり、その知らせは耳から、やってきました。聞き間違いでは、ないのですね。
 あなたは立ち去り、わたしはあなたと手を取り合っていた季節のかたちのまま、フリーズしている。

 かっこよく、スマートに、お互い最小限にしか傷つかないように。何て、毎回後悔し、誓うけど、やっぱり無理。見苦しくも場違いなひとのままで、刻々と変化していく世界に、とり残されている。
あっさり、やや硬質に歌われているので(そこがよい)こんな、短歌=相聞みたいな解でいいのか、迷いますが。
 「耳にまちがいのごとくおとずれて」思わず、ハッとして、耳を押さえたくなる。身体性にうったえかけるので、実があります。
 わたしたちをとりまく世界の時間軸とわたしたち個人の時間の流れは、必ず、ズレるもの。オリンピックで実力を発揮できなかったアスリート、いつでまでも、若いつもりが、おばちゃん、おじさん、あつかい。まだやりたいことがたくさんあるのに、余命を宣告された。女子会、いつも聴いてるばかりだから、今日は思いきって、発言するぞ!とがんばったのに、まわりはもう次の話題に移っていて、通じなかった(実体験)。
 永遠普遍のテーマが痛む耳、震える鼓膜、凍りついて動けない、立ち去れないからだ、と身体感覚を通して、読み手に体験させる。
 竹内まりや賞。普遍性とリアリティ、それを「わたしの物語」として、誰もがわかりうる物語に変換してくれた。
「日本語を取り上げたりはしませんがお口とお耳をしまいましょうね」

 一読して、言葉で自分が、がんっと殴られたのを感じました。暴力を受けた人間の特徴的な反応として、思考が停止し、自分を責める気持ちが襲ってきました。自分のトピックでわたしが対応がおそかったから、かなぁ(何のことかわからないひとは、気にしないで大丈夫。)とか、一生懸命、「短歌点での自分」の非を探してしまった。
 短歌とは、書いているひとは、不特定多数の読者を想定していても、読むひとに、とっては、自分だけの私的な手紙、そんな親密感のある、不思議な表現なんだなぁ、と気がつきました。
 お口を、お耳を、しましょうね、と丁寧語をうまくつかい、リズムもなめらかで、短歌表現として、形は磨かれています。しかし内容が。
リアルで、こんな酷い事は、言えない。言ってはいけない。だから、短歌に入れ込んだ、のかなぁと試行錯誤の末、たどりつきました。
 けれど、短歌だって、読者という人間がいるんですよね。
 芸術表現は、暴力衝動や破壊行為、人間社会の残酷な現実をも取り扱います。しかし、「表現」をめざすからには、昇華し、生きるわたしたちが、生きていけるような「作品」であって欲しい。
続)わたしがこの投稿歌のみで、この歌と作者さまのことを、理解しようとすると、何だか子どもっぽい、となってしまうんですね。
 歌の内容はいまの社会問題、ヘイトスピーチ、を嫌でも思い起こさせます。わたしはチキンなので、新聞や本で、タイムラグを置いて、理解するようにしています。テレビなどの報道はちらりと見るだけでも、恐ろしいからです。ひとの憎悪が。
 ただヘイトスピーチって、それぞれが自分の憤りをぶつけているだけで、互いに本当に理解し合ってるわけではない。もしそうなら、互いのなかでもっと様々な議論が交わされ、単純なメッセージにまとめるのはできないから。
 さらに恐いのは、「気に入らない、自分たちの生存を脅かすから、出ていけ。」と思ったとして、それをネットや公共の場で、広言するのは、「きっと周りも、そう思ってる。そうだ、そうだ、と喝采してくれる。」と信じているからではないか。現実には、ひとり一人、似ていたって、やっぱり違う考えをもって、みんな生きて、いるから。何か言うとき、自分はこう思うが、他のひとはどうかしら。という、引きの視点が大事で、短歌でも客観性があってはじめて作品になる。
 長かったですが、やっと短歌論に戻ってきました。最後にこの長いコメントでのべたことは、投稿くださった歌人さんには、あてはまらない。そんなひとではないのは、今までの作品、歌評からわかります。
 ただ、ヘイトスピーチにしか、読みとれませんでした、と言うことしか、できません。
「蚊が耳にとびこんだ夜母の背におぶさりながら病院へゆく」    
 たんたんと出来事だけが語られて、読み手はごく自然に、主体の心とからだに入りこみ、体験をともにします。

 耳のなかでは、蚊がわんわん引っかいて痛いしうるさい。けれど、母の背中は温かくて、揺れも心地よく。病院の灯りもみえてきた。そこへいけば、この苦しみもきっと終わる。
 大人になった作中主体が、母のせなかのあたたかさと、必ず助かる、という安心感をふと思い出している。なぜなら、この体験は、人生で時に、どうにもならない困難にあい、希望をうしないかけた時、自分が狂ってしまわないための、かけがえのない、大事な記憶だから。
 この作品を読むわたしたちにも、その体験は手渡され、狂いそうな恐怖や哀しみ、苦しみのなかで、愛情と保護と安心、世界は信じられるものだ、と実感させてくれます。
      新美南吉賞!
 「ふうせんさん、どこへいくの?」白い蝶がききました。
 「わからない」赤い風船はこたえます。「チョウチョウさん、ぼくはどこへ行くかわからないから、もうついてきてはだめだよ。お家へおかえり」
「いいえ、わたしも、一緒にまいります。」
赤い風船と白い蝶はそらへのぼって、やがて見えなくなりました。
     白い蝶と風船  新美南吉(うろ覚え)
「ホウ酸が煌めくような耳たぶの産毛に触れて目覚めた君の」

 窓から差し込む明るいひかり。そのなかで眠るきみを、起こさないように、そっと見ている。耳たぶが光りに透けるようで、産毛なんかキラキラしてる。そーっと、触れてみた。ところ、きみが、ぱちりと目をあけ、ぼくを見た。
 
 ホウ酸の結晶もきれいだけど、ベビーパウダーや天花粉の方が合うようにも思いました。ホウ酸をあせもの薬につかうことも、あるのかな。
 きらめく、を煌めく、目覚めた君の、と結句が唐突に終わる。いいですねー。効果的。
 うっとり、うっとり、見惚れていたら、突然、相手も自分を見た。見つめる関係から、見つめ合う関係へ。
 繊細で美しい、胸がきゅん、となる出会いの瞬間を降り注ぐ光りをとりいれて歌われています。
 赤ちゃんかなぁと思いますが、心やさしき老いた犬、子猫、でも楽しい。
 
 レンブラント賞!
 
選歌です。
それぞれに、個性があって、選歌のテーマを決めがたいのですが、「前を向いて生きる」にしました。

「呼ぶ声が耳を離れぬ夕暮れはテレビつけずに振り返りみる」     
 一日いちにち、今日を明日を必死に生きている。日が落ちる前の、わずかな瞬間、過去は襲ってくるけれど、ちゃんと自分は、前を向いて、生きるのだ。「テレビ」の庶民的で日常的なのがいい。

「「亡くすには惜しいし」ぼくのためぼくは砂糖でパンの耳を炒める」
 生きることは、意思することで、その行為は、必ず誰かを勇気づける。

「蚊が耳にとびこんだ夜母の背におぶさりながら病院へゆく」
だいじょうぶ、だいじょうぶ、すぐよくなるからね、ほら、あかりはすぐそこよ
 愛することは、かならず行為につながる。自分を愛せなくても、誰かのためには、生きられるかもしれない。




最終的にこちらのニ首がわたしのなかで、真っ向対決しました。

「呼ぶ声が耳を離れぬ夕暮れはテレビつけずに振り返りみる」
過去から現在、そして未来へとつなぐ歌。


「「亡くすには惜しいし」ぼくのためぼくは砂糖でパンの耳を炒める」
いま、この今現在を、誠実に生きる歌。


 
バトンを手渡すお歌は
「呼ぶ声が耳を離れぬ夕暮れはテレビつけずに振り返りみる」
       氏ネ氏ネ団団長さんです。

 よろしくお願いします。みなさん、とっても素敵でした。ありがとうございました。
>>[35]  投稿、ありがとうございました。もし、よかったら、蘭の花へのみやまさんのオマージュを聴かせて下さい。
 薔薇や百合、蘭と同じ高級花と入れ替えて、その違いから、読解に近づこうとしたのですが。蘭て、薔薇とかとちがって、ゆっくり枯れていくイメージが、ないのも、困ってます。造花のように、人工的に咲いているか、ある日とつぜん、葉っぱだけ、みたいな。…ネットに咲く花として、ふさわしい気が、してきた。
 投稿ありがとうございました。
>>[17]

選歌、講評お疲れ様っす!
一首一首の丁寧な読み解き、読み応えありましたぜ。
バトンありがとうございマッスル。
確かに受け取りました。
りりるさん、選歌お疲れ様でした。
賞をいただけて、ぐふふとなりました。ありがとうございます。
わたしはピアスを開けていないのですが、ピアスという言葉の響きがとても好きで使ってしまいます。

氏ネ氏ネ団団長さん、最優秀おめでとうございます。少し怖いくらいにハッとさせられるお歌でした。

わたしの好きなお歌はとみいえひろこさんのお歌で、秋にぴったりな少し切なさを感じるお歌だなぁ、と思いました。
>>[45]
 わたしとは、違う視点や読解を、求めていました。とても、うれしいです。
 短歌点て、評者は、とても、孤独で。
リアル歌会では、いろんなひとの解やスキル的なこだわりを、互いにやり取りできるので、自分の偏りにも気づくし。他人の個性が、わかってくるし。
 ネットは、同人誌とも違い、豊かなコミニュケーション、創りづらいなぁ。と。気の合うひとどうしが、癒やされあうには、いいのだけど。
 短歌、て歌会、て、真剣に意見や自分たちの美学をぶつけ合う、そのプロセスが、歌人を育て、歌も育てます。
 今回、つらかったけど、悩んだこと、勇気だして、他のひとの考えも、聴かせていただいたこと、こうしてizumiさんの気持ちを聞けたこと。
 希望が、あると信じています。
>>[52]  申しわけありませんが、私は、異なる意見を封じて欲しくありません。よろしくお願いします。
つまり、反対の解釈があって、それは、聴かせてほしいです。が、自分と異なる解釈や人間存在を、否定しないでほしい。


 「お耳も、お口も、仕舞わないで」となりますかね。
 
>>[56]  おーい。あなたも、だよ。また同じことの繰り返しだよー。けんかに、なっちゃってるから、ふたりの、コミニュケーションが。
 どうか、いま、私が、言った事に、一理あるな。と思えるくらいは、冷静に、なって、ください。
すみません。こちらのトピックは、一時凍結します。誰が悪いとかではなくて、場が危険なものになっているためです。
>>[61]
ノコギリオトコさま

すみません、今ざーっとコメントを読み返したかぎりなのですが、
まずはトピ主であるりりる♪さんのご判断に沿っていただけますか。

このトピ以外の、今までの長いやりとりを外から見ていて、
もちろん個人個人思うところは違うと思いますが、私も「とりあえず凍結」はとても的確なご対応だと感じました。
とりあえずは言葉によって誰かが傷つくということがない、という点で。

まず一度時間をおいて、落ち着いて、
どうしても何か人に対していいたいことがあるのであれば、返信はお待たせすると思いますが、私のほうにメッセージいただけますか。
ただ、正直なところ、私のほうは当面バタバタしていてここをじっくり読み返すこともできなさそうだし、
できるだけ理解し合えるように考えて言葉を組み立て、やりとりするということに時間が割けないです。
反射神経のようにやりとりをするのは避けたいし、短歌点のやりとりは急を要することではないと思っています。

文章だけのやりとりしかできない場において、客観的にみて明確な差別発言や明確な差別文脈(?)だと判断できない場合、
抽象的なやりとりについて何かをジャッジするようなことは誰にもできないと思っていますし、
その分、それぞれがお互いに尊重や緊張感や礼儀などをもって関わり合わないと、場なんかすぐ崩れてしまうと思います。
どうぞよろしくお願いします。

とみいえひろこ
※とみいえひろこさん、りりる♪さんに許可をいただいて投稿します
※トピック再開ではないので皆様ご注意ください

「日本語を取り上げたりはしませんがお口とお耳をしまいましょうね」

この歌のことずっと考えてたんですが、
このお歌、マイノリティがヘイターに向かって言ったという
シチュエーションで読めたりしませんか?

ヘイトスピーチに対抗したい気持ちがある、あるけど、
自分のプライドとしてあくまで柔らかい存在でありたい、
そういう気持ちの吐露が

「日本語を取り上げたりはしませんがお口とお耳をしまいましょうね」

という一言になった、という読みを思いついたのですが、
これはあり得ない読みでしょうか。

自分はあり得なくはない読みな気がしたんですね。
温又柔さんなどの外国人日本語作家の気持ちみたいな。


自分にとって、ヘイトスピーチってとても重い言葉で、
上記までのようなことを自分なりに考えていたら、
「それはヘイトスピーチですよ」という言葉にも
「日本語を取り上げたりはしませんがお口とお耳をしまいましょうね」
と似た効果があったりするなあとか、
つらつら思ってしまったりしちゃったりしたんですよね…

これまでに出た意見とは別視点の意見だと思うので、
ご参考いただけたらと思い投稿させていただきました。

とみいえひろこさん、りりる♪さん
投稿の許可誠にありがとうございましたmm
こんにちは。

私からもすこし書き込んでみます。
[63]のカニパンさんの読み方、すごくいい読み方だと思いました。
このトピックや短歌点というコミュニティのなかに入り込んでしまったなかで、わたしもうまく読めないままの歌でした。

★凍結というご判断について
私としては、凍結というりりる♪さんの判断はなるほどと思ったしとても適切だったと思います。
また、線引きは難しいけれど、あらためて一般常識として、また利用規約http://mixi.jp/rules.pl 第13条、14条あたりも踏まえて、
書き込みなどによって誰かが傷つくようなことは書かないようにお願いします。
(どなたも悪意があって書いているのではないとは伝わってくる気がしているのですが、すごく抽象的だったり文脈のある空間だと思うので、受け止め方がほんとうにそれぞれだということに気をつけたいですね)

短歌点コミュで凍結に関するルールをつくる、などは考えていません。それぞれのコミュで柔軟にご対応いただけていると思います。
ひきつづきよろしくお願いします!

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