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短歌点コミュの短歌点1136△お題「六月」

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おこげさんの「コーヒー」からバトンを受け取りました小竹陽(ささあきら)です。

お題は「六月」でお願い致します。

「六月」の文字をお入れ下さいませ。

…六月の理由をたれも持てぬゆえあじさい終に花となりたり…窪田政男


ルール
1:出題者が、お題を出します。
2:お題は、何でもありで面白そうなもの。ただし、直近で既出のお題は避けてください。
3:トピック本文に「前回の出題者名」「前回のお題ワード」を明記してください。(例:●●さんの「▲▲」と言うお題からバトンを受け取りました)
4:出題者じゃない人は、お題を詠み込んだ短歌を書き込みします(1人一首のみ)
5:一週間以後、出題者が(独断で)もっとも素晴らしいと思った短歌を一つ選び、その選出理由を書き込みます。
6:次のお題は、最優秀短歌をつくった人が出すことになります。
(新トピの番号は「自分が選ばれたトピック番号+5」)
7:その後は、みんなでワイワイ感想をかわします。

※2012年4月7日一部改訂
(基本ルールに「特定の単語·文字列を指定してください」を加筆。管理人ツトム)
※2022年3月9日一部改定(ルールの3番として以下加筆「トピック本文に、『前回の出題者名』『前回のお題ワード』を明記してください。
例:●●さんの『▲▲』と言うお題からバトンを受け取りました)」
3番を4番に移動し、以下同じく番号を移動。
管理人:とみいえ ひろこ)
※2023年6月9日一部改定ルール2番、「50題以前に出されたものであれば、既出のお題でもOKです」→「ただし、直近で既出のお題を避けてください」に変更。
管理人:とみいえ ひろこ

コメント(60)

「雨降りそ?」前髪湿度計に訊く僕の癖毛は六月の季語
さみどりの狗尾草ぴんと尾を張れば光り輝く六月の雨
桜葉が道におとした影ゆれて角を曲がれば六月になる
出題者の小竹です。こちらのトピの締切を6月29日土曜日中までとさせていただきます。宜しくお願い致します。
雨ごとに増える痛みをなでている六月生まれの傷の飼いかた
切りすぎたその前髪も翠雨なら往く六月の御空にうたえ
六月の、けれども晴れた日の午後に会いたい人はみんな遠くて
六月の遊泳 彼女は微笑んで片方だけのマリッジリング
尻尾ふり仕方無さげに餌を食む六月に来たきみの毛をすく
陽だまりになれず太陽や月にもなれない人も六月の雨
それでは、こちらのトピを締めさせて頂きます。沢山ご投稿頂きありがとうございます。
では、少しづつですが始めさせて頂きます。講評というよりは、短歌から受けた印象やイメージをつづる…感想みたいなものになってしまうと思いますが、しばしお付き合いくださいませ。。

◆運動会こんどドタキャンしたらパパこれからずっと六月の刑

「六月の刑」…ずっと言われ続けるんでしょうね…六月が来るたびに。。そうならないために是非とも運動会に行けたらいいですね!でももし行けなかった時は、潔く「六月の刑」に服して下さい。そしていつか懐かしい思い出話しになることを願って。。パパが家族のために日々頑張っていることは、きっと伝わりますよ!

◆立ち止まり休む事すら赦されない、あなたのいない六月が来る

悲痛な心の叫びが聞こえてきそうです…自身のせいで「あなた」を傷つけて、自分の前から姿を消した…まだ心の傷が癒えないまま迎える「六月」。。
「あなたのいない六月」…それは、「あなたの知らない六月」。贖罪の念が消えることはなくても、これから続く新しい「六月」が、貴方自身の心を癒してくれることを願うばかりです。

◆六月は息苦しい森 尖らせた背なかでひとりひとり入りゆく

大胆な喩え、美しい措辞に魅入ります。雨すじを木々に見立てて、森のようだと例えた詩か短歌があったように記憶していますが、ここでは「六月」をそのまま「森」と表現したことが、奥行きを持たせていると思います。「尖らせた背なか」は、傘を差している人々の流れを表しているようで、人の営為を神様の目線でみている感じがしますが、距離感は遠すぎずこともなく、ただ静かな時の移ろいを見守っている…そんな気配が漂うお歌だと思いました。


◆まだ六月だから少し冷えるね、駅まででいいから手をつないでよ

難しい解釈は抜きにして、ただこの会話のやり取りのシーンを思い浮かべて、しばしこのふたりの世界に浸っていたい…そう感じさせる歌ですねっ。きっと読者によってイメージされるものが違っていて、それを話し合うのも楽しいかも…。何気ない日常のワンシーンを切り取っただけでも、その切り取り方で詩にもなる…。。
◆慈雨だろう 六月らしく間違えたぼくを激しく突き刺してくる

六月っぽい間違え方って何だろう?からっとしていない、後を曳いてしまうような過ち…その後悔の思いが後から激しく慚愧の念として込み上げてくる…優しい雨に打たれながら、いやむしろその優しさが却って、己の至らなさを際立たせてくる…僕を突き刺すのは自戒の念に他ならず、雨音だけが僕の心の声に耳を傾けている。。
◆「雨降りそ?」前髪湿度計に訊く僕の癖毛は六月の季語

癖毛の人にしかわからないご苦労があるんですよね。。普通ならマイナス思考になるところを、「前髪湿度計」「六月の季語」と少し自嘲気味に表現して、むしろこの季節を楽しもうとしている姿勢に、とても好感が持てます!もし、「雨降りそ?」と聞いているのが隣に居る誰かで、その前髪をいじりながら話しかけているなら、すごく微笑ましいシーンになるなぁ思いました。
◆さみどりの狗尾草ぴんと尾を張れば光り輝く六月の雨

ねこじゃらし…えのころぐさ…小さな頃からとっても馴染みのある植物ですよね。ひとつの草の名前に、猫と犬が共に関わるってのも面白い!何でもない見慣れたものが、思わぬ姿を見せる事があります。雨の小さなしずくが見せる奇跡の様な美しさもその一つ…昔の人もその儚い美しさを愛おしみ、歌にも詠まれていました。。六月の雨の魔法…神様の贈り物…そんな風に身近に起きる小さな奇跡に気づける、慎ましい生活に憧れます。。
◆桜葉が道に落とした影ゆれて角を曲がれば六月になる

花は流れて青葉の季節、幾重にも生い茂る葉の激しさが、主体の中のひとつの季節の終わりを告げているかのよう…心の中で区切りをつけて…見慣れた角を曲がって俯いていた顔を上げたとき、目前に広がる六月の街。。お構いなしに移りゆく季節…前に進むしかないよと背中を押してくれていると思えば、六月はまた新しい扉になるはず…

◆雨ごとに増える痛みをなでている六月生まれの傷の飼いかた

傷を消すのでも癒すのでもなく、寄り添ってゆく…己の身体の一部として…すべてを肯定して受け入れる強さ、潔さ。。敬愛してやまない歌人・SYさんにも通じる物を見る目、立ち位置、距離感…そういったものが一気に押し寄せてくる感覚に満たされました。。この歌は詠み手の生き方そのもの…
◆夏草の匂いの記憶六月のわたしの中にあるはずのもの

匂いや香りに紐づいた記憶は、それが古ければ古いほど不思議な感覚に襲われることがあります。クオリアと言うらしいのですが、この歌の記憶もそうなのでしょうか…夏草の匂いが誘う記憶は幼いころのもの…日々の生活の慌ただしさの中で忘れかけていたもの…「わたしの中にあるはずのもの」、それは(わたしはわたしひとりのものではない)と、思い出させてくれる大切な記憶なのかもしれません。。
◆切りすぎたその前髪も翠雨なら往く六月の御空にうたえ 

少し切りすぎた前髪が、初夏の雨に濡れておでこにぴたっとはりついている。青葉がまぶしい街路樹と一緒に雨に濡れていると思うと、何だか雨も悪くない…むしろ気持ちいい!信号が青に変わってペダルを踏む足に自然と力が入る。六月の雨の林の中をすり抜けながら、こみ上げてくる爽快感…多分、この瞬間をわたしは忘れないだろう。。雨の中を自転車で駆け抜けていた頃の記憶が蘇ってきてしまい、勝手に想像してしまいました。。今では少しでも雨に濡れたくなくてすぐに傘を差してしまうのに、雨に濡れることがへっちゃらだった頃が懐かしく思い出されました。
◆六月の、けれども晴れた日の午後に会いたい人はみんな遠くて 

梅雨の晴れ間…心が少し軽くなった気がするそんな時に、ふと頭の中に浮かぶ顔…せっかく晴れたのに会いたい人は近くに居ない…世の中そんなにうまくはいかないものだよね。。でも、僕が会いたいと思った人たちもまた、僕に会いたいって思ってくれてたらいいなぁ…
平明な言葉でつづる歌は好みです。奇を衒った表現に固執するよりも、ずっと詩情にあふれていると思います。短歌は抒情詩…その本分を離れずに、歌を詠めるようになりたいです。。
◆六月の遊泳 彼女は微笑んで片方だけのマリッジリング  

六月の遊泳、片方だけのマリッジリング、微笑む彼女…この三つを繋ぐものが単純ではないように思われます。六月は一部の地域を除いては、まだ泳ぐには早い時節であり、結婚指輪がわさわざ片方だけと触れているのも違和感を覚えます…彼女の微笑みはどんな意味で、誰に向けてのものなのでしょうか…色々と想像が膨らんできて、歌の背後にあるストーリーが気になります。。 

◆尻尾ふり仕方無さげに餌を食む六月に来たきみの毛をすく 

六月に来た「きみ」、家族になった「きみ」、大切な「きみ」の毛を梳きながら、きみが初めて来た「六月」を思い出す。きみが居る「六月」、もう何度目の「六月」だろうか…尻尾を振りながら餌を食べている「きみ」を見ている時、うつろう時間の切なさがこみ上げてくる…六月のせいだろうか? 

◆陽だまりになれず太陽や月にもなれない人も六月の雨 

誰かの太陽のような存在になることも、誰かを月のように優しく見守ることも、誰かを陽だまりのように包み込んであげることも…できない人。。でも、六月の雨が、草木を育て、大地をうるおし、その恵みを私たちが享受しているように、人知れず誰かの支えになることはできる…そう、世界はそんな名もなき人たちに支えられているのだから…。深い歌だと思いました。
以上15首、沢山のご投稿をいただきありがとうございました。選歌までもう少しお時間を下さいませ。。
では、お気に入りから…

☆六月は息苦しい森 尖らせた背なかでひとりひとり入りゆく

☆雨ごとに増える痛みをなでている六月生まれの傷の飼いかた

☆六月の、けれども晴れた日の午後に会いたい人はみんな遠くて
それでは次点から、


☆六月は息苦しい森 尖らせた背なかでひとりひとり入りゆく(とみいえひろこさん)

とにかく絵が浮かんでくるんです…マグリットの光の帝国のような…真っ暗な雨の森の上に、真っ青な空が広がるような…陰湿な歌というよりも、光と影を見させるといえか…歌の視線が高いせいなのかもしれません。。

最優秀賞は…


☆雨ごとに増える痛みをなでている六月生まれの傷の飼いかた(美結さん)

六月生まれの傷の飼いかた…何という表現でしょうか…物の見方、捉え方、受け入れ方…憧れます!

美結さん、次のバトンを引き受けていただきますよう、よろしくお願い致します!
>>[50]

ありがとうございます!
嬉しかったです。

次のトピック立てますねー!
お気に入りはのちほど。
改めて小竹陽さん、ありがとうございます。
私って昔は恋愛の歌とか若々しい歌が多かったというか、恋愛と若さが短歌の原動力だったんです。
でも、年齢があがるにつれてだんだんその作風に限界を最近感じていて、
どうにかそこから脱却して恋してない短歌を作ることを今模索していまして。
そんな中で(恋愛感情じゃない)いまの自分の気持ちに向き合って作ったお歌です。評価していただいて励みになりました。

お気に入りは

運動会こんどドタキャンしたらパパこれからずっと六月の刑(むらしんさん)

ずっと六月の刑って発想がすごいです。ずっとじめじめ、1ヶ月祝日なしの刑ってことなのかな、面白くて可愛いなって思いました。

六月の、けれども晴れた日の午後に会いたい人はみんな遠くて(HOHAさん)
梅雨の晴れ間だけれど会いたい人は物理的に遠くなのか、心理的に遠くなのか、故人なのか、せつないですね。好きな歌です。


六月は息苦しい森 尖らせた背なかでひとりひとり入りゆく(とみいえひろこさん)
小竹陽さんが講評でおっしゃってるとおりですが、壮大な比喩が美しいです。
>>[52]へ

バトンを受けていただきありがとうございます。

恋愛と若さが原動力の短歌からの脱却…そうだったんですね。。この度の歌から感じたのは、短歌の言葉が備わっているという点でした。この様な歌は自分の内から湧いてくる声に、しずかに耳を傾けることができて、且つ歌に昇華できる力量がないと作れないと思います。。

素敵な短歌に出会えて良かったです!
小竹陽さん、選歌講評お疲れ様でした。
お気に入りもありがとうございます。

美結さん、最優秀おめでとうございます!


10年以上ぶりに短歌点に投稿しました…!
イイネ機能とか増えてて面食らいましたけど、選が進んでいくのを見守る感じとかなんか懐かしくて良かったです。笑
ちょっとどこに書いて良いのかわからずここに書きますが、またしばらくお世話になります。
皆様よろしくお願いします。
>>[54]へ

改めて、ご投稿ありがとうございました。労いのお言葉もありがとうございます。

10年ぶりになるんですね…短歌点の歴史を感じます!HOHAさんの歌の雰囲気は…素敵な、でも飾り気のないお皿の上に切り分けたケーキかパイを乗せて、どうぞ召し上がれって出された気分…親しみやすさの中に、きちんと詩が隠れてる。。

是非、たくさん歌を読ませてくださいませ。
>>[50]

大変遅くなりましたがご講評・選歌お疲れさまでした。
全ての投稿歌に対してまるでエッセイのようなご講評で、読んでいて幸せな気分になりました。とても透明感のある文章で、特に[41][45]のご講評は惹き込まれました。
拙歌にもとても深く丁寧なご講評をいただき、ありがとうございました。

お気に入りは
とみいえひろこさん
おこげさん
りりる♪さん
美結さん
でした。

>>[51]

大変遅くなりましたが、最優秀おめでとうございました!

雨ごとに増える痛みをなでている六月生まれの傷の飼いかた

小竹陽さんもおっしゃられていましたが痛み・傷に対する主体の相対し方に惹かれました。「痛み」を「なでている」、「傷」の「飼いかた」。どれも自身の一部分として受容しています。それらがしっとりとしたイメージをはらんで「雨ごとに増える痛み」「六月生まれの傷」という独特の表現に色やにおいを与えているように感じました。
>>[57]
コメントありがとうございます!
すごく嬉しいですぴかぴか(新しい)
遅ればせながら。
小竹陽さん、ご講評と選歌、お疲れさまでした。

「六月」というお題なのに2ヶ月も遅れてしまいました(;´Д`)

六月は梅雨の鬱々としたイメージが先行しがちですが、
紫陽花やプール開き、ジューンブライド、人によっては夏のボーナス(←)など、
前向きなイベントや事物も多くて、こうしてお題にされることで
あらためて六月という時季の魅力を考える良い機会をいただけました(^_^)

拙歌に対して、想像を膨らませて読んでいただき、ありがとうございます。
六月の雨に濡れてもへっちゃらだった頃…自分にもそんな時期があったなあと、
歌評を拝読しながら懐かしんでおりました。


美結さん
最優秀おめでとうございました。


■雨ごとに増える痛みをなでている六月生まれの傷の飼いかた

昔お世話になったある方の歌に「人だけが雨に傷つく」というフレーズがあって、それを彷彿としました。
「雨」と「傷」それぞれの持つコードには、何かこう、深遠なところで因果関係があるのかもしれません。

「六月」であることの必然性ですが、>>[52]のコメントで、ライフステージの過渡期に自分を見つめ直したのが作歌の背景とお聞きし、自分の中でひとつ腑に落ちました。
感情の揺れが生じやすい季節の変わり目である「六月」に、作風の模索段階であるご自身の現況の不安定さを重ね合わせられたんですね。

傷を負うことは辛く苦しく哀しいことだけれど、時にそれは逆説的に大切なことを教えてくれもする。
だから、消したり癒したりして忘れてしまうのでなく、この傷とともに生きてゆくという選択を、作中主体はしたのでしょう。

決して諦念ではない、『もののけ姫』のアシタカ彦の生き様を見ているような、確固たる信念のようなものが感じられました。
>>[59]
お礼が今頃になってしまいましたが、ありがとうございます。
アシタカですかー!そんなふうに言ってもらえて嬉しいです。

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