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短歌点コミュの短歌点1096△お題「野良」

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ナカノフスキさんよりバトンを受け取りました、おこげです。
今回のお題は「野良」でお願いします。お題まま、詠み込んでください。

野良猫にチーズやミルクを与えいし 老囚ゆうべ独房に死す(郷隼人)


ルール

1:出題者が、お題を出します。
2:お題は、何でもありで面白そうなもの。
  50題以前に出されたものであれば、既出のお題でもOKです。
3:トピック本文に「前回の出題者名」「前回のお題ワード」を明記してください
 (例:●●さんの「▲▲」というお題からバトンを受け取りました)。
4:出題者じゃない人はお題を詠み込んだ短歌を書き込みます。(1人1首のみ)
5:一週間以後、出題者が(独断で)もっとも素晴らしいと思った短歌を1つ選
び、その選出理由を書きこみます。
6:次のお題は、最優秀短歌をつくった人が出すことになります。
 (新トピックの番号は「自分が選ばれたトピック番号+5」)
7:その後は、みんなでワイワイ感想をかわします。
ーーー

※2012年4月17日一部改定
(基本ルールに「特定の単語・文字列を指定してください。」を加筆。管理人:ツトム)
※2022年3月9日一部改定
( ルールの3番として以下加筆。「トピック本文に『前回の出題者名』『前回のお題ワード』を明記してください(例:●●さんの『▲▲』というお題からバトンを受け取りました)」。

コメント(42)

誰彼に手折られる事なく咲きし
野良のネモフィラ空を映して
風邪引くと差し出したタオル振り払う野良猫の眼よ始まりは今
野良のなか空いちめんに囲まれて詩集をひとつ畑に埋める
職業は野良ピアノ弾き(噛みません)家族募集中経歴不問
空見つつ野良着で堆肥を蒔く婆はスローライフに生き生きしてる
淑やかに野良のビニール袋舞う黙すマンモス団地労い
幸せは目に見えるものだって知る野良の花屋が摘んできた色
野良猫のようにステップ踏みながら好きになるかもしれない今も
『想うこと』生物図鑑は手の中に折り畳まれた野良の色彩
仏壇を閉じる時間にやってくる野良のオス猫お前も独りか
また逢える気がする野良のさくら猫 記念切符のきりこみを撫で

(選歌対象外)
ただの野良だった林ニャーちゃんとカルテに書かれうちの子になる
たくさんのご投稿ありがとうございます!
こちら締め切りを5月末日24時までとします。

こちらも全部に感想は難しいかもなので、いくつかに絞って歌評できればと思ってます。
引き続き野良短歌、お待ちしています猫犬
救うとは救われることそんなじゃない互いの野良の日向でいたい
ミッシング雨に滲む貼り紙はもう野良でもいい生きていてよ
締め切ります、選歌までお待ちください!
選歌と、いくつか選ばせていただいて感想を。

ーーー
>@貴さん

また逢える気がする野良のさくら猫 記念切符のきりこみを撫で

選歌対象外ではあるものの、感動してしまって選ばずにはいられませんでした。

道具立てからのメタファーというか、言葉以上の意味をお歌に読み込まれる@貴さんの巧さが存分に味わえる秀歌です。選歌対象外が悔しいほどにダントツで心を持ってかれました。

さくら猫は去勢手術を受けた野良猫のこと。さくら猫と呼ばれる由縁は、去勢の印としてカットされた耳がさくらの花びらに見えることから。

自由気ままに生きる野良にも関わらず、人の手によって本来当たり前に備わる臓器を奪われた存在は「あるものがない」空虚な存在に感じます。
この一見、あたたかくほのぼのとした世界の中に差し込まれる残酷。もしかしたら野良猫は歌中主体の境遇を表しているのかもしれません。思い通りいかない私の日常が何か運命に縛られているという業を、去勢済みの猫に「お前も見知らぬ大いなる存在に捉われてしまったのか」と、自分を重ねて慈しみと憐れみで見つめている。

お歌全体を通して、ぼんやり感というか空虚さというか、靄の中のような映像に感じます。また会える、もなんとなんとなくぼんやりした希求。

記念切符は手元に残しておきたいから片道分だけで終わる役割
しらないうちに身体の一部が抜き去られてることに気づかず生きる野良猫
片道の旅先で(おそらく)心の喪失を埋める旅のわたし

足りないものたち、大事な何かが抜け落ちてしまった者たちの邂逅。
切符を撫で、切り込みに指を引っ掛ける。心のささくれみたいに指に引っかかるのは、心許ない旅を現実に戻す感覚のような。

登場物全てが緩やかにつながって唯一無二のドラマが生まれています。
>小竹陽さん

野良が野良じゃなくなる、野良が友達になる瞬間のお歌。
その一瞬にフォーカスしたお歌なのですが、その時間はまるでゆっくり手繰り寄せて紡いでいくように、優しく引き延ばされています。

読み込んで解説するまでもないわかりやすさも素敵です。わかりやすさってベタとか陳腐になってなかなか作風として立たせることが難しいと思うのですが、小竹陽さんのお歌は尻尾短歌でもそうですが、絶妙な塩梅です。
素直なお歌なんだけど素直だけで終わらせない、じんわりと伝わる日向のような優しい歌。
>りりる♪さん

雨で滲む情景描写は心情描写そのもの。定型で収まらないほどの痛切な願い。
帰ってきて欲しい飼い猫、だけどそれが叶わないならどうか幸せにどこかで生きていてほしい。帰ってこない愛すべきものを待つ側の心臓が掴まれるような、言葉にできないような心地が吐露されたお歌。

街見かける迷い猫のチラシの数だけ、この痛切な思いがあると思うととても辛い。
>ひでさん

一読、啄木の「不来方のお城の草に寝ころびて 空に吸はれし 十五の心」を感じずにはいられませんでした。

「詩集を畑に埋める=埋葬」は実際の行為でなく、心の中に深く沈めたことの情景描写だ読み取りました。
血肉になる食物が育つ畑に埋める詩集は、諦めや挫折が想起されつつ、いつか実りになることも同時に期待させ、一旦詩歌の世界から距離を置くことを選んだ作者の心持ちなのだと思います。
お気に入りの大好きな詩集、その世界に憧れる自分。しかし進学か就職か将来を「真面目に選ぶ」時期が迫っている。そこに好きだけで浸ってられるほど甘くない現実。

この歌自体には行為しか読み込めれてませんが、作中主体の葛藤や決心などその心象までを巧みに描き切っています。
>ゆー@毎日酔っ払いさん

野良のネモフィラって存在するのかなと思いつつ、小さなその一身に空を映すネモフィラの花は健気で愛くるしく、思わず応援したくなる気持ちにさせます。
空のグラデーションを映し取ったその花に、作者はエールをもらって歩を進めていく画が想像できます。
とても前向きな応援短歌、素敵で詩的でした。
>奈央さん

反抗期の子のお歌かなと思いました。雨降りの中帰宅した子供にタオルを差し出した親と子のワンシーンでしょうか。
「野良猫」は飼い猫との対義で、今まで家の中ですくすく育ってきた子が外の広い世界が軸になり始めている、一人で生きていく兆しが見えると感じていることの比喩。
「始まりは今」の、何か不穏な空気感で終わるピリッとした感じも独特で面白かったです。
ということで、選歌に移ります。

次点から。

>奈央さん

風邪引くと差し出したタオル振り払う野良猫の眼よ始まりは今


独特な読み口が印象的でした。また切り口も自分には出せないので、自分には読むことができないだろう、、と思い選ばせていただきました。
最優秀です。

>小竹陽さん

懐っこい野良に日傘をかたむけて名前が降りて来るまでの時間


バトンのお渡しが連続になってしまうので悩んだのですが、、やはり正直に一番好きだったものを選ばせていただきました。ご負担ないでしょうか?もし差し支えなければバトンをつないでいただけると幸いです、、!


またみなさんも素敵なお歌の投稿をありがとうございました。
今回もまとまった時間が取れそうになかったので一部の歌評になりました、、
けれど、続く雨の日の鬱屈した気持ちを晴らすようなたくさんの投稿が読めて嬉しかったです、ありがとうございました!
>>[36]へ

お忙しい中での講評と選歌お疲れ様でした。
特に、@貴さんの講評は読み応えがありました!

「尻尾」につづけて、拙歌を選んでいただき大変恐縮です。どちらも猫につながるお題だったので、自然な歌が作れたのだと思います。。勿論、バトンを受けさせていただきます。

今回のお気に入りは、りりる♪さんと美結さんでした。
>>[36]

ご講評・選歌、お疲れ様でした!
また 同時に2つのトピを担当され、お疲れ様でした。
選ばれた投稿歌へのご講評は、それぞれの歌の大切な部分を掬い取りながら深く読み解かれているので、読みながら改めて深く味わうことができました。
また拙歌にもとても丁寧なご講評をいただき、ありがとうございました!

私のお気に入りは、
ゆー@毎日酔っ払いさん、ナカノフスキさん、ぼんぼりさん、クンタ・キンテさん
でした。
>>[2]

最優秀おめでとうございます!

懐っこい野良に日傘をかたむけて名前が降りて来るまでの時間

可愛い野良猫と主体との間の、2人だけの(一人と一匹だけの)静かな時間と空間が切り取られていて、映像が浮かびます。眩しい日差しと静寂な空間の中、 一瞬が永遠になりそうな気がします。
とても素敵なお歌を読ませていただき、ありがとうございました!
>>[39]へ

お祝いのお言葉と講評ありがとうございます。
>>[35]おこげさん

次点に選んでいただいてありがとうございます。
うれしいです。

おこげさんの歌の幅広さをこそ学ばせていただきたいところです。
先週仕事でぎゅうぎゅうしていまして、お礼が遅れてすみません。

>>[2]小竹陽さん

最優秀おめでとうございます。
なんて優しい歌なのだろうと思いました。
名前は降りて来るんですね。
支配的じゃなく恩着せがましくなく当たり前のように。
ほんわかしました。

>>[36] へ
こちらも遅くなりましたが選歌お疲れさまでした。
野良、むずかしかったー!皆さんのお歌を読んで勉強したいと思います。


>>小竹陽さんへ
こちらでも最優秀おめでとうございます!!
優しい眼差しを感じられるお歌でわたしも一番好きでした。

お気に入りのお歌です。
りりるさん…初句のミッシングで惹き付けられて、最後、生きていてよで胸が締め付けられました。
小竹陽さん…野良猫を見つめるあたたかい視線が感じられました。

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