ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

エリザベス1世あれこれコミュの8)ワイアットの乱

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
1553年10月にメアリ1世の戴冠式が行われました。
その直後から、のちのスペイン王フェリペとの結婚話が進んでいたようです。

女王の結婚話は国の行く末と多いに関係します。
国民は無関心ではいられません。
ましてやそれが、大国スペインの王様ともなれば。

プロテスタントを国教としながらも、国民がカソリックのメアリ1世を選んだのは
「前の王様がそう決めたから」が大きな理由でした。
前から決まっていたことがいきなり大きく変わるのを、イングランドの人たちは好まないのでした。
だから、メアリ1世が「外国人の婿をとる」という話に対しても
「なんでまた、国内に似合いの貴公子もいるだろうに」という反応になったのです。

つまり「あまり賛成できない」。

ケントの騎士、トマス・ワイアットが反乱を起こそうとした背景がこれです。
外国人の婿、しかも国王が来たら、イングランドは属国になってしまう。
カソリックの女王に加えてカソリックの王様が即位したなら、
国教まで変えられてしまうに違いない。

メアリを倒してエリザベスを即位させ、エドワード・コートニーと結婚させる。
これが反乱の最終目的でした。
イングランドとスペインが結ぶことをよく思わないフランスが後押しをしたようです。

反乱は、準備段階で王宮に知られてしまい、
反乱軍は不十分な体制のまま、1554年1月25日に攻撃を開始しました。
反乱鎮圧のために派遣されたノーフォーク公(80歳)が
傷を負って命からがら逃げ帰ってきたという話から、
準備不足でもワイアット卿は、なかなかのいくさ上手だったとわかります。
一時は王宮のすぐ近くまで反乱軍が迫り、
メアリ1世の側近や、護衛までもが逃げ出しそうな勢いでした。
万策尽きたメアリ1世は、肝が据わっていたのかもうヤケになったのか、
議会と国民に向けて「真の臣下の満足を得ない結婚をすることはない」というメッセージを出しました。

これが有効でした。
スペインとの結婚がなくなったのなら反乱を起こす意味も半分はなくなります。
反乱軍の勢いは下火となり、勃発から半月もたたずにワイアットは捕らえられました。

映画「エリザベス」のはじめのほうで、メアリ1世が「エリザベスが反乱に加担していたという証拠を探せ」と命じています。
エリザベスが加担したと言われる反乱はいくつもありますが、
話の流れからすると、これは「ワイアットの乱」ではないか、と思われます。
映画では、船でロンドン塔入りするエリザベスが、さらしものになっている生首を見上げるシーンがあります。
史実では、エリザベスのロンドン入り(領地からメアリに呼び出された)は2月23日、
この日はサフォーク公ヘンリー・グレイが反乱軍の一員として処刑された日なのです。
映画には、ワイアットの名前もサフォーク公も出てきませんが。

サフォーク公は、あのジェーン・グレイの父親です。
ワイアットに加担したのは、ずっとロンドン塔に収監されていた娘を助けるつもりもあったのでしょうか。
ちなみに、ジェーン・グレイはその夫とともに2月12日に斬首されています。

反乱の首謀者、トマス・ワイアットは、「エリザベス姫は一切関係ない」と言い残して
4月11日に処刑されました。

エリザベスがこの反乱に加担していたのかどうか、
加担していたのならどの程度熱心だったのか。
エリザベス自身も含め、関係者はすべて厳しい尋問に遭いました。

拷問されたものが、エリザベスの「罪」を告白したこともあったようです。
でも、「はっきりした証拠の品」は何も出てきませんでした。
エリザベスからの連絡はすべて「口伝え」で、署名した手紙はなかったのです。

後日、スコットランド女王メアリが反乱を計画したときに
彼女の署名入りの手紙が山ほど出てきたことを思うと、
エリザベスの慎重さに感心せずにはいられません。

訂正;
映画「エリザベス」を見直したところ、メアリ1世に対してノーフォークが
「陰謀の首謀者、ワイアットはすでに処刑しました」と報告していました。
自分の英語力がないせいで聞きおとしていたようです。
「ワイアット」の名前はきちんと映画にも出ていた、ということで
ここに謹んで訂正させていただきます。

そうなると、エリザベスが船でロンドン塔入りしたときに
入り口にさらされている生首は、物語的には「ワイアットの首」になりますね。
史実では、処刑の日からしてあり得ないのは文章中に書いたとおりですが。

コメント(4)

調べ物が多すぎて、なかなか映画に触れることができません。
映画に沿って話を進めたいのに。
映画って、見るだけでらくちんでいいな、と思います。

ジェーン・グレイは、利用されただけ、使い捨てられた、って気がします。
王位継承なんか考えもしないでいたのにいきなり、で
びっくりしてしまったんじゃないかな。
「いやです」とか言う暇もなく、居直ってメアリと戦うこともできず。

お父上さえおとなしくしていれば、もしかして処刑もされず、
エリザベス即位の恩赦にあずかれたかも知れません。

エリザベスはたち、ジェーン17歳、たった3歳しか違わないのです。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

エリザベス1世あれこれ 更新情報

エリザベス1世あれこれのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング