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司馬遼太郎コミュのマイナーな司馬遼太郎作品の再評価

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司馬作品の発行部数ランキングは、1位『竜馬がゆく』2400万部、2位『坂の上の雲』1900万部、3位『翔ぶが如く』1070万部、4位『街道をゆく』1051万部、5位『国盗り物語』674万部(2011年現在)……らしいです。

NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』を見ても、このランキングをみても、時々思うのですが、発行部数ランキングは高くなくとも、「知られざる名作」というか「知っていてもあまり話題にならない名作」、そして年数が経ち過ぎて「忘れ去られつつある作品」も多いと思います。司馬遼太郎という作家自体が今や国民的大作家でメジャーなので、司馬作品でマイナーということはありえないのですが、それでも数多い作品の中では名作・力作なのに、『坂の上の雲』の華やかさの裏に隠れて見えない作品も多いのではないかと、思います。

そこで、ポスト・NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』として、マイナーな司馬遼太郎作品の再評価をして、かつ、いわゆる「司馬史観」の見直しも併せて試行したいと思います。

時系列で見てゆきますと、こんな感じでしょう。
梟の城(1959年9月、講談社) - 石川五右衛門
上方武士道(1960年11月、中央公論社) - ※没後『花咲ける上方武士道』に改題し再刊。
風の武士(1961年5月、講談社) - 江戸時代末期、伊賀同心の末裔、柘植信吾を主人公にした伝奇小説
戦雲の夢(1961年8月、講談社) - 長宗我部盛親
風神の門(1962年12月、新潮社) - 真田十勇士の霧隠才蔵
尻啖え孫市(1964年12月、講談社) - 安土桃山時代、雑賀鉄砲衆を率い織田信長に抗した雑賀孫市を描く
城をとる話(1965年10月、光文社)
俄 浪華遊侠伝(1966年7月、講談社) - 幕末の侠客明石屋万吉をはじめ大阪庶民からの視線で幕末を描く
夏草の賦(1968年1月、文藝春秋) - 長宗我部元親
義経(1968年5月、文藝春秋) - 源義経
峠(1968年10月、新潮社) - 河井継之助
大盗禅師(1969年7月、文藝春秋) - 由比正雪、鄭成功。大濤禅師の幕府転覆・明帝国再興の企みを、主人公浦安仙八を中心に描く幻想小説。
歳月(1969年11月、講談社) - 幕末〜明治維新、江藤新平
播磨灘物語(1975年6 - 8月、講談社) - 黒田如水
空海の風景(1975年10月、中央公論社) - 空海
項羽と劉邦(連載時は「漢の風 楚の雨」、1980年6月 - 8月、新潮社)
ひとびとの跫音(1981年7月、中央公論社) - 正岡忠三郎
箱根の坂(1984年4 - 6月、講談社) - 北条早雲
韃靼疾風録(1987年10 - 11月、中央公論社)

個人的には、『空海の風景』(1975年10月、中央公論社)、『梟の城』(1959年9月、講談社)、『項羽と劉邦』(1980年6月、新潮社)、『この国のかたち』(1996年、文藝春秋)あたりが、非常に上質でよいと思うのですが……。

「マイナーな司馬遼太郎作品の再評価」に関して、みなさまのご意見・ご感想をおきかせくださいませんか?

PS:
写真は、東大阪市の司馬遼太郎記念館の雑木林の裏庭。華やかなベストセラーテレビ化の裏で、確かに生きている作品の象徴。
「出所明示」:Copyright © 2004-2011 「坂の上の雲」マニアックス All Rights Reserved.

コメント(7)

司馬さんは、空海のことを「空(そら)おそろしい」と評しました。

多くの歴史上の偉人たちを描いてきましたが、司馬さんが、このような表現で畏怖の念をあらわした人物はおそらく空海のほかにいないのではないでしょうか? 

平清盛、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、坂本龍馬、西郷隆盛、明治天皇、東郷平八郎、秋山真之、ロシア皇帝ニコライ、ルーズベルト……。司馬さんは、これらの人物たちのことを「空おそろしい」とはひと言も言っていない。一人の人間として悩み、成功し、がんばり、よろこび、苦しんだということしか描写していないのです。

ちなみに、私も直接会ったのですが、司馬さんご自身は小柄で総白髪で、ユーモア精神にあふれ、かつ、見たことも無いような威厳に満ちていました。それこそ「空おそろしい」ような偉人でした。

もう、これからは、ああいう作家・思想家は出てこないのではないでしょうか……。司馬さんと同時代に、日本人として生きてきたことを、有り難いと思います。

『空海の風景』をお読みになった方々がおられたら、読後感をお寄せください。
メジャーかマイナーかの区別がよくわからないですが、エッセイ集の「歴史の世界から」が好きです。

大河ドラマを見ながら、「司馬さんは秀吉大好きなんだよな」とか、「家康イメージ良すぎだな」とか考えるのは楽しいです。田中角栄の話や、織田信長の合理主義、他の作家さんの作品に寄せた文章など、雑多ながら味わい深いものばかりです。
〉鹿多賀仲郎さん、

「ただ、司馬作品は文学作品ですので、集団的な再評価ということには反対です。」

同じ司馬遼太郎愛読者という意味では、まったく同感です。
けれども、司馬遼太郎は、太宰治のような私小説作家ではなく、歴史や社会というまさに集団的な世界を描いた作家なので、個人的な世界に閉じ込めておくのは、それこそ「もったいない」とも思いますが……。どうでしょうか?
〉バッファ郎さん、

「田中角栄の話や、織田信長の合理主義、他の作家さんの作品に寄せた文章など、雑多ながら味わい深いものばかりです」

そうですか。田中角栄の話は、どの本、どの雑誌に、一番よく出てきますか?

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