タオバオ代行コミュの『売れ筋のシフト現象』

タオバオの売れ筋情報を追っていると、けっこう足が速いなぁと感じることが
あります。

中国人の方が流行に敏感で、さらにサイトの検索機能を駆使してよりよい商品
を求める傾向にあるからだと思います。
そのうち日本と同じように自分が持っているいらない商品を売るというオーク
ションの文化が広がって、価格と流行の移り変わりも早くなるのだと思います。
これは決して悪いことではないのですが、売り手にとっては今まで以上にアン
テナを張り巡らせていないと乗り遅れてしまいますね。


例えば、化粧品やアパレルというジャンルを見ても　中国では「日本の雑誌」
や「日本のサイト」などから情報を入手して、すばやくシフトしているよう
に思います。

ニュースをご覧になったかと思いますが、ipad という製品ありますよね。
あれなんかも正規品が発売と同時（同じ日）にコピー品が店頭売り出しされ
ているのですから驚きです。
事前にappleから情報が漏れたりしなければこのようなことは不可能ですよね。
プロト版とか出回っていたわけではあるまいし・・・


とにかく今の中国は、次に流行する商品やサービスに関しては、すでにどこか
の会社でリサーチしていて、驚くべきスピードで吸収してしまいます。

昨年ぐらいから感じるのは、古いものではなく、新しいものを追い求める傾向
にあるということです。また化粧品に関しては、ブランドに対しての
「人気移動」という現象も起こっております。今、ご存知のように資生堂は
大成功していますが、徹底したブランド戦略を継続しているからであって、
一朝一夕に出来上がったものではありません。ところが、振興メーカー
（中国国内や近隣アジア圏含み）が、中国という巨大市場への売り込みを強化
していますので、いつシェアが入れ替わるかもわかりません。


なぜこのようになるかと言いますと、僕たちはタオバオで売れ筋商材を分析し
ていますが、
ある日突然　ブレイクしている商品もあるからです。

これはきっと、日本でもありがちな「人気ブログ」や「人気サイト」などで
の紹介によるものではないかと思っています。

広告メディアが紙媒体からネット媒体に移り変わっているのは、日本だけで
はないのですね。以前、このメルマガでも弊社がテストしていた商品がブロ
グで紹介されて以降、注文が爆発したことをお伝えしましたね。


けっして彼らは情報操作をしているわけではないのですが、中国人の方々は
常に人づての情報により、わーーっと動く傾向があります。

このような一連の現象を経験していくと、中国ではまだまだ売れ筋の順位が
コロコロ入れ替わる可能性が十分にあると考えます。



意識の変化は下記のとおりです。

日本の○○というメーカー（ブランド）の○○という商品がいい
　↓
日本の○○というメーカー（ブランド）の商品がいい
　↓
日本の商品がいい



一時韓国のＢＢクリームが大人気になりました。
（今でも人気がありますが）
そのときにも　韓国の一番売れているＢＢクリームがタオバオでも売れて
いたのですが、それが裾野拡大して、ＢＢクリームの種類が豊富になり、
尚且つ日本からもＢＢクリームが出て、消費が分散されていった・・・
ということがあります。

当時、僕たちはＢＢクリームに着目して、いろいろと調査をしたのです。
（約１ヶ月ぐらい）
そのたったの１ヶ月の間に売れ筋がどんどん入れ替わりました。




まとめて言えば、中国人消費者にとってもまだトライ段階であり、
商品をいろいろとテストしている段階・・・
そして、また新商品が出るから、どんどん移り気している・・・
こんな印象を受けるのですね。

ということは、市場参入としては、どんな分野の商品であっても
チャンスがあるように思います。可処分所得の増加した中国人が様々な
商品を買いながら、本当に自分にあった商品、お気に入りの商品・・・
という風に落ち着くのはまだまだ先のように思います。