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とりあえず怖い話。コミュのでびノート2(最終話)

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【まとめトピ】はこちら↓
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=46176184&comm_id=4419734


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



筒井はゆっくりとオレに歩み寄る。




「いや〜馬上君、

君、実はバレーにハマってたりする?

今日も先生に誘われようと、実は残って待ってたんでしょ?」



筒井はとても笑顔だ。


「…そんなワケ絶対無いし…」


「…ん?照れてるの?

アハハ。


…まあ、そんなのはどっちでも良いわ。


今日も体験入部に来なさいよ。


どうせ帰っても暇でしょ?」



「…いや、忙しいんですよオレも…」


「…どんな用?


5…4…3…0.


はい、時間切れ。


さ、行きましょ」



オレの手を引く筒井。


「…ちょ!


制限時間とかおかしいし!それに2とか1抜けてるし!」



「細かい事は気にせず、とりあえず体を動かしましょう!

ね!


ワカチコワカチコ」



筒井は女とは思えない力でグイグイオレを引っ張る。



「は…離して下さい先生!」


「…嫌よ。

先生馬上君の事好きだから離さないよ」



「!!!///////////」




「…ん?

何?照れてるの?


ハハハハ。


かわいいわね馬上君」



「/////べ、別に照れてなんか…。


…はっ!


は、離してくださいよ先生!

オレは帰りますから!!!」












「…筒井先生。

今のは生徒に対するセクハラじゃぁないですか?」



オレと筒井の愚かなヤリトリを空気のように見ていたエロが、


ようやく口を開いた。




「…吉…君。


…居たの…」





なんという事だろう。


筒井はエロの存在に気付いていなかった模様だ。




「…どれだけ馬上に集中してるんですかアナタは…。


…まあいい。


今のアナタの言動の一部始終、

全てコレに録画させてもらいましたからね。

…フフフフ」


エロは、高性能であろうカメラ付きの携帯電話をゆっくりと掲げた。



「…吉君…、君…先生を脅迫するつもり?」



「…さあ、どうですかね」


エロはそういうと、動画を再生させ、画面をオレと筒井の方へと向けた。




…オレの手を引く筒井…。



『は…離して下さい先生!』


『…嫌よ。

先生馬上君の事好きだから離さないよ』



『!!!///////////』




『…ん?

何?照れてるの?


ハハハハ。


かわいいわね馬上君』



『/////べ、別に照れてなんか…。


…はっ!


は、離してくださいよ先生!

オレは帰りますから!!!』





…動画には、一見生徒に対するセクハラに見えないことも無い部分が写っていた。




「フフフ…。


僕のこのカメラ付き携帯電話は、とても高性能でね。


【D−phone】って名前なんだけどね。

僕の脈拍から、僕の考えを瞬時に読み取り、

瞬時に撮った動画を編集する機能がついているんですよ。


…フフフ…今の画像を他の先生に見られたら…筒井先生はどうなるんでしょうねぇ?」




…決まった…。

エロは、筒井の愚行を昨日からずっと狙っていたんだ…。


…それが、偶然とはいえチャンスが訪れた。

そしてそのチャンスをエロは的確に捕らえた…。


さすが…エロだ…。





「…」


筒井はそっとオレの手を放した。



「…何が望み?吉君」


そして険しい表情でゆっくりとエロの方へと歩いていく。




「…フ。

商談する気になりましたか筒井先生。

思いのほか、賢い部分があるようだ」



「…商談?


何言ってるの君は?」




「…えっ?」



ひょいっ。



…なんと、筒井はエロの目の前まで近付くと、ひょいっと携帯電話をエロの手から抜き取った。




「な…何するんだ!

返せ!僕の携帯だぞ!

強奪だぞその行為は!!!」


背の低いエロはピョンピョン跳ねる。



「…な〜にが強奪よ。

君、ちゃんと生徒手帳には全部目を通した?」



筒井はエロの携帯を右手の人差し指と親指で挟み、ブラブラしながら言った。


背の低いエロは届かない。



「オ、オイ!

それを邪険に扱うな!!!

高性能すぎて、自らのバイヴ機能の振動ですら壊れる危険があるんだぞ!」



(…アカンやん…)




「…吉君、先に先生の質問に答えてくれる?

生徒手帳は全部読んだ?」





(…あんなの読むワケないだろう…)




「よ…読んだに決まってるだろう…。

校則を把握しておくのはあらゆる駆け引きをするにおいて必要な事だからな」



(読んでる!!!)




「フフ。そう。


じゃ、知ってるわよね?




学校に携帯電話をもってきちゃいけない…って事を」





「なっ!!」



エロの額から汗が滴り落ちた。




「…これは先生が没収します。


もしほしければ明日、職員室に取りに来なさい。


…反省文、原稿用紙10枚分を添えてね」




「き…汚いぞ筒井!!!」



「…汚い?

よく言うわね。


はじめに汚いヤリカタをしてきたのはアナタの方でしょう?」



「…ぐ…。


わ、わかった。


さっきの動画は消す。


だからそれを返してくれ…。


オマエみたいなじゃじゃ馬教師がそれを一晩持ったら、

ほぼ100パー壊される…」




「…は?


何言ってんのよ君は。


これは校則違反だから没収したのよ。


動画?


消す?


バカね。



動画を消せる存在は、今の状況でアナタ?

それとも私??


…吉君はさっき【商談】という言葉を使ってたけど、

商談って双方にとって利が無いと行わないんじゃないかなぁ?」




…筒井…意外とやるな…


…そして性格悪いんじゃないかこの女…。




「グ…汚いぞ筒井…。


…ま、まあ解った。


いくらだ?


いくら欲しいんだ?


10万までなら、今キャッシュで支払える。


それ以上でも…明日には用意できる。


さあ、好きな金額を言え」





「…ほんっと、バ〜カね君は。


そんなお金受け取ったら、君の事だからどうせまたそれを利用して私を陥れるつもりでしょ?」




「ぐ…」


エロは汗だくだ。





「フフ。ま、そんなのどっちでもいいけどね。


先生、君の商談に乗るつもりなんて絶対無いし。



【校則違反したからそれなりの罰を与える】


…先生教師だから、教師のやるべき事をするわ」





「うう…


先生、僕が悪かったです。

許してください先生…。

お願いします…。


その携帯、本当に大事なものなんです…」


急に態度が変わるエロ。


おそらく勝てないと思ったのだろうか…。



「…君、そんなに弱くないでしょ?


みえみえの手を使わないの。


…じゃ、そういう事で気をつけて帰ってね吉君。


反省文忘れずに」




「うぅぅぅぅ…。


くそう…先生お願いしますよぉ…」



…筒井すごい…。


…あのエロが…。





「…さ、馬上君行こうか体験入部!」


筒井は満面の笑みだ。


「…えっ!

い、いやだから、今日は忙し…」




バンッ!!!



「筒井せんせいい!!!!」



…と、突然エロが跳ね上がりながら叫んだ。



「な…何よ急に気持ち悪い…」




「僕、今からバレー部入ります!!!


一生懸命やりますから!!!



…だから、携帯電話返してください!!!」




…またエロの奴…みえみえな…。





「…ホント?」



!!!!?


筒井の目が輝いている。





「ええ!


僕、こう見えてもけっこう運動神経いい方なんですよ!


きっと戦力になりますよ!!」




「うんうん。

先生、格闘技極めかけてるから、ソイツの筋肉を見れば、大体の運動神経が解るのよ。


吉君はけっこう良い線行ってるよ」




「へへ!そうでしょそうでしょ!


じゃ、そういう事でサラサラサララ」



エロはおもむろにカバンから紙とペンを取り出し、【入部届】を作成した。



そして、



シュッ!


ドバッ!


ベタッ!



カッターナイフで親指の先を切り裂き、入部届けに【血印】を押した。




「さあ先生!」



入部届けを掲げるエロ。




「これと引き換えに…その携帯電話を!」




「…ムム…」


腕を組む筒井。



…でも…ここまで校則を曲げない筒井が、そう簡単に携帯を返すとは思え…。




「二つ返事よ!吉君!


さあ、こんな携帯すぐに返すわよ!」


校則が曲がった!!!!!




「…フフ。


じゃ、ブツの交換といきましょう」


エロと筒井はそれぞれ右手にブツを持ち、


対面して左手でそれらを受け取り、



パっと右手を離し、無事ブツの交換を終えた。






「…フウ。よかった。僕の大事なD−phoneが無事で…」


エロは携帯にほお擦りしている。




「良かったわ!ありがとうね吉君!


さ、そうと決まれば練習に行きましょう!!」



「…ふう。


やれやれ。


…ま、D-phoneの命と引き換えに、少々僕の時間を使ってやるか…。」


エロは携帯を仕舞い、ゆっくりと立ち上がった。




「…あっ、そうそう吉君。

その携帯、タッチ画面だった事を怨んでね」



「…えっ?」



「タッチ画面式だから、スムーズに君と会話しながら画像を消す事が出来たわ」




「なにいいい!!!汚ねえぞ筒井!!!」



「フフ。

大人は汚いものよ」


筒井はそう言ってエロの入部届けを掲げた。



「…さ、行くわよ!

こっちにはコレがあるんだからね!」



「ぐぅ…。

仕方ない…不服だが…バレーボールとやらをやってやるか…。


…行くぞ、馬上君」



エロは険しい表情をしながらオレにそう言った。


「…は?


何言ってんだよエロ…オレは帰るよ。


が、頑張ってな」




教室を出ようとするオレ。


…が、目の前に筒井が立ちはだかる。




「…そうよ馬上君。


君も…もう縛られた身なのよ」



????






筒井はオレの目の前でエロの書いた入部届けをペラペラやっている。



「???

な、なんでオレまで縛られるんですか…」





「この入部届けをよ〜くご覧あれ」




「…ん?」














【 入部届


・吉 来三

・馬上 まさお



以上二名は、バレー部に入部します 】









「はあああああ???


聞いてねーーーーーし!!!!」









「…え?


先生はちゃんと聞いたけど?


ね?吉君も聞いたよね?


吉君も一人は嫌だもんね」



「…ま、まあそうですね。

犠牲が自分一人は嫌です。

聞きましたよ。

馬上君も入るって。


ちゃんと言ってましたよ。


…馬上君が居てくれたら…最悪捨て駒に使えますしね…」




「は、はあ!??


そんなめちゃくちゃな理論が通るワケないだろお!


そ、それにほら!その血印!!


それ、エロの指紋じゃないか!


オレの指紋はコレだし!」



オレは自分の親指を二人に向って掲げた。





キラーン!



オレは見た。

その瞬間、二人の目が閃光を放ったのを。


…そして次の瞬間…







ササッ!


べちゃっ!!



サッ!


バサッ!!!





…まさに一瞬の出来事だった。


オレが掲げた親指に、


エロはさっき切って血まみれの親指をなすりつけ、


それを見た筒井がササっと【入部届】をオレの親指に押し当てた。






「フッフッフ…これで…契約成立ね…」



ヨダレを拭いながら、筒井は成立してしまった入部届けをオレに見せた。










 こうして、オレはバレーボールを本格的に始める事になってしまった。


…オレの顔面は…卒業までもつんだろうか…。



(でびノート2 完)












…To Be Continued…










…【でびノートν】


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