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三津浜サンジャックコミュのコミュ開設2000日!

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であります。いや〜5年ちょいですか...いろいろありましたな〜(遠い目..)
コミュを開設した頃は まだふつうの飲食店でしたのに、いまじゃすっかりライブ屋さん
ですよハイ。開設2000日..という折角のキリのいい機会なので、とある雑誌に寄稿した
文章の編集前のヤツを特別公開! 結構ムダに長いけどね。

『西荻サンジャック開業までの道のり』

ピアニッシモの緊張感、フォルテッシモの高揚感、すべての演目を終えて訪れる安堵と名残りと和みの時間。その時その場に居合わせた全員が等しく感動を共有出来る瞬間などそうは無い。2005年の夏頃から月一ペースで飲食店に於ける"なま音ライブ"をスタートさせたが、ライブの醍醐味に感激して即座に味を占めてしまった。やがて徐々にライブの月の本数を増やして行くに連れ、困った事に近隣住民との騒音トラブル発生という事態に見舞われた。そりゃそうだ。店は閑静な住宅街。なま音と言っても打楽器やベースが入ると震動が伴う。大勢の人の出入りがほぼ同じ時間帯、感動の場を立ち去り難く出演者やそのファンとの語らいの時間は深夜に及ぶ事も多かった。もう潮時かもしれない...と感じていた矢先、大家からライブ禁止を通告される。奇しくも自分の43回目の誕生日。人生史上最悪のバースディプレゼントを頂戴した。ライブを通して店全体の空気がひとつになる空間作りに大きな魅力と手応えを感じており、ようやく納得出来る営業スタイルが確立し開花しようとしているのだ。そう簡単に諦める訳にはいかない。「思い切って拠点を移そう」決断は早かった。

1997年、荻窪天沼にてオープンして程なく、飲食店業界を取り巻く環境は年を追うごとに厳しくなっていった。ユーロ高による原材料高騰。狂牛病、鶏インフル、口蹄疫などの疫病や偽装表示などによる食品業界に対する不信。大手外食産業の安売り競争や豊富な品揃えと昼夜盆暮れ問わずに稼働する商業施設のコンビニ化。加えて、グルメ番組やワインブームなどの影響による俄評論家の横行。街場の飲食店の良い所は、スタッフの顔が見えるきめ細やかなサービスと、顧客の嗜好に合わせた小回りが利く仕入れが可能な事。しかし、大企業や有名店を手本にしたリクエストばかりが目立ち、名も無き小さな店の提案や表現は歯牙にもかけられず、ややもすると支持を標榜する顔馴染みの顧客の心根は、所詮は自分仕様に店をカスタマイズ可能なことに充足感を得ており、その事実に気付いてしまい多いに落胆もした。もはや自分の料理を売るためだけの店を運営していく気はない。とはいえ飲食業可能で音出し可能な物件は二重のバードルだった。元カラオケスナックは狭すぎて音響がよくない。地下の倉庫やスタジオ物件は飲食営業不可。物件探しは困難を極めた。が、あくまでも飲食店でライブを企画開催しているというスタイルを大切にしたかった。目指すは良い食と良い音楽の融合。生活のすぐ隣にあるような音楽が好きだ。

慣れ親しんだ中央線からも離れ難く、目標達成のためには長期戦も辞さずの構えであった。不安は勿論あった。今の熱い気持ちを果たして何年も持続出来るだろうか?生活のためには働かなくてはいけない。いつしか個を捨て世の中に埋没してゆく可能性もあると覚悟もしていた。しかしやがて知人を介して西荻窪のある物件に辿り着く。西荻南口界隈のロケーションには嬉々として目を見張った。ひしめく飲食店街、もうもうと立ちのぼる炭火焼きの煙、やや猥雑の感がありつつも 通りには人が溢れ活気に満ち、その傍らで猫がゆうゆうと毛づくろいなどしている街。車両の通り抜けも容易ではないほどの狭い路地。聴けばこの辺一帯は昔の青線地帯、つまり非合法の風俗店が立ち並んでいた地域だと言う。なるほど狭い階段で上がる二階の存在がその名残りというわけだ。時代は変わっても土地の磁力は衰えないもんである。

目指す物件があるビルは、同様の飲食店街の一区画を丸ごとマンションに建て替えた物らしい。地下物件でありながら大きな採光窓に広い階段と廊下。閉塞感はまるでなく およそ地下とは感じさせない間取り。かつ築20年超とはいえ耐震偽装とか流行る前の(そういう流行も困りものだが..)バブル期の建築物件で躯体構造は頑強、災害にも強そうな物件。「必ず我が手に収める」と誓いを新たにしたが難問は山積。契約前、その物件はまだテナントが居酒屋営業中であった。居酒屋オーナーからは多額の造作譲渡金を要求されたが残材処理の全面負担を条件に、交渉の末 譲渡金無しで済ませた。仲介の不動産屋からは優遇するという条件でその物件の売買契約を打診されたがそんな資金はない。こちらも粘り強く交渉。さらに荻窪の大家が保証金返還を渋りやがったので 大家宅にアポ無しで乗り込み「オレの人生どうしてくれるんだ」と凄んで金をぶん取り返す。ついでにビールを一杯ご馳走になった。そんなこんなの苦闘の末ついに賃貸借契約を結んだ。2007年5月某日、晴れて契約書に署名捺印した時には身震いすらした。自らの運命をぐっと引き寄せた瞬間である。あの時の想いは一生忘れないだろう。かくして西荻サンジャックはこの地に根を下ろしたのである。

かの居酒屋が入り口の看板を残していった。一枚板の立派な物。捨てるには忍びず表面を削って友人の造形作家に絵を描いてもらった。サンジャックのblogのトップにも掲げてある猫楽団の絵だ。

コメント(7)

お世話になってます!(ー_ー)”
私、1人が関わった事でも、色々在ったのだ
お店に関わる何百人を思うと…チョ〜〜色々在った事が想定出来る
これからも、末尾で良いので、おつき合い下さいませ!
西荻窪に移転された際に、石川浩司さんから
ライブの案内をもらいました。
石川さんの「ぜひ新サンジャックを満席にしたい」
との意気込みの案内メールでした。

ところがその日は、私自身が「くじら」のライブに
パーカッションで参加することになっていた日で、
大変残念ながらうかがえませんでした。

その後月日が流れ、リンキー&オーヘン、
國仲勝男でお世話になるようになりました。
今後とも「食べ物もライブも絶品のお店」として
末永く続いて下さいますよう、お願いいたします。
うほ〜
若干毒入り駄々流し文章を読了ありがとうございます!
Twitterにも「続編希望!」とカキコがあったり、昨夜のライブでも「青線って何?」
なんて盛り上がったり、意外な反響にビックリですわ〜

個レス、丁寧にしたいので のちほど!
> F.Kitさん。
旧店のライブ画像発掘して参りやした。なんとなく雰囲気は伝わりますか?
いつもご予約ご来店ありがとうございます! 早いもので7月で移転3周年です。
これからも いろいろ面白い企画をやっていきますので どうぞよろしく!
> クリクリさん。
こちらこそお世話になってます! 名刺の似顔絵、好評ですよ。
割とmixi初期からのお付き合いですもんね。隅にゃ置けませんって。
いろいろあった...けど、ほとんどのイヤな事は すでに"笑い話"に変換済み。
10年経ったら本でも書こうかな? 一冊20円くらいで販売..
> 松島玉三郎さん。
移転後初ライブ「コケラ落しにコケてはいけない..」という石川さんのご配慮で
ありました。結果は なんと58名様ご来店! ピアノが入る前という事情も手伝って、
この記録は滅多な事じゃ破られないでしょう。ていうかムリ。で、折角ニヒル牛の
ご近所に引っ越しということもあったので、「やっぱ一番手は石川さんに..」
と心に決めてライブオファー、その時は まだ改修工事の最中でした...とさ。

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