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ミッドナイトサン読書会コミュのMidnight Sun解説☆the fox in the manger

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皆様。予習は順調でしょうかぴかぴか(新しい) 順調ですよねっぴかぴか(新しい)

本文の解説は、基本的には読書会で行いますが、ちょっと本文の内容とは外れてしまう豆知識(?)的なことに関して、読書会で説明している時間が無い場合、こちらで解説させていただきたいと思いまするんるん

と、いうのは、さっき予習していて、p.146 Quite the fox in the mangerというフレーズにぶつかりました。どうやら、アナロジーの様で、調べてみるとあまり知られていない聖書の逸話が元にあるようです。

ちなみに、回答はyahoo answerのページにありましたが、
http://answers.yahoo.com/question/index?qid=20090101233057AAebXBc
同じ質問を、「ステファニー・マイヤーのミッドナイトサンを読んでいてわからないんだけど」と質問しているヒトもいて、ああ、ネイティブでもここはわからないんだなぁーと思いました。それほどメジャーな話じゃないんですかね。


以下、私なりに調べて、私なりの解釈ですので、もしもリサーチされて「違うよ!」とか「私はこういう解釈だと思う」等々ございましたら、ここでも、読書会でもいいので、どしどしお願いします!


The fox in the manger

It's a fabulous story of the night of the Nativity, when Jesus has been born and he, Joseph and Mary are fast asleep.

Suddenly, a fox sneaks through the stable door. The animals clustered about the manger begin berating him for his thieving ways and propensity for stealing eggs and chickens. They demand to know what his gift will be for the Christ Child, as he has little to offer, they say, compared with them.

He tells them he is giving Jesus the gift of cunning. The animals are aghast, but the Christ Child sits up and thanks the fox.

"It is good," the Child says, "because it is not half a thing. It is whole. Who else among you has given me as much?"

Such a gift that will surely end in the animal's death, he explains, for no wild creature can live long without its cunning. Cows, donkeys and other animals, He said, had given worthy but replaceable gifts: a manger, wool, a dove's lullaby and a donkey's back.

But, "The fox has given me all he had," the Child continues. "Without his cunning, how will he find food or escape the snare? How will he live now, alone in the woods? His cunning is his strength; his cunning is his life. It is the only thing he has, and he has given it away."

What follows is an amazing dialogue between the Child and the fox as to how this gift of cunning will buy Jesus the precious time He will need to present His message to the world. The barnyard animals cluster about the fox, welcoming him at last.

At the end, a swan is seen heading toward the manger. A legend has it that before she dies, a swan sings once - her first song and her last. Christ, she feels, was worthy of her swan song.

<要約>「飼葉桶のキツネ」(飼葉桶「かいばおけ」は、牛などの家畜の餌をいれておく「おけ」のことです)

キリスト生誕の際のお話です。

キリストが生まれ、みんながお祝いしていると、突然キツネがやってきた。飼葉おけ(manger)の辺りにいた動物たちは、キツネがこそこそと小屋に入ってきたことや、いつも卵や鶏を盗んだりすることを非難した。そして、キリスト生誕のお祝いの品は何にするのか、教えろとせまった。動物たちは、「キツネがイエスにあげられるものなんかきっとありっこない」と思っていたからだ。

キツネは、彼らに、「イエスには(自分の持っている)cunning(ずるがしこさ)を差し上げる」と言った。動物たちは愕然としたが、キリストは身を起こして、キツネに感謝した。

キリスト(御子)は言った。「これは良い。なぜなら、これは『半分』のものではない。『全て』のものだからだ。おまえたちの中で誰がこれほどまでに多くのものを私に与えただろうか?」(注:cunningは、キツネの持っている唯一の才
能であり、それをキツネがキリストに与えるということは、キツネは自分の持っている「全て」を与えた、ということになる)

キリストは続けて説明した。「このような贈り物をすれば(cunningをキリストにあげてしまえば、自分の手元にcunningが残らないので)、キツネは死んでしまうだろう。なぜなら、cunning無しでは、野に住む動物は生きてはいけないからだ。牛やロバや他の動物たちは、価値のある贈り物を私に与えたが、でもそれは、かけがえのないものではない。飼葉おけや毛や、ハトのララバイ、ロバの背などだ。しかし、キツネは自分の持っているもの全てを私に与えた。cunning無しで、彼はどうやって獲物を見つけたり罠から逃げたりするのか?どうやって、森で1人で、生きるというのだ?彼のcunningずるがしこさは、彼の強みであり、彼の生であるのだ。彼にはcunningしかなく、しかし、彼はそのcuningを私に与えたのだ。」

その後、キツネとキリストの会話が続く。キリストは、キツネが与えたcunningのおかげで、彼が世界に自分のメッセージを告げるのにどれだけ時間をかせげることになるかを述べる。家畜小屋の動物たちは、キツネの周りに集まって、ようやく彼を迎え入れる。

そして、最後に一羽の白鳥が飼葉小屋の方へ向かってきた。伝説によると、白鳥は死ぬ前に一度だけ歌った(鳴いた)、と。それは、彼女にとって、最初で最後の鳴き声だった。白鳥は、キリストにそこまでする価値があった、と感じていた。

*******

さて、解釈です。エドワードは、ロザリーのことを、Quite the fox in the manger scenarioと言っています。これは、ロザリーが持っているもの(beauty)が、キツネにとってのcunning(ずるがしこさ)と同じである、というアナロジーだと思われます。つまり、ロザリーには美しさがあるが、それがロザリーの唯一の財産である、と。そして、キツネが自分の唯一の財産であるcunningという性質のゆえに、他の動物から忌み嫌われていることを、ロザリーに重ねているのでしょう。ロザリーは皮肉にも、美しいがゆえに、その美しさにおぼれ、うぬぼれ、自分の美しさの虜になってしまっている、とエドワードは冷めた目でロザリーのことをみていますよね。そして、エドワードは I wonder how...と、beautyであるがゆえにロザリーは性格がひねくれてしまったのだから、もしも彼女が美しくなかったら、もっと謙虚だったのだろうか・・・と、彼女の皮肉な運命をぼんやりと考えつつも、「こんなこと考えたって、仕方ないが」と思います。

ですので、ここはキリストの話はおいておいて、ただ、ロザリーの武器である美しさが、武器であると同時に彼女の運命を翻弄させてしまう悲劇へと導いた、というようなことを、キツネのcunningになぞらえて言いたかったのだと思われま
す。


ちょっと面白いのは、最後のSwanですね!最後に少しでてくるだけですが、このswanはすぐに命を失う、とあるので、明記はされていませんが、キツネに食べられてしまうのではないでしょうか? しかし、最初で最後のなき声をキリストに聞かせて、そして死んでしまいます。けれど、そのswan自身は、「命を奪われてしまうけれど、キリストに聞かせることができてよかった(その価値があった)」と述べて死にます。これは、「命を奪われてもいいから、エドワードと居たい」という(Bella) swanを暗喩しているのではないでしょうか???? ステファニーがこのメタフォーを意識していたかはわかりませんが、なんとも面白い偶然だと思いました。

長くなりましたが、読書会で話すともっと長くなりそうなので、ちょこっと解説させていただきました。

ただ、私の勝手な思い込みかもしれませんので(その可能性十分アリ)、見当ハズレの場合はどうぞご容赦くださいませ〜!





コメント(10)

お〜、すばらしい解説ありがとうございますぴかぴか(新しい)
海外文学って、その国の文化とか生活習慣はもちろん、
宗教知識が必要なケース多いですよね。
メイヤーさんておもいっきりクリスチャンでしたっけ?
そういう方が著した物は特に。
あたりまえのように聖書の話や宗教観が出てくるんで(1章で出てきたレン獄とか)。
助かりました〜
(実はさらっと斜め読みしたとき、イソップかなんかのキツネかとおもってましたよ(笑))
Foolingさん>
メイヤーさんは、結構熱心なモルモン教なんですよね・・・。
なんで、婚前sexは絶対にダメ!なので、twilightも、それがあって何が何でも2人を結婚させたかった、みたいな・・・。
sallyさん丁寧な解説ありがとうございます。

宗教と文学、、私が一番勉強したかった英米文学を泣く泣く諦めた最大の理由はやはりこういう宗教思想や理論の知識がないと真意に辿りつけないということでした。。
宗教が身近でない日本人には難しい問題です。
twilightにはキリスト教絡みでの難解なものはありませんが、上記のように調べないと?のものがありますね。

ロザリーの悲劇的な事件もそもそも彼女が美しかったからこそで、Eclipseではベラに自分の過去話をするところも見どころ(脚本だと4Pもあるとか、、カットされるでしょうけど)のようですが、、、どうもあのくだりは読んでいてもEdward 評するselfish的語り口、憐憫の押しつけに(同情する内容ではあっても)あまのじゃくな私はロザリーを気の毒に思う気持ちが半減してしまうのです。

彼女が生まれながらして天資として授かった(foxのcunningのように)beautyですが、それは女性なら誰でも経験するように年月とともに移ろいやすいもの。。もしロザリーが人間のままであったなら年を重ねるごとで, 自分の唯一の天賦であるbeautyが損なわれていることで、代わりに得る(気づく)事のできたかもしれない様々な経験があったかもしれません。そしてEdwaradの酷評するselfishness, vanityも少しは薄れていたかも、、、しかし
彼女が猛然と自分の意志に反してと主張するヴァンパイアに転生したことで、彼女は eternal beautyを手に入れ、精神的未熟のままでいるということは何とも皮肉的。
こう考えると、ヴァンパイアも鋼鉄の肉体とともに精神的な成長も制限されてしまうのだろうなあと考えてみたり。。

それにしてもMSを読めば読むほど、心を読まれて困るのはロザリーでもマイクでもなく、、当のエドワードなのではと思ってしまいます。
もちろんそれはエドワードが人の心を読めるからいろいろ彼の心中も底なし沼のようなドロドロ感があるのでしょうけれど、、
もしベラがエドワードの心が読めたら、、、、ベラはエドワードを愛することが
できるのだろうか? なんて意地悪な空想にも走ります。

ところでベラ・スワンの名前について随分前に調べたことがあるのですが、読書に使う「憂いのふるい」に興味深いコメントがありました。ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが。個人的な解釈だと思いますのでご了承下さい。

http://pensieve.exblog.jp/tags/%E4%BA%BA%E5%90%8D/

”主人公のBellaだが、他人の心が読めるEdwardにとって唯一心の読めない相手であった。この現象は、英語圏で最も馴染みのあるコブハクチョウの英語名Mute Swanに通じるところがあると思う。
Mute Swanというのは、声を出さない白鳥という意味で、コブハクチョウが他の白鳥に比べて鳴き声を発しないところから来ている。実際には、コブハクチョウは多少は鳴き声を出すらしいのだが、昔から鳴くのは死期が近づいたときだけと信じられていたらしい。
人の考えていることが聞こえてしまうEdwardにとって、Bellaは声を出さない存在だったわけで、そこからもSwanという名前はぴったり、、、”
また余談ですが、”SWAN SONG"という言葉の意味に ”詩人・作曲家などの最後の作品・作曲・業績・辞世・絶筆など” があります。 

白鳥の声はその容姿とは裏腹にあまり美しいものではない。もしくはコブハクチョウ種のように殆ど鳴かないと伝わっていた(実際は鳴きます)説もあり、、しかし白鳥が死ぬ間際に放つ声は美しく歌のように聞こえるという言い伝えがあります。その意味が転じて「SWAN SONG」とは死に際の一言、つまり『辞世の句』を意味するようになったよう。。(ロマンティックに人の”遺言”のような使い方もするようです。

私的には???なところもあり、、
コブハクチョウはよく知りませんが、冬の北海道に流氷を見に行った時、
白鳥の湖をいろいろ見て回りましたが、、、結構鳴き声(オオハクチョウ?)うるさかった気がします〜〜
それに喧嘩してど突き合っている白鳥もいたし、、白鳥って意外にワイルドなのね。。と思った記憶があせあせ(飛び散る汗)
まあ日本と違って欧米ではswan=コブハクチョウが普通のようです。

foxエピソードのラストにあるswanが死期が迫っていたから歌をキリストに聞かせに来たのか、ラストソングを聞かせたから宿命として死んでしまったのか(ちょっとそれは安っぽい話になりますね)わかりませんが、、、
swan songは他の動物の歌とはちょっと違うようです(そんなの日本人にはわかりませんね。)

更なる余談です。
Socratesが399 BC に死ぬ間際に残した言葉とされています:

"You think I cannot see as far ahead as a swan. You know that when swans feel the approach of death they sing, and they sing sweeter and louder on the last days of their lives because they are going back to that God whom they serve."

"swan"は”fox"と違い宗教的にも逸話的にも悪い意味で使われたことはないようです。Godとswanの関係は良好なようです!?

長々とすみません。
文学にからむ話は大好きなもので。。
すげーーーーーーっす!!
sallyさんの解釈、唸ってしまいました。
いやー、これワタシ一人だったら完全に狐好きなメルヘンストーリーに
またまた変わるところでした!!
日本でもアメリカでも狐にはあんまりいい印象がないんですね〜

スワンのところも隠喩が見え隠れするとは…!!

これが意図的ならばステファニーもすごいですけど、
それに気がつくsallyさん…さすがです。
どうしたらそんなに脳内のシナプスのつながりがよいのでしょうか?
食事ですか?気合ですか(笑)?
もとからの出来の問題なら………ぐすん。あきらめます(笑)

ううう。早く読書会復活したいですぅ…
ruruさん>
(いろんな意味で)なるほど〜ぴかぴか(新しい)
ロザリーの語りの部分、確かにheroic (self-indulgent?)ではありますが、私は結構好きなんですあせあせ(飛び散る汗)でも、確かにるるさんのおっしゃる通りですね〜。でもやはり、ロザリーは可哀想な人だと思います。るるさん言う通り、自分のbeautyを結局乗り越えられない。あらゆる意味でironicですねもうやだ〜(悲しい顔)
sallyさん

私はロザリー自身は別に嫌いではないんです。

ロザリーが毒を持たなければカレン家が皆いい人過ぎてつまらないです。
ロザリーは物語展開で絶妙の辛口スパイスになっているし、bitch的役割をになっているから仕方ないですよね。

ロザリーがベラを苛めて、受け入れ拒絶する事で読者のベラへの同情や思い入れ度が増しますし、、話の盛り上がりもグッド(上向き矢印)=作者の意図とするところでは?

それより、”あいつからbeautyを取ったらからっぽじゃん?他に何も価値がないじゃないか〜〜”と毒を吐いているエドワードの(幸い誰からもその心は読まれていないけれど。。)方が、、なんだか怖いかも。。
(昨日は携帯から見ていたのであまり長く書けなかったのですが)
ruruさんのswanの話、興味深いですね!ソクラテスの話も、興味深いです。

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