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NAPPERz ‐YES, WE NAP!-コミュの小説リレー第8号

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いざ研究所に近づいてみると、後ろが絶壁の崖であることに気付いた。そして意外と研究所が小さいのも想像してなかった。まるで大きな倉庫を装飾したかのようだ。
「さぁ…行くか。」

僕はそう言ってドアを空け、先頭で研究所に入っていく。

中はまるで誰かの部屋みたいだった。1番奥にまたドアが一つある。

「これ、まるで誰かの部屋見たいだ。」

八田がやけに冷静に口を開いた。もう少し驚いたっていいだろう。だが確かに言っていることは外れていなかった。机の上に写真立てとノートがある。そこに女の子2人が存在している。しかも文堂とミカにやけに似ている。

僕は机のほうに近づき、ノートを手に取り、見てみると日記のようだった。

「なんだよこの扉鍵掛かってんじゃねぇか…。進めねぇよ。」

新井がそんなようなこと言って、みんなは鍵を探し始めたが、僕はこの日記が気にかかり覗いてみることにした。

パラパラページをめくってゆくと、どうやら彩香という女性のもののようだった。そして3年前の12月の日記が記載されているページになってめくるのをやめた。

『12月3日 私はどうすればいいのだろう。あんなもの見なければよかったな。素直に自首するように説得しようかな。でも多分きっと故意にやった訳ではないだろうから…。明日会ったらどんな顔すればいいのかな?教えてほしいけど誰にも言えない。』

そして何日間か似たような日記が続き12月7日で止まっている。
僕は彼女の日記と関係しているように感じてしまった。理屈では説明できないパワーがこの日記にはあったのだ。

そもそも僕は鳥間製薬と闘うためにここへ来たんだ。なのになんだこの部屋は…。

「鍵見つけたよ〜。」

ミカが自慢げに言い出した。やっぱり私も来て正解でしょと言わんばかりに。

「よく見つけた!じゃあ次へ行こう。」

僕はとにかくこの部屋から脱したかった。それほど僕にとって居心地が悪かった。

さぁ次はなんだ。と意気込んで見たもののまた誰かの部屋だった。
「おい、八田が写真に写ってるぞ!」

タキタキの声が響いた、相変わらずハスキーな声だ。そういえばのむこうがいない。さっきの部屋にいるのかな?まぁいい。

部屋は似た構造だった。違うところもたくさんあるが、1番奥にドアがあること、同じ位置に机があり、また写真立てと日記があることが共通している。

僕は糸で操られているかのように机へ向かった。

写真立てには5人の姿が写っている。先程の2人とミカと文堂と八田だ。

日記も開いてみた。3年前の12月までめくる。そして12月8日から突然日記のないようが変わった。

『12月8日 俺はあいつを絶対許さない。殺してやる。あいつはユカと彩香を殺したんだ。俺の幼なじみと恋人を殺したんだ。あいつに俺の苦しみ、悔しさ、絶望を理解できないだろう。にも関わらずあいつは今でもへらへらして笑っている。三尾はとりあえず黙ると言っているが、俺は許さない。絶対に許さない。許さない。』

なんだ??これは??この日記がもし本当だったら??さっきまで聞いていた鳥間製薬に追われている話はどうなったんだ??しかもあいつって誰だ?ん??

僕は何かもう一つ違う真実が頭に浮かんできてしまった。沈めようと思っても、また浮かんでしまう。プールの上に浮かんでいる浮輪のように。

「さぁ、次へ行くぞ!」

新井が僕に対し声を張り上げて言った。僕が何度呼ばれても聞こえなかったようだ。

「また、私が見つけたんですよ♪」

もう相槌を打つ余裕さえもなかった。早く次へ、早く次へ!

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