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ガイドブックに載らない鎌倉コミュの永福寺と景清やぐら

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鎌倉市と湘南工科大学による「永福寺(ようふくじ)CG復元プロジェクト」というのがあって、先日、そのCGムービーが公開されました。
http://www.shonan-it.org/yofuku-ji/index.html

永福寺跡地は、瑞泉寺と獅子舞ヶ谷それぞれに向かう三叉路、テニスコートの横にあります。
あの辺りの地名を「二階堂」と言うのですが、このCGで見られる中央の二階大堂が名の由来になってます。
2年ほど前までは、空き地一面にススキが群生する場所でした。今はほとんど刈り取られ、跡地整備が行われています。

この永福寺での「頼朝暗殺未遂」エピソードが、なかなか興味深いのでご紹介。

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源頼朝が鎌倉入りして真っ先に手掛けたのが、「鎌倉三大寺院」の建設でした。
ひとつはご存じ鶴岡八幡宮寺(当時は寺)、もうひとつは荏柄天神社の南にあった勝長寿院、そして二階堂の永福寺です。

永福寺建立のための地ならしをしていた1192年1月21日、この日は頼朝が視察に訪れることになっていました。
その頼朝を暗殺しようと、ひとりの平家残党が現場に潜入します。
彼、平忠光は「顔を知られているかも」という心配から、片目に魚の鱗を入れて変装します。

まんまと潜入に成功し、何食わぬ顔で地ならしに従事。
視察に来た頼朝がすぐそばまでやって来ました。ふところには短刀をしのばせ、機会をうかがう忠光……。
しかし。
その「余計な」変装がアダとなって、頼朝にたちまち見破られてしまいます。
なぜなら、頼朝勅令の寺院建設には御家人(鎌倉に仕える武士)の下にある農夫たちが遣わされており、身体の丈夫な者が選ばれるのが当然、目が不自由な者を差し出す御家人などいるはずがなかったからでした。
とっ捕まった平忠光は、翌月、処刑されます。

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それから3年後の1195年、頼朝は奈良東大寺再建に立ち会います。
そこでもまた暗殺未遂事件発生!!
何しろ平家を滅ぼした頼朝ですから、平家残党からは憎まれまくり。
ところが彼らと来たら怒り心頭のせいか、どうにもやることが雑で、このときも暗殺団は早々に見破られてお縄になります。
暗殺団のリーダーだったのは、悪七兵衛景清(あくしちびょうえかげきよ)という男。前述の忠光の弟でした。

彼は鎌倉に護送され、和田義盛に預けられます。
この辺が今の感覚ではよく分からないのですが、1195年辺りだとだいぶ「大らか」になってたんでしょうか、暗殺を企てた者でも処刑されず「預かり」にされました。
しかも、和田の館内でなら何をするにも自由という身分。宴会に参加するわ、庭で馬を乗り回すわ、景清ったら好き放題。
和田義盛も手を焼いて、「あいつシャレになりませんわ、なんとかしてください」と頼朝に懇願。以後、景清は八田知家(はったともいえ)に預けられます。

八田家でもやり邦題。
しかし、景清はあるときふと我に返ります。
「平家のために戦ったアニキやオヤジが処刑されて、その無念を晴らそうと立ち上がったはずのオレが、あれれ何ヤッテンだろ」

その日から、景清は扇ガ谷にある「やぐら」に潜り込んで、一心に読経を始めます。
心配した八田家の使用人が折々、食事を運んでいましたが、次第に食べる量も減り、声も小さく、細くなって……そしてついにはやぐらの中で絶命してしまうのでした。

海蔵寺に行く途中で左折して、源氏山の化粧坂切通しへ向かう道で、大きな岩を目にした記憶はありませんか。
景清がこもった、通称「景清やぐら」がそれです。

景清に関しては諸説あって、本当のところは分かりません。
勇猛な武将であったことは確かなようで、歌舞伎や浄瑠璃、落語などにも登場しますが、大きく脚色されており、捕まった際に「源氏がはびこる世界など見てられるか」と自分の目玉をくり抜いたとかくり抜かなかったとか。上記と全然チガウ話が伝わってたりします。

長くなりましたが、忠光から景清まで結構好きな話なのでご紹介しました。
景清やぐらの近くを通りかかったら、覗いてみてください。

コメント(1)

やっと読み切った!分かりやすく書かれていて、とても楽しく読めました。

CGもとても興味深く拝見しました。何かスゴイですね。現存する鎌倉のお寺の多くは小さめですが、ここはどちらかというと京都にあるお寺のようなだだっ広さ。永福寺の跡地はススキだらけのときに1度見たきりなんですが、そんなに広いとは思いませんでした。

鎌倉に通うようになってもう何年も経ちますが、よく考えてみたら、源氏山のあたりにはまだ1度も行ったことがありません。今度行くときにはぜひコースに組み入れてみようと思います。

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