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「どろろ DORORO」を観る!コミュの日経新聞「プロムナード」より

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他のコミュニティのほうにも乗せたのですが、こちらにも。
日経新聞夕刊のエッセイ「プロムナード」白石公子さんが、どろろについてかいていらっしゃいました。
たぶんこのコミュ参加してらっしゃる人は、「おっ」と思われたのではないでしょうか(笑)

「どろろ」の最終回

いっこうにやる気の起こらない日曜の午前中、徒然なるままに、ケーブルテレビのチャンネルを変えていたら手塚治虫の「どろろ」で止まる。懐かしいモノクロアニメだ。
 だまに観かけてはいたが、いつもより琵琶の音が緊迫感を持って響き渡っている。もしかして最終回か?
 そのことに気づいた私は、あわててテレビの前に正座した。

 子供のころ、熱心に見たアニメだが、なぜか最終回を見逃している、あるいは覚えていない、というのがあって、「どろろ」がそのひとつだ。特にこのアニメは、表現上の問題で長く封印されていた時期があり、二度と観ることができないものとあきらめていた。だから以前ケーブルテレビで発見したときは、嬉しくて姉に電話をしたほどである。私たち姉妹は「どろろ」が大好きで、漫画も読んでいたが、アニメの最終回を詳しく覚えていないことを、ずっと気にしていたのだった。

 この名作の時代背景ははっきりしないが戦乱の世が舞台だ。両親を失いながらもたくましく生きる小さな泥棒・どろろをめぐる物語、といっても中心人物は百鬼丸という青年だ。父親が権力ほしさに四十八人の魔物との取引をしてしまい、その犠牲になった百鬼丸は、体の四十八ヵ所を奪われた状態で生まれてくる。そんな百鬼丸が、どろろと旅をしながら四十八人の魔物と戦い、退治するたびに、体の機能が少しずつ回復していく、というストーリー展開である。
 こうして思い出しただけでも、罪深き人間の業に圧倒される。、また手塚治虫ならではの戦争批判や命の尊さなどのメッセージを感じることができるのだ。

 最終回、百鬼丸はとうとう父親と対決することになる。権力の亡者になっている父は、すでに魔物のような形相になっていて―。私は固唾を飲みながら最後まで見届けた。

 子供のころ、トイレの本棚に手塚漫画が並んでいた時期があった。「どろろ」「ブラック・ジャック」「七色いんこ」などなど。もちろん他の本もあったが、あのころ家族は手塚漫画に夢中だったと思う。
 買いそろえたのは姉だ。私は足りない巻を加えるぐらいで、いつだったか、古賀新一のホラー「エコエコアザラク」を置いたところ、姉と妹と母から怖いといわれてしまった。
 トイレが洋式にリフォームされ、便座を温める装置が備わると、みんなはますます夢中になった。私など、嫌なことがあると、すぐにトイレにこもり、便座の温度を「強」に合わせた。誰かがいなくなると、たいていはすぐにトイレに呼びに行ったものである。

 このことが後に家族の共通の思い出となり、今も盛り上がる話題になっている。手塚漫画のこととなると心がひとつになるのだ。亡き父も生前、よくこんなことを言った。
 「便所で読んだ「どろろ」「ブラック・ジャック」だけはよかった。」

 新年早々、映画「どろろ」が一般公開される。どろろ役が柴崎コウ、百鬼丸は妻夫木聡が演じているという(二人はつきあっているという噂だが)。そんなことより、長い間、封印されていた物語が、なぜ今頃になって映画化されるのか。この不穏な時代こそが、「どろろ」を必要としているのか。最終回を見終わった今、「どろろ」について、あれこれと考えてみたくなるのだ。

コメント(3)

貴重な情報ありがとうNOZZ−−!!!
兄さん全然この記事知らなかったよ。
コピーしてとっておきたいくらいだね☆

便所で読もうがどこで読もうが素晴らしい。さすがどろろ!!
私も日経で記事読んだとき「おおっ♪」って!

誰かコミュで取り上げてくれるかしら〜とも思ってました。
nozzさん有難う御座いました☆
(自分で書けよ?苦笑)

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