朱元璋と気の毒な仲間たちコミュの心優しき名皇后　馬皇后

馬皇后さんの名は分かりません。後漢の馬皇后さんも有名ですけどね～。この人も負けてない気が。
馬氏の娘ということでしたが、朱元璋が仕えた郭子興の養女となり、朱元璋さんと結婚します。朱元璋が頭角を現す前から連れ添った奥さんですね～。実際、この人の力ってのがとても大きいかな～とも思います。
そもそもこの人の性格ってのは非常に慎み深く華美を嫌い倹約をモットーにする賢夫人の見本みたいな人で朱元璋を裏で支え続けた人です。しかも朱元璋に対して平気で意見を言っちゃうんですよね～。朱元璋も彼女の言葉だけは素直に耳を傾けたとか。
朱元璋の家臣達も困ったことがあれば馬皇后の下へ行ってしまうみたいな。それでいてでしゃばらず、朱元璋を立てるんですよね～。
あるとき馬皇后が「天下の民はどうしているんです？」と朱元璋に尋ねた時、「それはお前が聞くようなことじゃね～！！」と言う朱元璋に対し、「陛下は天下の父、妾はありがたくも天下の母です。子の安否をどうして尋ねずにいられましょう」と返したという話があります。
粛清に走る朱元璋をなだめ、家臣達に救いの手を差し伸べたのもこの人です。

馬皇后に関して民間伝説がありまして～、倒福の逸話ですね。中国では福の字を逆さに飾る風習があるんですが、この人のエピソードからという説が伝わってます。他にも説がありますが～。

皇帝となった朱元璋は、その頃「福」の字を人を殺すときの目印にしていました。
心やさしい馬皇后は、こうした災いを取り除こうと、街中の家々に夜明け前に「福」の字を門に貼るように命じました。馬皇后のいいつけに従わないものはなくどの家も「福」の字を門に貼ります。しかしその中である一軒の家では、文字が読めなかったため「福」の字を逆さに貼っていました。
翌日、皇帝の部下が街を見て回り、どの家にも「福」の字が貼ってあり、一軒だけ逆さに貼っているのを見つけました。皇帝はこれを聞いて大変に怒り、すぐさま、その家に軍隊を差し向けて、家中の者を捕らえて首を斬ろうとしました。
これは大変！！馬皇后はあわてて朱元璋に言いました。
「あの家の人は、今日あなた様が来られるのを知って、わざと福の字を逆さに貼ったのです。これは『福が来る』ことを意味しているのではありませんか。」
皇帝は、なるほどと感心して釈放することにしました。こうして、その家の人達は難を免れることができたました～。
それ以来人々は、良いことがありますようにと願い、また馬皇后を記念して「福」の字を逆さに貼るようになりましたとさ。

そんな馬皇后も病に倒れます。しかし朱元璋が心配して医者に診せようとしても全部追い返してしまうのでした～。
心配した馬皇后の侍女が聞きました～。
「皇后様は、どうして医者に診てもらわないのですか～？」
「私はもう歳だし、もう助からないことは自分が一番よく分かっているの。もし医者の診察を受けて私が死んだら、皇帝はその医者を殺すでしょう。　だから、私は誰にも診てもらわないの～」
そして馬皇后は51歳で病死することになります。朱元璋はその後皇后を立てることはありませんでした。それだけ馬皇后は特別な存在だったようですね～。
ちなみに最後の言葉として次のように朱元璋に言ったと言われています。
「陛下、どうか賢才を求め、諫言を聞き入れて、慎重に最後の仕上げをなさって下さいませ。子孫が皆賢明で、臣民が所を得ることが私の望みでございます。」
馬皇后の死後、朱元璋の粛清が猛威を振るうことになります。かつて彼女が助けた人々もその後罪を問われ殺されていくのでした～。もし馬皇后がもう少し長寿であれば、これほどの粛清もなかったのかもしれません～。

コメント(1)

最初
全て
最新の40件

[1] mixiユーザー 04月11日 21:27

はじめまして、私も馬皇后の逸話は好きです。あの殺人鬼大魔王の伴侶に、どうしてこんな聖女がいたんだと驚愕した思い出があります。

呂雉が劉邦帝との間に産んだ恵帝も凄く優しい人(自分を追い出そうとした戚夫人と如意を許して助けようとしたなんて、凄過ぎる)でしたが、彼女も人格者ですよね。馬皇后が長生きしていれば、明はどうなったか…確かに気になります。

中国史に付き物の殺伐とした乱世に、こうした人がいたのを知った時は、本当に救われる思いでした。このコミュでますます馬皇后好きになってしまいました。これからも、よろしくお願いいたします

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ