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【犬】毛色☆研究会コミュの中級編(シェルティ-2)

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このトピックは「中級編(シェルティ-1)」トピックの続きです。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=50494821&comm_id=4312220

さてさて。
まだまだ「?」の部分がたくさんありますね!
ところで今更ですが、この「?」の部分は、1、3、5すべて共通と考えて同じものが入るようにしても良いのでしょうか?
少なくとも、1、3、5の共通として取り上げた、B、C、D、E、S、Tは、シェルティが共通で固定されているカラー遺伝子といえるでしょう。
でも、「?」の部分は、1、3、5のカラーの変化に関わっていて、共通ではないのかもしれません。

とにかくみていきましょう。
例えば、Cシリーズ、1と3では【CC】だとしていますが、3と5では?となっています。なぜなら、5は真っ黒で、Cシリーズが関与する色が見えないからです。
では仮に、3は茶色が見えているから【CC】、5は【cchcch】だとしましょう。
シェルティ-1で記載の組み合わせから判るように、シェルティは、この1、3、5、そして2は、どのカラーと交配しても問題ないとされています。
3と5を交配したとき、生まれるカラーは(AとCだけを取り出します)
atab Ccch で、バイ持ちのヘテロセーブル、茶色の部分が少しゴールドっぽくなるかも、です。
この、バイ持ちへテロ×バイ持ちへテロで生まれるカラーは
atab Ccch × atab Ccch
atat CC, atab CC, abab CC,(トライ、バイ持ちトライ、バイブラック)
atat Ccch, atab Ccch, abab Ccch,(トライ(茶色部分うすめ)、バイ持ちトライ、バイブラック)
atat cchcch, atab cchcch, abab cchcch,(トライ(茶色部分クリーム)、バイ持ちトライ、バイブラック)
となり、トライのCシリーズが【cchcch】のカラーとなってしまいます。
これでは、組み合わせルールと違ってきますね。

では他のシリーズはどうでしょうか。
Gはグレーにするかどうかを決める遺伝子ですが、仮に1に【G】があったら他のカラーと交配した時に、黒い部分がグレーになっちゃいますね。
Pも退色系ですが、1が【pp】なら、他のカラーと交配した時に、黒い部分が退色してしまいます。
Vも同じですね。
また、柄シリーズであるMもRも同じです。

交配すると、子犬は両親から一つずつ遺伝子を貰います。
その時に、Aシリーズが【abab】だから、Cシリーズは両親から【cch】を貰おうとか、Aシリーズが【atat】だから、Cシリーズは【C】を貰おうなんてことはありません。何を貰うかはまったく決まってないのです。

ということは、Aシリーズ以外のシリーズは、1、3、5全て共通だと考えてもよいということですね。

ということで、それを反映させると、
A(ayay,ayat,ayab,atat,atab,abab) B(BB) C(CC) D(DD) E(EE) G(gg) K(kk) M(mm) P(PP) R(rr) S(sisi) T(TT,Tt,tt) V(VV)
となります。


●マール柄と呼び名の話

さて、最後はマールです。
4のブルーマールと、6のバイブルーです。
特徴的なグレーの模様がなければ、それぞれトライ、バイブラックになるということは先に書きました。
この模様が、何が原因で出るか、です。

「マール」という呼び名なのだからMシリーズだろうと思われた方、確かに正解ですが、そう単純に行かないこともある、ということを覚えておきましょう。
この項は、他犬種の毛色を考えるためのステップアップも兼ねているのですから、カラーの「呼び名」問題は避けては通れない問題なのです。

犬のカラーの呼び名は、犬種により違うことが多々あります。
また、同じ呼び名でも、毛色遺伝子は違うこともあります。
たとえば、「ブルーマール」の「ブルー」という呼び方。
これは、黒い部分が退色したり、白い模様が入ったりして、グレーに見えた時にそう呼ばれるのですが、同じ状態をダックスでは「シルバー」と呼びます。「シルバーダップル」の「シルバー」ですね。
またDシリーズの影響で退色したものも「ブルー」と呼びます。「ブルーフォーン」とかですね。
R(ローン)シリーズが働いたときも「ブルーローン」と呼ばれます。

また、「ダップル」というのは、マール遺伝子が引き起こすもので、ブルーマールのマールと同じものです。
セーブルもそうですね。シェルティでは、1や2のようなカラーをセーブルと呼びますが、毛色遺伝子的には、根元が茶毛先が黒の毛のことを指します。
ですから、呼び名がこうだからこれ、と決め付けてはいけないのです。
これまでしてきたように交配の組合せでどういうときに出るかで優劣を調べたり、色素ポイントに影響を与えるかとかを見たり、毛色遺伝子のこまかな特徴を確認しながら、一番法則に合ったものを選択しなくてはなりません。

で、さて。
シェルティのブルーマール、バイブルーは、Mシリーズであることは先に書いてしまいましたが、ブルーマール、バイブルーの特徴を挙げてみましょう。
・体全体に、どこと決まった場所でなく不規則に、そこにあった色を薄める柄が出る
・目が青くなることがある
・マール同士を交配するとダブルマールとなって、目や耳に障害が出ることがある
というところでしょうか。
毛色遺伝子の特徴を見ていくと、柄ものはMとRの2種類です。
MとRの何が違うかというと、Mは、Mmである限り、地色を半分しか抜かない、ということです。
つまり、Mは、【Mm】の時、地色が黒だった場合、マール柄が現れた部分がグレーっぽい色になります(地色が茶色なら、それをうすめた色になります)。
ですが、Rは、【Rr】で白い柄が入ります。
また、Rは目が青くなったりはしません。
そういうことから考えても、ブルーマール、バイブルーで出ている柄は、Mシリーズで正しい、ということですね。


●カラー名と毛色遺伝子の配列

まとめとして、それぞれのカラーの遺伝子配列を記しておきます。

まず、全部を書き出します。
A(ay*/at*/ab*) B(BB) C(CC) D(DD) E(EE) G(gg) K(kk) M(Mm/mm) P(PP) R(rr) S(sisi) T(TT/Tt/tt) V(VV)

Aシリーズ、Mシリーズ、Tシリーズ以外は組合せが1パターンしかありませんので省きます。
また、すべて同じように出るとはいえ、Sシリーズを省いてしまうと白い色の出方がピンとこないので、Sシリーズもいれます。
ただし、Tシリーズは、シェルティ全犬共通で両方持っているので、これも省き、Aシリーズ、Mシリーズ、Sシリーズだけで、バイ持ちも入れて9種類のカラーの遺伝子配列を書き出してみます。

ピュアセーブル
 ayay mm sisi
ヘテロセーブル
 ayat mm sisi
トライ
 atat mm sisi
ブルーマール
 atat Mm sisi
バイブラック
 abab mm sisi
バイブルー
 abab Mm sisi
バイ持ちへテロ
 ayab mm sisi
バイ持ちトライ
 atab mm sisi
バイ持ちブルーマール
 atab Mm sisi


3.おまけ

●ホワイトファクター
シェルティの毛色を語るのに、バイファクター(バイ因子)は外せない要素です。
バイファクターの他に、「ホワイトファクター」というものもあるといわれています。
ホワイトファクターについては、Sシリーズのspやswといった、白の範囲の問題ではないかと考えていますが、まだ確定しきれていません。
実際のところ、シェルティには【sisi】の範囲よりも白が多く出ている犬もいます(もっとブチ模様だったり、頭だけ色がついてたりしています)。
また、ネット検索などでいろいろ調べていくと、「ブラック&タン」もある、という記述を見つけることもあります。
「ブラック&タン」は、【atat SS】の状態ですから、シェルティにはSシリーズの優性【S】があると想像できます。
(【S】は不完全優性なので、【Ssi】【Ssp】【Ssw】のすべてで、足先と胸に白い色が出ますから、【sisi】と大きな差はないのかもしれません)
ホワイトファクターについては、今後、調査・研究を続け、自分なりに納得できましたら紹介したいと思っています。

●バイ因子ありのヘテロセーブルの写真
今回、写真提供を呼びかけましたが、この1種類のみみつかりませんでした。
ttp://www.pedigreelines.com/dog/show/name/banchory-turning-point
こちらは、アメリカのシェルティのサイトで、どんどん両親犬を辿っていけるものです。
その中から、子どもにバイブラックが生まれているヘテロセーブルを探し出しリンクしておきます。
子犬のバイブラック
ttp://www.pedigreelines.com/dog/show/name/trilight-little-by-little
このページの両親のどちらかをクリックすると、上のセーブルのページへ行くはずです。
(頭に h をつけて、移動してください)
こちらは、無断で貼っていますので、バイ因子ありのヘテロセーブルの写真がみつかり次第、削除したいと思います。



今回のシェルティの写真は、シェットランドシープドッグコミュで写真提供を呼びかけ、協力いただいたものです。
無断コピー・転載などは禁止いたします。

また、コメント欄1〜6は、一般的に呼ばれている呼び名のカラーを集めて掲載したものです。毛色の遺伝子まではまったく考えておりません。
7〜9にバイ持ちのものを掲載しましたが、これは、両親のどちらかが【abab】と判明しているもので、確実に【ab】を有しているものです。
(中には、バイ持ちの特徴を有しているのでこちらに掲載したものもありますが、そういうものはコメント欄で触れています)
1〜4には【ab】を持っていないものを厳選したかったのですが、両親犬や生まれた子犬の毛色からは特定できなかったため、このような形になりましたことをご了承ください。


お写真提供に協力してくださったみなさま、ありがとうございました。
協力コミュのトピックはこちらです。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=49890378&comment_count=80&comm_id=51688

参考文献:シェルティ 毛色 などでヒットしたサイト(外国語サイトも含む)、「犬種ライブラリー シェットランド・シープドッグ」など。
Aシリーズの毛色遺伝子の特定には、見た目や組合せからの推測だけでなく、外国のシェルティの毛色サイトも参考にしました。

また、私が多くのシェルティを見比べられる環境にないこと、また、親の毛色と子犬の毛色など、両方を見ることが出来ないことから、多数のシェルティと過ごしておられ、そして毛色遺伝子のこともご存知であるMAGICさんにご協力をお願いしました。その節は、根元からの色やバイ因子有りの場合の特徴のことなど、細かいことに対し答えてくださったこと、心より感謝しております。
http://magic.milkcafe.to/
(↑MAGICさんのサイトです)


コメント(3)

おまけ

3枚ともヘテロセーブル

左:コメント欄2の左の写真と同じシェルティ。老齢になると、黒い色が減っていくことがある
中:うすい感じの色
右:濃い感じの色

左:ヘテロセーブル
中・右:トライ

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