ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

脚本執筆塾コミュの【はじめに】物語の基本

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
僕は、主催する団体等で数年前よりアマチュアを対象として脚本執筆の指南等を行ってきました。
が、「物語を考えている」という方のほとんどが“物語”というものに対しての認識が低い事に落胆を隠せません。

第1に、それらが単なる“アイディア”でしかない状態にすぎにないのに、彼らはまるで宝石を見つけたかのようにキラキラと目を輝かせて語っているということ。
そして
第2に、その物語の行く末も、目標も、何も考えられておらず、ただのイメージだけに浸り、そこから前に進めなくなってしまっていること。
いずれか、あるいは最悪なケースは双方の状態のママ、僕に語るのです。
それを、どうすればよいものか?「そりゃあ面白い!」と心なく賞賛すべきか。それとも名探偵の如く根掘り葉掘り聞き出すべきか。いやいや聞き出そうにも、彼らはそこまで考えてはいない。きっと言葉に窮して、僕の事を「重箱つつくイヤな奴」と認識するに違いない。

いままで、僕はこの“物語”についていろいろな表現を使ってきましたが、彼らがイメージしやすく、また次の作業に取りかかりやすい比喩について考えた結果。最適の比喩がありました。
ジャガイモです。

ジャガイモは、そのままでは食べられません。茹でる・揚げる・焼く等いろいろな調理方法があり、更に、その味付けを和風・中華・イタリアン・フレンチ等にする事が出来る。

これを当てはめる訳です。つまり

ジャガイモ(アイディア)は、そのままでは食べられ(作品ではあり)ません。茹でる・揚げる・焼く(脚本・小説・漫画原作)等いろいろな調理方法(形態)があり、更に、その味付け(作風)を和風・中華・イタリアン・フレンチ(コメディ・シリアス・サスペンス・ホラー)等にする事が出来る。

ここで重要なのは、第一に形態、そして第二に作風としているところです。
いやいや、作風でしょう、と思っている方。それは間違いです。
試しにYouTubeの映像を流し、その音声を消し、代わりにまるで違う音楽をかけてみてください。
例えば刑事ものの画像であっても、そこにコミカルな音楽を入れると、どんなに緊迫した場面でも楽しく見れると思います。
お涙ちょうだいの場面には怖い音楽を入れて、ホラー作品の出来上がり。
そのように、作風はいとも簡単に変える事が出来る訳です。

さて。上記を当てはめると、アイディアは、ただの食材にすぎないことが判ります。土のついたままのジャガイモを見せて「これがうまいんです」と言っても、はじめてジャガイモを見る人には判りません。つまりそういうことです。
また、料理を、その調理方法だけで説明しても、どんな味であるか判りませんよね。しょっぱいのか、甘いのか、メインディッシュなのか、デザートなのか。つまりはそういうことです。

本塾において、この部分。つまりいままでの自分の過ちを認めた上からスタートする必要があります。
まず、自分たちがやっていることは間違いである。しかしそれは方法の間違いであって、物語の間違いではありません。挫折するのはまだ早すぎです。

そしてもう一つ。僕はどんな優れたストーリーテラーだとしても、才能であるとは思っていません。所詮60兆個の細胞の固まりに過ぎません。100パーセントが努力の賜物です。

つまり、皆さんは、誰でも持ち得ているものを、自分たちの完成で磨き上げ、一つの物語を作り上げる訳なのです。
それは長くて苦しい道のりです。そしてリタイアするのがいとも簡単であるため、自分との戦いであると言っても過言ではありません。

しかし、見事物語を結末へと導き、endマークを討ち終えた時のあの爽快感は、何事にも代え難いものです。
それを、本塾にいらした全員が感じ取っていただければ幸いに存じます。

渡邊八房

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

脚本執筆塾 更新情報

脚本執筆塾のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング