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mixi小説:白球のゆくえコミュの第32話

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キーンコーンカーンコーン…

「やめ!!」



ごく一般的な学校のチャイムが鳴り、2学期の中間テスト最後の科目が終了した。

「おーし! 久々に野球するでー!!」

両腕をまっすぐ上に伸ばしながら土井が言った。


ウチの学校は地域ではまぁまぁ学力のある高校であるため、例外を除いてテスト期間中は1週間前から部活禁止となる。

なので、テスト終了後はとてつもない解放感を味わいながら部活に打ち込める。

僕たち野球バカには最高の時間だ。



「ご飯食べたら、14時に2−5の教室集合ね」

マネージャーがが各教室を回って部員に集合時間と場所を連絡していた。

「え?でもグラウンドで15時から練習じゃなかったっけ?」

「うん、そうやったんやけど、ちょっとミーティングやるんやってさ〜」

「へー、そーなんだ…」

僕は違和感を覚えながら、一方で昼飯どこに行こうかと考えた。



ウチのチームはちゃんとした監督がいない。

それほど野球に詳しくない斎藤先生が顧問となっているが、練習・試合を通して実質的な監督はキャプテンである康之が担っている。

監督・キャプテン・3番・ショート…、康之は何気なくこなしているように見えるが、自分にやれと言われても出来るものではない。

武司や土井や他の部員と比較しても、康之には全てにおいて敵わないと改めて思う。


大人の監督がいないというのも大きな理由なのかもしれないが、ウチのチームには改まったミーティングというものは殆ど行われない。

おそらく今までもチームでキャプテンを選出するときと、大会の背番号を渡すときくらいしかなかったハズだ。

それなのにこのタイミングでミーティングを行う理由は何なのだろうか…?

僕がさっき感じた違和感はこのことだった。



ふと前を見ると土井がブツブツと呟いている。

「せっかく久々の野球やのに、なんでミーティングなんや…」


第33話に続く

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