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バイクに乗ったサンタクロースコミュの我が人生で最も感動した絵 

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(エッセイ#090512)

銀河鉄道スリーナインで哲郎はある日、ある惑星に降り立った。

そこの人間達はすべて機械の体を手にいれ、永遠の命を得た。結果、どうなっていたか?
哲郎が見たものは?

死ぬことがなくなった機械人間達は、何もやる気が起きない。
壊れた建物、道路を直すものも居ない。みな、マリファナを吸ってよこになっているような怠惰な世界になっていた。

以前、アウシュビッツ収容所で、ガス室へ送られる前に閉じ込められるコンクリートの小さな部屋を見たことがある。
20人が押し込められる小さなコンクリートの部屋だ。
そこの壁に、切手くらいの大きさの絵が三つあった。

ポケットにあった小さな鉛筆で、ドイツ兵に見つからないようにからだで隠しながら書いたのであろう、床に近い高さのみょうなところに書かれていた。

その絵は、人の顔であった。ポートレートであった。ミケランジェロの絵のように、まるで、写真のようで、また、生きているような立体感があった。今からガス室へ送られ死ぬことがわかっている、そこにいた人の顔であった。

私が、我が人生で見た、一番美しかった絵が、それである。

教会に描かれた色彩豊かなミケランジェロの絵よりも、鉛筆一本で、最後の限られた時間で渾身の作品を残した、この名も無き画家のその絵に私は感動した。 そこに居た人の絶望の表情であるが、人間の誇りはすてていない、なにか、凛としたものと絶望の入り混じる、なんといっていいか、まさに、その時、その人が、そこに、このようにいたんだ!!って訴えてくる絵なんだ。

今でもあるはずだから、一度、アウシュビッツへ行って、見てみて欲しい。
涙がこぼれ、言葉を失うはずだ。
そして、また、その絵の技術の高さに、驚異的なほど高度に卓越したその写術力に感動するであろう。

もう、自分は死ぬことが分かっている。時間がないことが分かっている。
だからこそ、人は、最後に全力で生きようとするのである。

それが、今の私である。


グーフィーパパ

P.S.
添付の写真は私が、その時私が撮影した写真の一枚だ。
アウシュビッツ強制収用所を幾重にも取り囲む鉄条網。
ここには脱走できないように高圧電気が流れていた。
添付写真→(http://mixi.jp/view_album_photo.pl?album_id=32011098&owner_id=22492591&number=2375550337&page=1

この鉄条網へ身を投げ出して、自殺を選ぶ人も多かったという。
「絶望」の象徴であった。
(この写真はグーフィーパパの展示作品であり、無断で複写・配布を禁じます。)

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