海泡石（メシャム）パイプ愛好会コミュのebay.ukでのアンティーク購入について

駆け引きに大切なのは戦略とタイミング。
流山珍の場合、戦略を立てるのは好きな方だが、タイミングとは即ち天賦の才、なかなかコントロールできるものではない。
最初に言っておくが、ネットオークションの利点はズバリ安く買える事。市販で買える値段では意味が無い。
それでもメアシャムのアンティークというものにはまだまだ利点がある。なかなか出回らない物が手に入ること、市販では恐ろしい金額になっている物が、高くても新品のパイプ程度の値段で買える事。
欠点は、まだ競り落としてもいないのに、写真だけで所有欲が高まってしまう事。
人間、意地になると3年間働いて一晩だけ女郎を買うものだ。一見さんだからエッチもできない。お話するだけだ。次来る金もない。３年間働かないと。
メアシャムパイプは恋をするに十分な対象物である。もっともアンドレ・ブルトン曰く、人は靴紐と恋愛をすることもできるそうだが。
魅力的な出会いがあれば、人間は金の事を忘れる。それでも金に拘る奴はガリガリ亡者、銭ゲバ、ドケチ、人非人、クズ、キルケゴール、流山珍などと呼ばれてしまう。

めしゃむ。さんの豪華絢爛なアンティーク・コレクションに魅了され、眩光に包まれたまま、　ebayにアクセスしていた。
いきなり、凄い出物を発見。何と現在の最高入札額は、20ポンドである。1ポンド150円として、3000円。安い。早速25ポンドで入札。
他のビッターが即座に反応して30ポンドに。私は40ポンドで対抗した。
落ち着いた。値を上げてこない。勝った、、、のか？
いや、これは先方の戦略である。入札リミットギリギリで値を上げるのだ。常套手段だろう。
私は待った。待った。待った。リミット時間は午前2時。
眠くなってきたが、寝たほうが負けだ。相手がロンドンなら仕事中だ。隙は狙える。こちらの方が分が良い筈だ。眠気にさえ、勝てれば。
待った。待った。待った。

眠ってしまった。

案の定、気がついた午前3時には落札者が決定していた。私ではない。競合していた奴だった。落札価格は、50ポンド、日本円で7500円程度。充分予算内だった。

しっかし、もう半分は手に入れた気分になっていたので、大変悔しい。おや、このコミュもルサンチン帝国みたいになってしまったか？
悔し紛れに、手に入れそこなったアンティーク・メアシャムの写真を出そう。
まあ、ボウルトップに致命的な3本の引掻き傷があり、今回は縁がなかったんだなあ。