誰かを好きになるということがどれ程複雑で、どれほど悲しいかを知った。
正確に言えば、本当に好きなのかはわからない。でも、どうしようも無く愛しいと感じる時がある。会いたくて、切なくて、涙が流れる時もある。
それでも、「好きなのか」と聞かれれば、返答に困ってしまう。
好きか嫌いかで問われれば、もちろん「好き」だ。でも、恋愛に繋がるのかと問われれば、それはわからない。
結局のところ、自分自身にとっての安心できる存在。それがあの人なのだろう。
なんとも複雑で、なんとも単純なこの感情。
一緒に居れば、表情が気になってしまう。
一緒に眠れば、抱き寄せて居たくなる。
一緒に笑えば、楽しくて嬉しいと思える。
一緒だと感じれば、堪らなく愛おしくなる。
これほど好きで、これほど愛しい。
けれど、そこに恋愛感情はない。
だからこそ、そう思えるのだろう。
これを愛と呼ぶのなら、なんとも苦しく、なんとも辛いモノだろうか。
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