最後に、order,command,demandの3つの動詞は、相手に命令して〜させるという意味なので、命令する内容が時間的にこれから先のことを表すので、to不定詞をとるのでしょう。加えて、suggestと違って、order O to doはO to doの部分に重要性の比重が置かれていると思います。
私も3年生の初めくらい、動詞の語法で「目的語に与える影響度(強制力)で決まる」と教えてます。
つまり、"V O to do"の形は、「人にdoさせる」っていう<使役系動詞>の基本型であり目的語が動作をする当事者なのだけど、<提案系動詞>は目的語に対する影響が少ないため<使役系>であるこの形を取らず、特定の人が特定のことをしろという不定詞ではなくて、一般的動作を表す動名詞で表すというものです。
これはthat節時の文型にも関わり、大まかには提案系・強制系に分けて教えます。
<提案系動詞>など、目的語に対する影響度が弱い動詞でthat節をとる時は、
"S V [to 人] that S' do."(do=動詞の原形) の形。sayの文型と似てます。
[to 人]の「人」はあくまでも伝達相手で動作の当事者(doの意味上の主語)ではなく、書き換えた場合は
"S V 〜ing."
これはsuggest, proposeの他、recommendでも言えますね。
それに対して強制系動詞(命令・要求)では、that節の時
"S V that S' do." と伝達相手の[to 人]を取りませんが、書き換えた時は「意味上」、S'が動作を強制された当事者であるため、目的語にハッキリ示して
"S V 人 to do."とする。
order, commandの他、move, request, require, urgeなどもこの両文型をとります。
ただし、「意味上」動作の当事者(不定詞の意味上の主語)が伝達者(文の主語)と一致する動詞は当然動作の当事者を目的語として明示する必要がないので、
"S V that S' do."([to 人]なし)→"S V to do."になり、目的語に動作主を取りません。この形はdemandの他に、decide、agree、(自動詞ですがarrange)があります。
しかし、「意味上」文の主語が動作を行うこともあれば、他人に伝えてやらせる場合もありうる動詞も存在し、その場合
"S V that S' do."([to 人]なし)→"S V to do"もしくは"S V 人 to do"の両方がありうる。例えば、ask, desire, determineなど。
意味上の強制力は相対的なモノであるため、当然中間的な動詞もあります。adviseは伝達の意味が強いため、
"S V that S' do."も取れば、"S V O that S' do."も取る。
書き換えると、「意味上」中間的強制力を持つため、
一般的動作として助言する"S V 〜ing."も取れば、具体的相手を指す"S V 人 to do."も取る。
この後、「意味上」強制力を持った"S V 人 to do."は、動作の当事者(目的語)を主語にして受動態になりうるのに対して、「意味上」強制力がない"S V 人 to do."(ex. I want you to 〜.など)は、「意味」の主体が目的語である「人」ではないので受動態にはならない、って話につなげます。