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Pの『THE つだん部屋』コミュの少女

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【コピペ】



あるところに少女がいた。
少女は公園で、いつも一人で遊んでいた。
公園で遊んでいる他の子供達は、少女にはあまり近寄らなかった。
子供ながらに謎めいた雰囲気を持つ少女には、誰もが、子供達の親でさえ、近寄り難かった。
少女は美しかった。
中には少女と仲良くなろうという子供も居た。
ある少年が少女に話しかけた。

「どこに住んでいるの?」

「何歳?どこの学校に行っているの?」

少女は答えた。
ここから少し歩いた所にある家に住んでいること、先月9歳になったこと、学校には行っていないこと。
少女は少し寂しそうな顔をした。
魅惑的な表情だった。
少年は赤くなった。
なぜか、胸が心地よく締め付けられた。
少女は、少年が通っている学校の、どんな女の子とも違った。
公園で遊んでいる、他の女の子とも違った。
一言で言えば、大人だった。
身なりがよかった。
礼儀正しかった。
そして何より、子供とは思えぬ色気があった。
少女はあまり気付かれない程度に、軽く化粧をしていた。
とても良い香りがした。

「名前、なんていうの?おれ、健太」

「優理」

「ゆうりちゃん、か」

「けんた君、ね。優理、お友達ができてうれしい」

少女は嬉しそうに微笑んだ。
とても可愛らしい笑顔だ。
少年は少女を家に誘った。
楽しいゲームがある、マンガがある、美味しいお菓子がある。
しかし少女はまた寂しそうな顔をした。

「ごめんね。優理、他の子のお家に行くとパパに怒られるの」

「えー変なのー。そうかー、厳しいパパなの?」

「うん・・・パパ、優理のことすぐ怒るの・・・」

「ママは?ママも怒るの?」

「・・・優理のママ、お家にはいないの。天国にいるんだよ、ってパパが言ってた」

少年は同情した。
ママがいない、というのはちゃんと理解できなかったが、すぐ怒る怖いパパと2人きりで暮らしている、というのが可哀想に思えた。
しかし少年には何と言ったらいいか分からなかった。
すると少女は言った。

「ねぇ、けんた君。うちに遊びに来ない?」

「え、いいの?」

誘いに喜ぶ少年。

「うん。今からでも良い?そろそろ暗くなるかも知れないけど・・・」

時刻は17時を少し回っていた。
気付けば、公園には誰も居ない。
本来なら家に帰る時間。
しかしここで誘いを断る訳はなかった。
自宅の電話番号は覚えている。
少女の家からでも電話をさせてもらえばいい、と少年は考えた。

「平気だよ。少しくらい遅くなっても、大丈夫」

「良かったぁ。じゃあ、行こー」

こうして2人は少女の家に向かった。


15分ほど歩き、辺りが徐々に暗くなり始めてきた頃、少女の家に着いた。
少年は驚く。
そこはとても立派な洋館であった。
表札にはローマ字で名前が書いてあった。
少年には読むことが出来なかったが、そこには【TERASAKA】と書いてあった。

「うわぁ〜。すごいな〜。ゆうりちゃん、ここに住んでるんだ〜」

「うん」

少女が玄関のカギを開けて中に入る。
中は少し薄暗かった。
そしてどことなく・・・陰鬱な空気が流れていた。
しかし少年はまったく気にしなかった。
そこら中に飾ってある珍しい装飾品の数々に、少年の心は奪われていた。
少女は、館の一番奥の部屋を目指す。
廊下の突き当たり。
重そうな扉の前に着いた。

「ここがゆうりちゃんのお部屋?」

「ううん。ここは、パパがお仕事してるお部屋」

「パパの?」

パパに挨拶ってことなのかな?こういうときは、おじゃまします、って言うのだったけな。
少年は考える。
重い扉を開けながら、優理は言う。

「パパ、また連れてきたよ」

そして健太くんは、私の部屋に入ってきた。
食事を終えて、私の可愛い優理は、部屋に戻っていった。
美味しかったね、優理。
ちゃんと歯を磨いて寝るんだよ。
また、連れておいで。

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