イーグルスファンコミュの【楽天】辛島航２年ぶり復帰登板で５７３日ぶり白星　４連敗中のチーム救った&交流戦のキーマンはセ・リーグ熟知の炭谷銀仁朗・・・青山浩二の「一投両談」

阪神・ガンケル―楽天・岸孝之…スタメン発表

◆日本生命セ・パ交流戦　２０２２　阪神―楽天（２６日・甲子園）

　【楽天】

　１（左）西川、２（遊）小深田、３（二）浅村、４（右）島内、５（三）渡辺佳、
６（中）辰己、７（一）マルモレホス、８（捕）炭谷、９（投）岸

　【阪神】

　１（中）近本、２（遊）中野、３（一）大山、４（三）佐藤輝、５（左）糸井、
６（二）糸原、７（右）高山、８（捕）長坂、９（投）ガンケル

岸が２６日の阪神戦先発　「何か攻撃の面で役に立ちたい」

岸が２６日の阪神戦（甲子園）に先発する。
３７歳のベテランはここまで７試合に登板し、田中将と並んでチームトップの
４勝（１敗）をマーク。
甲子園での登板は２０１７年６月１８日、阪神戦で８回無失点で白星を挙げて以来、
１８０３日ぶりとなる。
２５日、「普段投げることのない球場。
何か攻撃の面で役に立ちたいなと思っている」と〝二刀流〟の活躍を誓った。

【楽天】辛島航２年ぶり復帰登板で５７３日ぶり白星　４連敗中のチーム救った

◆日本生命セ・パ交流戦　阪神１―６楽天（２５日・甲子園）より

左肘の手術から復活した辛島が５回３安打１失点の好投で２年ぶりの勝利。
チームの連敗を４で止めた。
１１連勝後は２勝１０敗と苦しんでいたチームの苦境を救う価値ある１勝。
今後のチームの行方を楽天担当・長井記者が「占う」。

球団史上初の大型連勝から一転して急ブレーキがかかっていた状況下。
この日負ければ今季初の５連敗と、長いトンネルに入りそうな暗雲を辛
島が振り払った。２回、大山に一発を浴びるも、
その後はキレ味鋭いスライダーを武器に凡打の山を築いた。

昨春に左肘のクリーニング手術を受けたため、２年ぶりとなった登板で
５回６８球１失点、２０年１０月２９日の西武戦（メットライフ）以来５７３日ぶりの
白星を挙げて球団左腕初の５０勝。
「余裕が出てきたのは（降板後の）６回くらいから」と冗談まじりに話したが
「勝ててよかった」と連敗脱出の喜びをかみ締めた。

テンポのいい投球は打線にリズムを生み、８戦ぶり２ケタ安打で６点を奪った。
石井監督は次回も中６日で先発させる方針を示し「与えられた仕事を十分やってくれた。
チームとしても大きい」と目を細めた。

今季３勝を挙げていた涌井が右手中指の手術を受け、
１軍復帰まで約３か月要する見込み。
セットアッパーのブセニッツは右足骨折で長期離脱を強いられた。
投手陣に故障者が相次ぐ重苦しいムードは、辛島の復活で和らいだ。
先発ローテの穴も埋まり、打線が３回に見せた４連打のようなつながりを見せれば、
再び勢いは戻るだろう。

２４日の試合前。指揮官は「交流戦で数字を上げる選手も出てくるから、
そういう選手が出てきてほしいですね」と“ラッキーボーイ”の出現に
期待を寄せていた。
１４年目のベテランに「ボーイ」という表現はおかしいかもしれないが、
働き盛りの３１歳。ここから存在価値を高めていってほしい。

交流戦のキーマンはセ・リーグ熟知の炭谷銀仁朗・・・青山浩二の「一投両談」

楽天は２６勝１５敗１分けの首位で交流戦に入った。
青山浩二アカデミーコーチが４月末から５月にかけて１１連勝をマークした
好調の背景と、
今後の課題を「一投両談」で分析。また、セ・リーグを熟知している
炭谷銀仁朗捕手を交流戦のキーマンに指名した。

４月２６日のロッテ戦（ＺＯＺＯ）から５月１１日の同カード（楽天生命）まで
球団最多の１１連勝。投手陣の踏ん張りが一番の要因だと思います。
先発がしっかり６回まで投げてブセニッツ、安楽ら中継ぎが踏ん張り、
抑えの松井裕につなぐ。この流れができたことで打線とのかみ合いもよかった。
１点取られてもすぐに追いつき、逆転する。チームとしてのストレスがなかった。
投手陣が粘ってさえいれば勝てる雰囲気がありました。
２０１３年に日本一になった時も接戦に持ち込めば、逆
転やサヨナラ勝ちが多かった。“逆転イーグルス”なんて呼ばれたこともありました。
似ている部分もあるのかなと思います。

好調だった流れが変わったことを象徴したシーンが、
連勝がストップした１１日のロッテ戦（１●３）にありました。
０―０の３回２死一、三塁の好機で打席には好調の浅村が入りました。
ここでベンチのサインは一塁走者の山崎に対して「グリーンライト」
（選手自身の判断で全球盗塁許可）。
山崎は絶対にここは失敗してはいけない場面でした。
あそこは例えグリーンライトのサインが出ていても走らないのがセオリーです。
石井監督は山崎に対して、試合の流れを読んだり、ベンチの戦術の意図を
理解することを求めているんだと思います。
試合後に石井監督が「愚策だった」と自らを責めていましたが、
山崎を信頼して起用したことに対して、自分の否を認めているような感じにも
取れました。

故障者の続出も痛手でした。投手陣では勝利の方程式の一角として
１勝７ホールドをマークしていたブセニッツが右足の骨折で離脱。
小深田も左肩の負傷で一時離脱し、投打のバランスが崩れてしまった。
ブセニッツの穴を埋めるには３人は必要。体力的にきつくなる時期でもありますし、
ここから交流戦も始まり、中継ぎの回転数も早くなる部分が不安です。
石橋、鈴木翔、渡辺佑らに期待したい。

さて、その交流戦ですが、ビジター球場での試合になると、ＤＨがないため、
投手への代打もどんどん使うことになる。細かな戦術が多くなってくる。
代打のタイミングや、延長戦のことを考えると、
ブルペンは今まで以上に忙しくなることが予想されます。

チームの最高成績は１３年の２位です。
初優勝のカギを握る選手はセ・リーグの戦い方を熟知している炭谷になると思います。
セとパではストライクゾーンの判定も微妙に違います。
審判とのコミュニケーションの取り方や球場の狭さ、風の吹き方、
打者の特徴なども頭に入っている。
投手陣は相手打者のデータを見ても、特徴をつかみきれなかったりする。
炭谷が長いプロ生活で蓄積したデータをうまく配球に生かして
引っ張ってもらいたいです。

交流戦で調子がよかった１３年は他のチームが「これは勢いが止まらないな」と
思った頃にはマジックがついていた。
この１８試合がリーグ戦再開後の順位に直結するので、
何とかいい位置で終えてもらいたいです。