イーグルスファンコミュの北川内角打ち改造　ヤクルト畠山からアドバイス

北川内角打ち改造　ヤクルト畠山からアドバイス

　宮崎から仙台に持ち帰った手みやげは、内角打ち職人秘伝の「技」だった。

北川が２３日、コボスタ宮城室内練習場のマシン打撃で快音を響かせた。

１８５センチ、８２キロの体全体を使ったスイングで、内角球を次々とたたきつぶす。

「トップの位置を大きく取って、手だけでなく体全体で内角を引っ張る。

体を大きく使うことを心がけています」と昨季からの変更点を伝えた。

思わぬ出会いで内角打ちに開眼した。明徳義塾の先輩、ヤクルト森岡に師事して８日から１８日まで

宮崎で合同自主トレを行った。図らずも、セ・リーグ打点王の畠山と一緒に練習をする機会を得た。

初日の打撃練習を終えた直後。「おい」と声をかけてきた畠山に、いきなり核心を突かれた。

畠山　お前、さてはインコース引っ張れないだろ。

北川はその瞬間が忘れられない。「僕の打撃、１回見ただけですよ。それで課題を言い当てられた」。

だからこそ助言が身に染みた。「内角を反対方向にという意識ばかりで、トップが小さいし、

手打ちになっていた。体全体を使えば内角が引っ張れるし、打撃の幅も広がると教わりました」。

昨季はプロ初打点を挙げたが、本塁打は０。

畠山へ感謝を伝えるために、今年こそ内角球を右中間スタンドにたたき込む。



松井裕“救援失敗０”目指す！マー君から教え「道具にこだわれ」


守護神２年目を迎える松井裕が２３日、コボスタ宮城の室内練習場で自主トレを公開した。

今月上旬から１９日まで２年連続で合同自主トレ（場所は非公表）を行ったヤンキース・田中の助言も

あり、今季はスパイクの歯の本数にもこだわる意向。疲労がたまりにくい「脱力フォーム」も実現させ、

２年連続最下位に低迷したチームを押し上げる。

明るい表情で汗を流す松井裕の姿があった。昨年の同じ時期は先発で２桁勝利を目標としていたが

正式に役割が決まっておらず、開幕前の３月に抑えに転向した。３４球のブルペン投球を行った左腕は

守護神２年目に向け「今年は明確に仕事が決まっている。

４０セーブ、救援失敗０、防御率０・７５（以下）を目標にしたい」と意気込んだ。

目標を達成する自信がある。合同自主トレを行った田中からは「もっと道具にこだわった方がいい」と

助言を受けた。物持ちがよく、高校時代もプロでも野球用具はひとつの形にこだわってきた男にとって、

偉大な先輩の言葉は心に響いた。

着目したのがスパイクだ。昨季は球団新記録の３３セーブ、防御率０・８７を残したが、踏み出す右足の

力が強すぎて「ブレーキ」となることがあった。体重移動がうまくいかず上体が後方に残り、左肘が前に

出ないことで　制球を崩したのだ。ここまで使用しているスパイクの靴裏の歯の数は爪先に６、かかとに

３だが、爪先を６から３に減らした右足用をメーカーに発注済み。土との摩擦力が減ることで体重移動も

スムーズになる新スパイクは、２月のキャンプ中に手元に届く予定だ。

ブルペン投球では、スパイクと同様に「脱力」を意識する一環で着手している新フォームも披露した。

右足を上げた際、これまで胸の位置でキープしていたグラブを、へその位置でバウンドさせるように

上下動させた。このフォームが固まれば肩の力を抜いたスムーズな投球が可能となる。

「１２０％の力で１２０％の球を投げたら打者は打ちやすい。７５から８０％の力で１２０％の球を

投げたい。そうすれば疲れもたまらずに連投もできる」と狙いを語った。

最も強く意識する目標は「救援失敗０」だ。昨年は８月８日の日本ハム戦（札幌ドーム）で９回の１点差を

守れず、唯一のセーブ機会失敗。「もう失敗はしたくない。

開幕戦の９回に投げるイメージで練習してます」。

田中は楽天時代の１３年に２４勝無敗と「失敗０」で球団初優勝に貢献した。

大エースと共有した時間が、２０歳を成長させている。



マー君　登場曲ファンモン「あとひとつ」を松井裕に「使えよ」

コボスタ宮城で自主トレ中のヤンキース・田中が松井裕に、自身が楽天時代に使用した主催試合の

登場曲「あとひとつ」（ＦＵＮＫＹ　ＭＯＮＫＥＹ　ＢＡＢＹＳ）の継承を認める考えを明かした。

前日２２日に２人で出演したラジオ番組で、松井裕が昨季から使用している

洋楽の「Ｃｅｎｔｕｒｉｅｓ」（Ｆａｌｌ　Ｏｕｔ　Ｂｏｙ）以外にも「アレンジを考えている」と新登場曲を使う構想を

披露。これを受け、田中は「あとひとつ」を「使えよ、という話はしている」と明かした。

同曲は１２年以降、田中が９イニング目の投球に入った時だけ流された。

守護神の松井裕には最適だが…。田中によれば松井裕は「無理です…」と恐縮していたといい、

実際に継承されるかは微妙だ。




ドラ７村林、太れない悩み…現在74キロ「80キロぐらいに」


ドラフト７位ルーキーの村林が当面の目標を「体重８０キロ」に設定した。

高校時代は身長１メートル８０で体重７２キロ。元々、「多めに食べるとすぐに吐いてしまう」と

話すように「太れないこと」が悩みで、入団後に「自分は周りに比べて体の線がかなり細い」と

危機感が高まった。

寮の食事でもタンパク質を多めに摂取することを心掛けており、現在は７４キロまで増量。

この日もコボスタ宮城で行われた新人合同自主トレでランニングやウエートトレーニングを行うなど、

まずは体力強化がテーマとなる１８歳は「ゆくゆくは８０キロぐらいにしたい。

体脂肪率も１１％から１３か１４％まで増やしたいです」と目標を語った。




＜ガッツ若ワシ＞パワフルな長距離砲


山田大樹

目前の目標は１軍で試合出場できる支配下登録だ。だが昨年１２月の新入団発表会で明かしたのは

もっとスケールが大きかった。「将来は本塁打王になるのが夢」。高校通算３０本塁打の長距離砲で、

長打力にはかなりの自信がある。

三重・菰野高の練習場では「建物数階の高さはある右翼フェンスを越えるくらいならよく打っていた」と

平然と言う。「子供のころ鬼ごっこばかりしていたから足が鍛えられた。今は伸縮性のあるジーパン

しかはけない」と明かすように、発達した下半身がパワーの源。「すしならサーモンが好物。

４０貫は軽い」と旺盛な食欲で、肉体を養ってきた。

巨人・高橋由伸監督の現役時を理想と考える。幼少期から憧れた存在で、同じ左打者として

「高橋さんのように、逆方向にも鋭い打球を飛ばせる打者になりたい」と思い描く。

この冬は高校の先輩、辻東倫内野手（巨人）に話を聞く機会があり、

「プロで野球に取り組む姿勢を学んだ」と心の準備も整えた。

趣味は散歩で、１時間程度なら平気で歩く。「周りを見るだけで楽しい。白い家があったりすると、

ああいう家を自分も建てて住みたいなあ、とか思う」。

素朴で独特な語り口は、天才肌だった鉄平（前オリックス）を思わせる１８歳。

目標へマイペースで歩み始めた。