イーグルスファンコミュの若手、先発枠争い激化など・・・

東北楽天１軍、沖縄本島に移動　若手、先発枠争い激化

東北楽天の１軍メンバー３６人が１５日、１４日までキャンプを行っていた沖縄県久米島町から沖縄本島に移動した。

投手陣は釜田佳直投手や則本昂大投手（三重中京大）ら１７人、野手陣は嶋基宏捕手や鉄平外野手ら１９人が金武町に入った。
　１６日は金武町で練習を行い、１７日から始まる沖縄本島各地での練習試合、オープン戦に備える。

◎「開幕投手を」闘将ハッパ

チーム内で先発枠争いが熱気を帯びている。ローテーション枠は６。不動のエース、田中を除いて５ある指定席を、昨秋キャンプで星野監督に目をかけられて特訓を受けた辛島、釜田、塩見、菊池、戸村の５投手に、現在２軍で練習中の美馬や新人の則本らも加わって激しくしのぎを削っている。

今キャンプで最も目立っているのは、５年目の左腕辛島。１２日の紅白戦に先発し２回を無安打無失点。得意のカーブで松井から空振り三振を奪うなど上々の仕上がりに、「次もこの感じで投げられればいい」と口調も力強い。
　２年目釜田も元気いっぱいだ。紅白戦は３回２安打無失点。直球に伸びがあり、カーブの制球も「いい感じ」。キャンプ中は笑顔が多く、順調ぶりがうかがえる。

菊池と戸村は２試合ずつ登板したがいまひとつ。星野監督が「５人の中で一番勝つと思う」と期待する菊池は２戦共に２回２失点。昨季３勝の戸村は９日の登板で２回７失点。２人とも変化球の制球に苦しんだ。

塩見は状態がまだ上向かないというものの、１３日は２回無失点とまずまず。則本は２戦で計４回無失点と期待以上の好投。先発枠に食い込む可能性は十分ある。昨季８勝の美馬も２軍で力強い球を投げ込んでいて、昇格を待つだけだ。

佐藤投手コーチは投手陣全般の調整ぶりに「調子のいい悪いはあるが、みんな待通りの伸び」と一定の評価をした上で、「試合で制球を継続できるか。若いやつは実戦で投げて覚えないといかん」と話す。

田中がＷＢＣ日本代表候補の宮崎合宿で抜けている現在、星野監督は「開幕投手が空いてるぞ」と若手投手陣にハッパをかける。「まだまだドングリの背比べ。誰が出てくるか楽しみ」と闘将。１７日の練習試合、阪神戦（宜野座）を皮切りに始まる対外試合でのマウンドに注目したい。

７年目・山本、初１軍！“がに股打法”で打撃開眼

楽天は１５日、久米島から沖縄本島に移動した。金武町ベースボールスタジアムを拠点にして、１７日の阪神戦（宜野座）を手始めに、対外試合に突入する。入団７年目の山本大明捕手（２４）が初の１軍昇格。田代富雄打撃コーチ（５８）のアドバイスで取り入れた“がに股打法”で打撃開眼。外野手にも挑戦して生き残りをかける。

滑り込みで山本が１軍初昇格だ。久米島を離れ、沖縄本島に向かうメンバーに選ばれた。「昨日（１４日）の夜に言われました。（２軍で）久米島に残ると思っていましたのでうれしいです」。プロ７年目、初めての１軍にやる気をみなぎらせた。

１２日の紅白戦で二塁打を放ちアピールが実った形だ。昨年は夏場まで２軍で打率１割台を低迷。「オフのクビを覚悟した」と言う。だが、当時２軍打撃コーチだった田代コーチの助言で覚醒した。巨人・村田を育てたのと同じ、名伯楽の指導で“がに股打法”へフォーム改造すると、２軍で１１打席連続出塁を果たすなど、開眼した。

秋季キャンプでは星野監督の意向で外野挑戦も決まった。「試合に出られるならどこのポジションでもいい」。キャッチャーミット、内野手用グラブ、外野手用グラブを持参して、出場機会を虎視眈々（たんたん）と狙っている。

昨オフには結婚。守るべきものができて意欲も高まった。１月には沖縄・うるま市で嶋らと自主トレをしてきた。「自主トレメンバーでボクだけ２軍だったので何とかして１軍に上がりたかった」

名伯楽の教えで、１軍切符を勝ち取った山本。背水の陣で臨むプロ７年目、自らのバットで１軍定着の足がかりをつかむ。