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かっぱとえくぺりコミュの台本てきな?

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とりあえず、プロットだけでも良いんでアップしましょう

コメント(68)

最初に書いてたプロットの台本を、少しずつアップします
タイトルは「天使の中指」(仮題)

プロローグ

歩道、ゆらゆらと歩く目線、フォーカス前後
手を見るマサト
マサト「俺はなんて事をしてしまったんだ」
膝を着くマサト
マサト「俺は…俺は…」
車アップ、クラクション
マサト膝を着いたまま顔だけ右を向く
車さらにドアップ、クラクション大
ホワイトフェード

タイトル、キャストクレジット
静止画、町並み、ホワイトフェード
マサトと車がぶつかる瞬間の静止画
クロスフェードで古ぼけたアナログテレビに映る静止画
ゆっくりズームアウト
テレビのスイッチが切れる
真っ白な部屋で、それを見つめるマサト
天使の側面ウエストアップ
天使「はぁ〜、何やってんだか。まったく人間って奴は。。。なあ君もそう思うだろ?」
声に驚き振り向くマサト
天使「え?どうしたの?」
しゃがみ込む天使
尻餅をついたまま後ずさりするマサト、正面
マサト「あ…あ…」
マサト側面、逃げようと反転する、天使の足にぶつかる、右へ
天使正面、足下にマサト
天使「いやいやいや、どこ行くつもり?」
見上げるマサト、そのままもう一度反転
側面、天使の足にぶつかるマサト、左へ
しゃがみ込みマサトを見る
天使「まあ落ち着けって」
マサト尻餅
天使「ま、驚くのは分かる。いままでもれなくそうだったからなぁ。。。でもだーじょぶ!悪いようにはしないから」
マサト尻餅の体制のまま首を振る
天使「あーんしんして。。。ほらここの部屋よーく見てみ。」
マサト部屋を見回す
マサトの目線、白い部屋パン、真ん中に天使
天使「真っ白だろ?ここはねぇ、あの世とこの世の境目なんだ。。。わかる?」
首をぶるぶる振るマサト
天使「だよねぇ〜。いっきなりそんな事言われても理解に苦しむよねぇ〜」
首を縦に振るマサト
天使「ほらあのテレビ」
テレビを指差す天使
天使「あれ、一時停止してるだけなんだよねえ。再生ボタンを押すと、君は死んじゃう。。。わかる?」
首を振るマサト
天使「そうだよねぇ〜。てかマサト君、君さっきから一言も喋ってないけど、どっか具合でも悪いのかい?」
驚きの表情のマサト
マサト「なんで俺の名前を…」
天使「あったりまえじゃ〜ん!!だって僕、天使だよ」
天使、笑顔
上記のストーリーは一日での撮影が難しい為、簡単なエチュード的なストーリーを作りました。これなら丸一日あれば撮影可能だと思います。




1 部屋 夕方

マサコ「な〜んであんたはいつもいつも嘘ばっかりつくの!!!タケシ!あんたのせいでジュンコちゃんがどれだけ傷付いたと思ってんの!!!!!」
タケシ「うるせぇ。怒るとまた皺が増えるぜおふくろ」
部屋を出るタケシ
マサコ「あ、ちょっと待ちなさい。タケシ」
テーブルの上の写真立てを見るマサコ
マサコ「アナタ、あの子はいつからあんな子になってしまったのかしら…」
雨の音
マサコ「雨?やだ、洗濯物入れなきゃ」
立ち上がるマサコ
雨が降るマンション

2 部屋 夜
携帯をかけているマサコ壁を見る
時計22時
携帯アナウンス「現在、電波の届かない所におられるか…」
マサコ「もお、なにやってんのかしら。まったく」
タケシ鬼の形相で帰ってくる
タケシ「おふくろ大変だ!さっきそこで!」
玄関を指差すタケシ
マサコ「何?何があったの?」
タケシ「人が…人が殺される所を見た…」
一瞬フリーズするマサコ
マサコ「はいはい、そうですかそうですか。で、ご飯は食べてきたの?」
タケシ「ちがうんだおふくろ。ホントなんだよ。信じて…」
マサコ「で、今回はどういうオチなの?」
タケシ「ホントなんだって!」
マサコ「ご飯、そこにあるので適当に食べなさい。かあさん寝るわ」
寝室に向かうマサコ
台所に手を着くタケシ、右手フレームアウト
タケシ「おふくろ、ちょっと待って」
マサコ「ん?何?」
振り返るマサコ
マサコアップからティルトダウン、胸にナイフが突き刺さっている
マサコ「あ…あ…」
マサコ座り込み絶命、ナイフ抜けてる、フレームしたから血染めのナイフと右手ゆっくりフレーム中央へ
タケシ「ホントに見たんだよおふくろ」
インサート 夜の町の殺害シーン、右手が交互に入れ替わる
タケシ「俺は一度も嘘なんかついちゃいないさ。全部ホントの事なんだ」
自分の首にナイフを当てるタケシ
暗転

3 部屋 朝
電源の入ってないテレビ
ニュースの音声「…週明けにも予算は成立する見込みです。では次のニュースです。昨晩未明に起きた男子高校生母親殺しのニュースです…」
フェードアウト



意見があればなんなりと
ナイナイについてプロットが終わったと安心していましたが、プロデューサー的な事を考えてみますと、大変なことに気づいてしまいました。
それは、ナイナイのテーマ、そして、我々暁座のテーマであります「障害理解=人間理解→自分理解」の部分が抜け落ちていました!
なんと言う事でしょう!!
すいませんでした。
じつは、プロットを書く前に頭の中にはぼんやりとあって脚本段階で入れ込もうと思っていました…。
それは、ナイナイの手が「不良品」であるというエピソードです。
ここに、障害というものをイメージさせ、まっつんの視覚障害も混ぜ込みながら描いて行きたいと…。
では、どうするか、コータは手の不良品について最初は驚くが、それを直すのは初期化が必要で、今のナイナイではいられなくなる!ということで悩む、ツトムは別に初期化でも良いんじゃないかという考えですが、アンナはコータとナイナイの関係から本当にいいのか?と考えます。
「障害を個性と見る」「今のナイナイを尊重する」コータに必要なのは、他の誰でもない今のナイナイなんだと気づかせて上げたいです。
また、その不良品である事に一番傷ついてるのは、ナイナイだというシーンも入れたい。また、人はそれぞれの「不良品」な部分をみんな背負って生きているんだという事が言えれば、「障害理解=人間理解→自分理解」につながって行くのではないか?と思うのですが…どうでしょうか?
エチュードの加筆をしてみました

1.5

1.1
駐車場 ユキコが男を殴り続ける
公園 ベンチで話すタケシとユキコ
ユキコ「でもねタケシ君、あの事でジュンコちゃんは…」
タケシ「先生!俺ウソなんかついてないよ」
ユキコ「あのねタケシ君。ジュンコちゃんは女の子なの。男の子が守ってあげなきゃいけないのよ」
タケシ「…つき」
タケシの言葉にカットイン ユキコが男に唾をはきかける 何かしら罵倒している
ユキコ「え?なに?」
顔を寄せるユキコ
暗転
タケシ「嘘つき」




1と2の間に挟もうと思います
ユキコ役は美代さんで、男役は俺です
 
先日は雨の中の撮影お疲れ様でした。

私は参加していたにも関わらず何も出来なくて失礼しましたm(__)m

あれから私、岩木は三日未晩、高熱が続きまして大変だったんだけど皆、風邪引いてない〓

それから監督、腰は大丈夫ですか〓

そしてお母さん、皆の為に美味しい食事をありがとうございました。
お世話になりましたm(__)m

>美代さん
熱出してましたか〜確実に前日の飲みが悪かったのかと思われます
ホントにお疲れさまでした
p,s,腰はダメですげっそり
お久しぶりです
先ほどプロデューサーの市川さんとの話で、ナイナイの映画化の件ですが、当面の間凍結します
以前、ここにも書いた天使の中指をメインに進めて行きます
監督は変わらず市川さん
助監と脚本は中原
カメラマンと編集は小松原
制作と音声は杉咲
キャストは現在の所は金子、岩木、雄太、市園、松林etc

実際はこれ以上の人数になると思いますが、ひとまずこのメンバーは確定です
途中経過は随時アップしますので、暇な時にチェックしておいてください

現在のところ、前半部分だけ書き上がりました

s-1

にやけながら歩く健二
健二「ついに俺も結婚か〜。まさかまさかだよなあ」
色々な女性の静止画
健二「由美子に真美に幸子。いい女はいっぱいいたけど、結婚しようなんてこれっぽっちも思わなかったもんなあ〜」
ほくそ笑む健二
健二「むふふ。この俺が結婚…悪くないね」
車の中のAとB「ほら、あれですよ」
指差すA、チラ見するB
車通りの少ない車道で、五百円玉を発見
何気なしにしゃがみ込み、拾い上げる健二
健二「神様は俺の味方だね」
車の中のAとBの後部座席から「前」
A「え?」
B前を向き「え〜!!」
健二が車に気付いた時には、衝突寸前で静止画
s-2

静止画がテレビのブラウン管に映る
徐々にズームアウトすると、真っ白な部屋に健二が立ち尽くしてる
健二「ここは?」
天使「え?ここ?ここはねぇ、精神と時の部屋みたいなところかなぁ」
天使と健二ツーショット
天使はカジュアルなファッション
健二は腰を抜かし後ずさり
健二「誰だ」
天使「天使天使」
振り向いた先には天使がいる
天使「え?どこ行くつもりなの?」
健二「うわぁ!
健二はさらに反転するが、天使の足にぶつかる
健二「俺、どうかしちまってるよ」
健二の肩に手を置く天使
天使「まあ落ち着きなよ。今、大事な時なんだからさぁ」
健二「いや、だって俺、さっき車がぶつかって…」
天使「そう。でも、実際はまだぶつかってない。君は生きてる」
健二「…え?全然わかんないけど」
天使「だよねぇ〜。ここにくる奴みんなそう言うんだよねぇ〜」
テレビを指差す天使
天使「ほら。今あそこで止まってるでしょ?これの再生ボタンを押すと、君はここから消えてなくなる」
リモコンの再生ボタンを指差す天使
天使「試しに押してみる?君死んじゃうけど」
リモコンをテレビに向け、押そうとする天使
天使「ってウッソ〜ん。まだ押さないよ。だって君がここに来たって事は、まだ人間界に戻れるチャンスがあるってことだからね」
健二「これは夢か?なんなんだ?」
頬をつねる健二
天使「ねえねえどうする?生きたい?死にたい?」
健二「…生きたい…」
天使「え?なんで?」
健二「なんでって…漠然と…かな」
天使「そっかあ〜。希望とか無い感じだぁ〜。ちょっと待ってね、報告書見るから」
報告書を見る天使、あっけにとられてる健二
天使「なあ〜んだ、君ダメ人間じゃ〜ん。ひどいねこれは」
ページをめくる天使
天使「両親は共に愛人を作って蒸発、預けられた祖父母からの虐待、非行に走るが中途半端、33歳の現在も女から金を巻き上げて暮らす毎日。いわゆるヒモってやつか」
健二「ちょっと待て、なんだよそれ」
天使「これ?だから君の報告書だって」
健二「だからなんでお前がそんな事知ってんのかって聞いてんだよ」
天使「あのさぁ君さぁ、お前ってのやめない。こんな身なりしてるけどさあ、一応天使だからさぁ」
健二「なんなんだよこのガキャあ〜」
天使「あんさ〜、ちょっと勘違いしてね?君33だよねぇ、僕今年、数えで言うと…え〜と5万…え〜と…まあそんな年齢だからさあ、君のがずっと年下なわけよ」
健二「もう全然わかんねえよ〜」
天使「わかんないか〜。じゃあちょっとリアルに感じる方法があるから、やってみよっか」
リモコンのスロー再生を押す天使
天使「ほらほら、ぶつかるぶつかる」
テレビの中の映像が車と体がぶつかった瞬間に静止
健二「痛ってえ〜!!!!!」
天使「でしょ〜」
巻き戻しボタンを押す天使
健二「痛えよ〜」
天使「え?まだ痛い?」
健二「ん?痛くない。なんでだ?」
天使「ちょっとだけ巻き戻したからね」
健二「てか、これマジ?」
天使「マジマジ大マジ」
健二「マジかよ。最悪だ。神様は俺の味方なんかじゃなかったのか〜」
天使「なに言ってんのさ。もちろん神様は味方だよ。だって僕天使だもん」
健二「はあ」
s-3

暗転明け、目覚まし時計を止める手
勢いよく起き上がる健二
健二「夢…か?」
体をチェックする健二
健二「夢だよな。夢に決まってる」
xxxx
天使「え?なんで生きたいの?」
xxxx
健二「なんでって言われてもなぁ〜。いやいやあれは夢だから」
冷蔵庫を開ける、歯を磨く、新聞を読む
健二「そういえば昨日は22日だよなぁ〜。…あれ?」
精神と時の部屋
安物の天使の衣装の天使
天使「君も諦めが悪いね〜」
健二「わっ!何?なんで?てか何その格好」
腰を抜かす健二
腕を広げる天使
天使「何って、君が僕の事を信じてくれないからさぁ、急遽ドンキで買ってきちゃったよ〜」
健二「ドンキって、あのドンキナグール?」
天使「略してドンナグね」
健二「ドンキって言っちゃってるし」
天使「でさあ、もう一度聞くけど、ホントに生きたい?」
健二「…うん」
天使「君の意向はわかった。じゃあここからが本題」
ゴクリと唾を飲む健二
天使「一度死んだ人間が再び人間界に戻る為には、文字通り生まれ変わらなければならない」
うなづく健二
天使「そこで君に試練を与える。その試練を乗り越えた時、君は初めて生まれ変われるだろう」
健二「なんか急に堅苦しくなったけど、具体的にはどういう?」
天使「お。いいねぇ〜乗ってきたねぇ〜」
照れる健二
天使「それじゃあ、もうちょっと突っ込んだ話をしようか」
㊝と書かれたフリップを立てる天使「はいドーン」
天使「金融関係の話じゃないよ。テーマは優しさ」
健二「優しさ」
天使「若干アバウトな感じがすると思うけど、君が生まれ変わる為には必要な要素なんだね〜」
健二「優しさ」
天使「人に対して優しく出来ているのか、出来ていないのか。出来ていれば生きる権利を掴む事が出来、そうでなければ…」
健二「なければ?」
天使「あの世行きだ。…ってここも、あの世みたいなもんだけどね」
健二「笑えないよ」
ひきつる健二
天使「大丈夫。今月はヒントを出すから」
健二「ヒント。…今月は?」
天使「そうそう、この試練は月一開催で、今月に関しては日にちを教えてあげる」
健二「その次からは?」
天使「無いね」
健二「失敗したら?」
天使「即あの世」
健二「マジかよ〜。キビしすぎない?」
天使「甘えてんじゃねえぞ、んなろう」
健二「は?」
天使「ダチじゃねえんだよ。チャンス貰っただけでもありがたいと思えやコラァ」
天使の豹変ぶりに慌てる健二
健二「あ。はい。すみません」
イライラする天使
健二「…えっと、あの、いやホントにすみません」
イライラが止まらない天使
健二「あのぉ〜、ヒント頂いてもよろしいですか?」
天使「はあ?」
健二「ですのでヒントを〜」
素に戻る天使
天使「あ、ごめんごめん。ガラにもなく怒っちゃった」
健二「いえ、とんでもないです」
天使「えっとねぇ、今月は残り一週間しかないんだけど、30日に決定」
健二「30日ですね。で、一体そこの誰に?」
天使「そこまでは教えられないよ〜。んじゃ頑張ってね〜」
健二「はあ」


まだまだ第一稿なので、これから修正がありますが、この段階で何か変だなと思う所や、不満な部分、要望などありましたらコメントをよろしくです
s-4

歯磨き、シャワーを浴びる、トーストを食べる、新聞を読む健二
健二「もう30日かあ、なんかこの前22日だったような…」
xxx
天使「頑張ってね〜」
xxx
健二「30日!?」
狼狽する健二
健二「いや、あの、ほら、えーっと、ホント?…いやウソでしょ?…まじかよ」
xxx
天使「30日に決定」
xxx
健二、考え込む
健二「そうだ。今日一日、外出しなければいいんじゃん」
部屋のチャイム、ドアを叩く音
男「斉藤さ〜ん、いるんでしょ〜。出てきてくださいよ〜」
ドアを睨みつける健二
健二「今日が30日ってことは…さすがにやばいな」
こっそりと裏口から逃げ出す健二
男「おい!裏口から逃げたぞ。追え!」
手下に指示する男
走る健二、追う手下と男
男と手下をまき、逃げ切る健二
健二「いつまで続くんだこんな事」
s-5

息を切らす健二
健二「ハァハァ、もう動けねえ。腹減った」
ポケットに手を入れ、小銭を取り出す。152円
携帯を取り出し、着歴を呼び出す。女性の名前ばかり
健二「美穂〜携帯止まりそうなんだよ〜、止まっちゃうと美穂も困るだろ〜」
周りを気にする健二
健二「3万でいいよ。…何言ってんだよ、美穂との楽しい会話の為ならいくらだって払うよ。…まあそうなんだけどさあ」
自転車にぶつかりそうになる健二
健二「あっぶねえなこんなろー。…あ、ゴメンゴメン、自転車がさあ…」
ガシャン。自転車が女性とぶつかり、そのまま逃走。天使フラッシュバック
健二「ゴメン、事故だ。後で電話するから待ってて」
携帯を切り、女性に駆け寄る健二
健二「大丈夫ですか?」
女性アップ
健二の心の声「やべえ、タイプだわ〜」
女性「…たの。カバンを」
健二「え?何?」
女性「カバンをひったくられたの!」
健二「え〜!?」
自転車の方を向く健二
健二「待ってて、追ってくる」
走る健二、遠くで見切れる自転車、見失う
健二「ハァハァ、もう限界」
座り込む健二、息を整え女性のもとへ
健二「すみません、見失いました」
女性「ありがとう」
健二「はい?」
女性「だった、見ず知らずの私の為に追っかけてくれて」
健二「いや〜でも逃がしちゃったら意味ないですけどね」
女性「いいんです。どうせ要らなくなったカバンだし」
健二「そうなんですか?」
女性「捨てるつもりだったの。だからほら」
ポケットから携帯や財布などの貴重品が出てくる
女性「カバンの中身は彼との思い出の物しか入ってないの…だから」
女性の隣に座り込む健二
健二「まあそんな事もありますよ」
笑顔で女性の方を向く健二
女性の肩越しに追ってきた男を見付ける
健二「やべ!」
女性「え?」
健二「行かなきゃ」
女性「そうなの?」
健二「何も出来なくてゴメンね」
女性「せめて名前だけでも…君の名は?」
健二「健二。斉藤健二」
走り去る健二
女性「斉藤…健二…素敵な名前ね」
s-6

精神と時の部屋
周りを見回す健二
天使「お疲れお疲れ」
少しひるむ健二
天使「どうだった?この一週間」
健二「はあ…まあ…」
天使「そっかあ、じゃあまあ早速だけど、答え合わせしてみようか」
フリップを出す天使
天使「はい。答えはこちら!この女性のカバンを取り返すってのが答えでしたぁ」
健二「え?じゃあ、あの〜」
天使「そう。君は取り返す事が出来なかった。でも安心して。取り返す事よりも、取り返そうとした気持ちが大事なんだよねえ」
健二「で、結局は」
天使「合格!」
くす玉が割れ、紙吹雪が舞う
天使「やったじゃん。とりあえずは生き残れたね」
健二「…ありがとうございます」
天使「しかもその後、手を出さなかったのは好印象を植え付けたね」
照れる健二
天使「はい。じゃあ次の問題」
健二「はい」
天使「じゃあ頑張って」
健二「え?」
天使「頑張って」
健二「何をどう」
天使「いやいや、優しさ優しさ」
健二「わかってるんですけど、どういうふうに」
天使「お前さあ、先月言ったじゃーん。ヒントは先月のみだって」
健二「…はい」
天使「つーこったから、また今月末にまたここで」
健二「いや、でも、その」
天使「んじゃねー」
s-7

目覚める健二
健二「優しさ…ね」
身支度を整える健二
健二「さすがに昨日の今日で、今日って事はないでしょ」
タバコに火をつける
健二「でもなあ、もし今日だったら…」
頭を掻きむしる健二
健二「ああもう、家から出れないじゃん」
家のチャイムが鳴る
健二「またか。このパターンばっかりだな」
男「斉藤さーん、もういいでしょう?出てきてくださいよー」
裏口を覗く健二
裏口で待機する手下
健二「まずいねどうにも」
腰を下ろし、ヘッドホンを手に取る
健二「寝るのが一番だな」
夜
携帯の着歴が24件
健二「しつこい女だなあ」
折り返しの電話をかける健二
健二「ナナ?ごめんね。体調悪くて倒れちゃった…うん、そうなんだあ…ホントごめん…わかった今から行くよ」
時計を見る健二
健二「そうだな、11時ぐらいになっちゃうけど大丈夫?」
ズボンを履く健二
健二「それじゃあまた後で」
携帯をポケットへ
健二「結局、居場所なんかないか」
動きが止まる健二、目頭を押さえる
健二「え?あれ?」
突っ伏して倒れる健二
朝
のそのそ起き上がる健二
健二「朝?」
携帯チェック着歴30件メール1件メール展開
メール「別れましょう。あなたに付合うのは疲れたわ」
健二「…ま、いっか。それよりまずは」
窓の外をうかがう健二
健二「やべえな」
息を殺しベランダの隣へ飛び移る
健二「ちょっこっとだけお邪魔しますよ〜」
隣の住人に気付かれないように覗き込む
あらぬ方向へ話しかけたり、床を手探りする栗林
その他、洗濯物などにぶつかり、びっくりする
健二「盲目?」
窓を開ける健二
栗林「誰?」
健二「おじいちゃんシー」
口に指を立てる健二
健二「隣に住んでる斉藤です」
栗林「ああ」
周りを気にする健二
健二「ちょっとかくまってくれないかなあ」
栗林「いいよ」
健二「おじいちゃんありがとう。恩に着るよ」
栗林「えーっと、僕はおじいちゃんじゃない。今、54歳」
健二「え?…あ、そうなんだ。ごめんね」
栗林「して、君はなんで隠れてる」
健二「ん〜、ちょっと怖いお兄さんにお金借りちゃってね〜」
栗林「あ、そう」
健二「おじいちゃ…いやごめん。なんて呼んだらいいかなあ」
栗林「栗林」
隣の部屋のチャイムやドアを叩く音
男「斉藤さーん。いつまでそうやってんのー。逃げらんないよー」
健二「…隣がさわがしいね、ハハ」
栗林「君の部屋」
健二「…ハハ」
健二照れ笑い
健二「栗林さんは目が見えないの?」
栗林「そう。僕の障害は、目が見えないのと、筋ジストロフィーって言って、筋肉が衰えていく病気」
健二「そっか〜。大変だねえ」
栗林「慣れた」
健二「ご飯とかどうしてるの?」
栗林「いつもはボランティアの人がやってくれる」
健二「いつもは?」
栗林「この前、その人と喧嘩した」
健二「そうなんだ」
健二笑顔
栗林「だから昨日から何も食べてない」
健二「え!?」
栗林「なんか作って」
健二「え?え?え?え?」
栗林「何でもいいから作って」
健二「いや、でも僕料理なんて出来ないよ」
栗林「じゃあなんか買ってきて」
男「斉藤さーん」
ドアを叩く音
健二「いや、なんか作ってみるよ」
栗林「なんでもいいよ」
冷蔵庫をチェックし、慣れない手つきで料理する健二
健二「お待たせ。チャーハン作ってみたよ」
栗林「食べさせて」
健二「へ?」
栗林「僕は目が見えない」
健二「いや、でも、え?」
隣からけたたましく鳴るチャイム
健二「やってみるよ」
栗林「うん」
おそるおそるチャーハンを口に運ぶ健二
栗林「熱い」
吐き出す栗林
健二「ゴメン」
栗林「冷まして」
ふうふうする健二
健二「じゃあもう一度」
栗林「あんまりおいしくないね」
ひきつる健二
健二「ハハハ、ごめんね」
栗林「でも食べる」
ご飯を食べさせる健二
健二「これからはどうするの?」
栗林「なにが?」
健二「いや、だって僕もこのまま居るわけじゃないし、ボランティアの人とかはどうするの?」
栗林「わからん」
健二「わからんって…」
窓の外から手下が覗き込む
気付かない健二
チャイムが止まり、栗林宅のチャイムが鳴り響く
男「斉藤さーん。こっちに居たんだー。開けるよー」
動揺する健二
男「だめじゃん逃げちゃ」
窓に向かって逃げようとする健二
男「さあ、来てもらおうか」
健二「はい」
二人が出て行き、ドアが閉まって暗転
再開します
s−5の女性の名前は「裕美」にしました
s-8
天使「面白くなってまいりました」
健二「はい?」
天使「すごいじゃん。捕まってんじゃん」
健二「いや、あの〜」
天使「本来は〜月末に会う予定なんだけど〜、なんか面白そうだから、今月はいいや。ちなみに分ってるとは思うけど、今月はあの栗林さんでクリアね」
健二「あ、はい、ありがとうございます」
天使「じゃあちょっといっちゃう?あれ見てあれ」
カメラ目線の天使、カメラに指差す、健二カメラ目線
天使「せーの、VTRスタ…言えよ!」
健二の頭をはたく天使
健二「すみません」
天使「じゃあもっかいもっかい」
健二•天使「せーの、VTRスタート」
s−9
和室
修次「あのなあ、利息って言葉知ってっか?元がいくらだったとか関係ねえ。今はこの額なんだよ!」
テーブルを叩く修次
健二「そんな金どこにも無いっすよ〜。生命保険とかも掛けてないですし…ってまさかそんな事ないですよねぇ?」
修次「おうおう、なかなか察しがいいじゃねえか」
驚く健二
修次「でもなあ、殺しってのはリスクが高い割に、それに見合う報酬が低いもんなんだよ」
安堵する健二
修次「でだ、ここからが本題なんだが、おい」
男「へい」
隣の部屋から裕美が入ってくる
裕美「こんにちは〜」
健二「こんにち…」
裕美との事がフラッシュバック
修次「…こんしてもらう。それでチャラだ」
健二「はい?すみません、もう一度いいですか?」
睨む修次
修次「三度は同じ事言わねえ。耳の穴かっぽじってよ〜く聞きやがれ!ウチの娘と結婚してもらう。それでチャラだ」
長い沈黙
健二「…はい?」
修次「だから三度同じ事言わねえって言ってんだろ」
健二「いや、じゃなくて…え?」
修次「惚れたんだとよ!じゃなきゃ今頃コンクリ詰めで東京湾の底だよ」
はにかむ裕美
健二「それって、俺にそっちの世界に入って、しかも組長候補になれってことですか?」
修次「馬鹿やろう!俺は番頭だ。…まあ言われて悪い気はしないけどな」
照れる修次
健二「番頭かぁ〜」
修次「お前馬鹿にしてんだろ」
健二「そんな事ないっス」
修次「ふざけた野郎だ。で、おめえの答えは」
健二「即答しないとダメですか?」
修次「ああ」
裕美の方に向かって
健二「即答しないとダメですか?」
裕美「いえ…いつまででも待ちます」
修次の方に向かって
健二「即答しないとダメですか?」
修次「…待つよ!待ちゃいいんだろう!ったく」
頭を抱える修次
修次「はあ…」
s−10
天使「切り抜けたねえ〜」
健二「さすがにヤバかった〜」
天使「てか君、この部屋に慣れてきたよね」
健二「そっすね〜、最初来た時はビビりましたけどね」
天使「じゃ、慣れて来たって事で、ハードル上げちゃいまーす」
健二「ええ!!そりゃないっすよ〜」
天使「しょうがないじゃん、生きるために頑張れ」
健二「…はい」
天使「さすがにいきなり上げちゃって、ノーヒントで一発退場ってのは可哀相だから、今回は特別にそのものズバリ教えちゃいまーす」
健二「マジっすかー」
天使「はい、では今月のお題はこちら」
フリップを立てる天使
天使「番頭さん以下、組の人達と一緒に、新宿でゴミ拾いをして、社会貢献をしよー」
SEドンドンパフパフ
健二「むりむりむりむりむりむり」
天使「暑い時期だから、熱中症に気をつけて頑張ってね〜。んじゃバッハハーイ」
暗転
s−11
部屋
健二「いくらなんでも無理だろー」
頭を抱える健二
健二「つっても死にたくないし。…って事は…はあ…」
汗だくになりながらゴミ拾いをするスーツの男達
健二「ありがとうございます。みなさん来て下さったんですね」
修次「ったりめえ〜だ、んなろう。俺が声掛けりゃあこのぐらいどうってことねえんだよ」
健二「本当にありがとうございます」
修次「まあなんだ、悪くはねえな。てか新宿ってのはこんなに汚えんだな、初めて知ったよ」
健二「そうですね」
修次「あれだけの事を言って、これだけの人間動かしたんだ。約束はきっちり守ってもらうぞ。てかお前、ありゃあ自殺行為そのものだぞ」
xxx
健二「僕の方からも結婚の条件を出させてください」
修次「おめえナメてんのか、んなろー!」
健二「じゃあコンクリ詰めにでも、なんでもしてください。…どうせ死ぬんだし」
裕美「パパ、私からもお願い」
修次「ん〜もう、裕美が言うんなら聞くだけ聞くけど」
健二「ありがとうございます」
裕美「ありがとうパパ」
修次「で?条件ってのはなんだ?金か?」
健二「違います。…ただかなり突拍子も無いお願いになります」
修次「何だ」
健二「僕と一緒に、新宿でゴミ拾いをしてもらいます」
修次「はあ?」
健二「いわゆる社会貢献です」
修次「おめえ殺されたいのか!」
裕美「パパお願い」
修次「そんな事言ったってお前、こりゃあ完全に侮辱だぞ。俺等の売り物は男だぞ、わかってんのかボウズ!」
土下座する健二
健二「お願いします。お望みとあらば、指の一本や二本差し出す覚悟は出来ています」
土下座する裕美
裕美「お父様、私からもお願いします。指の無い亭主は嫌です」
あきれる修次
修次「…な、…わかったわかった、わかったから面を上げてくれ」
顔を上げる健二と裕美
修次「ウチの娘を不幸にしたらコンクリ詰めだぞ」
xxx
健二「ハハハ、命がけの恋って事ですよ、お父さん」
修次「まだお父さんなんて呼ぶんじゃねえ」
健二「すみませんパパ」
修次「パパのがもっとダメだ」
健二•修次「ハハハハ」
修次「改めて娘をよろしく頼みます」
健二「かしこまりました。必ず幸せにします」
修次「ありがとう」
裕美「二人ともなにサボってんの?さ、拾って拾って。少しでもキレイにしなくっちゃね」
ゴミを拾う三人
s−12
健二のナレーション
「その後も僕は、天使が繰り出す無理難題をなんとか乗り越えてきた。時に笑い、時に泣いて、それでも生き残る為に必死にもがき続けた。天使が言う優しさと言うものが、いったい何を指すのか、いまだ僕には理解は出来ないけれど。ただ一つ、自信を持って言える事がある、人は変わる事が出来る。成りたいと思う人間に成れる。それは身体的な事ではなく、精神的な事ではあるけど。僕は生きたいと思えた、幸せになりたいと思えた。それは成長の証なのだろう。未来永劫生き続ける事、それは叶わぬ夢物語だけど、今から死ぬまでのほんの短い間、どれだけ多くの人を幸せに出来るのか、それを僕は生きた証にしたいと思う。そんな事を考えてた、ある日の午後の事だった」

浴衣姿の天使、団扇で扇ぐ、フリップ「花火を打ち上げて、多くの人を感動させろ」、驚く健二
短パン姿の天使、かき氷を食べて、頭が痛くなる。フリップ「反戦デモに参加する」、デモ行進
スクール水着の天使、柔軟体操して腰を痛める、フリップ「捨て犬を拾ってくる」、犬を抱きしめる健二
s−13
にやけながら歩く健二
健二「ついに俺も結婚か〜。まさかまさかだよなあ」
色々な女性の静止画
健二「由美子に真美に幸子。いい女はいっぱいいたけど、結婚しようなんてこれっぽっちも思わなかったもんなあ〜」
ほくそ笑む健二
健二「むふふ。この俺が結婚…悪くないね…ってあれなんだこれ?なんか変だぞ」
車の中のAとB
A「クリリン、車酔いとかしてない?大丈夫?」
栗林「うん、大丈夫」
健二、車通りの少ない車道で、五百円玉を発見
何気なしにしゃがみ込んだ時、携帯の着信音が鳴る、裕美
健二「もしもし?…妊娠!やったー」
立ち上がり万歳する健二
車の中のAとBの後部座席から「だから前!」
A「え?」
B前を向き「え〜!!」
健二「うわあ」
健二にぶつかる直前に止まる車
A「気をつけろ!」
後部座席の窓が開き、天使とそっくりな少年が中指を立ててる
呆然と見送る健二
健二「天使ってホントに居たんだ…」
五百円玉を拾って歩き出す健二

fin
天使の中指 第一稿をアップします
この後、シチュエーションやキャスティングの関係上、若干の修正は掛かりますが、基本ストーリーは変わる事はありません
s-1

にやけながら歩く健二
健二「ついに俺も結婚か〜。まさかまさかだよなあ」
色々な女性の静止画
健二「由美子に真美に幸子。いい女はいっぱいいたけど、結婚しようなんてこれっぽっちも思わなかったもんなあ〜」
ほくそ笑む健二
健二「むふふ。この俺が結婚…悪くないね」
車の中の市村兄と弟「ほら、あれですよ」
指差す弟、チラ見する兄
車通りの少ない車道で、五百円玉を発見
何気なしにしゃがみ込み、拾い上げる健二
健二「神様は俺の味方だね」
車の中の兄と弟の後部座席から「前」
市村弟「え?」
市村兄、前を向き「え〜!!」
健二が車に気付いた時には、衝突寸前で静止画
s-2

静止画がテレビのブラウン管に映る
徐々にズームアウトすると、真っ白な部屋に健二が立ち尽くしてる
健二「ここは?」
天使「え?ここ?ここはねぇ、精神と時の部屋みたいなところかなぁ」
天使と健二ツーショット
天使はカジュアルなファッション
健二は腰を抜かし後ずさり
健二「誰だ」
天使「天使天使」
振り向いた先には天使がいる
天使「え?どこ行くつもりなの?」
健二「うわぁ!
健二はさらに反転するが、天使の足にぶつかる
健二「俺、どうかしちまってるよ」
健二の肩に手を置く天使
天使「まあ落ち着きなよ。今、大事な時なんだからさぁ」
健二「いや、だって俺、さっき車がぶつかって…」
天使「そう。でも、実際はまだぶつかってない。君は生きてる」
健二「…え?全然わかんないけど」
天使「だよねぇ〜。ここにくる奴みんなそう言うんだよねぇ〜」
テレビを指差す天使
天使「ほら。今あそこで止まってるでしょ?これの再生ボタンを押すと、君はここから消えてなくなる」
リモコンの再生ボタンを指差す天使
天使「試しに押してみる?君死んじゃうけど」
リモコンをテレビに向け、押そうとする天使
天使「ってウッソ〜ん。まだ押さないよ。だって君がここに来たって事は、まだ人間界に戻れるチャンスがあるってことだからね」
健二「これは夢か?なんなんだ?」
頬をつねる健二
天使の上から紙が落ちてくる「ノルマ必達! 神様」
天使「っち」
紙を丸める天使
天使「ねえねえどうする?生きたい?死にたい?」
健二「…生きたい…」
天使「え?なんで?」
健二「なんでって…漠然と…かな」
天使「そっかあ〜。希望とか無い感じだぁ〜。ちょっと待ってね、報告書見るから」
報告書を見る天使、あっけにとられてる健二
天使「なあ〜んだ、君ダメ人間じゃ〜ん。ひどいねこれは」
ページをめくる天使
天使「両親は共に愛人を作って蒸発、預けられた祖父母からの虐待、非行に走るが中途半端、33歳の現在も女から金を巻き上げて暮らす毎日。いわゆるヒモってやつか」
健二「ちょっと待て、なんだよそれ」
天使「これ?だから君の報告書だって」
健二「だからなんでお前がそんな事知ってんのかって聞いてんだよ」
天使「あのさぁ君さぁ、お前ってのやめない。こんな身なりしてるけどさあ、一応天使だからさぁ」
健二「なんなんだよこのガキャあ〜」
天使「あんさ〜、ちょっと勘違いしてね?君33だよねぇ、僕今年、数えで言うと…え〜と5万…え〜と…まあそんな年齢だからさあ、君のがずっと年下なわけよ」
健二「もう全然わかんねえよ〜」
天使「わかんないか〜。じゃあちょっとリアルに感じる方法があるから、やってみよっか」
リモコンのスロー再生を押す天使
天使「ほらほら、ぶつかるぶつかる」
テレビの中の映像が車と体がぶつかった瞬間に静止
健二「痛ってえ〜!!!!!」
天使「でしょ〜」
巻き戻しボタンを押す天使
健二「痛えよ〜」
天使「え?まだ痛い?」
健二「ん?痛くない。なんでだ?」
天使「ちょっとだけ巻き戻したからね」
健二「てか、これマジ?」
天使「マジマジ大マジ」
健二「マジかよ。最悪だ。神様は俺の味方なんかじゃなかったのか〜」
天使「なに言ってんのさ。もちろん神様は味方だよ。だって僕天使だもん」
健二「はあ」
s-3

暗転明け、目覚まし時計を止める手
勢いよく起き上がる健二
健二「夢…か?」
体をチェックする健二
健二「夢だよな。夢に決まってる」
xxxx
天使「え?なんで生きたいの?」
xxxx
健二「なんでって言われてもなぁ〜。いやいやあれは夢だから」
冷蔵庫を開ける、歯を磨く、新聞を読む
健二「そういえば昨日は22日だよなぁ〜。…あれ?」
精神と時の部屋
安物の天使の衣装の天使
天使「君も諦めが悪いね〜」
健二「わっ!何?なんで?てか何その格好」
腰を抜かす健二
腕を広げる天使
天使「何って、君が僕の事を信じてくれないからさぁ、急遽ドンキで買ってきちゃったよ〜」
健二「ドンキって、あのドンキナグール?」
天使「略してドンナグね」
健二「ドンキって言っちゃってるし」
天使「でさあ、もう一度聞くけど、ホントに生きたい?」
健二「…うん」
天使「君の意向はわかった。じゃあここからが本題」
ゴクリと唾を飲む健二
天使「一度死んだ人間が再び人間界に戻る為には、文字通り生まれ変わらなければならない」
うなづく健二
天使「そこで君に試練を与える。その試練を乗り越えた時、君は初めて生まれ変われるだろう」
健二「なんか急に堅苦しくなったけど、具体的にはどういう?」
天使「お。いいねぇ〜乗ってきたねぇ〜」
照れる健二
天使「それじゃあ、もうちょっと突っ込んだ話をしようか」
㊝と書かれたフリップを立てる天使「はいドーン」
天使「金融関係の話じゃないよ。テーマは優しさ」
健二「優しさ」
天使「若干アバウトな感じがすると思うけど、君が生まれ変わる為には必要な要素なんだね〜」
健二「優しさ」
天使「人に対して優しく出来ているのか、出来ていないのか。出来ていれば生きる権利を掴む事が出来、そうでなければ…」
健二「なければ?」
天使「あの世行きだ。…ってここも、あの世みたいなもんだけどね」
健二「笑えないよ」
ひきつる健二
天使「大丈夫。今月はヒントを出すから」
健二「ヒント。…今月は?」
天使「そうそう、この試練は月一開催で、今月に関しては日にちを教えてあげる」
健二「その次からは?」
天使「無いね」
健二「失敗したら?」
天使「即あの世」
健二「マジかよ〜。キビしすぎない?」
天使「甘えてんじゃねえぞ、んなろう」
健二「は?」
天使「ダチじゃねえんだよ。チャンス貰っただけでもありがたいと思えやコラァ」
天使の豹変ぶりに慌てる健二
健二「あ。はい。すみません」
イライラする天使
上から紙がヒラヒラと落ちてくる「時間厳守 神様」
天使「うわ。やべっ」
健二「はい?」
天使「は?」
健二「いや、あの…」
素に戻る天使
天使「あ、ごめんごめん。いやこの部屋さぁ、長時間使えないんだよねぇ。だから申し訳ないんだけど巻きでいくから」
健二「りょ、了解です」
天使「えっとねぇ、今月は残り一週間しかないんだけど、30日に決定」
健二「30日ですね。で、一体そこの誰に?」
天使「そこまでは教えられないよ〜。んじゃ頑張ってね〜」
健二「はあ」
s-4

歯磨き、シャワーを浴びる、トーストを食べる、新聞を読む健二
健二「もう30日かあ、なんかこの前22日だったような…」
xxx
天使「頑張ってね〜」
xxx
健二「30日!?」
狼狽する健二
健二「いや、あの、ほら、えーっと、ホント?…いやウソでしょ?…まじかよ」
xxx
天使「30日に決定」
xxx
健二、考え込む
健二「そうだ。今日一日、外出しなければいいんじゃん」
部屋のチャイム、ドアを叩く音
修二「斉藤さ〜ん、いるんでしょ〜。出てきてくださいよ〜」
ドアを睨みつける健二
健二「今日が30日ってことは…さすがにやばいな」
こっそりと裏口から逃げ出す健二
男「おい!裏口から逃げたぞ。追え!」
手下に指示する男
走る健二、追う手下と男
男と手下をまき、逃げ切る健二
健二「いつまで続くんだこんな事」
s-5

息を切らす健二
健二「ハァハァ、もう動けねえ。腹減った」
ポケットに手を入れ、小銭を取り出す。502円
携帯を取り出し、着歴を呼び出す。女性の名前ばかり
健二「美穂〜携帯止まりそうなんだよ〜、止まっちゃうと美穂も困るだろ〜」
周りを気にする健二
健二「3万でいいよ。…何言ってんだよ、美穂との楽しい会話の為ならいくらだって払うよ。…まあそうなんだけどさあ」
自転車にぶつかりそうになる健二
健二「あっぶねえなこんなろー。…あ、ゴメンゴメン、自転車がさあ…」
ガシャン。自転車が裕美とぶつかり、そのまま逃走。天使フラッシュバック
健二「ゴメン、事故だ。後で電話するから待ってて」
携帯を切り、裕美に駆け寄る健二
健二「大丈夫ですか?」
裕美アップ
健二の心の声「やべえ、タイプだわ〜」
裕美「…たの。カバンを」
健二「え?何?」
裕美「カバンをひったくられたの!」
健二「え〜!?」
自転車の方を向く健二
健二「待ってて、追ってくる」
走る健二、遠くで見切れる自転車、見失う
健二「ハァハァ、もう限界」
座り込む健二、息を整え裕美のもとへ
健二「すみません、見失いました」
裕美「ありがとう」
健二「はい?」
裕美「だって、見ず知らずの私の為に追っかけてくれて」
健二「いや〜でも逃がしちゃったら意味ないですけどね」
裕美「いいんです。どうせ要らなくなったカバンだし」
健二「そうなんですか?」
裕美「捨てるつもりだったの。だからほら」
ポケットから携帯や財布などの貴重品が出てくる
裕美「カバンの中身は彼との思い出の物しか入ってないの…だから」
裕美の隣に座り込む健二
健二「まあそんな事もありますよ」
笑顔で裕美の方を向く健二
裕美の肩越しに追ってきた男を見付ける
健二「やべ!」
裕美「え?」
健二「行かなきゃ」
裕美「そうなの?」
健二「何も出来なくてゴメンね」
裕美「せめて名前だけでも…君の名は?」
健二「健二。斉藤健二」
走り去る健二
裕美「斉藤…健二…素敵な名前ね」
s-6

精神と時の部屋
周りを見回す健二
天使「お疲れお疲れ」
少しひるむ健二
天使「どうだった?この一週間」
健二「はあ…まあ…」
天使「そっかあ、じゃあまあ早速だけど、答え合わせしてみようか」
フリップを出す天使
天使「はい。答えはこちら!この女性のカバンを取り返すってのが答えでしたぁ」
健二「え?じゃあ、あの〜」
天使「そう。君は取り返す事が出来なかった。でも安心して。取り返す事よりも、取り返そうとした気持ちが大事なんだよねえ」
健二「で、結局は」
天使「合格!」
くす玉が割れ、紙吹雪が舞う
天使「やったじゃん。とりあえずは生き残れたね」
健二「…ありがとうございます」
天使「しかもその後、手を出さなかったのは好印象を植え付けたね」
照れる健二
紙が落ちてくる「終了5分まえですけど、延長しますか? 神様」
天使「あ、はい、出まーす」
健二「…えっと、なんすか?」
天使「前にも言ったと思うんだけどさぁ、この部屋予約でパンパンなんだよねぇ。てかもう時間無いから今月の問題にいくよ」
健二「はい」
天使「じゃあ頑張って」
健二「え?」
天使「頑張って」
健二「何をどう」
天使「いやいや、優しさ優しさ」
健二「わかってるんですけど、どういうふうに」
天使「お前さあ、先月言ったじゃーん。ヒントは先月のみだって」
健二「…はい」
天使「つーこったから、また今月末にまたここで」
健二「いや、でも、その」
天使「んじゃねー」
s-7

目覚める健二
健二「優しさ…ね」
身支度を整える健二
健二「さすがに昨日の今日で、今日って事はないでしょ」
タバコに火をつける
健二「でもなあ、もし今日だったら…」
頭を掻きむしる健二
健二「ああもう、家から出れないじゃん」
家のチャイムが鳴る
健二「またか。このパターンばっかりだな」
男「斉藤さーん、もういいでしょう?出てきてくださいよー」
裏口を覗く健二
裏口で待機する手下
健二「まずいねどうにも」
腰を下ろし、ヘッドホンを手に取る
健二「寝るのが一番だな」
夜
携帯の着歴が24件
健二「しつこい女だなあ」
折り返しの電話をかける健二
健二「ナナ?ごめんね。体調悪くて倒れちゃった…うん、そうなんだあ…ホントごめん…わかった今から行くよ」
時計を見る健二
健二「そうだな、11時ぐらいになっちゃうけど大丈夫?」
ズボンを履く健二
健二「それじゃあまた後で」
携帯をポケットへ
健二「結局、居場所なんかないか」
動きが止まる健二、目頭を押さえる
健二「え?あれ?」
突っ伏して倒れる健二
朝
のそのそ起き上がる健二
健二「朝?」
携帯チェック着歴30件メール1件メール展開
メール「別れましょう。あなたに付合うのは疲れたわ」
健二「…ま、いっか。それよりまずは」
窓の外をうかがう健二
健二「やべえな」
息を殺しベランダの隣へ飛び移る
健二「ちょっこっとだけお邪魔しますよ〜」
隣の住人に気付かれないように覗き込む
あらぬ方向へ話しかけたり、床を手探りする栗林
その他、洗濯物などにぶつかり、びっくりする
健二「盲目?」
窓を開ける健二
栗林「誰?」
健二「おじいちゃんシー」
口に指を立てる健二
健二「隣に住んでる斉藤です」
栗林「ああ」
周りを気にする健二
健二「ちょっとかくまってくれないかなあ」
栗林「いいよ」
健二「おじいちゃんありがとう。恩に着るよ」
栗林「えーっと、僕はおじいちゃんじゃない。今、54歳」
健二「え?…あ、そうなんだ。ごめんね」
栗林「して、君はなんで隠れてる」
健二「ん〜、ちょっと怖いお兄さんにお金借りちゃってね〜」
栗林「あ、そう」
健二「おじいちゃ…いやごめん。なんて呼んだらいいかなあ」
栗林「栗林」
隣の部屋のチャイムやドアを叩く音
男「斉藤さーん。いつまでそうやってんのー。逃げらんないよー」
健二「…隣がさわがしいね、ハハ」
栗林「君の部屋」
健二「…ハハ」
健二照れ笑い
健二「栗林さんは目が見えないの?」
栗林「そう。僕の障害は、目が見えないのと、筋ジストロフィーって言って、筋肉が衰えていく病気」
健二「そっか〜。大変だねえ」
栗林「慣れた」
健二「ご飯とかどうしてるの?」
栗林「いつもはボランティアの人がやってくれる」
健二「いつもは?」
栗林「この前、その人と喧嘩した」
健二「そうなんだ」
健二笑顔
栗林「だから昨日から何も食べてない」
健二「え!?」
栗林「なんか作って」
健二「え?え?え?え?」
栗林「何でもいいから作って」
健二「いや、でも僕料理なんて出来ないよ」
栗林「じゃあなんか買ってきて」
男「斉藤さーん」
ドアを叩く音
健二「いや、なんか作ってみるよ」
栗林「なんでもいいよ」
冷蔵庫をチェックし、慣れない手つきで料理する健二
健二「お待たせ。チャーハン作ってみたよ」
栗林「食べさせて」
健二「へ?」
栗林「僕は目が見えない」
健二「いや、でも、え?」
隣からけたたましく鳴るチャイム
健二「やってみるよ」
栗林「うん」
おそるおそるチャーハンを口に運ぶ健二
栗林「熱い」
吐き出す栗林
健二「ゴメン」
栗林「冷まして」
ふうふうする健二
健二「じゃあもう一度」
栗林「あんまりおいしくないね」
ひきつる健二
健二「ハハハ、ごめんね」
栗林「でも食べる」
ご飯を食べさせる健二
健二「これからはどうするの?」
栗林「なにが?」
健二「いや、だって僕もこのまま居るわけじゃないし、ボランティアの人とかはどうするの?」
栗林「わからん」
健二「わからんって…」
窓の外から手下が覗き込む
気付かない健二
チャイムが止まり、栗林宅のチャイムが鳴り響く
男「斉藤さーん。こっちに居たんだー。開けるよー」
動揺する健二
男「だめじゃん逃げちゃ」
窓に向かって逃げようとする健二
男「さあ、来てもらおうか」
健二「はい」
靴を履きかける健二
健二「すみません、少しだけいいですか?」
男「なんだ?」
靴を脱ぎ、栗林のもとへ歩み寄る健二
男「おい」
健二「逃げたりしないんで安心してください」
栗林の隣に座る健二
健二「ごめんね栗林さん、行かなきゃならなくなっちゃった」
財布から500円玉を取り出す健二
健二「少ないけどこれ使って」
500円を渡す健二
栗林「ありがとう。待ってるから絶対に帰って来てね」
健二「うん。必ず戻ってくるからね」
健二立ち上がる
健二「さて、お待たせしました」
男と健二が玄関を出る
ドアが閉まって暗転
s-8
天使「面白くなってまいりました」
健二「はい?」
天使「すごいじゃん。捕まってんじゃん」
健二「いや、あの〜」
天使「本来は〜月末に会う予定なんだけど〜、なんか面白そうだから、今月はいいや。ちなみに分ってるとは思うけど、今月はあの栗林さんでクリアね」
健二「あ、はい、ありがとうございます」
天使「じゃあちょっといっちゃう?あれ見てあれ」
カメラ目線の天使、カメラに指差す、健二カメラ目線
天使「せーの、VTRスタ…言えよ!」
健二の頭をはたく天使
健二「すみません」
天使「じゃあもっかいもっかい」
健二•天使「せーの、VTRスタート」
s−9
和室
修次「あのなあ、利息って言葉知ってっか?元がいくらだったとか関係ねえ。今はこの額なんだよ!」
テーブルを叩く修次
健二「そんな金どこにも無いっすよ〜。生命保険とかも掛けてないですし…ってまさかそんな事ないですよねぇ?」
修次「おうおう、なかなか察しがいいじゃねえか」
驚く健二
修次「でもなあ、殺しってのはリスクが高い割に、それに見合う報酬が低いもんなんだよ」
安堵する健二
修次「でだ、ここからが本題なんだが、おい」
男「へい」
隣の部屋から裕美が入ってくる
裕美「こんにちは〜」
健二「こんにち…」
裕美との事がフラッシュバック
修次「…こんしてもらう。それでチャラだ」
健二「はい?すみません、もう一度いいですか?」
睨む修次
修次「三度は同じ事言わねえ。耳の穴かっぽじってよ〜く聞きやがれ!ウチの娘と結婚してもらう。それでチャラだ」
長い沈黙
健二「…はい?」
修次「だから三度同じ事言わねえって言ってんだろ」
健二「いや、じゃなくて…え?」
修次「惚れたんだとよ!じゃなきゃ今頃コンクリ詰めで東京湾の底だよ」
はにかむ裕美
健二「それって、俺にそっちの世界に入って、しかも組長候補になれってことですか?」
修次「馬鹿やろう!おめえなんかに継がせるかってんだ」
健二「でも結果的にそうなっちゃうんですよね?」
修次「いや、二人で真っ当な道を歩んでもらう。娘には…この道を歩んで欲しくない」
裕美「お父様」
修次「これはお母さんの遺言でもあるんだ」
目頭にハンカチをあてる裕美、肩を抱く修次
修次「幸せになるんだよ」
裕美「はい、お父様。私、お母様の分も幸せになります」
裕美と修次が抱き合って泣く
健二「お取り込み中申し訳ないんですけど…」
修次「なんだ?」
健二「一度考えさせて頂きたいんですけど…」
修次「はあ!?」
修次が健二の元に歩み寄り襟首を掴む
修次「おめえ今の状況わかってんのか?殺すぞ」
裕美が修次の手をほどき、修次に平手打ち
裕美「私の旦那様です、無礼な真似は例えお父様であろうと承知いたしません」
あっけにとられる修次と健二
裕美「私はいつまででもお待ちしております」
修次「裕美がそこまで言うのなら…」
健二「それともう一つお願いがあります」
修次「おまえ厚かましいやつだな」
修次を睨む裕美
修次「なんだ?とりあえず言ってみろ」
健二「お金貸してくんないっすか?」
s−10
天使「切り抜けたねえ〜」
健二「さすがにヤバかった〜」
天使「絶体絶命って感じだったねえ」
健二「ですよねぇ〜」
天使「見てて飽きないよ」
健二「次は軽いやつでお願いしますね」
天使「それとこれとでは話が違うよ」
健二「え〜?そんな〜」
天使「まあまあまあまあ」
紙が落ちてくる「そろそろ…な? 神様」
咳払いする天使
天使「それじゃあ今月の問題に行こうか」
フリップを立てる天使「募金」
天使「君、今金持ってるよね?組長に貸してもらったやつ」
健二「え?嘘?」
天使「一応天使だから嘘とかつかないんだ」
健二「いやでも、全部って訳じゃないんですよね?」
天使「全部いっとこか」
健二「え〜!それないよ〜。キビし過ぎじゃね?」
天使「何度言ったらわかんだよ、ダチじゃねえんだよ」
健二「あ、はい。すいません」
天使「ほいじゃあ今月も頑張ってちょ」
s−11
町中、財布の中身
健二「全部か〜。なんかもったいないよなあ。てかそんなに都合良く募金とかしてないだろ…」
駅前ロータリー、「市村雄人を救ってください」ののぼり
数人のボランティアスタッフが募金箱を肩からかけてる
健二「はぁ…」
市村兄「お願いします!皆様の善意が必要なんです。私の息子を助けて下さい!」
市村弟「お願いします!お願いします!」
弟の方に歩み寄る健二
健二にチラシを渡す弟
健二「これでいいか」
弟の前で財布を取り出す健二
弟「ありがとうございます!」
10万円の札束を取り出す健二
弟「え?」
健二「使って下さい」
弟「こんなに…お兄ちゃん!」
兄「ありがとうございます」
弟「お兄ちゃん、この方が10万円も寄付してくれたよ〜!」
兄「え!?ホントにいいんですか?」
健二「…はい。使って下さい」
健二の手を取り、ブンブン振って握手する兄
兄「ありがとうございます。ありがとうございます」
健二「…いえ、…とんでもない」
兄「是非お名前を教えて頂けませんか?」
xxx
裕美「君の名は?」
xxx
健二「うっ。…もうしわけない急ぎますので」
スタスタと歩き出す健二、追いかけない兄と弟
弟「いい人だ〜」
兄「雄人に天使が舞い降りたみたいだ」
健二の後ろ姿を見つめる兄と弟
s−12
アパートの前
健二「やっと帰ってこれたか」
玄関の前に張り紙「借りてた500円でロト6が当たりました。引っ越しをしたので、お借りした500円は、後日改めてお返しします。 栗林」
健二「はぁ…。本格的に素寒貧だな。…結婚するしかないか」
鍵を差す健二
健二「…開いてる?」
警戒しながらドアをゆっくり開ける健二
三つ指つく裕美
裕美「お待ちしておりました」
健二「うわあ」
裕美「決意していただけたんですね」
健二「いや、あの、まあ」
裕美「私の事をあまり好きではないのは承知しております。それでも私は貴方を愛してしまったのです」
目頭にハンカチを当てる裕美
隣に座る健二
健二「いや嫌いとかそういうんじゃなくて、あまりにも急過ぎちゃって」
裕美上目遣い
裕美「ホントに?」
健二「ホントさ。あの時素敵な女性だな〜って思ってた」
モジモジする裕美
裕美「それじゃあ」
健二「ゆっくり。時間をかけて、お互いの事をもっと知らないと…ね」
裕美「はい」
健二「まずは恋人から。それから、その喋り方はやめようか」
思いっきり笑顔の裕美
裕美「うん」
s−13
紙「ノルマ完了」
天使「そっかぁ。結婚しちゃうか〜。おめでとう」
健二「あ、ありがとうございます」
天使「よくがんばったね。これからも頑張るんだよ」
健二「あの、それってもしかして…」
天使「んじゃね〜バイバーイ」
s−14
社長室
スーツを着ている栗林
秘書「社長、そろそろ」
栗林「うん」
エレベーターに乗る栗林と秘書
秘書が車いすを押し、道の真ん中で止まる
秘書「社長、ここでよろしいんですか?」
栗林「ああ」
秘書「かしこまりました」
500円玉を置いて立ち去る二人
右へパーンすると健二が歩いてくる
にやけながら歩く健二
健二「ついに俺も結婚か〜。まさかまさかだよなあ」
色々な女性の静止画
健二「由美子に真美に幸子。いい女はいっぱいいたけど、結婚しようなんてこれっぽっちも思わなかったもんなあ〜」
ほくそ笑む健二
健二「むふふ。この俺が結婚…悪くないね…ってあれなんだこれ?なんか変だぞ」
市村兄「雄人、車酔いとかしてない?大丈夫?」
雄人「大丈夫だよ。それよりちゃんと前見てね」
健二、500円玉を見付ける
健二「お、500円みっけ」
市村弟「ほらあれですよ」
指差す弟、チラ見する兄、栗林を押す秘書
健二が500円玉に手を伸ばそうとする時に携帯の着信
健二「ん?もうあと5分で家に着くよ。…もちろん愛してるのは裕美だけだよぉ。…んじゃあね」
携帯を切る健二
車の後部座席から「だから前!」
兄•弟「えええ!!」
車の気配に気付く健二
xxx
500円をしゃがんで拾おうとしてぶつかりそうな健二
xxx
バックステップする健二
兄「気を付けろ馬鹿やろう!」
後部座席には天使とそっくりな少年が中指を立ててる、一拍置いて親指を立てる
呆然と見送る健二
健二「天使ってホントにいるんだ…」
500円を拾って歩き出す健二
健二「神様ありがとう」
静止画
s−15
精神と時の部屋
テレビに静止画が映ってるのを、神様と天使が覗き込む
天使「これはこれでいいんですかねえ」
神様「うん」
天使「では行きましょうか」
立ち上がり、奥へ向かう二人、音声フェードアウト気味に
天使「神様。なんで金持ちキャラとかになったんですか」
神様「たまにはブルジョア気分も味わいたかった」

fin

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